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GOTTHARD「OPEN」(1999)

  • 2009/08/29(土) 00:00:00

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【No.174】
★★★★(1999)
年間ベスト1999年第4位

これまでに3枚の優れたハードロックアルバムを発表し、確固たる地位を築いたGOTTHARDがアコースティックライブ作「D FROSTED」を経て放つ4枚目のアルバム。1996年からサポートメンバーとしてバンドに関わってきたMandy Meyer(G)が加入して、本作から5人編成となっています。「D FROSTED」がハードロックファンだけでなく、より幅広いリスナーにアピールできる作品でヒット(スイスではダブルプラチナムを獲得)したこともあってか、本作は過去のオリジナルアルバムにあった激しく熱いサウンドよりもアコースティックライブ盤の心温まるメロディを継承した1枚となっています。僕が本作を初めて聴いた時点では、GOTTHARDの作品の中でも「G.」と「D FROSTED」しか知らなかったので「今回はメロディアス路線だな」程度の感想でしたが、デビュー作から聴いてきたファンにしてみれば、過去作品にあったハードロックらしさを大幅に削った本作の音楽性は衝撃的なものだったかもしれませんね。

確かに、これまでのGOTTHARDのトレードマークだったブルージーな骨太ハードロック色は後退し、アコースティックサウンドを取り入れた爽やかなアメリカン・ロックに近づいた今回の変化には驚きましたが、肝心のメロディに関しては過去最高の充実振りだと思います。洗練された哀愁のメロディが味わえる②Vision、垢抜けた印象の爽やかチューン⑥Youなどは新生GOTTHARDの魅力ですね。ハードロックの名残は⑦Cheat & Hide、⑩Back To You辺りに感じられるし、バラードの素晴らしさにおいては更なる磨きがかかっているほど。特に④Let It Rainは、これぞ珠玉のバラードと呼ぶべき名曲でピアノをバックにSteve Lee(Vo)が「Lady Jane~♪」と歌う冒頭からラストまで隙のない展開でうならされます。また過去のオリジナルアルバム全てに収録してきたカバー曲にはMOVEというバンドの⑤Blackberry Wayをチョイスしていて、ちょっぴりダークでありながらサビはキャッチーなこの曲も良いですねぇ。

本作ではディストーションの効いたLeo Leoni(G)の骨太ギターは影を潜め、あくまでSteveのボーカルを中心に据えた歌ものアルバムとなっています。4作目でここまでの落ち着きと風格を身につけ、丸くなってしまうのは早いような気もしますが、Steveという卓越した歌唱力を持つボーカリストを擁しているだけに彼の歌をメインとしたアルバムを作ってくれたのは素直に嬉しいですね。GOTTHARDが本作以降、従来のハードロック路線ではなく、より大衆的なメロディックロック作品をリリースしていることからもバンドのターニングポイント的なアルバムといえそうな1枚です。ちなみにデビュー作から本作までの4枚のアルバムと「D FROSTED」はSHM-CDで再発されています。オリジナルアルバムにはボーナストラックも追加さているようなので、これからGOTTHARDを聴く方は、そちらを買った方がいいかもしれませんね。僕が持っているのは通常CD盤ですが。

【音源紹介】
・Let It Rain

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