GALNERYUS「PHOENIX RISING」(2011)

  • 2012/12/27(木) 00:00:00

PHOENIX RISING
【No.359】
★★★★★(2011)
年間ベスト2011年第2位

創設メンバーでもあったYama-B(Vo)離脱という事態を後任に小野 正利(Vo)を迎えることで乗り切っただけでなく、シンガー交代によってメジャー感が増してバンドとしてワンランク成長した印象もあるGALNERYUSの7thアルバムで小野の加入後としては2枚目となる作品。6th「RESURRECTION」(2010)リリース後もツアーを積極的に行い、ライブDVD「LIVE IN THE MOMENT OF THE RESURRECTION」(2010)を発表するなど精力的に活動していたにも関わらず前作から僅か1年のスパンでこうして新作が届けられたことにバンド状態の良さが表れているように思います。音楽性は一時の拡散(迷走?)期が嘘のように前作同様めちゃくちゃテクニカルで、めちゃくちゃメロディアスなパワーメタルサウンドが終始展開されていて満足度はかなり高いですね。なお、本作はタイトルから想像できる通り「東日本大震災に被災した日本が不死鳥のように立ち上がれるように」という願いが込められた1枚となっています。

バンドとしては異色作だった5th「REINCARNATION」(2008)を除く全てのアルバムと同じく、今回も序曲からスピードチューンに繋がるという流れで幕を開けます。これまで以上にスケールが大きく勇壮な旋律の中でSyu(G)による泣きのギターとグロウルが期待を高めるイントロダクション①The Risingから間髪入れずにスタートするGALNERYUSらしいクサメロが溢れる疾走曲②Tear Off Your Chain、アニソン的なメロディも顔を出すリーダートラック③Future Never Diesという畳み掛けは圧巻。毎度のことながら、このバンドはアルバムの掴みが強力ですね。それ以降もYuhki(Key)作の流麗なメロディが満載の⑤Scars、情感のこもったイントロから一転して繰り広げられる濃密なインストバトルでお腹いっぱいになる⑦T.F.F.B.(曲名はTrust、Fate、Faith、Blessedという4単語の頭文字だとか)、ライブで盛り上がれる曲を意識したという比較的ストレートな⑨Bash Out!、初期3部作にあったFlagシリーズを彷彿とさせるほどにヒロイックでシンフォニックな⑩The Time Has Comeといったメタリックチューンの数々は僕の胸を熱く焦がしてくれます。また、それらの間に配された疾走曲以外のナンバーについても曲名そのままに聴く者のメタル魂を鼓舞してくれるミドル④Spirit Of Steel、切なさと哀感に溢れた⑥The Wind Blowsとそれに輪をかけて大仰かつドラマティックに聴かせる⑧No More Tearsという2大バラードなど、見事なまでの充実振りを誇っています。本作が発表された2011年に急逝した泣きのギターの名手Gary Mooreへのトリビュートかと思うほどブルージーな味わいがあって泣けるインスト⑪The Phoenixでアルバムを締めくくるという構成も良いですね。

本作は4曲入りライブDVDを付属した初回限定盤と海外HR/HMアーティストのカバー7曲(全てライブ音源)を収録した2枚組CD仕様の2パターンがあり、僕は後者を購入しました。ボーナスディスクについては個人的に大好きな①Against The Wind(STRATOVARIUS)、⑥Never Die(YNGWIE MALMSTEEN)もさることながら④1789(SILVER MOUNTAIN)をカバーしてくれたことが嬉しいですね。この曲は「素晴らしいのにオリジナルバージョンはボーカル、音質の粗さが玉に瑕」というイメージだったのですが本作では文句なしの仕上がりとなっていて、こちらが完全版ではないかと思えるほどです。このアルバムによってGALNERYUSは僕の中でジャパニーズHR/HM界エースの地位を確固たるものとしましたね。前作と曲調やアルバム構成が似ている点が若干気にはなりますが、聴き手を捩じ伏せる怒涛の勢いで迫ってくる超絶技巧とメロディの洪水がもたらしてくれる高揚感は半端ではありません。海外のメロディック・パワーメタル勢の中でも、これほどのクオリティを誇るバンドはそうそういないのではないでしょうか。

【音源紹介】
・Future Never Dies

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B!13さん

こんばんは。イントロとアウトロがアルバムタイトルにリンクしているのもいいですよね。小野さんの歌唱はGALNERYUSに加入するまでちゃんと聴いたことがなったのですが、これほどの人を日本のメタルシーンに呼び戻したバンドは最高の選択をしたと思います(Yama-Bも好きですが)。そういえばGALNERYUSは来年でデビュー10周年なんですね。リメイクアルバム以外にも何かを企画中だとどこかで聞いたので、来年も彼等から目が離せませんね。

  • 投稿者: よしよ
  • 2012/12/29(土) 21:53:35
  • [編集]

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今作の幕開けの「The Rising」はSyuも言ってたようにガルネリ史上最強のイントロですね。「No More Tears」のハイトーンシャウトは改めて小野さんの凄さを認識しました。アウトロの「The Phoenix」もただのアルバムを終える曲じゃなくインスト曲としてプレイしてもいいくらいいい曲だと思います。

来年はデビュー10周年でリメイクアルバムを出す…みたいなことをSyuさんが言ってたので来年もガルネリには大大注目していきます。

  • 投稿者: B!13
  • 2012/12/29(土) 11:35:54
  • [編集]

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