SIXRIDE「TICKET TO RIDE」(2003)

  • 2015/04/01(水) 00:00:00

TICKET TO RIDE
【No.425】
★★★★(2003)
年間ベスト2003年第2位

1997年にSABER TIGERへ加入、その後は島 紀史(G/CONCERTO MOON)DOUBLE DEALERを結成するなどしていた魂のボーカリスト下山 武徳がSABER TIGER脱退後に結成した自身のバンドSIXRIDEのデビュー作。下山のバックを固めるのは青柳 慎太郎、荒瀬 崇光という若いギターチーム、SABER TIGER時代の盟友で下山と共にバンドを脱退した竹内 聡(B)、礒田 良雄(Ds)ということもあって実際に聴くまではSABER TIGERにも通じるメタルサウンドを漠然と想像していました。しかし本作ではヘヴィメタルというジャンルに囚われることなくロックンロール、モダンロック、歌謡曲調からバラードまで幅の広いロックサウンドを聴かせてくれます。

穏やかなイントロに続くキャッチーなサビからスタートする①「茜色の空」はPVも制作されたリードトラックで、歌謡曲っぽいメロディは一度聴いたら耳から離れないし終盤でロック調になるアレンジもグッド。SABER TIGER直系のメタリックチューン②HANG ON MY SOUL、③SOME LIEで畳み掛けた後は一転して悲哀に満ちた④That I Wish、アコースティックで優しく聴かせる⑤「想い人へ」というバラードが2曲続きます。このバンドはメタルソングもさることながら、それ以外の楽曲に魅力的なものが多いと感じていたのですがメカニカルなインスト⑦Sigma 6に導かれて始まるスピードメタル⑧SIGNAL X以降のアルバム後半でその傾向はより顕著になっています。メロディアスなサビが秀逸なミドル⑨「アルマレトラ」、爽やかな中にも哀愁のメロディをしっかり刻み込んだ名バラード⑩Dec.、そしてアルバムを軽やかに締めくくるロックンロール系⑭REGRET DAYSなど、これまでに下山が在籍していたバンドでは聴くことのできなかったナンバーが素晴らしいですね。そんな楽曲群の全てを手掛ける青柳 慎太郎はこれまで無名の存在でしたが本作を聴いて以降、僕にとっては注目のメロディメイカーとなりました。

そんな青柳との出会いも印象的だったものの、本作(というかSIXRIDE)の核となるのはやはり下山の情感溢れるボーカルです。SABER TIGER、DOUBLE DEALER、ソロ名義のアコースティック作品など、これまでは全て英語詞で歌っていましたが下山 武徳という歌い手は語感の良さよりも歌詞に想いを込めることを重視するタイプなので、それを英語で実現しようとするとメロディにうまく歌詞が乗らなかったり、そもそも英語として不自然に感じたりする場面があったのも事実。それに対してSIXRIDEでは日本語で歌う下山が聴けるので、彼の想いやメッセージがより明確に伝わってくるのが大きいですね。下山の歌唱法はアクが強いものの既に免疫ができていた僕にとっては逆にそこが魅力的だし、感情剥き出しでぶつかってくる彼のボーカルパフォーマンスは胸に響きます。下山主導のバンドということもあってSIXRIDEではSABER TIGERやDOUBLE DEALER以上に彼の歌が活かされていますね。

【音源紹介】
茜色の空

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B!13さん

①はSIXRIDEというバンドのイメージを決定づけた1曲だと思ってます。SABER TIGERともDOUBLE DEALERとも違うこの路線で来たか!というのが率直な感想でした。アニキの書く日本語詞いいですよね。SIXRIDEが残した2作品はどちらも大好きなので長く続いて欲しかったんですけどね…。次回更新で2ndの記事をアップする予定です。

  • 投稿者: よしよ
  • 2015/04/04(土) 08:17:39
  • [編集]

このアルバムでは#1と#8が好きですね。特に#1の歌謡曲的なメロディがツボです。

全英語詞のSABER TIGERとかDOUBLE DEALERでは不平不満をぶちまけて噛み付くような歌詞が多かったですが、今作の日本語詞は優しい、柔らかい歌詞が多いですね。

長続きはしなかったバンドですが、ゴリゴリのメタル以外を歌うアニキも魅力的だと分かったのが収穫ですかね。そういえば2nd持ってないのでレビュー楽しみにしてます。

  • 投稿者: B!13
  • 2015/04/03(金) 20:25:26
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