ANTHEM「SEVEN HILLS」(2001)

  • 2016/01/21(木) 00:00:00

SEVEN HILLS
【No.459】
★★★(2006)

1985年に「ANTHEM~パワーメタル戒厳令~」でデビュー、7枚のアルバムを発表し1992年に解散したジャパニーズメタルバンドANTHEMが再結成して放つ通算8枚目のアルバム。ラインナップはリーダーの柴田 直人(B)、解散時のギタリストだった清水 昭男、デビュー作から3rd「BOUND TO BREAK」(1987)までボーカルを務めた坂本 英三、バンド解散後に柴田が在籍していたLOUDNESS時代の盟友本間 大嗣(Ds)という顔触れです。11th「IMMORTAL」(2006)で初めてANTHEMのサウンドに触れるや、その素晴らしさに魅了され全作品をチェックするようになった後追いリスナーの僕が2番目に聴いたANTHEMの作品がこのアルバムです。

本作も純然たるヘヴィメタルアルバムとなっていて①Grieve Of Heart、⑦Running Blood辺りは問答無用でカッコいいと思わせてくれる凄みがありますね。それ以外にも怒りに満ちた歌詞と前のめりな曲調がマッチした③XTC、曲自体はやや地味ながらギターソロが秀逸な④The Man With No Name、再結成後のアルバムでは恒例となっている清水作のインスト⑥D.I.M. 422などメタル好きなら琴線に触れるであろう曲が収録されています。そういう意味では手堅い作品であることは間違いないのですが「IMMORTAL」やそれ以降のアルバム、または解散前の作品群と比べるともう一押し足りないように感じるのも事実。もし本作が僕とANTHEMの出会いの1枚だったとしたら「他のアルバムも全て聴きたい」とはなっていなかったでしょうね。

というわけで物足りなさが残るのは否定できない本作ですが、客観的に見れば一定水準以上のアルバムだと思います。本作で特に印象的なのは坂本の熱唱ですね。「BOUND TO BREAK」の頃は直線的な歌い方だったのに対し、ANTHEM脱退後にANIMETAL等で精力的に活動してきた彼の歌唱は逞しさと表現力を増していて再結成ANTHEMの大きな魅力となっています。そんな成長振りが顕著に感じられるのがアルバムのリードトラック①でしょうか。歌い回しが時にはクドかったりもするのですが、この暑苦しさこそが坂本 英三節です。歌唱力や安定感の面ではANTHEMのもうひとりのシンガー森川 之雄が一枚上手だと思いますが、再結成後からこのバンドを聴くようになった僕にとっては坂本こそが「ANTHEMの声」なんですよね。

【音源紹介】
Grieve Of Heart

関連記事

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

イモ男さん

同じバンドのファンでも、その入り口となったアルバムや、個人的に重要な作品は様々ですよね。僕の場合、ANTHEMは再結成後から聴くようになったので解散前よりも本作以降の方が思い入れが強いです。思い返すと、このアルバムがリリースされた2001年といえばDOUBLE DEALER、SABER TIGERにハマっていたのでANTHEMを聴くのが後回しになってましたね。
CD紹介記事はしばらくANTHEM(再結成後)を重点的に取り上げていく予定です。

  • 投稿者: よしよ
  • 2016/01/30(土) 22:12:11
  • [編集]

自分の場合は初めてのANTHEMがこれでした。伊藤政則氏のテレビ番組でGrieve Of HeartのPVを観るまでは、存在こそ知っていましたが音は聴いたことがありませんでした。でもこのPVで完全にやられましたね。特に自分にとって印象的だったのはギターです。とにかくカッコいいと思いました。以来、すっかりANTHEMファンになりました。

確かに本作はアルバムとしての完成度で言えば、その後にリリースされている作品よりは劣るかなと思います。個人的なベストであるBURNING OATHなどと比べるとかなり差があります。とはいえ、自分をANTHEMワールドに引き込んだという意味で非常に重要な1枚ですね。

  • 投稿者: イモ男
  • 2016/01/27(水) 22:13:37
  • [編集]

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する