CONCERTO MOON「FRAGMENTS OF THE MOON」(1997)

  • 2014/09/17(水) 00:00:00

FRAGMENTS OF THE MOON オリジナル
【No.407】
★★(2004)

島 紀史(G/ex-CRYSTAL CREAR)尾崎 隆雄(Vo/ex-ZENITH)の2人が中心となって結成された日本産ネオクラシカルメタルバンドCONCERTO MOONがインディーズ時代に発表したデビュー作。このアルバムがリリースされた1997年といえばANTHEMBOW WOWといったかつての人気バンドは解散(どちらも後に再結成)、陰陽座GALNERYUSもデビュー前ということもあり日本のメタルバンド不遇の時代という印象でした。そんな中、BURRN!誌の広瀬編集長イチオシのバンドとして紹介されていたこのCONCERTO MOONこそ、僕が初めて聴いた国産メタルバンドです。本作は後にリマスターを施し、ボーナストラックとして2nd「FROM FATHER TO SON」(1998)収録曲のライブテイク3曲を追加した紙ジャケ版がリリースされています。その再発に伴って何故かオリジナル盤6曲目のSave My Own Lifeがカットされていて、現在一般的に流通しているのは本編8曲+ライブ3曲のリマスターバージョンのようですね。

本作は何と言っても冒頭とラストに配された①Alone In The Paradise⑨Take You To The Moonの2曲が強力。特に①は期待を煽る荘厳なオルガンの後に切れ味鋭く入ってくるギターリフと尾崎のシャウトが文句なくカッコいいのに加えて、歌メロも充実したバンドの代表曲です(⑨のアウトロがオープニングに再び繋がっていきそうなオルガンサウンドだというのもグッド)。聴き始めの頃は上記2曲以外は微妙かと思っていましたがネオクラ系バンドの2曲目にありがちなタイプながらメロディはなかなか魅力的なミドル②Run To The Sky、美しいアカペラで幕を開ける③Cry For Freedom、メロウな雰囲気に包まれたスローチューン④Holy Child辺りはなかなかの佳曲ですね。リーダーでもある島のギタープレイはこの当時から強烈な輝きを放っていて、そのYNGWIE MALMSTEEN直系の速弾きスタイルはバンドの大きな武器となっています。僕は同時期(90年代後半)のYNGWIEよりも本作における島のギターの方が好きですね。そんな島の相棒、尾崎の歌唱も若干のパワー不足と不安定さが感じられるものの、デーモン小暮閣下(Vo/聖飢魔Ⅱ)を連想させるクリアなハイトーンを響かせてくれています。

ただし僕の場合、バンドのメジャーデビュー作となったセカンドアルバムでCONCERTO MOONと出会い、6th「AFTER THE DOUBLE CROSS」(2004)までを聴いた後に本作をチェックしたので、聴き劣りする部分があるのも事実(リアルタイムで本作に触れていれば違う感想を持ったのかもしれませんが…)。本作ではひとつの曲に日本語/英語の歌詞が混在しているのですが、日本語詞では気恥ずかしくなるほどのクサい世界観が、英詞では尾崎の発音の拙さが気になりますね。またリマスターに際して追加されたThe Last Betting、One And Only、Into The Fireのライブ音源3曲はどれも好きなナンバーだし、The Last Betting以外の曲は現時点でCONCERTO MOONが発表しているライブアルバムに収録されていないのでリマスター盤をレンタルして聴いてみました。オリジナル盤にのみ収録されているSave My Own Lifeがあまり琴線に触れなかったこともあって、僕はリマスター盤の方が好きですね。

【音源紹介】
・Alone In The Paradise

関連記事

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

ゆうていさん

ネオクラシカル愛好者にとってCONCERTO MOONは外せない国産バンドですよね。僕も井上さん時代が一番好きで「LIFE ON THE WIRE」が最高傑作だと思ってます。
インギーは僕にとってHR/HM入門のきっかけとなった重要アーティストなのですが「ALCHEMY」を最後に聴いてませんね…。

  • 投稿者: よしよ
  • 2014/10/12(日) 21:53:11
  • [編集]

ネオクラシカル愛好者見参(笑)

Vocalの声質と臭い歌詞が足を引っ張っているバンドだと思いましたが、グラハム・ボネットのような声を持つ井上さんに代わってからグッと恰好良くなった気がします。

しかしなんと言ってもAlone In The Paradiseのネオクラシカルギターソロは失禁ものでございます(笑)。

この頃インギーは楽曲は全盛期だったのですが、ギターは勢いは凄いだけで、構築美に欠けている気がしてなりません(>_<)。

  • 投稿者: ゆうてい
  • 2014/10/11(土) 15:25:58
  • [編集]

B!13さん

僕も今回の記事を書くためにかなり久しぶりに聴きました。B!13さんもほぼ同じ感想でしたか。このアルバムについてはお気に入り度★くらいかなと思ってましたが改めて聴いてみると良い面も再確認できました。今でこそ日本の優れたバンドが続々と現れていますが、CONCERTO MOONがデビューした当時は国内バンドにとっては不遇の時代でしたね。そんな時期にシーンを支えたこのバンドの功績は大きいと思います。
僕が初めて聴いたこのバンドの作品は2nd「FROM FATHER TO SON」で、その後「AFTER THE DOUBLE CROSS」までは熱心に聴いてました。それ以降はあまりフォローできていないこともあってCONCERTO MOONのボーカルと言えば尾崎さん、井上さんというイメージが強いですね。このバンドの作品については、いつかブログ記事にしたいと思っていますがいつになるかは未定です。次は島さんと下山さんがタッグを組んだあのバンドを紹介する予定です。

  • 投稿者: よしよ
  • 2014/09/20(土) 17:55:06
  • [編集]

最近このアルバム聴いてなかったんですが、このレビュー見て聴き直してみました。そしたら、お気に入りの曲も印象に残ってた曲も同じで笑ってしまいました(笑)ラストの曲と#1~#4までは結構好きです。それ以降はシャッフル調の曲や、9分近い大作など、いかにも様式美系のバンドがやりそうな曲が並んでますが、印象に残ってませんね。

歌詞や、発音についても同意見で、幻想的な詩を書こうとしてるけどイマイチですね。#3の英詞でのアカペラの歌い出しは良くも悪くも印象的だと思います。

ジャパメタの氷河期に様式美バンドとしてデビューしたという事はジャパメタの歴史上で意義のあることだったと思いますが、ガルネリとかがデビューしている現在、後追いで聴くと欠点がかなり目立っちゃうなというのが正直な感想です。

ちなみに僕は現ヴォーカリストの久世さんが加入した2011年作の「Savior Never Cry」からこのバンドを聴き始めて1曲カットされたリマスター盤の方を聞きました。ライブ3曲入ってトータル70分を超えてるのでオリジナル収録曲をカットしたんでしょうけど、出来ればカットしないで欲しかったですね。

他のConcerto Moonの作品もレビューする予定ってありますか?

  • 投稿者: B!13
  • 2014/09/18(木) 23:29:15
  • [編集]

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する