FC2ブログ

LAST AUTUMN'S DREAM「A TOUCH OF HEAVEN」(2009)

  • 2010/07/21(水) 00:00:00

A TOUCH OF HEAVEN
【No.247】
★★★★(2009)

TALISMANでもタッグを組むJamie Borger(Ds)と共に2ndアルバム「Ⅱ」(2004)から加入し、それまでMikael Erlandsson(Vo)Andy Malecek(G)を中心としたプロジェクトの色合いの濃かったLAST AUTUMN'S DREAMにバンドらしさと強力なグルーヴ感をもたらしたMarcel Jacob(B)が自殺してしまうという悲劇に見舞われながらも、後任にNalley Pahlsson(B/TREAT、VINDICTIV)を迎えて1年に1枚のペースを今回も崩すことなく新作をリリースしてくれたLAST AUTUMN'S DREAMの7作目。まずは大きな悲しみを乗り越えてアルバムを届けてくれたバンドに感謝の意を表したいですね。ジャケットに描かれている4枚の枯葉はLAST AUTUMN'S DREAMの4人のメンバーを、その中で天使が手にしている1枚の葉はMarcel Jacobを象徴していて、彼が今は天使と共にいるということを表しているそうです…(涙)。

Marcelの肉声とベースソロをフィーチュアしたイントロ①Heaven And Earth ‐ A Requiem To Marcel Jacobで始まる本作は哀悼ムードいっぱいの作風になるのかと思いきや、中身はその逆でLAST AUTUMN'S DREAMにしてはポップで爽快な1枚だと思います。元々TALISMAN用のマテリアルだったという②Caught In Between、哀メロの中にもポジティブムードが漂う③Top Of The World(練られた構成のギターソロもグッド)と続くアルバム冒頭や⑤Come Rain Or Shine、⑦Last Mistake、⑩What's On Your Mind、⑬Running On Like Waterなどアップテンポの楽曲が多いですね。また3曲収録されているカバーソングもSIX FEET UNDER④Candle In The Darkこそミディアムバラード調ながら、1973年に英国チャート1位に輝いたWIZZARDのご機嫌ロック⑧See My Baby JiveHAREM SCAREMもカバーしたCHEAP TRICKを代表するポップチューン⑫Surrenderの2曲が本作の明るいイメージに拍車をかけています。といってもMikaelの掠れ気味の哀愁ボイスによって各曲とも並々ならぬ哀感が備わっているわけですが。ちなみに⑫では「Daddy's Alright,Mommy's Alright~♪」というサビをエンディングのコーラスで「Jamie's Alright, Nalley's Alright, Mikael's Alright, Andy's Alright~♪」と歌詞を変えて歌っているのは「Marcelの死を乗り越えていくから大丈夫だよ」というメンバー4人からファンへのメッセージなのかな。粒の揃った楽曲が並んでいるものの、このバンド特有の泣き/哀愁という面では物足りないかなと感じていた僕を涙させてくれるのがMikaelの絶唱に聴き入ってしまうバラード⑭Jenny's Eyesで、ここまでの13曲で抑えていた泣きの旋律をこの1曲に注ぎ込んだかのような哀感に胸が締め付けられる名曲ですね。

なお、これまではメンバーの中でただ一人ドイツに住んでいるAndyとスウェーデンに住む他のメンバーが顔を合わせることなくギターソロのデータファイルを送る形でレコーディングが進められていたようですが、今回はAndyがスウェーデンに赴きメンバー同士が顔を合わせてレコーディングが行われたようです。前作ではAndyが前歯を骨折してしまうというアクシデントに見舞われたため収録曲の半分くらいにしか参加していなかったので、このままAndyはフェイドアウトしてしまうのかと不安になりましたが、どうやら大丈夫そうですね(とはいえ本作でもリズムギターの全てはPeter Soderstromというギタリストが弾いているようです…)。カバーが3曲もあり、Jamie作とはいえTALISMAN用の曲だった②やJeff Scott Soto(Vo/TALISMAN)のソロアルバム「ESSENTIAL BALLADS」収録曲のリメイク⑦(Jeffもバックボーカルで参加)が収録されるなどオリジナル曲の割合は過去の作品群の中で最も低いですが、どの曲も強烈な個性で自分達の色に染め上げ、クオリティの高いアルバムに仕上げる辺りは流石ですね。

