LIGHTNING「FIVE RINGS」(2010)

  • 2011/06/18(土) 00:00:00

FIVE RINGS
【No.292】
★★★★(2010)

日本メタル界が誇る泣きのギタリスト屍忌蛇(G/VOLCANO、ex-GARGOYLE、ANIMETAL)の一番弟子であり、DRAGON GUARDIANのプロデューサーとしても名を馳せる「慟哭の剣」ことIRON-CHINO(G)率いる漢らしさ全開のメロディック・クサメタルバンドLIGHTNINGが3年振りに放つ2ndアルバム。2007年に「BRAVE HEART」でデビューして以降しばらく音沙汰がなかったのでDRAGON GUARDIAN「DRAGONVARIUS」(2009)のプロデューサーとしてIRON-CHINOの名前を見かけた時には懐かしく感じましたが、どうやら前作発表後に大幅なメンバーチェンジあったようです。デビュー作の時点で正式メンバーとしてクレジットされていた「人間凶器」こと御橋(B)以外は全て新メンバーとなっていてバンドはRobert Waterman(Vo)、GIGA THRASHER(Ds)、KOUTA(G)の3名を迎え、それぞれに「最後のブロンコ」、「孤高のハスラー」、「黒龍の柩」というニックネームを付けています。そんなちょっと痛めな(苦笑)ニックネームに象徴される個性的なバンドの世界観はこれまでと同じだし、音楽性もデビュー作と変わらずアニソン譲りのクサメロを随所に散りばめた王道メロディックメタル路線でIRONとKOUTAの2人が泣きのギターで楽曲に華を添えるという僕好みの内容となっています。バンドは今回、アルバム名を宮本武蔵の兵法書である「五輪書」から取ったり、幕末から明治期の侍をイメージした衣装でPVを制作したりするなど、前作でも垣間見せていたサムライコンセプトを更に明確化させていますね。

そんな本作を聴いた第一印象は「順当な成長作」でした。ニューシンガーRobertは前任者よりも安定感があるだけでなく日本人とアメリカ人のハーフなので日本語詞と英語詞の両方を歌いこなしているし、前作よりもキーボードのフィーチュア度が高まっていることもあって楽曲の洗練性、幅の両面でグレードアップしています。この手のメタルバンドの定番ともいえる序曲から疾走曲に至る流れ①Stalwart「士」~②Thousand Fieldsで聴き手の心をガッチリ掴み、その後に正統派ミドルの③Fidelity Bladeを続けるアルバム冒頭はなかなかに強力。そして本作最大のハイライトは何と言ってもタイトルトラックの④Five Ringsでしょう。剛直なメタル曲でありつつサビでは涼しげなシンセを纏った爽やかさとほとばしる熱さが同居したメロディが乱舞し、構築美を感じさせるIRONのギターソロが響くこの曲を僕は2010年ベストチューンに選ばせてもらいました。また本作で見られるバンドの新機軸としてキーボードが曲を引っ張っていく⑤Sword Destiny「明治二年の宮本武蔵」陰陽座がやりそうなヴィジュアル系ソング⑦Rise Awayという柔和な2曲の間にゲストボーカルNOV(Vo/AION、VOLCANO、地獄カルテット)のゴツイ歌声が映えるゴリ押しメタリックチューン⑥Never Surrender「五稜郭」を配した中盤もお見事。そして終盤はHeavy Metalというワードを冠した曲名に相応しい勇壮なコーラスが熱い⑧Heavy Metal(Of Destiny)、リリカルなピアノから一転してのパワフルなリフと「ドーノブザ サァァァァン♪」のシャウトが胸を熱くしてくれる⑨Dawn Of The Sun「維新の剣」というLIGHTNING流ヘヴィメタルの極致ともいえる2曲を叩きつけてアウトロ⑩Follow The Windまで一気に聴かせてくれます。ちなみに⑧と⑨にはKIN-YA(Vo/TEAM KIN-YA)なるシンガーがゲスト参加している模様。TEAM KIN-YAの音源をチェックしてみたところKIN-YAの方がRobertよりもハイトーン系という印象で、おそらく上記2曲では全編KIN-YAが歌っているものと思われます。

ヒロイックな正統派メタルサウンド、クサいアニソン風メロディと展開、泣きのギターといったLIGHTNINGの構成要素は僕の好きなものばかりなので本作はかなりのお気に入り盤となっています。また本作はボーナストラックに⑪「仮面ライダーBLACK」を収録していて、この点に関してはアニソンにメタルアレンジを施すIRONによる別プロジェクトIRON ATTACK!!での経験が活かされているのかもしれませんね。小さい頃にそれほど仮面ライダーシリーズにハマッていなかった僕は原曲を知らないのですが、バンドの世界観に合った好カバーだと思います。デビュー作と比べてほとばしるような熱さ、良い意味でのイモ臭さが薄まっているようにも感じますが、バンドの着実な成長振りがヒシヒシと伝わってくるので今後の更なる飛躍を期待せずにはいられませんね。

【音源紹介】
・Five Rings

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ジュンビキさん

こんばんは。お久しぶりです。コメントありがとうございます。
LIGHTNINGご存知なかったですかー。「これぞMETAL!」っていう気概に満ちたバンドだと思いますよ。ちなみに、入手困難な状態だったらしい彼等のデビュー作「BRAVE HEART」の再録盤(ボーカルを除く)も最近リリースされましたよ。漢臭さという点では1stの方が上かもしれません。機会があれば是非!

  • 投稿者: よしよ
  • 2011/06/20(月) 23:54:56
  • [編集]

お邪魔します

よしよさん、ご無沙汰しております m(_ _)m

このバンド知りませんでしたがチェックしたいと思います。
Dragon Guardianは知っているのですが。

男の戦いの歌、これぞMETAL!

  • 投稿者: ジュンビキ
  • 2011/06/19(日) 11:18:01
  • [編集]

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