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TERRA NOVA「BREAK AWAY」(1997)

  • 2010/11/20(土) 00:00:00

TERRA_NOVA_B AWAY
【No.267】
★★★★(1997)
年間ベスト1997年第9位

その煌めくようなサウンドイメージと1stアルバム「LIVIN' IT UP」(1996)のインパクトから「彗星の如くデビューした」という表現がピッタリのオランダ産メロディアス・ハードロックバンドTERRA NOVAが僅か1年のスパンで放った2ndアルバム。今回も前作同様、爽やかなジャケットとリンクする清涼感と透明感に満ちた爽やかな楽曲が目白押しの作品となっています。アルバムタイトルを冠する元気なロックソングで幕を開け、明るさの中に時折仄かな哀愁を感じさせる充実の楽曲群がズラリと並ぶ序盤~中盤、後半に若干テンションが下がるもののラストを美しいバラードで締めくくるというアルバム構成、メロディの質の高さともに前作に勝るとも劣らない充実盤ですね。2枚目のジンクスなど、どこ吹く風という感じです。

まずは何と言っても①Break Awayが素晴らしい。軽快なドラムの後に入って来るキーボードサウンドを聴いた開始10秒で「TERRA NOVAだ!」と確信させ、「ブレイカウェ~ェ~、ヘ~エ♪」の涼しげなコーラスとともに駆け抜けていく①が終わったかと思うと、カラッとしたロックソングを基調にしながらサビでは哀メロが顔を覗かせる②Those Were The Days、アコギとピアノそしてバックではオルガンが曲を盛り立てるアップテンポ③Wasting Timeの3連発でいきなり畳み掛けてきます。そんなバンドの勢いはミディアムテンポのロック④City Lights/Nocturnal Silence以降も止まることを知りません。この④は曲名にもあるように2部構成となっていて4:00過ぎからの1分半はRon Hendrix(Key)の独壇場となるインストです。そんなNocturnal Silenceの余韻に浸っているところに続くのが感動的なバラード⑤Only For Youで、優しいピアノの調べで始まりダイナミックなサビで大きく盛り上がって再びピアノでしっとり終わるこの曲は僕の結婚披露宴でも使わせていただいた想い出深い1曲だったりします(この曲を含む結婚式ソングの記事はこちら)。TERRA NOVAらしさに満ちた中盤のハイライト⑥Right Now以降も陽気なキャッチーロック⑦I Keep On Dreaming、爽やかなハーモニーが印象的な⑧Holding Onと強力なナンバーが続きます。またTERRA NOVAにしては異色のハードロック⑪Real Thingもカッコよく、曲終盤にはベースソロを合図に疾走パートへなだれ込むという展開も面白い。ラストはお約束のバラード⑫Not Here With Me。どこか演歌に通じる雰囲気も感じさせるこの曲を含め、TERRA NOVAのバラードにハズレなしですね。

前作との違いを挙げるとすれば、Ron Hendrix(Key)の操る音色にオルガン風のサウンドが多くなったことで従来の透明感に加えてロックっぽいダイナミズムがより感じられることと、ライブを意識してか一緒に歌えそうなパートが増えたことでしょうか(前述の④、⑪や⑩Two Days Of Heaven's Paradiseなど)。特に④はスタジオ盤なのにFred Hendrix(Vo)が「Come On Sing」と煽っていることもあって、つい「ナーナーナーナナーナナー♪」と歌ってしまいます。それにしてもバンドの中心人物Fredは前作以上に歌の上手さ、表現力が増したのではないでしょうか。単語に情感をたっぷり込めて歌う彼のボーカルには同性ながらうっとりしてしまうこともしばしば。最初に書いたように楽曲の雰囲気やアルバムの作り的にはデビュー作と似ているため新鮮味こそありませんが、作品のクオリティは非常に高い1枚だと思います。

【音源紹介】
・Break Away

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ma shanti mikaさん

こんばんは。TERRA NOVAは毎回オープニングに強力チューンを持ってきてくれるバンドですが、中でも初期3作品は飛び抜けてると思います。そろそろ新作のニュースを聞きたいところですね。

  • 投稿者: よしよ
  • 2012/07/11(水) 22:33:52
  • [編集]

この季節にピッタリ!

TERRA NOVAは
本当に爽やかで……。

このじめじめとした
季節にピッタリですね。


この方達のアルバムは
1曲目に良い曲がきているので、

その時点で
そのアルバムが好きになってしまいます。


  • 投稿者: ma shanti mika
  • 2012/07/10(火) 22:41:07
  • [編集]

かさとりっ子さん

こんばんは。
ここでもコメントありがとうございます。そうそう、自分が持ってるアルバムでも人に言われて曲を聴き直すと今まで以上に気に入るケースってありますよね。
TERRA NOVAのジャケットはどれも甲乙つけ難いですよね。このブログの年間ベスト記事のジャケット部門はTERRA NOVAが最多受賞してます(たぶん)最新作も過去作品に比べるとイマイチでしたが、普通に見たら良いジャケットだと思います。
そしてSIAM SHADEのトリビュートアルバムを紹介いただき、ありがとうございます。僕も「1/3の純情な感情」しか知らないのですが、HR/HMリスナーにアピールする部分は多いと聞きます。今は聴きたいCDが他にたくさんありますが、少し落ち着いたらチェックしてみたいと思います。参加メンバーの訂正コメントも丁寧にいただき、ありがとうございます!
僕の方でも、かさとりっ子さんお薦めのSIAM SHADEトリビュート盤の内容を調べてみました。どうやらマイク・ヴェセーラが7曲目、マーク・スローターは8曲目に参加していて、プロデュースはマーティ・フレデリクセンだそうです。うーむ、なかなかそそられる顔ぶれですね。ソースはこちら。http://www.sstribute.com/

