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KAMELOT「ONE COLD WINTER'S NIGHT」(2006)

  • 2011/09/01(木) 00:00:00

ONE COLD WINTER'S NIGHT
【No.301】
★★★(2006)

4th「THE FOURTH LEGACY」(2000)以降の作品で一気にスターダムへの階段を駆け上がっていったアメリカ産メロディックメタルバンドKAMELOTの2枚組ライブアルバム。本作はバンドの顔というべき実力派シンガーRoy Khan(Vo)の故郷ノルウェーはオスロで複数のゲストプレイヤーを迎えたスペシャル公演の模様を収めていて、CDだけでなくバンド初のDVD作品としてもリリースされています。バンドは以前に「THE EXPEDITION」(2000)というライブ作品を輸入盤でのみリリースしていますが、あちらはライブ8曲と未発表音源3曲を収録した少し中途半端なアルバムでした。それに対して本作はKAMELOTが大きく飛躍した4作目から当時の最新作7th「THE BLACK HALO」(2005)までという、バンドに脂が乗り切った4作品の楽曲群からなるライブをフルボリュームで収録しています。

ある意味バンドの集大成といっても過言ではないライブのオープニングに抜擢されたのは、イタリア語による女性ボーカルをフィーチュアしてキャバレーのような雰囲気を醸し出す小曲Disc-1①Intro: Un Assassinio Molto Silenziosoと最新作のタイトルトラックDisc-1②The Black Halo。アルバム名を冠したナンバーとはいえスタジオ作品では9曲目、10曲目に位置するこれらの曲での幕開けというのは少し意外だったし、ライブの掴みとしては弱いかなというのが正直なところだったりします。そんな本作のハイライトは⑤Center Of The Universe、⑥Nights Of Arabia、⑧Foreverといったバンドを代表するクサメロ疾走曲群と深みのある美麗バラード⑦Abandonedで畳み掛けてくるDisc-1の中盤です。中でもRoyの発案により雪が舞い散る演出の中で歌われる⑦の美しさは何度観ても言葉を失ってしまうほど素晴らしい。この曲に限らずRoyがステージ上で放つカリスマティックなオーラが凄まじく、僕はDVD盤を持っていませんがYouTube上で観ただけでその立ち姿に目を奪われてしまいました。やはり彼には歌の上手さや声域の広さという次元では語れない魅力がありますね。

ゲスト陣についてはバンドリーダーThomas Youngblood(G)の奥様でもあるMariは勿論、スタジオ盤でもRoyとのデュエットが話題となったSimone Simons(Vo/EPICA)がDisc-1⑩The Hauntingに、バンドのプロデューサーでもあるSascha Paeth(G/ex-HEAVENS GATE)がリズムギターとしてDisc-1⑪Moonlightに参加しているほか、「THE BLACK HALO」でShagrath(Vo/DIMMU BORGIR)が参加していたDisc-2③March Of MephistoではKAMELOTとカップリング来日をしたこともあるDREAM EVILの元ドラマーSnowy Shawが悪魔メフィスト役として登場するなどなかなか豪華です。これらゲスト陣との共演に加えて、吸血鬼伝説のモチーフになったと言われるエリザベス・バソリーをテーマにした3部構成の長編DISC-2②Elizabeth(Ⅰ.Mirror Mirror~Ⅱ.Requiem For The Innocent~Ⅲ.Fall From Grace)ではMariが鏡に向かってエリザベスを演じるなどシアトリカルな演出による見所も多いのでDVD盤の方が商品価値は高いと思われます。インスト面では疾走曲におけるドラムパターンが今やバンドに欠かせない味となっているCasey Grillo(Ds)、作品を重ねるにつれて貢献度が大きくなってきているキーボードプレイヤーの座に次回作から正式メンバーとして迎えられることになるOliver Palotai(Key)のソロを収録している一方で、メタルミュージックにおける最重要楽器のギターソロは入っていないというのが何ともKAMELOTらしいですね。総合的に優れたライブアルバムではありますが、映像と合わせて楽しむことでその真価を発揮する作品だと思うのでCDではなくDVD盤を買った方が良かったかな…と少し後悔しています。

【音源紹介】
・Abandoned(Live)


・Elizabeth(Ⅰ.Mirror Mirror~Ⅱ.Requiem For The Innocent~Ⅲ.Fall From Grace)(Live)

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この記事に対するコメント

けー坊さん

こんばんは。やはりこのライブ作品はDVDの方が楽しめそうですね。僕もDVDを買おうかと思いましたが、本作を買った当時は今以上に忙しく、DVDを見る時間が確保できないだろうと思って2枚組CDにしました。
ライブでCDのパフォーマンスをどれだけ再現できるかという視点で評価すると、それほどでもないかもしれませんがRoyのオーラは凄いと思います。映像そのものも素晴らしいですよね。多くのカメラが使用されているというのも納得です。

  • 投稿者: よしよ
  • 2011/09/02(金) 23:58:30
  • [編集]

こんにちは。

僕は逆にアルバムは持っていなくて、輸入盤のDVDを買ったんですが、やはりロイの苦しげな表情やステージングが見所だと思うので、映像があった方が楽しめるのかな、と思います。
この時点でも高音はかなり苦しそうですが、それが魅力になってたと思います。

なんでも10台以上のカメラ(20台とかだったかも)を使用して撮影したとのことで、映像作品としても力が入っていることがわかります。

  • 投稿者: けー坊
  • 2011/09/01(木) 09:37:35
  • [編集]

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