PETE LESPERANCE「DOWN IN IT」(2004)

  • 2012/11/14(水) 00:00:00

DOWN IN IT
【No.352】
★★(2010)

Harry Hess(Vo)と並ぶHAREM SCAREMのブレインPete Lesperance(G)がHarryから約1年遅れで発表した1stソロアルバム。参加メンバーとしてはPeteがギターは勿論ボーカル、ベースも兼任しているほか数曲のバックボーカルにHarry、ドラムではCreighton DoaneといったHAREM SCAREMのメンバーを始めとするカナダ人ミュージシャンがサポートしています。以前からPete自身もソロを制作中で内容はギターアルバムになりそうだとインタビュー等で語っていたので、Mandy(2nd「MOOD SWINGS」収録)やBaby With A Nail Gun(4th「BELIEVE」収録)といったHAREM SCAREMのインスト曲が好きな僕としては期待を寄せていたのですが、完成したのは日本盤ボーナス⑫Trouble With Petsを除く全曲でPeteのボーカルをフィーチュアした歌もの作品でした。

このアルバムで展開されているのは、ドライな雰囲気の中で哀愁が滲むサウンドをベースに時折RUBBER時代を連想させるポップセンスが顔を出すモダンロックで、本家との共通点もありますが典型的なHAREM SCAREMらしさというよりは同郷カナダのモンスターバンドNICKELBACKのような北米のメインストリーム・ロックバンドに近い印象を持ちました。温かみのあるメロディをじっくり聴かせるAOR風だったHarryのソロ「JUST ANOTHER DAY」(2003)と本作をミックスすると確かに後期HAREM SCAREMになりそうな気もしますね。収録曲はミディアムテンポ主体でアルバムとしてのメリハリに欠けるため個々の楽曲としては飛び抜けたものがないように思いますが、ひとつの作品として聴くとなかなか心地よい作品となっています。楽曲単体として一番耳に残ったのは⑪Where You Want Meでしょうか。

そして驚かされたのがシンガーとして大きな成長を遂げたPeteの歌いっぷりで、HAREM SCAREMの6作目「RUBBER」(1999)収録のTripで初めてリードボーカルを担当していた頃とは雲泥の差ですね。ソロアルバムとはいえギターパートにスポットを当てるのではなくプロデューサー/コンポーザーそしてシンガーとしての顔も持つPete Lesperanceの魅力を凝縮した流石の1枚だと思わせてくれる一方、本作リリース前後のHAREM SCAREMやHarryのソロ作品と同じく手堅く無難にまとまり過ぎているため面白味に欠けるのも否定できません。一介のギタリストから総合的なミュージシャンへと進化を遂げたPeteが作り上げた本作も悪くないのですが、もしPeteが2nd「MOOD SWINGS」(1993)を発表した当時に持っていたであろうギラギラした野心を封じ込めたギターインスト作品を出してくれていたら…と夢見てしまうのも事実なんですよね。

【音源紹介】
・Where You Want Me

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METALZAさん

こんばんは。Where You Want Meを気に入っていただけたみたいでよかったです。Peteは密かに2ndソロも発表しているみたいなのでいつか聴いてみたいと思ってます。
ANTHRAXに関してはMETALZAさんの予想通りほとんど聴いたことがありません。早速Fight'em 'Til You Can'tを聴いてみました。確かにガツンと来るサビが耳に残りますね。僕の好みど真ん中というわけではありませんが他にも何曲かチェックしてみようかなと思ってます。

  • 投稿者: よしよ
  • 2012/11/16(金) 22:06:20
  • [編集]

おはようございます。
私のブログへのコメント&リンクの紹介までしていただいて、ありがとうございます^^

Where You Want Me 初めて聞きましたが、キャッチーで良い曲ですね。
気に入ったのでお気に入りに追加させていただきました。
記事にあるようにHR/HMというよりはロックですね!
フェードアウトしてく感じも好きです。

私の方のブログもう更新しました。
ANTHRAXの記事なのですが、よしよさまのカテゴリには無いので、あまり好みじゃない?と若干不安でありますが笑

では、失礼します。

  • 投稿者: METALZA
  • 2012/11/14(水) 06:43:54
  • [編集]

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