【音源紹介】
・Jenny's Eyes

関連記事

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

かさとりっ子さん

こんにちは。
MarcelのメインバンドTALISMANの記事をこのタイミングでアップできればよかったのですが、僕は後追いTALISMANファンなのでLADを取り上げさせてもらいました。ほんと、もう1年経ったのか…というのが正直な気持ちです。
子供の成長も目をみはるものがありますね。特に1歳から2歳の間ではちょっと前までできなかったことがどんどんできるようになってきてるのに驚かされてばかりです。
うちの子供も初プールではビビッてしまい固まってたらしいです。僕はプール好きだったんですけどねぇ。厳しい暑さが続く日は大好きな音楽を聴きながら乗り越えたいと思います。

  • 投稿者: よしよ
  • 2010/07/28(水) 13:12:16
  • [編集]

よしよさん

この間はコメントの削除をしていただきありがとうございました。
マルセルの一周忌記事用にこの作品の紹介を残しておくとは、さすがよしよさんですね。
この作品は哀愁よりもポップさが強調されていた気がします。個人的にはジェイミーが作った⑪がお気に入りですね。
1年という時間が子供が誕生してからはさらに早く過ぎていくように感じます。うちの子供がこの頃はプールが嫌いで入ってないようです。実は僕も幼い頃プールが嫌いでした(笑)。
今年もLAD新作発売してくれたら良いですね。猛暑も良い音楽にふれながら乗り越えましょう☆お忙しいなかブログのアップお疲れさまです。

  • 投稿者: かさとりっ子
  • 2010/07/26(月) 21:25:11
  • [編集]

インペリテリさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。ネオクラシカル系の女性シンガーですかー?インペリテリさんから質問されて改めて考えてみると、そういうシンガーってパッと出てきませんね…(苦笑)
僕の好きな女性シンガーは黒猫(陰陽座)ですが、ネオクラ系というわけではありませんし…。キンバリー・ゴス(SINERGY)やマルタ・ガブリエル(CRYSTAL VIPER)ももう少しマッチョな正統派っていう感じですしね。お力になれずすいません…。
あとスコアや譜面については相互リンク先にG-Tab!というサイト様がありますので、そちらを参照していただいた方がいいかもしれません。
http://guitar-tab.tongari-pocket.net/
全くお役に立てずに申し訳ないです…。

  • 投稿者: よしよ
  • 2010/07/25(日) 13:14:34
  • [編集]

敏紫さん

こんにちは。
Marcelが亡くなってもう1年が経つんですね…。今回の記事は僕なりのMarcelの一周忌記事としてアップしました。最初に聴いたときは「らしい哀愁」が控えめで「あれ?」という感じもしましたが最後の最後で強烈な1曲を聴かせてくれました。
また今年の冬にも彼らは新作を届けてくれるのでしょうか。期待しています。

  • 投稿者: よしよ
  • 2010/07/25(日) 12:57:55
  • [編集]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 投稿者: -
  • 2010/07/22(木) 12:07:17
  • [編集]

メタルネオクラシカル系女性シンガーについて


今はメタルネオクラシカル系の女性シンガーを探しています。
本当はNigtwitshのAmaranthみたいなソプラノ系は好きでは無いです。
自分は弾き語りとエレキやってるので女性シンガーのネオクラシカル系バンドでスコアや譜面有るアーティスト名教えて下さい。

  • 投稿者: インペリテリ
  • 2010/07/21(水) 23:40:29
  • [編集]

こんばんは。

マルセルの死を乗り越えたアルバムですね。
ポップな感じが多く、らしい哀愁が少なかった印象がします。
⑫はメッセージだと思って聴いていました。
なんか心温まりました。
⑭はすざましいです。哀愁や泣きがこの曲に凝縮されてますね。

  • 投稿者: 敏紫
  • 2010/07/21(水) 21:46:44
  • [編集]

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する