STRATOVARIUS「STRATOVARIUS」(2005)

  • 2009/05/20(水) 08:01:08

STRATOVARIUS.jpg
【No.141】
★★(2009)

「これ、STRATOVARIUSのアルバムですよね?」というのが初めて聴いた時の率直な感想だったSTRATOVARIUSの11thアルバム。前作「ELEMENTS PART2」発表後にTimo Kotipelto(Vo)Jorg Michael(Ds)が脱退→Miss Kなる女性ボーカルが加入→Timo Tolkki(G)が暴漢に襲撃される→Tolkkiが躁鬱病で入院するなど数々のトラブルを抱えていましたが、最終的にはKotipeltoとJorgがバンドに復帰(Miss Kはレコーディング前に脱退)してリリースされたのが本作です。

このアルバムには疾走曲や突き抜けるメロディもなければ、Jens Johansson(Key)の派手なソロもないし、Jorgのツーバスドラムもありません。僕を含め多くのファンが抱いていたSTRATOVARIUS像は、ここにはほとんどないと言ってもいいと思います。それほど本作はメロディック・パワーメタルというスタイルからかけ離れたサウンドとなっています。だからと言って本作が駄作かというと、そういうわけでもないのがSTRATOVARIUSの底力ですね。やたらとクセになるギターメロディが耳に残るヘヴィロック調の①Maniac Danceはついリピートしてしまうし、従来スタイルに比較的近いメロディックチューン②Fight!!!、③Just Carry Onもあります。アルバム終盤ではいかにもフィンランドのバンドらしいタイトルを持った民謡風バラード⑦The Land Of Ice And Snow、テンポを速くすればSTRATOVARIUSらしい疾走曲になりそうな⑧Leave The Tribe、ラストに相応しい大仰でクサいメロディが味わえる⑨Unitedなども本作のお気に入りとして挙げておきたい楽曲です。

ただメンバー間のトラブルがあって普段よりも注目度が上がっているところに、バンド名そのままズバリのタイトルを付けておきながら、この音楽性というのが腑に落ちないんですよね。「STRATOVARIUS」と名付けられた作品であるにもかかわらず、STRATOVARIUSのアイデンティティ的要素(少なくとも僕が思うところの)を大幅に排除してしまっている何とも言えない1枚。個人的には速弾きのないYNGWIE MALMSTEEN、クワイアのないBLIND GUARDIAN、ギターソロのないARCH ENEMYと例えたくなるような違和感があります。「ELEMENTS」2作品の楽曲(特に疾走曲)で気になったマンネリ感はあまりなく、キャッチーなメロディも確かに存在するので、これがSTRATOVARIUSではなく別のバンドの作品であるならもっと楽しめたかもしれません。これからSTRATOVARIUSを聴くという方は、間違っても本作から入門しないようにしてくださいね(苦笑)。

【音源紹介】
・United

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