HARDCORE SUPERSTAR「SPLIT YOUR LIP」(2010)

  • 2013/02/11(月) 00:00:00

SPLIT YOUR LIP
【No.363】
★★★(2010)

メジャーデビューから約10年が経過し、今やベテランバンドの域に達した感がある北欧随一のバッドボーイズ・ロックンロールバンドHARDCORE SUPERSTARの7thアルバム。前作「BEG FOR IT」(2009)がこのバンドにしてはメロディの輪郭がハッキリした整合感のあるメロディアスなメタル寄りの作風だったのに対して、今回はバンドの本質的要素でもある破天荒なサウンドが前面に出ていますね。またJocke Berg(Vo)もメロディをきっちりなぞるのではなく、いい感じに荒れたしゃがれ声で歌っているためアルバムから感じられる熱気や衝動性も前作以上だと思います。

まずはオープニングの①Sadistic GirlsがいかにもHARDCORE SUPERSTARらしいロックチューンだし、「ラス、コー!フォ、アルコ!ホー!」のコーラスが理屈抜きでカッコいい③Last Call For Alcohol、パワフルなサビに合唱必至なタイトルトラック④Split Your Lip、曲の進行と共に加速していき終盤には裏打ち疾走する⑤Moonshineなど、アルバム前半に好きな楽曲が多いですね。アルバムに一貫して流れているのは4th「HARDCORE SUPERSTAR」(2005)の延長線上にあるサウンドではあるものの⑦What Did I Doではグロウル、⑩Honeymoonではスラッシュメタルのテイストを取り入れるなど新鮮さも垣間見せています。また⑥Here Comes That Sick Bitchではアコギ、本編ラストの⑪Run To Your Mamaではピアノのみというシンプルなアレンジで聴かせるバラード2曲もなかなか魅力的で、Jockeの声質にしっとり系のバラードが合うのか疑問でしたが結構いい味を出していますね。ちなみにバラードらしからぬ曲名の⑥は元々ロックソングとして書いたものに色んなアレンジを試しているうちに今の形に行き着いたのだとか。オリジナル(?)のロックバージョンも聴いてみたい1曲です。

アルバム全体の印象としては勢いとノリの良さで勝負する作風が純粋にカッコよく、安心して聴いていられるので自身の音楽スタイルを完成させたバンドならではの強みを感じます。ただバンドが今の音楽性に到達したセルフタイトル作の4thに魅了されてHARD CORE SUPERSTARを聴くようになった身としては、「ここ最近のアルバムも好盤ではあるけれども4作目を越えるには至っていない」と感じてしまうのも事実(この辺りは個人の思い入れによるところも大きいと思いますが…)。次のアルバムは、若干残るそんなモヤモヤ感を問答無用で吹き飛ばしてくれるほどの快作となることを期待したいですね。

【音源紹介】
・Sadistic Girls

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B!13さん

こんばんは。ヨッケの声はそれだけで楽曲をHCSS色に染める個性がありますよね。初期3枚のアルバムを聴いてHCSSはロックンロール系バンドの中でも曲のバリエーションが広いと感じていたので、今のスタイルに固執せず好き放題にやってくれると更に面白くなりそうな気がしています。もっとも、今のスタイルを貫くことこそが彼等が好き放題にやった結果なのかもしれませんが。
注文をつけつつもここ最近のアルバムはどれも好きなので甲乙つけがたいですねー。今だと「Split~」を聴き込んだ直後ということもあり「Split~」が最初にきて「Dreamin~」と「Beg~」が次点という感じですが、どちらかというと「Dreamin~」の方が好きな曲が多いので結局B!13さんと同じになりそうです(笑)。

  • 投稿者: よしよ
  • 2013/02/13(水) 23:47:18
  • [編集]

ヨッケの声ってとても個性的で彼が歌ってればHCSSになりますが、その反面画一的になるという面もあるんですよね。それにR&Rバンドって曲の幅が拡げにくい感じもしますし。まあ、「HCSSらしい曲」が僕はツボなのでこれからも買うと思います(笑)

星評価だけ見ると同じですがココ3作だとどれが好きですか?僕は「Split~」>「Dreamin~」>「Beg~」の順です。今作のバラードは2曲ともヨッケの熱唱がハマっててイイです。

  • 投稿者: B!13
  • 2013/02/11(月) 19:57:01
  • [編集]

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