NOCTURNAL RITES「IN A TIME OF BLOOD AND FIRE」(1995)

  • 2013/02/18(月) 00:00:00

IN A TIME OF BLOOD AND FIRE
【No.364】
★★(2005)

3rd「SACRED TALISMAN」(1999)発表後に起きたシンガー交代劇に伴ってクサメタルから骨太な正統派メタルへと変貌を遂げ、今や母国スウェーデンのみならず欧州メタルシーンを代表するバンドのひとつへと成長したNOCTURNAL RITESの1stアルバム(ちなみに前身はNECROMONICというデスメタルバンドだったそうです)。このバンドのファンになった頃には既に本作の国内盤は入手困難(現在は廃盤)となっていたこともあり、僕が持っているのは2nd「TALES OF MYSTERY AND IMAGINATION」(1997)との2枚組仕様による輸入盤「LOST IN TIME - THE EARLY YEARS OF NOCTURNAL RITES」(2004)です。ちなみに「LOST IN TIME」には2代目シンガーJonny Lindqvistが歌うデビューアルバムのリメイク曲として⑪In A Time Of Blood And Fire(2004 Version)、⑫Winds Of Death(2004 Version)が追加収録されていて、僕が本作を購入した主な動機もこの2曲だったりします。リメイクに関してはバッキングを極力シンプルにしたアレンジが施されていることもあり、オリジナルとは大きく印象が異なる仕上がりとなっています。こうしたアコースティック調で聴くとJonnyの情感溢れる歌声が更に際立ちますが、原曲に近いアレンジで初期3作品のJonnyバージョンを聴いてみたくもなりますね。

アルバム本編はというと、北欧のバンドらしい叙情性を感じさせつつも躁なジャーマンメタルにクサメロを配したスタイルが基本となっていて、ボーカルや音質などで粗さが残るため「いかにもB級」な空気を振り撒いてはいるもののクセになるメロディが随所で聴けるので、ついリピートしてしまう不思議な魅力を持った作品です。エンディングがやや唐突ながら軽快にアルバムの幕開けを告げる①Sword Of Steelから③Black Deathまで矢継ぎ早に畳み掛けてくるアップテンポの連続で掴みはOK。それ以降も疾走系を軸にしつつ④In A Time Of Blood And Fire、⑥Lay Of Ennuiのようにスピードを抑えた楽曲でも独特のメロディセンスを発揮している辺りがいいですね。中でも⑥は何度も繰り返し聴きたくなります。そんな奇妙な中毒性はAnders Zackrisson(Vo)の歌声にも感じられ、最初は不安定さばかりが気になっていたのに今では味のあるボーカルだと思えるようになりました。

客観的に見るとイモ臭い部分がかなりあるので聴き手を選ぶ作品だし、現在のNOCTURNAL RITES像をイメージして聴くと肩透かしをくらうのは必至です。僕自身、後追いで本作を聴いたので最初は戸惑いも感じました。しかし、このバンド特有のクサメロセンスがデビュー時点で確立されていたことが本作から窺えるだけでなく、堂々たる威厳すら身に纏うようになった今の彼等にない魅力がキラリと光っているのも事実なので聴いてみる価値は十分にあったと思います。なお、このブログに掲載しているアルバムケットは1995年のオリジナル盤のものです。

【音源紹介】
・Lay Of Ennui

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