  • 投稿者: よしよ
  • 2010/11/29(月) 22:31:31
  • [編集]

すみません。

マイクヴィセーラとマークスローターがごっちゃになってマイクスローターになっていました(笑)。
ファンの方がいらっしゃるといけないので訂正させていただきます。

  • 投稿者: かさとりっ子
  • 2010/11/26(金) 13:47:19
  • [編集]

よしよさん

ここでもコメントさせていただきます。僕もTERRA NOVAを貸して欲しいと言われたらこのアルバムかベストアルバムを貸してしまいます。
以前は?曲目がお気に入りだったんですが、友達に?曲目が良いと言われてから?もお気に入りになりました。人に言われてから聞き直すと良い曲多いですね。その友達にTERRA NOVAを紹介したのは僕ですが。
もちろんよしよさんソングの?も好きですよ。
CDのジャケットもBREAK AWAYという感じがします。爽やかですね。ジャケットもTERRA NOVA作品の中では1番ではないでしょうか。
実は最近邦楽アーティストのSIAM SHADEのトリビュートアルバムを買って聞いています。SIAM SHADEが売れ始めたのも1997年くらいじゃなかったですかね。ほぼ、一発屋に近い感じでしたが…。トリビュート作品はマーティーフリードマンがプロデュースしていて、エリックマーティン、セバスチャンバック、ジョンコラビ、リッチーコッツェン、マイクスローターなどHR界の懐かしい面子がいっぱいです。原曲とカバー曲を比べて賛否両論ですが僕的にはお気に入りですね。また、機会があれば試聴してみて下さいね。LAD発売までもう少しの間聴き込んでみます。

  • 投稿者: かさとりっ子
  • 2010/11/26(金) 13:39:44
  • [編集]

敏紫さん

こんばんは。
HR/HMの世界で「バラードバンド」というとマイナスイメージがありますがTERRA NOVAの場合、ロックソングも素晴らしいが最大の武器がバラードという意味で個人的にはバラードバンドと呼びたくなります。最新作のバラードもいいですが過去の名曲群に比べると少々薄味な気がするほど初期は凄いと思います(個人的な思い入れが強いせいかもしれませんが)。
そして敏紫さんにそうさせたように、このバンドは試聴段階でレジに向かわせる即効性も高いですよね。
実は先日、元いた会社の先輩にオススメCDをかすことになったのでTERRA NOVAやTREATの最新作も候補に挙がったのですが、結局GOTTHARDのバラードベストにしました。今回はSteve Leeの素晴らしさを1人でも多くの人に知ってもらいたいという想いがありましたので・・・。

  • 投稿者: よしよ
  • 2010/11/24(水) 22:22:55
  • [編集]

こんばんは。

バラードいいですよね~。僕も大好きですよ。
①のインパクトでレジに直行した思い出があります。
「爽」も「哀」もバランス良いです。
よしよさんも書いている通り、演歌チックなバラードで締めるので、
心地良く聴き終えることができます。
オススメといわれたら、このバンドが真っ先に浮かびますね。
容姿は・・ま・・・ともかくも。。。

  • 投稿者: 敏紫
  • 2010/11/22(月) 22:45:58
  • [編集]

メタラーまっちゅさん

こんばんは。
TERRA NOVAの最高傑作といえば初期3作のどれかを挙げる僕ですが、その中で1枚と言われれば本作を選ぶかもしれませんね。タイトル曲はメタラーまっちゅさんがブログで書かれていたようにメロディはもちろん楽曲構成も秀逸だと思います。
個人的にこのバンドの一番好きなポイントはバラードです。爽快チューンも良いですが、やはりバラードというイメージが強いですね。うちの奥さんもTERRA NOVAは好きなので家でもよく聴いてます。
彼等のルックスについては・・・残念という他ありません(苦笑)。HR/HMを聴かない人と話をしていて「オススメバンドは?」という話になるとこのバンドが頭に浮かぶのですが外見などを総合して他のバンドの名前を挙げた経験があります。TERRA NOVA、ごめんね!

  • 投稿者: よしよ
  • 2010/11/22(月) 20:54:49
  • [編集]

やっぱりテラ・ノヴァと言えば、ブレイク・アウェイですね。
この楽曲が一番、彼ららしい楽曲だと思っています。非常に凝った
楽曲構成ですし、最後のでっかいコーラスでの盛り上がりはもう
最高でした。

それからよしよさんもとても思い入れがある楽曲のようですが、
バラードは本当に絶品でしたね。ハーレム・スキャーレムにも劣らぬ
素晴らしいバラードでしたね。結婚式にもぴったりですね!

後半がややフックが落ちてくるのが相変わらずなんですが、しっかりと
最後は絶妙なバラードで締めくくるアルバム構成はさすがですね。

それから最新作でもあまり改善はされていませんでしたが、彼らの
格好(容姿)の悪さはもうどうしようもありませんね(苦笑)

それにしても未だに良く聴くアルバムですよ。

  • 投稿者: メタラーまっちゅ
  • 2010/11/21(日) 15:57:08
  • [編集]

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