ANTHEM「BURNING OATH」(2012)

  • 2016/03/11(金) 00:00:00

BURNING OATH
【No.464】
★★★★(2012)
年間ベスト2012年ノミネート作品

国産メタル界の大御所ANTHEMの再結成後7枚目、通算14作目となるアルバム。本作発表に際してはレコード会社を移籍したり、本間 大嗣(Ds)が体調不良のため⑦Ghost In The Flameを除く全ての曲をサポートドラマー田丸 勇が叩いていたりと色々あったにもかかわらず前作「HERALDIC DEVICE」(2011)から僅か1年弱のスパンで新作を完成させています。上記のような変化がバンドにどんな影響をもたらすか気になっていましたが、結論から言うと本作はANTHEMの新たなる名盤ですね。近作のオープニング曲はキーボードを導入した柔和なイメージがあったのに対して、ヘヴィなリフでガツンとくるシングル曲①Evil Oneからして「今回は一味違う」と感じさせてくれます。

その後もいかにもANTHEMらしい歌謡曲風の歌メロが冴える②Unbroken Sign、1分足らずのインスト③Overtureに導かれてスタートするパワフルな④On And Onまでの畳み掛けは圧巻。怒涛の勢いは⑤Get Awayでペースダウンするものの、この曲も箸休めには勿体ないほどの劇的なメロディを持ったミドルチューンだし、続く⑥Struggle ActionはANTHEM流メロパワと言えそうな1曲でなかなか新鮮ですね。後半に失速するケースの多かったANTHEMですが本作は違います。坂本 英三(Vo)の演歌風の歌い回しと終盤のギターソロがカッコいいブルージーな長編曲⑦、テクニカルに攻めてくるインスト⑧Double Helix、サビもさることながらBメロがツボな⑨Face The Coreの流れは文句のつけようがありません。そして硬派なサウンドの中に爽やかさを織り込んだキャッチーなメタル⑪Dance Aloneで締めくくるラストも秀逸。この曲を筆頭に前作ではインストのみだった清水 昭男(G)のペンによるナンバーが大きな存在感を放っているのもポイントですね。

メロディアスでありながらメタルの攻撃性も忘れないANTHEMらしさ、再結成後の各作品にあった安定感はそのままに「IMMORTAL」(2006)以外のアルバムで感じていた物足りなさを見事に払拭した1枚ですね。ここまで楽曲が充実していると、ウィークポイントであるはずの坂本によるカタカナ英語すら持ち味に思えてくるし、④の「留まる事など死んだも同じ」を始めとしたクサくて熱い歌詞がこれまで以上に響いてきます。「できることはやり尽くした」という理由から本作を最後にANTHEMと坂本 英三は別の道を歩むことになるのですが、本作を聴いていると確かに現体制の到達点がここにあると思えてきますね。それほど充実したアルバムです。バンドは2014年2月に坂本の脱退と森川 之雄(1988年から1992年の解散まで在籍)が再加入したことを発表し、新たなステージへと突入していくこととなります。

【音源紹介】
Evil One

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イモ男さん

僕の場合、思い入れを踏まえると最高傑作は「IMMORTAL」ですが、本作も大好きな1枚ですね。森川さんを含めた新体制ANTHEMの次回作に期待しましょう!

  • 投稿者: よしよ
  • 2016/03/27(日) 00:41:11
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個人的にはこちらが現時点での最高傑作です。一番中だるみを感じないアルバムだからかもしれません。ABSOLUTE WORLDも最高でしたが、次回作はこれを超えるような作品であることを期待したいです。それが期待できるバンドですし。

  • 投稿者: イモ男
  • 2016/03/26(土) 18:18:20
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