LAST AUTUMN'S DREAM「TEN TANGERINE TALES」(2012)

  • 2013/12/03(火) 00:00:00

TEN TANGERINE TALES
【No.390】
★★★★(2012)

2003年にMikael Erlandsson(Vo)Andy Malecek(G/ex-FAIR WARNING)を中心としたプロジェクトとして誕生、その後は正式なバンドへと発展し毎年の冬になると優れた作品を届けてくれるLAST AUTUMN'S DREAMの記念すべき10作目。前作のタイトルが「NINE LIVES」で、これまでにリリースしてきたアルバムの枚数を意識していることが感じられましたが今回も「TEN」という数字を作品名に入れてきましたね。なお本作のタイトルは直訳すると「10編の橙色の物語」となり、20秒弱のイントロダクション①Ten Tangerine TalesSWEETのカバー⑪Rebel Rouser(ボーナストラック)を除いた10曲がバンドのオリジナルソングという構成です。そんな10曲のうち半数をJamie Borger(Ds)が手がけた今回のアルバムはバンドの初期作品で感じられた哀愁よりも、優しく温かみのある旋律を前面に出した作品で前作の延長線上にある音楽性となっていますね。

イントロ①に続く②Pickin' Up The Piecesからしてこのバンドらしいポップロックチューンで掴みはOKだし、それ以降も曲によってはモダンなアレンジが見受けられるものの安定感抜群の楽曲が目白押し。特に気に入っているのはJamieらしいポジティブなフィーリングに溢れた④For You、⑤Preludium - The Man I Used To Be、⑥I Will See You Thruという3連発からMikaelの十八番でもある珠玉のバラード⑦When I Found Youに繋がる中盤の流れでしょうか。また今回は、このところメインコンポーザーの座をJamieに譲ったかのように見えていたMikaelのペンによるナンバーが冴えていて、前述の⑦や⑫My Final Love Songといった流石のバラードに加えて爽やかなメロディと共に駆けていく⑨New York Rainなどの充実振りも見逃せません。

というわけで今回も高品質なメロディックロック作品となっているので、安心して聴いていられる1枚です。ただ、前作(というか最近のアルバム)で感じられたマンネリ感や決め曲に欠けるといった課題は解消されているとは言い難いし、MikaelがソロとLAST AUTUMN'S DREAMの初期作品で発揮していた独特の泣きメロ、哀メロが7th「A TOUCH OF HEAVEN」(2009)を境に減退の一途を辿っている点も1995年からMikael Erlandssonというアーティストを聴き続けている身としては寂しくもあります…(客観的に見れば十分楽しめるアルバムなのは間違いないのですが)。なおデビューから10年連続でオリジナルアルバムを発表してきた彼等が2013年の冬にリリースするのはバンドとして2枚目となるベスト盤「PLATFORM - 10TH ANNIVERSARY BEST」だそうです。10年を一区切りとして今後のLAST AUTUMN'S DREAMがどのような活動をしていくのか注目したいですね。

【音源紹介】
・When I Found You

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