DOUBLE DEALER「DERIDE ON THE TOP」(2001)

  • 2015/03/29(日) 00:00:00

DERIDE ON THE TOP
【No.424】
★★(2001)

島 紀史(G/CONCERTO MOON)下山 武徳(Vo/SABER TIGER)を中心に結成、バンド名を冠したデビュー作がいきなりの名盤だったDOUBLE DEALERの2ndアルバム。「DOUBLE DEALER」(2000)発表後は国内ライブに加えてSYMPHONY X、MAJESTICと共にフランスツアーを敢行するなど単発プロジェクトではなく正式なバンドであることを高らかに宣言するかのように精力的な活動をする中でリリースされた1枚です。今回もBURRN!誌の広瀬編集長が興奮しながら大絶賛のライナーノーツを書いていますが、僕としては本作の満足度はデビューアルバムに比べるとかなり落ちるというのが正直なところですね。

アルバムの幕開けに相応しいアグッシブチューン①Soul Squeezed My Straight Shoutに始まり、ビデオクリップも制作された正統派メタルの傑作②Draw A Curtainへと至る流れは実に見事で掴みとして申し分ありません。そこから畳み掛けるように続くシャッフルビートの中で礒田 良雄(Ds)のドラミングが躍動するハードロック③Deride On The Top、前作収録のDeep Blue Skyとは趣の異なるポジティブな空気に覆われたバラード④If The Fate Includes All The Love、正統派メタルにロックンロールフィーリングを適度に注入した⑤Petal In The Palaceというアルバム序盤を聴いた時点では「今回も凄い作品を生み出してくれた!」と思ったのですが、その後は急速にトーンダウンしてしまいます。コテコテのネオクラシカル疾走曲⑦Love Is Not An Indulgenceを除いて、アルバム後半の曲がほとんど印象に残らないのが痛いですね。乱暴な例えをするならばデビュー作で唯一物足りなかったLeave As It Is Nowのようなインパクトの楽曲が並ぶという感じでしょうか。メンバーも後になって告白しているように本作発表当時、島はCONCERTO MOONの再始動、下山はSABER TIGERのニューアルバム制作を控えていて2人とも多忙を極めていたため、かなりタイトなスケジュールだったようですね。楽曲の練り込み次第では化けそうな曲もあるので、時間的な余裕があれば違う結果になっていたのかもしれませんが…。

そんな楽曲にメロディラインをなぞること以上に歌詞内容を重視する下山が言葉を乗せていったことで、歌メロが退屈になってしまっているように思えますね。メロディ自体に魅力が感じられなくなってくると、免疫ができたはずだった下山のクセのある歌唱が気になってきます。中でもアルバムラストに収録されたCONCERTO MOONのリメイク⑫Time To Die(Real Version)における下山の歌い方は、オリジナルの尾崎 隆雄(Vo/ex-CONCERTO MOON)バージョンを知る身としては違和感が強いですね。また前作ほどの目立つノイズはなくなったものの、相変わらず音質が悪いのもマイナス。アルバム前半の勢いが持続していれば、こんなマイナス要素も吹き飛ばせたのかもしれませんが…。デビュー作ではガッチリ噛み合っていたはずの歯車が今回は上手く噛み合わなかったように思えるバンドは本作を最後に一旦活動を休止、2005年に復活するまで島はCONCERTO MOON、下山は「F.U.S.E.」(2002)をリリース後にSABER TIGERを脱退し自身のバンドSIXRIDEをメインに活動をしていくことになります。

【音源紹介】
Draw A Curtain

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B!13さん

前作が予想以上の名盤だったのでかなり期待して本作を買ったのですが、結果的にDOUBLE DEALERのアルバムの中で最もリピート率の低い1枚となってしまいましたね。「F.U.S.E.」に関してもB!13さんと同じ感想です…。
実はANTHEM主催フェスでDOUBLE DEALERが一夜限りの復活をするというニュースを聞いて、下山アニキの関連アルバムをブログで取り上げることにしました。木下御大の体調面の問題もあってかSABER TIGERに新たなうごきがなさそうなのでDOUBLE DEALER再始動に期待してしまいますね。というわけで、しばらくの間アニキ祭りにお付き合いください(笑)

  • 投稿者: よしよ
  • 2015/04/01(水) 06:38:26
  • [編集]

ひさびさに聴き直してみましたが、感想はほぼ同じです(笑)音質のダメさと歌メロのイマイチさ、後半の失速が印象悪いですね。

ただ、アルバム後半に失速するという欠点は個人的に全アルバムに共通してる気がしますね。(1stの「Raise Your Fist」以外は)ついでに言えばアルバムジャケットもよく分からないしダサい!!(笑)

「Time To Die(Real Version)」はこっちを最初に聴いたのでへヴィでカッコいいと思いますが、(Real Version)って…(苦笑)

広瀬編集長がべた褒めのライナーノーツ書いてますが、いったい何があったの?って思っちゃいますね。

そういえば今作の後に出たサーベルの「F.U.S.E.」もほとんど聴かないですね。すいませんなんか悪口ばっかり書いて(汗)

取って付けたようですが…ANTHEM主催のフェスでDOUBLE DEALERが復活するそうなので、最近ほとんど動きが無いサーベルに代わってDOUBLE DEALERで下山アニキには新作出して欲しいですね。気が早過ぎますが(笑)

  • 投稿者: B!13
  • 2015/03/31(火) 01:00:52
  • [編集]

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