LIGHTNING「JUSTICE STRIKE」(2011)

  • 2013/07/28(日) 00:00:00

JUSTICE STRIKE
【No.382】
★★★(2011)

「慟哭の剣」の異名を持つギタリストIRON-CHINOを中心とした「日本国最後のトゥルーメタル志士」(帯タタキより抜粋) LIGHTNINGの3rdアルバム。これまでも作品毎に異なるシンガーが歌っていましたが、今回も2nd「FIVE RINGS」(2010)でフロントマンを務めていた「最後のブロンコ」Robert Watermanから「神国に舞うブレイヴハート」勇舞にボーカルが交代しています。 歌の安定感、英語の発音など総合的に見てシンガーとしてはRobertに分があったように思うものの勇舞のボーカルスタイルも前任者に近いパワーシャウター系なので違和感なく聴けるし、IRONが紡ぎ出す慟哭のギターを中心に据えた漢らしくてクサいメロディック・パワーメタルは本作でも健在です。前作でグッと洗練性を増していたのに対して、本作ではデビューアルバム「BRAVE HEART」(2007)に近い武骨なサウンドとなっているのが特徴でしょうか。

アルバムは序曲①Advent「それは正義の名の下に」に導かれて勇舞が挨拶代わりのシャウトを決めるタイトル曲②JUSTICE STRIKE、2006年発表のデモCDにも収録されていたミッドテンポ③Soldier Forceという一連の流れでスタートします。このギターインスト~疾走曲~ミドルの3曲をアルバム冒頭に配するのはデビュー作からお馴染みとなっていてバンドの拘りが感じられますね。それ以降も2011年3月11日の東日本大震災のことを歌った哀しくも力強い④Far Away、アコーディオンを取り入れたサウンドが新鮮に響くアニソン調⑥Destiny Destination、IRONの師でもある屍忌蛇(G)率いるVOLCANO張りのヘヴィさで攻めてくる⑦End Of The World「千年王国の終わりに」などが気に入っています。そんな本作のハイライトとなっているのがIRON自身「新たな時代のLIGHTNINGアンセムとして、100年の後まで語り継がれることを、絶対的に宿命づけられたかのような曲」と語る⑩Save The Truthですね。ジャーマンメタルの王道を行く飛翔感に溢れたメロディとともに駆け抜けていくこの曲はバンドの新たな名曲だと思うし、「継承(なが)れる時のSaviour!」という歌詞を見てデビュー作からバンドを知る者としてはニヤリとしてしまいます。

アルバム全編に渡ってこのバンドらしい世界観を表現した曲調と歌詞、IRONと「黒龍の柩」KOUTA(G)のギターワークが存分に楽しめる1枚ですが、個人的に前作の方が好きだったりします。今回はストイックなメタルに重きを置いた反面、「愁い」や「キャッチーさ」が減退しているように感じるんですよね。過去作品には一聴した時点で心を鷲掴みにされる楽曲が多かったのに対して、本作を聴き始めた頃にインパクトがあったのは②、⑩そしてアニソンのカバー⑫「夢色チェイサー」くらいでした。と言いつつも、リピートすることで味が出てきた本作もお気に入り盤であることは間違いないので今後もバンドの信じる道を邁進してもらいたいですね。

【音源紹介】
・JUSTICE STRIKE

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