ROYAL HUNT「PAPER BLOOD」(2005)

  • 2010/05/29(土) 00:00:00

PAPER BLOOD.jpg
【No.237】
★★(2005)

ROYAL HUNTからSteen Mogensen(B)とJKことJacob Kjaer(G)が脱退」というニュースは僕を含めたファンだけでなく、BURRN!誌のインタビューで「シンガーとドラマーのメンバーチェンジはよくあるが、SteenとJKはファミリーだ」と語っていたAndre Andersen(Key)にとっても大きな衝撃だったであろう「事件」でした。バンドの重要メンバーが相次いで脱退し、解散の危機に直面したROYAL HUNTでしたがAndreとJohn West(Vo/ARTENSION)が見事にそれを乗り越えて作り上げた8作目です。本作のベースはAndreが兼任、気になるギタリストにはスウェーデン出身のMarcus Jidell(ex-JEKYLL & HYDE、THE RING)なる人物を迎えています。そのMarcusですがタイプとしてはネオクラシカルな速弾きスタイルでJK以上のアグレッションを持ちつつ、僕の心を震わせてくれるフレージングも披露してくれていてバンドに新たなエネルギーをもたらしてくれています。

多様性が目立った前作「EYEWITNESS」とは違い、今回はROYAL HUNT本来の叙情味溢れるメロディックメタルに焦点を絞り、それでいてこれまで以上にパワフルな仕上がりとなっています。Marcusのプレイに触発されてか、Andreがスピードチューン①Break Your ChainsのイントロからしてVitalij Kuprij(Key/ARTENSION)っぽい電子音でこれまでにないほどピロピロと弾きまくっているのが印象的ですね。①の勢いを引き継いで美しいボーカルハーモニーから曲がスタートする②Not My Kind、ROYAL HUNTの真骨頂ともいえるナンバー④Never Give Upやタイトル曲⑧Paper Bloodなど疾走曲の割合が多く、それ以外にもドラマティックな⑤Seven Days、パワーバラード⑨Season's Changeなど「おっ」と身を乗り出す場面は存在するものの、過去の作品で僕を魅了してくれたメロディに以前ほどの凄みが感じられないというのが正直な感想です。John Westという超絶シンガーを擁しているのにボーナストラックを除く全10曲中3曲がインストで、そのどれもが平均的な出来というのも惜しいですね。このインスト曲の多さはJohnが喉の治療後だということに関連しているのかもしれませんが…。そういえば歌の上手さは相変わらずながら、マイルドだったJohnの声質が若干ざらついた感じになっているように思います。

本作に関しては解散の危機を無事に乗り切ってくれたということを喜びつつも、天才メロディメイカーAndreの実力はまだまだこんなものではないはずという気持ちが残ります。客観的に見れば、一定水準を超えた作品ではあるのですが、ROYAL HUNTは僕にとっての最重要バンドのひとつなだけにハードルが高くなってしまうんですよね。あと、このジャケットはちょっと…。元々ジャケットに定評のあるバンドではありませんでしたが、本作の迷ジャケ振りは2nd「CLOWN IN THE MIRROR」を超えたかもしれません(苦笑)。

【音源紹介】
・Never Give Up(Live)

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アルちんさん

こんばんは。最近のROYAL HUNTの活発な動きを見ていると嬉しくなりますね。このアルバムは冒頭からAndreにしては弾きまくりなBreak Your Chainsだし、Never Give Upはバンドの新たな名曲だと思います。ボーナスのLong Way Homeは一部日本語で歌っているようなのですが聞き取り難いですね。
正直ROYAL HUNTとしては物足りない1枚ですがJK、Steenが脱退して解散の危機に直面しつつもそれを乗り越えたバンドに当時はひとまず拍手を送りたい気分だったのを思い出します。

  • 投稿者: よしよ
  • 2011/10/30(日) 23:50:36
  • [編集]

こんばんは~~

 最近ROYAL HUNT熱が加速しているアルちんでございます(笑)
ぼちぼちと旧譜を買い揃えておりますよww

 1曲目からキタこれ!①Break Your Chainsは典型的なROYAL HUNTの楽曲でうれしくなってしまいますね。
④Never Give Upは、このアルバム一番のキラーチューンですね。
⑦Kiss Of Faithもジャジーな感じながら力強いvoが印象的です。
⑧Paper Bloodこちらも典型的なRHの楽曲ですが、まぁまぁといった所。
⑨Season's Changeは、John Westのvoが相当キテます。この曲がこのアルバムでのJohnのベストパフォーマンスかと…
ボーナスの⑪Long Way Homeでしんみりと終わるのがいいんですが、どうにも不完全燃焼気味で終わってしまったというのが正直な所で、まだまだROYAL HUNTはこんなモンじゃないだろ!と思ってしまうデキです。
 
 よしよさんと同じく少し厳しい評価になってしまいますねぇ。

  • 投稿者: アルちん
  • 2011/10/30(日) 22:40:02
  • [編集]

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