ZENO「ZENOLOGY II」(2005)

  • 2016/05/02(月) 00:00:00

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【No.469】
★★★(2005)

兄のUli Jon Roth(G)と共にHR/HM界きっての寡作アーティストとして知られるZeno Roth(G)率いるZENOの未発表音源集第2弾。「ZENOLOGY」(1995)は1987年から1994年までに録音されたマテリアルを集めたものでバンドのリードボーカルMichael FlexigのほかTommy Heart(Vo/FAIR WARNING)、Helge Engelke(G/FAIR WARNING)がシンガーを務めていたのに対し、本作は1983年から1989年にレコーディングされた11曲を収録していてMichaelが9曲、Tommyが2曲で歌っています。バックを固めるのはUle Ritgen(B)、C. C. Behrens(Ds)というFAIR WARNINGのリズム隊なので、もしZENOが1989年に一時解散していなければFAIR WARNINGが誕生することはなく、このラインナップでZENOとして活動していたのかもしれませんね。

東洋的なフレーズを織り込んだ神々しいムード漂うメロディックロックがZENOの特徴のひとつですが、本作ではそういった「らしさ」は希薄になっているように思います。僕は上記の要素がどちらかというと苦手なので、今回のような親しみやすいメロハー路線は歓迎ですね。結果的に「キーボードのフィーチュア度が高いFAIR WARNING」という感じの仕上がりとなっていて、各曲のクオリティに関しても未発表音源を集めたとは思えないほど質の高いものばかり。アルバム制作に並々ならぬ拘りを持って膨大な時間を費やすZenoが世に出すことを良しとした作品なので当然かもしれませんが、お蔵入りになっていたのが不思議なほどの楽曲が並んでいます。高揚感に溢れたハードロック②Tonight、③Hard BeatやZENOにしては珍しくポップで明るい曲調の④Dreaming The Night Away⑥Victoria、グルーヴィーなリフからキャッチーなサビへ展開していくZENO最初期のマテリアル⑤Good Game Bad Gameなど、アルバム前半にお気に入り曲が多いですね。③、④ではTommyがリードボーカルを取っていて、FAIR WARNINGでのパフォーマンスと比べると初々しさがあるものの確かな歌唱力を披露してくれています。ちなみに①Call Of The HeartはFAIR WARNINGの名曲と同じタイトルですが別の曲です。

客観的に見ればメロディックロックファン必聴の1枚であることは事実ながら全体的に曲調が似通っていること、過去のアルバムに収録されていたLove Will Live、Together、Love In Your Eyes、Meet Me At The Rainbowのような飛び抜けたキラーチューンがないことなどからインパクトは弱い気もしますね。この楽曲群に注文をつけるのは贅沢かもしれませんが…(苦笑)。なお日本では本作に合わせてZENOの過去作品3枚にリマスターを施し、各アルバムに未発表曲やデモ音源を追加した再発盤がリリースされています。特に2nd「LISTEN TO THE LIGHT」(1998)はオリジナルとリマスター盤とでは収録曲が異なるので以前のバージョンを持っている身としては、わざわざCDを買い直すには至らずZENOの未発表曲をコンプリートできずにいます…。

【音源紹介】
Dreaming The Night Away

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