GOTTHARD「D FROSTED」(1997)

  • 2009/08/26(水) 00:00:00

D FROSTED
【No.173】
★★★★★(1997)
年間ベスト1997年第2位

これまで骨太なハードロックサウンドというスタイルで人気を博してきたGOTTHARDによる初のアコースティックライブ盤。このバンドの作品は当時の最新作である3rd「G.」を聴いて「バラードは好きだけど、ブルーズっぽいハードロックチューンは苦手かも」という印象でしたが、各方面で高く評価されているGOTTHARDを手っ取り早く知るのにはライブ盤がいいかな、という軽い気持ちで本作を買ってみました。これが僕の予想を大きく上回る素晴らしい1枚で、これまで聴いたライブアルバムの中でも最高の部類に入る名盤というべき仕上がりとなっています。改めてこのバンドの力量を思い知らされました。

元々、本作購入の決め手は「G.」の中でも大好きな③Father Is That Enough?、④Let It Be、⑫One Life, One Soulが収録されてるということでした。これらの楽曲に見事なアコースティックアレンジが施されて新たな魅力を発散しているだけでなく、本作に収められている新曲4曲が実に素晴らしいんですよね。中でも、アットホームな空気が優しく包み込んでくれるカントリーソング②Out On My Own、一緒に口ずさみたくなるポジティブなメロディと歌詞に元気付けられる⑧Love Soul Matter、極上のメロディを堪能させてくれるバラード⑪Somedayの3曲は文句なしの名曲です。このバンドの強みは楽曲の良さに加えて、名シンガーと呼ぶに相応しいSteve Lee(Vo)がいること。特に⑮I’m On My Wayでの絶品歌唱は何度聴いても鳥肌ものです。シンガーとしての実力は勿論、②や⑩Hush、⑯Mighty Quinnのように観客を盛り上げ、合唱を誘うことで会場に一体感を生み出すスキルも含めて希代のフロントマンだと思います。

また、本来のバンドメンバーに加えてキーボード、パーカッション、アディショナルギタリストを加えた総勢8人体制という大所帯となっているだけあって、アコースティックサウンドながら音の厚みがあるのも特徴です。特に、オルガンサウンドとパーカッションは本作から滲み出る温かみの肝となる重要な役割を担っていますね。本作をきっかけにGOTTHARDはこれまでの骨太ロックサウンドから、よりソフトな方向へシフトし、メロディ重視の傾向が強まっていくこととなります。この後も優れたロックアルバムをリリースし続けてくれているGOTTHARDの作品の中でも、本作が間違いなく僕の一番のお気に入りです。これまでGOTTHARDのトレードマークだったハードで骨太なサウンドが影を潜めているかわりに、幅広いリスナーにアピールできそうな普遍的名盤。

【音源紹介】
・Someday(Live)

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o-ruさん

こんばんは。ブログを書いている側として非常に嬉しい言葉をいただき、ありがとうございます。僕の場合、このアルバムをGOTTHARD入門用に聴いてみたら、どのオリジナルアルバムよりも好みだったという感じですね。本作は結構ヒットしたらしく、その成功からバンドのソフト化、メロディアス化が進行したという話もあるみたいです。なので、バンドの本道からは少し外れたアルバムのような気もしますが、気に入っていただけると嬉しいので機会があればどうぞ。

  • 投稿者: よしよ
  • 2013/05/13(月) 21:46:47
  • [編集]

こんにちは・・・こんばんはですね
ほんとこのブログおもしろいですね
gotthardのレビュー下から上まで一気に読んじゃいました
私はこのアルバムをアコースティックライヴということでつまらなそうだなと思って敢えて避けてたんですがよしよさんのレビューを見る限り名盤に間違いないんでしょうね
なのでこんど機会があったら買ってみたいと思います
また近いうちにおじゃまします

  • 投稿者: o-ru
  • 2013/05/10(金) 21:12:53
  • [編集]

B!13さん

こんばんは。アコースティックライブ盤という位置付けながらGOTTHARDの全作品の中で本作が一番好きですね。仰るとおり、アコースティックアルバムでありながらしっかりロックバンドらしい盛り上がりがあるのは流石ですし、I’m On My Wayでのスティーヴの歌声は絶品ですよね。このバンドについては僕のブログだけでなく色んなところで取り上げられているので、情報を参考にしながら聴いていただければと思います。このバンドにハズレはありませんが、個人的にはハードな面を求めるなら「G」、メロディアスなサウンドなら「LIPSERVICE」がおすすめです。

  • 投稿者: よしよ
  • 2013/04/27(土) 23:04:29
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アコースティックライブ盤ってことで「全編まったりムードだとキツイ」とやや不安がありました。
しかし「Hush」や「Mighty Quinn」では客に歌わせたり、反則気味にスピーディーな(笑)「Hole In One」や「Mountain Mama」みたいなロックナンバーもあってメリハリが付いてますね。
「One Life, One Soul」での歌い出しからの合唱と「I’m On My Way」のスティーヴの歌にはトリハダです…。
遅ればせながらかなり魅力的なバンドだと気付いたのでよしよさんのレビュー等を参考にしながら少しずつGotthardを集めていこうと思います。

  • 投稿者: B!13
  • 2013/04/27(土) 00:50:03
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