RICHARD ANDERSON「THE ULTIMATE ANDERSSON COLLECTION」(2005)

  • 2015/08/07(金) 00:00:00

THE ULTIMATE ANDERSSON COLLECTION
【No.439】
★★(2006)

1999年にネオクラシカルメタルバンドMAJESTICの中心人物としてシーンに登場するや、圧巻の速弾きテクニックとYNGWIE MALMSTEEN等からの絶妙な借用フレーズ、バンドを支配する独裁者的なキャラクターなどから「鍵盤魔人」、「キーボード版YNGWIE MALMSTEEN」として一躍有名になったRichard Andersson(Key)がこれまでにMAJESTICやTIME REQUIEM、SPACE ODYSSEY名義で発表してきた楽曲をリメイクしたベスト盤。Richard以外のメンバーはSPACE ODYSSEYでもタッグを組むMagnus Nilsson(G)、リズム隊にはRichardが以前から共演を望んでいたセッションプレイヤーAndy Rose(B)、Jorg Andrews(Ds)の両名を迎えているほかSven Cirnski(G/BAD HABIT)が2曲でソロを弾いているのですが、本作の目玉はかつてYNGWIE MALMSTEENとも活動を共にしていたJens Johansson(Key/STRATOVARIUS)がゲストとして1曲に参加、Mr.北欧ボイスことGoran Edman(Vo)がリードボーカルを取っている点でしょう。Richard曰く、彼を何度かリクルートしようとしたことがあるというYNGWIEも参加していれば面白かったのですが残念ながら実現していません。

【トラックリストと収録アルバム】
1. Time Requiem(TIME REQUIEM「TIME REQUIEM」)
2. Confusicus(MAJESTIC「TRINITY OVERTURE」)
3. Attar Of Roses(TIME REQUIEM「THE INNER CIRCLE OF REALITY」)feat. Jens Johansson
4. Black Moon Rising(MAJESTIC「ABSTRACT SYMPHONY」)
5. Above And Beyond(TIME REQUIEM「TIME REQUIEM」)feat. Sven Cirnski
6. Emposium(SPACE ODYSSEY「EMBRACE THE GALAXY」)
7. Golden Sea(MAJESTIC「ABSTRACT SYMPHONY」)
8. The Rapture Of Canaan(MAJESTIC「TRINITY OVERTURE」)
9. Visions Of New Dawn(TIME REQUIEM「TIME REQUIEM」)feat. Sven Cirnski
10. Voodoo Treasure(MAJESTIC「TRINITY OVERTURE」)
11. Cadenza Op.2 In A-Minor
12. Killing The Myth(Home Demo 1989)
13. I'm Getting Crazy(Studio Demo 1990)
14. Basement Boogie(Home Demo 1986)

上記トラックリストにある通り、本作はリメイク10曲とボーナストラック4曲という構成です。肝心の再録曲に関してはTIME REQUIEMのGrand Opus、Hidden Memories、SPACE ODYSSEYのEntering The Dome辺りも収録して欲しかったところですが代表曲と呼べるものは概ね押さえられていると思います。しかし、本作のバージョンがオリジナル以上の感動をもたらしてくれることは残念ながらありませんでした…。サウンドプロダクションは軽く聴こえるし、アレンジについても完成度の高かった原曲に比べると粗さが目立ちますね。それに加えてGoranが歌うメロディも若干変更されているためオリジナルを聴き込んでいた身としては違和感があります。僕の中でGoran Edmanは「メタルを歌うには線が細いけれど、その繊細な歌声はメロウなナンバーで輝きを増す歌い手」という印象が強いので今回のリメイクをGoranが歌うと聞いた時にマッチするのが疑問でしたが悪い予感が当たってしまったかな。この手の企画ならSPACE ODYSSEYのリードボーカルを務めるパワフルシンガーNils Patrik Johansson(ASTRAL DOORS、WUTHERING HEIGHTS)がMAJESTIC、TIME REQUIEMの曲を歌ってくれた方が嬉しかったですね。

日本盤ボーナストラックの4曲についても⑪Cadenza Op.2 In A-Minorはピアノインスト、それ以外はデモ音源で歌モノは⑬I’m Getting Crazyのみ、しかもその⑬がRichardらしからぬハードロックだというのもマイナス要因ですね。ちなみに⑫Killing The Mythはボーカル入りの完成形がSPACE ODYSSEYの次回作「TEARS OF THE SUN」(2006)に収録されています。というわけで僕のようにRichardの関連作品をチェックしてきたファンにとっては微妙な作品と言えそうです。その一方でRichard Anderssonというコンポーザーがこれまでに発表した名曲群が1枚のアルバムで聴けるので、これから彼の作品に触れるという方には丁度いい入門盤になりそうではありますね。

【音源紹介】
Attar Of Roses feat. Jens Johansson

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この記事に対するコメント

ゆうていさん

ヨランも好きな歌い手ですが、このサウンドにはYNGWIE MALMSTEEN人脈だとマーク・ボールズ、マイク・ヴェセーラの方がしっくりきたでしょうね。たしか2005年頃は不作というイメージがあって、僕もメロディアスなHR/HMから少し距離を置いていました。そのおかげのSYSTEM OF A DOWN、LOSTPROPHETS、MY CHEMICAL ROMANCEといった未知の良バンドに出会えた思い出があります。

  • 投稿者: よしよ
  • 2015/08/09(日) 20:37:29
  • [編集]

2005年

2005年といえばBURRN!を立ち読みする位で、HR/HMから離れていた時期なのでこの作品は知りませんでしたが、手を出さなくても良い出来かな(^^;。

YNGWIE MALMSTEEN人脈だとマーク・ボールズやマイク・ヴェセーラ辺りのほうが合ったのかな?

  • 投稿者: ゆうてい
  • 2015/08/07(金) 19:53:05
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