【CD購入録】TRICK OR TREAT「RABBITS' HILL PT.1」(2012)

  • 2014/10/31(金) 00:00:00

【CD購入録】
RABBITS HILL PT1
TRICK OR TREAT「RABBITS' HILL PT.1」(2012)

バンド名と音楽性の両方で清々しいほどのHELLOWEENフォロワー振りを見せているイタリアン・パワーメタラーTRICK OR TREATの3作目を買いました。 前作「TIN SOLDIERS」(2009)にはMichael Kiske(Vo/UNISONIC、ex-HELLOWEEN)がゲスト参加していましたが、今回はAndre Matos(Vo/ex-ANGRA)が客演していてます。過去2作品では微笑ましいまでのキーパーサウンド愛が溢れていたのに対して今回はそんな要素をキープしつつフォークメタル調、ジャズっぽい雰囲気を持つナンバーなど音楽性を広げた感があります。バンドの将来を考えると、いつまでもキーパー風メタル一筋で行くわけにもいかないのだとは思いますが僕が心惹かれるのは②Prince With A 1000 Enemies、⑤Wrong Turn、⑧Rabbits' Hillといったメロパワ系の曲ばかりだったりします(苦笑)。本作はイギリスではベストセラーとなっている(らしい)児童文学「ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち」を題材としたコンセプトアルバムで2部構成となっているようなので、どうしてもHELLOWEENの名盤「KEEPER OF THE SEVEN KEYS」が頭をよぎりますね。Part 1にあたる本作を聴く限り微妙な印象は拭いきれませんが、この「RABBITS' HILL」以降にTRICK OR TREATがどのような進化を遂げるのか注目したいと思います。

【CD購入録】HUMANIMAL「HUMANIMAL」(2002)

  • 2014/10/28(火) 00:00:00

【CD購入録】
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HUMANIMAL「HUMANIMAL」(2002)

Marcel Jacob(B)、Jeff Scott Soto(Vo)、Pontus Norgren(G)というTALISMANのメンバー3人が在籍するニューアクト(?)HUMANIMALの1stアルバムを買いました。ちなみにドラマーはTomas Bromanなる人物です。ラインナップからしてTALISMANとの違いがよくわからないのですが、元々はPontusとMarcelで新しいプロジェクトを立ち上げようという話からHUMANIMALが誕生、その後Tomasが加入し、レーベルの意向でシンガーがJeffに決まったという経緯があり結果的にこのようなラインナップになったのだとか(何故TALISMANの3rdアルバムと同じプロジェクト名にしたのかは謎ですが…)。Pontus主導と言いながらもソングライティングはMarcelとJeffのコンビが手掛けているので本作がTALISMANらしくないわけがありません。相違点を挙げるとすれば楽曲の幅を広げすぎて散漫にも感じられたTALISMANの5th「TRUTH」(1998)よりもギターオリエンテッドでオーソドックスなHR/HMに焦点が定まっていることでしょうか。ただ近年のTALISMANやHUMAN CLAY同様、質は高いが決め手に欠けるので聞き流してしまいがちです。そんな中⑦Iは初めて聴いた時から印象に残っていますね。

【CD購入録】HUMAN CLAY「U4IA」(1997)

  • 2014/10/25(土) 00:00:00

【CD購入録】
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HUMAN CLAY「U4IA」(1997)

TALISMANサウンドの中核を担うMarcel Jacob(B)Jeff Scott Soto(Vo)によるHUMAN CLAYの2作目を買いました。「HUMAN CLAYは単発プロジェクト」という大方の予想に反して、セルフタイトルの前作から僅か1年のインターバルで発表された今回のアルバムでは新たにJamie Borger(Ds/TALISMAN)が加入していて、TALISMANとの差別化がますます難しくなっています(ギターは全てMarcelがプレイ)。 TALISMAN時代から曲名や歌詞でYouの発音を「U」、Forの発音を「4」と表記したりしていましたが、パッと見ただけでは読めない本作のタイトルはその極みですね。アルバムタイトルの読みはユーフォリア=「EUPHORIA(幸福感の意)」だそうです。Marcel曰く「HUMAN CLAYの音楽性は自分達が影響を受けたアーティストへの思いを表現したもの」とのことですが、聴く人によっては露骨と感じるほどのオマージュも少なくないようでライナーノーツでもMarcel自身がそれを認め、楽しんでいることも含めて言及されています。個人的にパクリはそれほど気にならないものの、デビュー作よりも耳に残るメロディが少ないということが残念ですね。そんな中④Pain & Deceptionはカッコいいなぁと思っていたら、この曲はYNGWIE MALMSTEENがデビュー前に制作したEP「MERLN'S CASTLE」(ベースはMarcelがプレイ)のタイトル曲の焼き直しだとライナーで暴露されています(苦笑)。

【CD購入録】HUMAN CLAY「HUMAN CLAY」(1996)

