TIME REQUIEM「THE INNER CIRCLE OF REALITY」(2004)

  • 2015/07/19(日) 00:00:00

THE INNER CIRCLE OF REALITY
【No.437】
★★★★(2004)
年間ベスト2004年第10位

メンバーの5人中4人は前身のMAJESTICと同じながらバンド名を冠した1stアルバムで一段と濃密、そしてテクニカルなサウンドへと変化したTIME REQUIEMの2作目。前作リリース後には初来日、その模様を収めたライブ盤「UNLEASHED IN JAPAN」(2003)を発売したり、新たにSPACE ODYSSEYを立ち上げたりと活動を更に加速させているRichard Andersson(Key)の創作意欲は留まるところを知らないようで、SPACE ODYSSEYのデビュー作「EMBRACE THE GALAXY」(2003)から僅か半年ほどで届けられたTIME REQUIEMの新作となります。リズム隊がメロデス畑の人選からJonas Reingold(B/ex-MIDNIGHT SUN etc)、Zoltan Csorsz(Ds)というTHE FLOWER KINGS組に替わったことが影響してか、前作ほどガッチガチにタイトな演奏ではなく音の隙間が感じられるサウンドになった印象がありますね。

そんな変化が如実に表れているのが、これまでにないプログレッシブ・ロックのような空気を放ちつつテクニカルに進行していく11分超のタイトル曲②The Inner Circle Of Realityです。3分近くに及ぶソロパートではRichardのキーボードは言うまでもありませんが、Zoltanのドラムも凄いことになっていますね。MAJESTICの2nd「TRINITY OVERTURE」(2000)辺りから顕著になってきたSYNPHONY Xテイストが色濃く出たダークなプログレメタル①Reflections、ネオクラシカルメタルの王道をひた走る④Attar Of Rosesやクラシカルなメロディが乱舞する⑧Hidden Memoriesといった従来路線の楽曲も出色の出来。作品のインパクトとしてはデビュー作に及びませんが今回もネオクラファンにとっては十分楽しめる内容となっています。Richard Anderssonの関連作品を語る上で避けられない他のバンドからのパクリに関しては確かにSYMPHONY XやYNGWIE MALMSTEEN、DREAM TEHATERを連想させる場面はあるものの前作ほど露骨ではないように思います(今回は前作やMAJESTICの曲と似ているパートがチラホラあったりしますが…)。

ただRichardが曲調とは関係なく弾きまくるキーボードの音色はバリエーションに乏しく大半が「ピロピロピロピロ…」という電子系の音なので、どうにも単調なムードになってしまうのはマイナス。泣きの叙情バラード⑥Quest Of A Million Soulsはピアノサウンドなどを使っていれば、更に感動を増幅できたと思うのですが…。SPACE ODYSSEYは幼馴染みでもあるMagnus Nilsson(G)と組んだバンドということもあってギターもそれなりに目立っていましたがRichardの独裁体制下で制作されるTIME REQUIEMではギターをかき消さんばかりにキーボードが楽曲を覆い支配しています。全体的なバランスとしてはどうかと思いますが、ここまで来ると強烈な個性として受け入れるしかありませんね(笑)。いくつかの不満点があるとはいえRichardの生み出す楽曲はやはり僕の琴線に触れまくりなので、かなりリピートしていた作品です。

【音源紹介】
The Inner Circle Of Reality

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