LAST AUTUMN'S DREAM「NINE LIVES」(2011)

  • 2012/12/17(月) 00:00:00

NINE LIVES
【No.357】
★★★★(2011)

Mikael Erlandsson(Vo)、Jamie Borger(Ds/TALISMAN、TREAT)という2人の優れたソングライターを擁する叙情派メロディック・ロックバンドLAST AUTUMN'S DREAMの9thアルバム。MikaelとJamieが半数ずつの曲を書いているほか、Nalley Pahlsson(B/TREAT)のペンによる⑤Golden Cage、恒例のカバーソングとしてANGEL⑪Waited For A Long Timeという曲を収録した構成となっています(⑤のギターリフがモロにTNTIntuitionしているのはご愛敬?)。結成当初は哀愁味に溢れたメロディアスハード路線だったのに対して、7th「A TOUCH OF HEAVEN」(2010)辺りからバンド初期の哀感は薄まり心温まる癒しの旋律を軸にしたサウンドに移行していたのですが今回も近作の延長線上にある作品だと思います。

どこか5th「HUNTING SHADOWS」(2007)を思わせるオーソドックスなロックサウンドに甘美なメロディが乗る①In A Perfect World、いかにもMikaelらしいメロディ運びを見せるタイトル曲②Nine Livesでこのバンドの世界観に誘われたかと思うとエンディングまですんなり聴ける本作も良質のナンバーが揃う安心クオリティに仕上がっています。「メロディアスハードからパワーポップ志向のサウンドに変化してきた」というMikaelの言葉通り、本作は④Merry-Go-Roundや⑤に象徴される明るいムードが強まっていますね。それに拍車をかけているのが複数の楽曲でフィーチュアされているハンズクラップ(手拍子)で、聴いているうちに楽しい気持ちにさせてくれます。バンド初期にあった胸を締め付ける哀メロを求めると肩透かしをくらうと思うし、僕も哀愁に溢れたナンバーの方が好きですが優しいメロディが聴き手を包み込んでくれる⑥All I Can Think Of、本作で最もポップス寄りの⑦Megalomania、バラード系の⑩We Never Said Goodbye、⑫Don't Let Love Fade Awayなど個々の楽曲は魅力的なんですよね。

というわけで総合的にはこれまで同様、手堅いメロディックロック作品であることは事実ながらデビューから9年連続でアルバムを発表し続けていることもあって流石にマンネリズムが漂っている感は否めません。⑧The Last To KnowJeff Scott Soto(Vo/TALISMAN)が、⑨Angel Eyesでは女性シンガーJenny Redenkvistがゲスト参加している辺りは新機軸と呼べそうですが、Mikaelという個性抜群のシンガーを擁するこのバンドにデュエットが必要だったかどうかは疑問が残りますし、⑧の同名異曲が6th「DREAMCATCHER」(2008)に収録されていることについても釈然としません(ちなみに僕は6thの曲の方が好きです)。ハイペースでアルバムを作るあまり同じタイトルの曲を過去にレコーディングしたことを忘れてしまったわけでないと思うのですが…。間もなくリリースされる次回作「TEN TANGERINE TALES」は記念すべき10年連続10枚目のアルバムとなるので、ここを節目にワーカホリック気味な活動ペースを見直してみてもいいのではと個人的には思っています。

【音源紹介】
・Nine Lives

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ジェイ・Kさん

こんばんは。はじめまして。
コメント&リンクの申請ありがとうございます。こちらのブログのリンク集にも加えさせていただきました。こちらこそ、よろしくお願いします。

  • 投稿者: よしよ
  • 2012/12/19(水) 21:36:41
  • [編集]

はじめましてジェイ・Kと申します。

カナリ幅広い音楽嗜好で共感します。
是非相互リンクさせてください。

よろしくお願いします。

  • 投稿者: ジェイ・K
  • 2012/12/18(火) 23:02:54
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