  • 2014/10/22(水) 00:00:00

【CD購入録】
HUMAN CLAY
HUMAN CLAY「HUMAN CLAY」(1996)

4作目「LIFE」(1995)リリース後にギタリストのFredrik Akessonが脱退、レーベルとの関係が悪化したことなどもあって活動停止状態となったTALISMANの中心人物Marcel Jacob(B)、Jeff Scott Soto(Vo)が新たに結成したHUMAN CLAYの1stアルバムを買いました。本作にはYngwie Malmsteen、Brian Young(BEAU NASTY)そしてFredrik Akessonという3人のギタリストがゲスト参加しているものの、基本メンバーはMarcelとJeffだけでMarcelがベースのみならずギターとキーボード、ドラムのプログラミングまでもこなしています。TALISMANファンであれば最も気になるであろうYngwieと共演した④Jealousyについては、曲調がヴァイキングメタル風ということもあって彼のギターが見事にハマっていますね。それ以外の楽曲についてもファンキーな要素が薄くなっている他はTALISMANの新作と呼んでも差し支えなさそうなナンバーが並び、メロハーテイストの⑧Don't Look Backが収められているなど「本作はTALISMANが2nd「GENESIS」(1993)の次に発表したアルバム」と言われればすんなり受け入れられそうなほどです。その一方で「LIFE」に収録されていた名曲Bodyのリメイク⑨Holdin' Onは持ち味だったグルーヴ感が大きく減退した仕上がりでガッカリ…。全体的に飛び抜けたナンバーこそありませんが、一定レベル以上の佳曲をこうして並べられる辺りは流石と言うべきでしょうか。

AT VANCE「HEART OF STEEL」(2000)

  • 2014/10/19(日) 00:00:00

HEART OF STEEL
【No.410】
★★★★(2000)
年間ベスト2000年第5位

Olaf Lenk(G)、Oliver Hartmann(Vo)という2枚看板を擁するネオクラメタル界の新星AT VANCEがデビュー作「NO ESCAPE」(1999)から僅か5ヶ月という短いインターバルで発表した2作目。ベーシストがリズムギターに転向、ドラマーは実力不足を理由に解雇されたためリズム隊が一新された6人編成となっています。今回のアルバムはそんなメンバーチェンジの影響を微塵も感じさせないばかりか、前作から成長した姿をまざまざと見せつけてくれる名盤に仕上がっています。

物悲しいアコギによるイントロ①Preludeから、その旋律を引き継ぐクサメロ疾走曲②Soldier Of Timeへ至る流れは「メタルアルバムの幕開けはかくあるべし!」と言わんばかりのオープニングで胸が熱くなりますね。それ以降もメジャーキーを使ったアップテンポ③The Brave And The Strong、曲名が示す通り鋼鉄魂を鼓舞してくれるミドル④Heart Of Steel、理屈抜きでカッコいいと思える疾走チューンズ⑥King Of Your Dreams⑩Don't You Believe A Stranger(特に前者はグイグイ引っ張っていくOlafのギターリフが気持ちいい)、Oliverの渋い声質が素晴らしい泣きのバラード⑦Princess Of The Night、クラシカルな美旋律が舞う⑧Goodbyeなど前作以上に充実したナンバーが目白押しです。また曲としては地味ながら⑨Why Do You Cry?でフィーチュアされている「ボン♪」という男声コーラスはAT VANCEの隠れた代名詞だと思うのは僕だけでしょうか。そしてこのバンドに欠かせないカバー曲はABBAシリーズ第2弾の⑤S.O.S.、ショパンの曲をOlafが弾きまくる⑪Chopin/Etude No. 4SUPERTRAMP⑫Logical Songを収録。どれもなかなかの出来映えでアレンジ力の高さが窺えますね。

デビューアルバムの時点で既に高かった楽曲のクオリティは更に向上しているしギタリスト、シンガーというバンドのセンターラインに実力者が揃っているため安心して聴くことができます。特にOliverは声質が太いこともあってハイトーンで歌っていても常に余裕を感じさせるボーカルパフォーマンスで作品をワンランク上に押し上げていますね。前作より音は良くなっているもののパタパタ感が残るドラムサウンドが残念ではありますが、それ以外の要素がそんな弱点を見事に補っています。一般的にAT VANCEの最高傑作と言えば4作目にしてOliver在籍時のラストアルバムとなった「ONLY HUMAN」(2002)が挙げられることが多いようですが僕は本作の方が好きですね。

【音源紹介】
・Goodbye

【CD購入録】AMARANTHE「MASSIVE ADDICTIVE」(2014)

  • 2014/10/16(木) 00:00:00

【CD購入録】
MASSIVE ADDICTIVE
AMARANTHE「MASSIVE ADDICTIVE」(2014)

