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KIM KYUNG HO「FOR 2000 AD」(1999)

  • 2009/04/06(月) 10:32:15

Ⅳ FOR 2000AD
【No.121】
★★★(1999)
年間ベスト1999年第8位

前作「00:00:1998」における凄まじい歌唱で僕を魅了してくれた韓国人シンガーKim Kyung Hoの4作目。ブックレットの曲目が全てハングル文字で曲名を覚えるのに苦労した前作に対して、ワールドワイドな活動を視野に入れてか本作では曲タイトルに英訳が付けられています。

壮大ではあるが印象的なメロディは少ない①For 2000 ADを聴いた時点で一抹の不安を感じましたが、ベキベキうねるベースから始まるハードロック②ポリョ!(Forget It!)以降はメロディの魅力を取り戻していて一安心。収録曲の約半数がバラードで、メタルとメロハーをその間に挟むというアルバム構成は前作と同じながら、いくつかの相違点が見受けられます。まずは②や⑪Rock 'N Rollといったメタルチューンからネオクラシカル臭が消えラフなハードロック調となっていることと、QUEENテイストのある⑤In Love、Kimが作曲した⑥Non-Stop、キャッチーな⑨ネゲロワ(Come To Me)など、メロディックロック/ポップといえそうな楽曲が増えているという点です。また作品の軸となるバラードにおいても、⑩ヒジョン(Wishing You Were With Me)のように熱く歌い上げる従来スタイルを中心としながら、ジャケットにマッチした涼しげなイメージを持った④イビョルポダスルプンサラン(It's Better To Say Good-Bye)のような新機軸もあります。これらを総合すると明らかにメタル度は低くなっているので、本作はメタルシンガーKim Kyung Hoのアルバムというよりは、メロディが充実しているコリアン・ロック作と呼んだ方が適切かもしれませんね。

これまで以上に楽曲の幅を広げたといえば聞こえはいいかもしれませんが散漫な印象も拭いきれない本作については、後になってKim本人が「レコード契約の関係もあり、当時のコリアンミュージックシーンに迎合してしまった」と告白しているようです。ただKimの歌の表現力には更に磨きがかかっているし、魅力的なメロディも随所で聴くことができます。特に激泣きバラード⑧イルルスオンヌンサラン(Love That We Can Never Make)が与えてくれる感動は尋常ではないので、彼の歌に惚れ込んだ僕としてはこのアルバムもお気に入りの1枚です。

【音源紹介】
・ヒジョン(Wishing You Were With Me)(Live)

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