GALNERYUS「ANGEL OF SALVATION」(2012)

  • 2013/08/04(日) 00:00:00

ANGEL OF SALVATION
【No.383】
★★★★(2012)
年間ベスト2012年ノミネート作品

小野 正利(Vo)が加入して以降「RESURRECTION」(2010)、「PHOENIX RISING」(2011)と立て続けに名盤をリリース、しかもそれぞれのアルバム後にライブ作品も発表するなど快進撃を続け今や国内のみならず海外も含めて屈指のメタルバンドへと成長したGALNERYUSの8作目。3年連続でオリジナルアルバムを出すというハイペースを維持しながら、依然として質の高さをキープしているバンドにはただただ脱帽です。今回はYuhki(Key)が自身のバンドALHAMBRAの新作発表で忙しかったせいか、全10曲中9曲をSyu(G)が手がけていますがメロパワの王道から勢い重視のハードチューン、キャッチー系など楽曲のバリエーションも豊富(バラードを除く)で今のSyuがソングライターとして脂が乗っていることが窺えます。

荘厳なムードを放ちつつ終盤にSyuのデスっぽい声が入ってくる序曲①Reach To The Sky、前任のYama-B(Vo)最後の作品となった5th「REINCARNATION」(2008)収録のFlag Of Reincarnation以来となるFlagシリーズの復活曲②The Promised Flag、そこから間髪入れずに続くいかにもYuhkiらしい壮麗さを持った③Temptation Through The Nightの流れは求心力が高く一気に引き込まれました。GALNERYUSファンならば注目せずにいられないFlagシリーズの②は勇壮で熱いイメージが強かったYama-B時代のFlag曲に比べて爽やかなムードが強い点に違和感があるものの、楽曲単体としてはいかにもGALNERYUSらしいスピードチューンとなっています。そんなFlagシリーズの復活さえも霞んでしまうほどのインパクトを誇っているのが、バンド史上最長の14分に渡る大作にしてアルバムのメインディッシュでもある表題曲⑨Angel Of Salvationとそれを泣きのギターインストにアレンジした⑩Longingですね。⑨は僕が大作曲に期待する激しい起伏や場面転換はありませんが「チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35」を導入したことで醸し出される優雅さ、メロパワ好きには堪らない突き抜けたメロディ、テクニカルな演奏が一体となって押し寄せてくるバンドの新たな名曲だし、その余韻に浸らせてくれる⑩もお見事。こういう曲を聴くとSyuによる泣きのギターインスト作品を聴いてみたくなりますね。アルバム冒頭と終盤が強力なため、その間に配された曲のインパクトが薄くなってはいますが、アニメ「HUNTER×HUNTER」のエンディング曲に採用された先行シングル⑥Hunting for Your Dreamや前曲以上にアニソンっぽいキラーメロディを持った⑦Lamentなど、キャッチーな歌モノの充実振りも見逃せません(特に後者はかなり即効性が高いです)。

今回のアルバムを聴いて今のGALNERYUSがバンドとして安定期にいることを改めて感じたし、2012年に聴いたメロディックメタル作品の中でも屈指の1枚です。とにかくメロディアスでテクニカル、音がギッシリ詰め込まれた濃密なサウンドである一方で歌謡曲的な要素もあって聴きやすいGALNERYUS流のメタルは今回も健在なので満足しつつも、ここ最近のアルバムと比較すると僕の琴線に触れるメロディがやや少ないように思うのも事実だったりします(特に歌メロ)。また「小野 正利と言えばYou're The Only…」というイメージが強い僕としてはバラードが収録されていないというのも少し残念かな…などバンドへのハードルが高いだけに物足りなさもありますが、バンドの更なる活躍を期待させてくれる力作であることは間違いありません。

【音源紹介】
・Angel Of Salvation(Edit)


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B!13さん

こんばんは。元々いいバンドでしたが小野ネリウスになってからの安定感は半端じゃないですよね。僕もアルバムを聴く前に
「LamentはテンポアップしたI Surrenderのような曲」というコメントを読んでいたので期待してましたが、それを裏切らない出来でした。今のバンドはかなり良い状態にあるようなので、現体制でこれからも名盤を連発してもらいたいですね。次回はバラードにも期待したいところです

  • 投稿者: よしよ
  • 2013/08/07(水) 23:09:05
  • [編集]

今作は高値安定でいて新機軸もある素晴らしい作品ですね。

「Stand Up For The Right」の色んな要素を1曲に詰め込んだ感じが好きです。Syuさん曰く「テンポアップしたI Surrender」という「Lament」もイイですね。

僕もバラードが1曲でいいから欲しかったなとは思いました。不満点はそれくらいですね。メンバーチェンジが起きずにこれからも素晴らしいアルバムを出してくことを期待します。

  • 投稿者: B!13
  • 2013/08/06(火) 16:02:10
  • [編集]

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