ANTHEM「OVERLOAD」(2002)

  • 2016/01/27(水) 00:00:00

OVERLOAD.jpg
【No.460】
★★★(2006)

1992年に解散するも、レジェンドGraham Bonnet(Vo/ex-ALCATRAZZ、RAINBOW)を迎えて歌詞を英語に差し替えたリメイク盤「HEAVY METAL ANTHEM」(2000)を制作したことから再結成ムードが高まり「SEVEN HILLS」(2001)で復活を果たした国産メタルバンドANTHEMの再結成第2弾にして通算9作目。前作も実直な正統派メタルの魅力が詰まった1枚でしたが、まだ試運転段階にあるように感じる部分もありました。それに対して今回はアルバムタイトルから連想される通り、持てる力を総動員してANTHEM流ヘヴィメタルを叩きつけてきたという印象ですね。メロディの充実度、バンドとしてのまとまりなど全ての面で前作からグレードアップしています。

ANIMETALに通じるヒロイックな世界観を坂本 英三(Vo)が熱く歌い上げる①Revenge、溢れる攻撃性と構築美に満ちたギターソロが秀逸なシングル曲②The Voices、インパクトのあるイントロからメロパワ風に駆けていく③Demon's Rideと続くアルバム冒頭はなかなか強力。また従来のANTHEM像とは一味違うキャッチーなサビがシンガロングを誘う④Rough And Wild、一転してANTHEM節全開のメタリックチューン⑤Rescue You清水 昭男(G)のギターがメロディを歌うインスト⑥Ground Zero辺りまでは満足度が高いですね。ただアルバム後半は⑨Gotta Goのようなノリのいい楽曲もありますが失速気味なのが惜しい。タイトルトラック⑦Overloadは気迫に満ちているし、演歌に通じる坂本の情感たっぷりな歌唱が堪能できる⑧Desert Of The Seaも魅力的ではありますが、それまでの曲に比べてメロディの魅力がやや落ちますね。

アルバム後半が弱く感じられるとはいえ、前作から僅か1年弱で届けられた新作がここまで充実しているのはバンドが良好な状態にあるからでしょうね。柴田 直人(B)が中心となって生み出した楽曲群をエモーショナルに表現するシンガー坂本、メロディアスなギターで各曲に華を添える清水、そして柴田と共にバンドの屋台骨を支えるドラマー本間 大嗣が一丸となって完成させた本作からは今回の再結成が単発ではなく、このメンバーでこれからもANTHEMとして活動していくんだという気概が感じられます。僕の中では11th「IMMORTAL」(2006)が断トツの名盤なのですが、それ以前にリリースされた再結成後3作品の中では本作が一番好きですね。ヘヴィメタルならではの熱さと攻撃性、その中で光るフックのあるメロディが絶妙なバランスで押し寄せてくる力作だと思います。

【音源紹介】
The Voices

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