GOTTHARD「HOMEGROWN - ALIVE IN LUGANO」(2011)

  • 2012/10/05(金) 00:00:00

HOMEGROWN ALIVE IN LUGANO
【No.346】
★★★★(2011)

2代目シンガーにNic Maeder(Vo)を迎えた新作「FIREBIRTH」(2012)でバンドの第2章がスタートしたGOTTHARDが2010年10月5日に逝去した希代のフロントマンSteve Lee(Vo)を擁するラインナップとしては、おそらく最後となったであろう公演の模様を収録したライブアルバム。本作は2010年7月17日にバンドの故郷であるスイスはルガーノで行われたライブパフォーマンスを収めたCDと1999年の末に全く同じ場所で行われたミレニアム・カウントダウンコンサートからのテイク4曲とSteveを除くメンバーのインタビューを収録したDVDの2枚組仕様となっています。あまりにも早過ぎる、そして突然だったSteveの死後にリリースされた作品ということもあり、どうしても彼の歌声に集中して聴いてしまうのですが抜群の安定感を保ちつつライブならではの熱さもしっかり感じさせてくれる絶品歌唱はこれまでと同じく僕を魅了してくれます。また歌唱力だけではなく⑥Hushで見られるような観客を巧みに煽るステージングも素晴らしく、ライブで彼の姿を観ることができなかったことが残念でなりません…。

【トラックリストと収録アルバム】
01. Intro
02. Unspoken Words(9th「NEED TO BELIEVE」)
03. Gone Too Far(8th「DOMINO EFFECT」)
04. Top Of The World (6th「HUMAN ZOO」)
05. Need To Believe(9th「NEED TO BELIEVE」)
06. Hush(1st「GOTTHARD」)
07. Unconditional Faith(9th「NEED TO BELIEVE」)
08. Acoustic Medley 2010(Sweet Little R'R'~Angel~One Life One Soul)
09. Shangri La(9th「NEED TO BELIEVE」)
10. I Don't Mind(9th「NEED TO BELIEVE」)
11. Heaven(5th「HOMERUN」)
12. The Oscar Goes To...(8th「DOMINO EFFECT」)
13. Lift U Up(7th「LIPSERVICE」)
14. Leo vs. Steve(Guitar/Vocal Solo)
15. Sister Moon(3rd「G.」)
16. Anytime Anywhere(7th「LIPSERVICE」)
17. The Train(未発表曲)

本作のセットリストは結果的にSteveの遺作となった9th「NEED TO BELIEVE」(2009)からの楽曲を軸に④Top Of The World、今やSteveを追悼する特別な1曲となった⑪Heaven(「ONE FOR ALL ALL FOR ONE 東日本大震災チャリティ・アルバム」に先行収録されていたテイク)など、ロック/バラード両方の代表曲を交えた構成となっています。まずは文字通りライブのイントロとなる①Introの後にガツンとかましてくれるインパクト抜群のロックチューン②Unspoken Wordsからして最高にカッコいいですね(その次に配された③Gone Too Farも絶妙)。新作からの楽曲と過去の名曲が違和感なく溶け込んでいるばかりか、バンド初期のタフでハードな質感を強めた9thの収録曲がライブでは更に生き生きと聴こえてくる点も見逃せません。ギターバトルをフィーチュアした⑩I Don't Mindはその最たる例ではないでしょうか。歌唱だけではなく演奏面でも安定感とまとまりがあって優れたライブアクトとして知られるGOTTHARDのパフォーマンスがしっかり収められた1枚だと思います。オリジナルとは一味違うアレンジで聴かせる⑧Acoustic MedleyLeo Leoni(G)とSteveによるライブならではの即興っぽい絡み⑭Leo Vs Steveからブルージーな⑮Sister Moonに続く流れなどからは20年近く活動を続けてきたベテランならではの円熟味が感じられますね。

なお本作にはスタジオ新曲として⑰The Trainが収録されています。この曲は「HEAVEN - BEST OF BALLADS PART 2」(2011)収録の爽やかさと清涼感に溢れたWhat Am Iと同じく制作予定だったアコースティック作品「D FROSTED Ⅱ」用に書かれていたナンバーだそうで、こちらの方はメロディがじんわりと胸に沁みる佳曲です。また付属DVDもファンとして見逃せない内容となっていて、今回のルガーノ公演にまつわるエピソードやSteveの思い出を語る各メンバーのインタビューを見ると、いかにSteveが愛されていたか、GOTTHARDというバンドの絆がどれほど強固だったのかが伝わってきます。そのインタビューによると、本作はSteveの命日である10月5日にリリース予定だったようですが国内盤、輸入盤のどちらも9月に発売されています。作業などの関係で後ろにずれ込むのは理解できますが、早く発売することになったのは大人の事情があったからでしょうか。このバンドのファンならばマストアイテムだし、ライブ作品として流石のクオリティを誇っていると思うので、このバンドを知らない方にも是非聴いてもらいたい1枚ですね。

【音源紹介】
・The Train

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敏紫さん

こんばんは。早いものでもう2年ですね…。Nick Maederをフロントマンに据えた新生GOTTHARD(とUNISONICのカップリング)の来日公演を観ることはできませんでしたが、各所のライブレポを読む限り概ね好評だったようですね。B!誌のインタビュー記事を読んでもバンドは今後も精力的に活動してくれそうなのでこれからに期待してます!
リンク先の皆さんもSteveの歌を生で体験された方は一様に「素晴らしかった」と言われているので、こうしてSteveのパフォーマンスを聴く度に彼のライブを体験できなかったことが悔やまれます。しかし敏紫さんのおっしゃる通り、こればかりはどうにもならないので彼が残してくれたライブ盤を堪能したいと思います。

  • 投稿者: よしよ
  • 2012/10/10(水) 21:00:35
  • [編集]

こんばんは。
もう2年経つんですね。
新Voニック・メーダーのこれからの成長も楽しみですし、
来日もしてくれますね。
でも、やっぱりスティーブはすごいですね。
もう見れないと思うとほんと残念でなりません。
僕も一度でいいからライヴ観たかったんです。
後悔してもはじまらないのですけど。。。

  • 投稿者: 敏紫
  • 2012/10/08(月) 20:56:58
  • [編集]

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