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DREAM THEATER「SYSTEMATIC CHAOS」(2007)

  • 2009/07/18(土) 08:14:26

SYSTEMATIC CHAOS
【No.162】
★★★(2007)

5th「METROPOLIS PART2」のラストから続いていた前作のエンディングと次回作のオープニングに同一のフレーズを持ってくるという作品の連続性が前作「OCTAVARIUM」(このアルバムのラストは再び同作の冒頭に戻ります)で完結、レーベルも移籍して心機一転という言葉が自然と頭に浮かぶDREAM THEATERの9thアルバム。ここ最近の3作品はアルバム毎にカラーが異なっていましたが、本作は③Constant Motionで顕著な7th「TRAIN OF THOUGHT」譲りのヘヴィメタリックなサウンドをベースに、アルコール依存症克服12のステップ組曲の2曲目This Dying Soulと同じ歌メロで始まり曲の後半は語りパートがメインという同組曲の4曲目にあたる⑤Repentanceにおける実験的なアプローチは6th「SIX DEGREES OF INNER TURBULENCE」、James LaBrie(Vo)の表現力豊かな歌唱がこのバンドにとっていかに重要かを物語る②Forsakenは8th「OCTAVARIUM」と、これまでの集大成的な作品となっているように思います。メロディアスではありながら、DREAM THEATER最大の武器である攻撃的かつテクニカルなインストパートが希薄だった前作よりも僕好みの1枚ですね。

いかにもDREAM THEATERらしい緊張感たっぷりのインストパートとメロディックな展開が味わえる23分の大作を2分割してアルバムの最初と最後に配した①In The Presence Of Enemies Part1⑧In The Presence Of Enemies Part2John Petrucci(G)のギタートーンに魅了される悲哀に満ちたバラード②、METALLICAっぽさが強調された③、QUEEN風ハーモニーとファンによるコーラスを取り入れたストレートな⑥Prophets Of Warなどはお気に入りだし、メロディアスな楽曲の中で乱舞するテクニカルで激しいインストバトルがもたらすDREAM THEATERならではの美味しさは健在です。ただ、どの曲にも悶絶級のハイライトは確かに存在しながら、その興奮が楽曲全体にまで波及しているかというとそういうわけでもないんですよね。各曲に点在する悶絶ポイントを心待ちにしている感覚は、ARCH ENEMYの2nd「STIGMATA」の楽曲で一撃必殺のギターソロを待ちわびているかのようでもあります。

また本作の初回限定盤には、このアルバムのレコーディング・ドキュメンタリー映像(約90分)を収めたDVDが付いていて、曲解説も含めてなかなか興味深く見させてもらいました。DREAM THEATERというバンドは3rd「AWAKE」以降、常にファンの間で賛否が分かれる作品をリリースしているイメージがあるのですが、このDVDを見ていると「メンバーは(良い意味で)ファンの気持ちはお構いなしに、自分達の理想とする音楽をストイックに追求しているんだな」と妙に納得してしまいました。音楽的バックグラウンドが非常に広いバンドなだけに、数々のアルバムを発表する中で3枚に1枚くらいの割合で僕の感性にピタリと合致する作品を出してくれれば良いかなという気持ちにもなってきます。このバンドの場合、どうしても好きになれない作品はこれまでなかったですしね。

【音源紹介】
・Forsaken

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