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SOILWORK「SWORN TO A GREAT DIVIDE」(2007)

  • 2011/05/26(木) 00:00:00

SWORN TO A GREAT DIVIDE
【No.289】
★(2007)

バンド創設メンバーでリーダーのPeter Wichers(G)が前作のツアー後に脱退してしまったエクストリームメタルの旗手SOILWORKの7作目。Peterによると脱退理由は「SOILWORKが自分の想像以上のレベルに達したことは誇りに思うが、更に高いレベルに到達するにはもっとツアーが必要になる。しかしそのためには、ツアーに疲れてしまった自分ではなく誰か別の人が(SOILWORKのギタリストという)このポジションに就いた方がいいのではないかと思うようになった」からだそうで、バンドの未来を考えて苦渋の決断を下したようです。バンド脱退後にPeterはコンポーザー/プロデューサーとして活動していくと語っていましたがSOILWORKとの関係は良好なようで、ドイツの大手メタルレーベルNUCLEAR BLASTの20周年を祝う企画盤「OUT OF THE DARK」(2007)の楽曲をPeterが手がけた際にはBjorn“Speed”Strid(Vo)The Dawn Of Allという曲で参加しています。Peterの後任にはIN FLAMESJesper Stromblad(G)が率いるもうひとつのバンドDIMENSION ZEROで活動していたDaniel Antonsson(G)が加入し、作曲面ではPeterの叔父でもあるOla Frenning(G)がメインソングライターを務めています。

Peterの脱退以上に、前作の時点でメロディの印象度の低下や楽曲展開にマンネリを感じたため心配していたのですが、今回はその不安が的中してしまったようにも思えます。ヴァースはブルータルに迫り、サビではメロディアスになるというスタイルを築いたオリジネイターとしての気概は感じられるものの、肝心のメロディが右から左へと流れていってしまうんですよね。とはいっても印象に残る曲がないわけではなく、鋭いギターリフとともに駆け抜ける突進系ナンバー⑤The Pittsburgh Syndrome、悲壮感漂うサビメロが胸を締め付けてくれる⑩Sick Heart River、近未来的なサウンドがSOILWORKらしさを演出する⑪20 More Milesなどは僕好みの楽曲です。ただしブックレットを見ると上記3曲は⑤と⑪がBjornとDanielの共作、⑩はSven Karlsson(Key)のペンによるもので、本作収録曲の大半を手がけているOlaが関わっていない楽曲ばかりというのが複雑ですね。

SOILWORKの音世界を表現するのに最適なシンガーであるBjornの歌唱や本作から正式メンバーとなったDirk Verbeuren(Ds/ex-SCARVE)がもたらす推進力など聴きどころも確かに存在するのですが、メロディ自体があまり胸に響いてこないというのが残念。「リーダーのPeterがいなくてもSOILWORKらしい作品になった」とBjornが語っている通り、どこから聴いてもSOILWORKらしくはあるもののバンドとしての煮詰まり具合もこれまで以上に感じられる1枚ですね。このバンドが生み出したスタイルが定着し、SCAR SYMMETRYのような優れたフォロワーが登場してきた時期の作品だからこそ本家に強力なアルバムを期待していたのですが…。初期4作品では異常なまでの成長率で進化を遂げてきただけに同じスピードで成長し続けるのは難しいとは思いますが、それを差し引いてもバンドが停滞期に入ってしまったかのような閉塞感が気になりました。

【音源紹介】
・20 More Miles

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アルちんさん

こんばんは。SOILWORKと癒し系とはあまりリンクしにくいワードですねー(苦笑)。このアルバムのオススメの聴き方をありがとうございます。早速?から聴いてみましたが、確かにアルバム冒頭から聴くのと印象が違いますね。そして今聴いていて思ったのは本文中でも触れた?Sick Heart River、?20 More Milesはバンド屈指の哀愁チューンだということです。
実は僕も本作を聴いた時点でSOILWORKへの情熱が冷めたクチなのですが8thを聴いて「やっぱりSOILWORKはカッコイイ!」とあっさり復活しました。

  • 投稿者: よしよ
  • 2011/05/30(月) 23:57:15
  • [編集]

癒し系アルバムです

 よしよさん、こんばんは~。
 この7thは、B!誌でも点数低くて私も及び腰でしたが、⑤The Pittsburgh SyndromeのドラムパートがYOUTUBEにアップされているのを見て、即日購入してしまいましたw
 ①Sworn To a Great Divideと②Exileの頭2曲が、ピーターがいなくても、SOILWORKに変化無しって感じなのですが、少しタイクツなのです。⑤The Pittsburgh Syndromeで一気にテンション上がるのですが…。
 私もこのアルバム相当厳しいと思っていたのですが、⑦Light Discovering Darknessから最後まで、哀愁漂わせポストモダンのような感触も交えて、最後まで一気に聴きいってしまいました。
 よしよさんも、次聴く時は⑦から聴き始めて下さいまし。
癒されます。ただSOILWORKに癒しを求めてる人はあまりいない訳で…
この7thで一気にファンが離れてしまったような気がしますね。

  • 投稿者: アルちん
  • 2011/05/30(月) 23:13:59
  • [編集]

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