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KIM KYUNG HO「00:00:1998」(1998)

  • 2009/04/04(土) 09:34:11

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【No.120】
★★★★(1998)
年間ベスト1998年第6位

4オクターブのレンジを持つという韓国のメタルシンガーKim Kyung Ho(キム・ギョンホ)の3rdアルバム。僕はBURRN!誌の輸入盤レビューで藤木さんが90点台を付けた本作で初めて彼のことを知りました。どうやら本国での位置付けは人気アイドルシンガーのようで、ライブでは女性ファンの黄色い歓声が絶えないそうです。そんな中「自分の好きな音楽はメタルだ」という信念のもとにYNGWIE MALMSTEENRising ForceDREAM THEATERPull Me UnderSTRYPERTo Hell With Devilなど、HR/HM系のカバーも取り入れているとのこと。メンバー固定のバンドで曲を書くという体制は取らずに、曲毎に異なるコンポーザーが彼をバックアップしているのですが、何といっても主役であるKimの歌声が素晴らしいですね。Michael Vescera(Vo/ex-YNGWIE MALMSTEEN、LOUDNESS)をベースに伸びやかな高音はMichael Sweet(Vo/STRYPER)を彷彿とさせるし、時折Tommy Heart(Vo/FAIR WARNING)のように聴こえることもある彼の歌唱力は、全編韓国語のため歌詞が理解できない僕の心にさえもビンビン響いてきます。

アルバムの幕開けを飾るのは、鋭いギターリフの後に響き渡る凄まじいシャウトで始まる極上のメタルチューンにして名曲の①Shoutです。彼のファンクラブが「SHOUT」と名付けられていることからも、この曲への自信が窺えますね。本作の中でメタルと呼べそうなのは、この①とSTRATOVARIUS風のキーボードで始まるネオクラ疾走曲⑤ヤンシムソノン(良心宣言)と初期YNGWIEっぽいミドル⑨Vesuviusくらいで、全11曲中6曲がバラードという構成であるためメタルアルバムとしては物足りないかもしれませんが、これらのバラードが秀逸なので僕はそれほど気になりませんでした。本作のバラードはどこか日本の演歌、歌謡曲にも通じる哀愁があって懐かしさを感じるばかりか、そこに乗るKimの熱唱がとても気持ち良くて言葉がわからずとも自然と聴き惚れてしまうほどです。中でもお気に入りはスケールの大きなサビメロを雄大に聴かせる⑦ヨンウォンネ ソン『スルプン ヨンホンネ アリアⅡ』(永遠の城『悲しい魂のアリアⅡ』)ですね。またメタル、バラード系の楽曲に加えて②クムルチャジャトナ(夢を探して発て)のような爽やかメロディアス・ハードがあるのも高ポイント。

バラード偏重な作品であることは否定できないし、アルバムラストの⑪Higher To The Topがメロディアスな作風の本作の中で完全に浮いてしまっているヘヴィなモダンロックだというのが惜しいのですが、そんなマイナス面をも帳消しにしてしまうKimの歌声に惚れてしまいました。また彼の歌を支える演奏陣が安定していて、特に①を作曲したギタリストLee Hyun Suk(イ・ヒョンソク)のテクニカルフレーズが耳に残ります。ブックレットの曲目は全てハングル語なので、曲名についてはi-podに取り込んだ際に表示された内容で書いています。

【音源紹介】
・Shout(live)

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こじろーさん

こんにちは。
⑩もいいですよね。③、④など本文に書けなかったけど好きな曲が多いです。
確かに、この人が歌うとジャンルはキム・ギョンホになりますね。これだけの声を持ったシンガーがついに日本デビュー。楽しみです。

  • 投稿者: よしよ
  • 2009/04/05(日) 09:16:17
  • [編集]

おーっ、そうかこのアルバムはバラードが多いのか。
そう言われて初めて気づいたかも。
このアルバム聞くときはいつもキムの歌声に聞き惚れているので、
メタルアルバムというよりキム・ギョンホというジャンルと思って聞いてたかも。
僕の中では⑩は最強のバラードの1曲ですよ。

  • 投稿者: こじろー
  • 2009/04/04(土) 21:58:52
  • [編集]

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