STRATOVARIUS「ELEMENTS PART2」(2003)

  • 2009/05/19(火) 08:42:36

ELEMENTS PART2
【No.140】
★★(2009)

物質の4大要素である火・水・風・土をテーマにした2部作「ELEMENTS」の後編となるSTRATOVARIUSの10thアルバム。前作では典型的メロディックメタルから少し距離を置き、疾走曲以外の側面でアピールするシンフォニックなプログレ風メタル路線へと傾倒していた彼らの2部作の後編は「ELEMENTS PART1」と同時期に曲が書かれたこともあり、前作と似た音楽性となっています。相違点を挙げるなら、本作の方がシンフォニックで大仰なアレンジは控えめになっているところでしょうか。

「ELEMENTS PART1」本編のエンディング曲A Drop In The Oceanラストの波の音を引き継いで始まる①Alpha & Omegaからスタートすることで2作品の連続性を表現したかったのだと思いますが、肝心の楽曲の方が作品の中盤/終盤に配されることで威力を発揮しそうなミッドテンポ大作であるために出だしからつまずいてしまってます。前作のリーダートラックEagleheartタイプの②I Walk To My Own Songで仕切り直した後は、Timo Kotipelto(Vo)の巻き舌シャウトが最後に炸裂する③I'm Still AliveJens Johansson(Key)の超絶プレイがテンコ盛りな⑥Know The Differenceという2つの疾走曲でメロパワファンの心を繋ぎとめつつ、軸足はあくまでもじっくり聴かせる大作系に置くというTimo Tolkki(G)の深遠なる音世界が繰り広げられています。ヒーリング音楽のような浮遊感が味わえる⑦Luminous、綿密に織り込まれたメロディが印象的なプログレタッチの⑧Dreamweaver、今回の2部作を締めくくるに相応しい本編ラストのバラード⑨Libertyなど聴きどころもあるんだけど、やはり前作同様にメロディがどうにも弱いような気がします。

相変わらず高音パートで必死さが滲み出るボーカル(そこが魅力でもあるんですが)を尻目に揺るぎない安定感を見せ付けるインストパートと極上のサウンドプロダクションは一級品ながら、引っかかりなく流れていく楽曲が多いのが気になるんですよね。特に2曲のスピードチューンはSTRATOVARIUSにしては妙に薄味で過去の名曲群に比べると、ただ駆け抜けているだけという印象すら抱いてしまいます。メロパワから次のステージに向かおうとするバンドの姿勢は応援したいし、並のバンドに比べると十分魅力的な作品ではあるもののSTRATOVARIUSにしては物足りなさが残る1枚ですね。数曲のキラーチューン以外は好きになれず、アルバムとしてのお気に入り度が低かったバンド初期作品とはまた別の意味で「ELEMENTS」の2枚は微妙なアルバムでした。

【音源紹介】
・Liberty

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