SILENT FORCE「WORLDS APART」(2004)

  • 2010/06/20(日) 00:00:00

WORLDS APART.jpg
【No.242】
★★★★(2004)
年間ベスト2004年第9位

デビュー作の時点ではやや散漫な印象があったものの、前作「INFATUATOR」(2001)で鋼鉄魂溢れるメロディックメタルというバンドの音楽性が定まってきた感のあるD.C. Cooper(Vo/ex-ROYAL HUNT)Alex Beyrodt(G/ex-SINNER)を中心とするSILENT FORCEの3rdアルバム。今回は剛直なメタルアルバムという風情でメタル道まっしぐらだった前作よりもメロディアスなサウンドへと変化してきていて、一段と僕の好きなタイプのバンドになった印象です。ガチガチのメタリックチューンが詰まっていた前作ではD.C.の天をつんざくようなシャウト/スクリームが多かったのに対し、本作ではハイトーンだけではないD.C.の煌びやかさやマイルドな歌唱を活かせるナンバーが並び、そのそれぞれがフックあるメロディを持っているというのも嬉しいポイントですね。

本作は日本人なら誰もが反応してしまう旋律で幕を開けます。「あかりをつけましょ、ぼんぼりにぃ~♪」のメロディを持ってくるという賛否両論ありそうなこのアイデアはAlexの奥様(日本人)がたまたま口ずさんでいた「たのしいひなまつり」を聞いたのがきっかけだったそうですが、①Ride The Storm自体はオープニングに相応しい疾走曲で掴みはバッチリです。パワフルなメロディックメタルを基盤にしつつ、本作ではポップとさえ呼べそうな②No One Lives Forever、④Once AgainやD.C.の古巣ROYAL HUNTを連想せる哀メロをフィーチュアした⑤Master Of My Destiny、⑥Heroesのような前作になかった要素もあるし、清廉なピアノの調べとともに始まるメロディアスバラード⑨Spread Your Wings、そしてSILENT FORCEの魅力をギュッと凝縮したスピードチューン⑪Heart Attackなど、メロディックメタルの基本レパートリーが一通り楽しめます。

アルバム全編に渡って活躍するAlexのギターは今回も聴き応えがありますが、冒頭の「たのしいひなまつり」に加えて⑦Death Comes In Disguiseではベートーベンの「第九」、⑪ではオッフェンバックの「天国と地獄」という有名なクラシック曲を取り入れている点については楽曲のシリアスなムードをスポイルしている、またはこれも面白いと見るかで本作全体の印象も変わってくるかもしれせんね。僕は基本的に後者ですが1枚のアルバムに3曲は多いかな。 楽曲単位のインパクトでは前作のPromised LandWe Must Use The Powerを越えるものこそありませんが、作品全体の完成度でいえば本作がバンドの最高傑作ですね。

【音源紹介】
・Heart Attack

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たけちよさん

こんにちは。
ひなまつりは本当にビックリでした。1枚の中に3曲も借用フレーズを大胆導入している点は評価が分かれるかもしれませんね。
ガッチガチなメタルだった前作はたけちよさん的にはイマイチでしたか。僕も本作を聴くまでは2ndもよく聴いてましたが、やはり3rdが僕の好みど真ん中ですね。
そういえば最近このバンドの動きを聞きませんねー。是非とも本作を越えるような次の名盤に期待したいところです。

  • 投稿者: よしよ
  • 2010/06/24(木) 12:43:56
  • [編集]

こんばんは!

「ひなまつり」には度肝を抜かれましたがw この作品はバンドの格を上げる素晴らしい作品になりましたよね。僕は前作で初めてこのバンドを聴いたのですが、ちょっと駄目でw
この作品には少々度肝を抜かれました。前作であったB級染みたアクの強さが消えて一線級の雰囲気がプンプン。次から次へと良質のフックを持った楽曲が登場するではありませんか。「おおーD.C.が再び生き返った!このバンドでイケる」と喜んだものでした(^^)

記事中よしよさんも仰っているように、僕もこの作品が最高傑作だと思います(^^)
でも、「今のところは」って付けたい期待感を持っていますw

  • 投稿者: たけちよ
  • 2010/06/23(水) 23:36:52
  • [編集]

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