KAMELOT「DOMINION」(1996)

  • 2011/07/15(金) 00:00:00

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【No.294】
★(2011)

デビュー作「ETERNITY」(1995)から約1年のインターバルでリリースされた米国産欧州型メロディックメタルバンドKAMELOTの2ndアルバム。デビュー作と同じメンバーで制作されていることもあって、音楽性も前作の延長線上にある作品といえそうですね。違いを挙げるとすれば、今回の方が更にダークでプログレッシブな印象が強く、Mark Vanderbilt(Vo)による個性的な歌い方のアクが少し薄まっているように感じられます。

前作の1曲目Eternityの冒頭部分がそうだったように、今回もアルバムはシンフォニックなイントロ①Ascensionで幕を開け期待を煽ってくれるのですが、その後に並ぶ楽曲がどうにも淡白でテンションが下がってしまいます。しかし中盤に入ると少し盛り返してきて、ボーカルライン以上に耳に残るギターメロディがなかなか良い⑤We Are Not Separate、本作の中で最も印象的な歌メロを持つ⑥Birth Of A Hero、KAMELOTのインストとしては後の楽曲群も含めてトップクラスだと思う⑦Creationの3曲は好きな流れです。ただ、これら3曲以外に山場がないというのが痛い…。やはりこのバンドの初期作品を聴いているとボーカルメロディにもっと魅力が欲しいと思ってしまいますね。

前作では荒削りながらも徐々にアグレッシブな展開に発展していく曲もあったのに対して、今回はこれまで以上にドラマティックな作風を目指す姿勢が窺えるものの上手く消化しきれておらず、結果として抑揚があまり感じられない作品となってしまっているのが残念。このアルバムがリリースされた90年代半ば当時に流行っていたグランジ/オルタナティブの波に影響されることなくアメリカで正統派メタル道を追求したことに拍手を送りたい気持ちはありますが、アルバム単体としてはデビュー作以上に物足りなさが残る1枚となってしまいました。とはいえ、そのような時代を確固たる信念を持って乗り越えたからこそ次作でRoy Khan(Vo/ex-CONCEPTION)、4作目では後のバンドの成長に欠かせないプロデューサーSascha Paeth(G/ex-HEAVENS GATE)と出会い、バンドが大きな成長を遂げることができたんでしょうね。

【音源紹介】
・Birth Of A Hero

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