PRAYING MANTIS「TO THE POWER OF TEN」(1995)

  • 2009/07/30(木) 00:00:00

TO THE POWER OF TEN
【No.166】
★★(1995)

溢れんばかりの哀メロを詰め込んだ3rd「CRY FOR THE NEW WORLD」で僕を涙させてくれたPRAYING MANTISの4作目。バンドとの相性もピッタリに思えたColin Peel(Vo)は前作発表後に脱退してしまったため、本作では非凡な歌メロセンスを持ちながらも、ボーカリストとしての力量不足が指摘されることもあるGary Barden(Vo/ex-M.S.G etc)がフロントマンを務めています。本作の音楽性としてはメロディアスなMANTIS節を基本としつつ、アメリカンで能天気と言えそうな楽曲もあり、それをバラエティ豊かと捉えるか、散漫になったと感じるかで本作の評価は変わってくるように思います。僕はどちらかというと後者ですね。

前作の路線を見事に受け継いだ哀愁のハードロック①Don't Be Afraid Of The Dark④Welcome To My Hollywoodは名曲レベルだし、いかにも「らしい」ミドル②Bring On The Night、泣き泣きのバラード⑤Another Time, Another Place、キーボードが引っ張っていく曲調が新鮮なアップテンポ⑧Victory、ミニアルバムにのみ収録されていた名曲のリメイク⑨Only The Children Cryといった楽曲は僕がこのバンドに求めるサウンドで非常に満足度が高いです。一方、その間に挟まれた③Ball Of Confusion(TEMPATATIONSなるバンドのカバー曲)や⑥To The Power Of Ten、⑦Little Angelといった明るめのナンバーも悪くはないのですが、PRAYING MANTISが出すサウンドとしてはどうも違和感があるように思えます。あとはGaryのボーカルですね。ハードロック系の楽曲では声域が狭いながらも何とか歌い切っている感じですが、⑤のような歌い上げるタイプのバラードはかなりキツそう。曲が良いだけに別のボーカルで聴きたかったというのが本音です。

そんな気になる点がありつつも、ついついリピートしてしまうのはやはりメロディに求心力があるからなんでしょうね。バンドの代表作である前作、MANTISサウンド満載の5thの間に挟まれた作品であるために本作は少し地味だけど良作という印象です。PRAYING MANTISはメロディアス過ぎて、ハードロックらしいエッヂが欲しいという方にとっては、このアルバムは結構楽しめるのではないでしょうか。

【音源紹介】
・Don't Be Afraid Of The Dark

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