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KISSIN' DYNAMITE「MONEY, SEX AND POWER」(2012)

  • 2018/05/15(火) 00:00:00

MONEY SEX AND POWER
【No.514】
★★★★(2012)
年間ベスト2012年ノミネート作品

Udo Dirkschneider(Vo/U.D.O、ex-ACCEPT)にその実力を認められ、Udoがゲスト参加した2nd「ADDICTED TO METAL」(2010)で日本デビューを果たしたドイツの新星KISSIN' DYNAMITEの3作目。前作はアルバムタイトルにある通り、メタルの要素を前面に出していたのに対して今回はキャッチーさを増したアリーナロック風のサウンドになっていますね。メンバーによると過去2作品では自分探しをしていた状態らしく、本作で「SLEAZEMETAL(下品なメタル)」というスタイルを見つけたとのことです。たしかにタイトル曲の①Money, Sex & Powerからして「金、セックス、そして力をもっとくれ!」という歌詞なので、そのコンセプトを1曲目でいきなり体現していますね。ちなみにこの曲で女性が歌う「ブンガブンガ〜」がやたら印象に残ったので調べてみたところ、イタリアの首相シルビオ・ベルルスコーニが在任時に開催していてスキャンダルになったハーレムパーティー「ブンガブンガ」のことで、それを題材にした1曲のようです。メンバーのルックスやアルバムの世界観から破天荒でチャラいイメージが先行しますが、実際に聴いているとお堅い印象が残るのはドイツのバンドだからでしょうか。

本作の力強さを象徴するかのような①に続く②I Will Be Kingは「ア〜ィルビ、キィン♪」のキャッチーなサビが耳を捉えるロックソングで、アルバム冒頭の掴みとして申し分なし。この②や⑦She's A Killerの「シィザ、キラ、キラ、キラァ♪」、⑧Sleaze Deluxeの「ウィア、ウィア、ウィア〜♪」など、つい口ずさみたくなるメロディが増量されているのが本作の特徴ですね。漢らしいコーラスが曲を盛り上げる④Sex Is War、流麗なメロディが気持ちいい⑤Club 27も気に入っているし、ブルージーなアコースティックソング⑩Six Feet Underのような新しいタイプの曲が聴けるのも好印象。個々の楽曲のインパクトとしては1st「STEEL OF SWABIA」(2008)のタイトル曲や前作のSupersonic Killerに匹敵するキラーチューンこそないものの、アルバムとして見れば佳曲良曲が次から次へと繰り出される充実盤だと思います。

バンドがデビュー作からコンスタントに優れた楽曲群を生み出し続けることができている秘訣としてはメンバーに加えて、プロデューサーでもあるHartmut Krech、Mark Nissenというソングライターの存在が大きいようですね。クレジットを見ても彼等は作曲面に深く関わっているようなので、もはやこの2人も含めてKISSIN' DYNAMITEとみなした方がいいのかもしれません。勿論ツインギターパートやHannes Braun(Vo)のエネルギッシュなボーカルもバンドの大きな武器だし、本作が20歳を迎えて初めての作品となるHannesは従来のハイトーンだけでなく、色気漂う低音域も披露していてシンガーとしての成長が感じられますね。メンバーの若さとは裏腹に安定感抜群のアルバムを届け続けてくれるKISSIN' DYNAMITEの将来に更なる期待を寄せたくなる1枚です。

【音源紹介】
Money, Sex & Power

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