2011年にデビューして以降、順調に活動を続けるAMARANTHEの3作目を買いました。前作「THE NEXUS」(2013)リリース後にデス声担当のAndy(Vo)が脱退、後任にHenrik Englund(Vo/ex-SCARPOINT)が加入しています。本作を聴く限りメンバーチェンジの影響はさほど感じられず、今回もAMARANTHEらしいキャッチーでコンパクトな楽曲が並んでいます。基本線はこれまでと同じですがバンドの独自性でもあるテクノサウンドとの融合をより大胆に取り入れていること、フィーメルシンガーElize Rydの歌声に艶と張りを増している点に進化の跡が感じられますね。楽曲面でも先行で公開されていた②Drop Dead Cynicalを筆頭に④Massive Addictive、⑨Danger Zone、⑫Exhaleなどは1度聴いただけでメロディが耳から離れない強力なナンバーとなっています。ただ過去2作品の序盤にあったような圧倒的な畳み掛けが今回はないので、このバンドのアルバムにしては第一印象のインパクトは若干弱い気もしますね。

【CD購入録】中島 卓偉「SMILER」(2007)

  • 2014/10/13(月) 00:00:00

【CD購入録】
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中島 卓偉「SMILER」(2007)

前作「僕は君のオモチャ」(2007)から約7ヶ月という短いスパンで発表された中島 卓偉の8作目を買いました。 「僕は君のオモチャ」のラスト2曲(タイトルトラックと「テレビジョン」)が内省的なムードだったので次はどう来るのかと思っていたら、字余りにも程があるくらいに歌詞を詰め込んだパートから曲名を連呼するキャッチー極まりないサビに繋がっていく①「お願い胸騒ぎ」でいきなり面食らいました(いい意味で)。「SMILER」というタイトルと赤いジャケットから連想される通り本作には明るくキャッチーなサウンドが溢れています。曲調もさることながら楽しげなコーラス/シャウト、煌びやかなシンセなどのアレンジがそんな作風を決定付けていますね。アルバムを締めくくるバラード⑦「はじまりの唄」も派手さこそないものの、それまでの6曲との対比もあってお見事。単体で聴くよりも、このアルバムのラストに配置されることで味わいが増す1曲だと思います。

【気になるCDリスト】2014年10月

  • 2014/10/10(金) 00:00:00

MASSIVE ADDICTIVE
AMARANTHE「MASSIVE ADDICTIVE」(2014)10月15日発売予定

洗練されたメロディを歌う男女クリーンボーカル+グロウルというトリプルボーカル体制を軸としたモダンなサウンドで、新世代メタルの旗手へと成長を続けるAMARANTHEの3rdアルバム。デス声担当のシンガーが交代していますが、先行発表された2曲を聴く限りさほど影響はないように思います。②Drop Dead Cynicalはこれまで以上にポップな印象もあり、どんなアルバムになっているのか楽しみですね。

Drop Dead Cynical


Trinity


ABSOLUTE WORLD
ANTHEM「ABSOLUTE WORLD」(2014)10月22日発売予定

2001年の再結成以降、長きに渡って在籍していた坂本 英三(Vo)と友好的に別れ、1988年から1992年までリードボーカルを務めていた森川 之雄(Vo)が復帰したANTHEMが放つ約2年振りの新作。ショートバージョンが公開されている①Shine OnはいかにもANTHEMらしいナンバーで、坂本が歌ってもそのままハマりそうです。毎回クオリティの高いアルバムを届けてくれるバンドなので、本作にも期待しています。

Shine On


【気になるCDリスト】
A.C.T「CIRCUS PANDEMONIUM」(2014)
アルバムティーザー

AGE OF ARTHMIS「THE WAKING HOUR」(2014)

AKANE LIV「LIV」(2014)10月22日発売予定
Night Parade

ALLEN-LANDE「THE GREAT DEVIDE」(2014)10月15日発売予定
アルバムトレイラー

ALMAH「UNFOLD」(2014)

ALIEN「ETERNITY」(2014)
アルバムトレイラー

AMARANTHE「MASSIVE ADDICTIVE」(2014)10月15日発売予定NEW
Drop Dead Cynical
Trinity

AMMUNITION「SHANGHAIED」(2014)

ANATHEMA「DISTANT SATELLITES」(2014)
The Lost Song Part 3

ANCIENT BARDS「A NEW DAWN ENDING」(2014)
In My Arms

ANTHEM「ABSOLUTE WORLD」(2014)10月22日発売予定
Shine On

ARION「LAST OF US」(2014)
Lost

ARMAGEDDON「CAPTIVITY & DEVOURMENT」(2014)10月29日発売予定NEW

DRAGONFORCE「MAXIMUM OVERLOAD」(2014)
The Game

EPICA「THE QUANTUM ENIGMA」(2014)
The Essence Of Silence

GAMMA RAY「EMPIRE OF THE UNDEAD」(2014)
Hellbent

GAUNTLET「BIRTHPLACE OF EMPEROR」(2014)
アルバムティーザー

HAREM SCAREM「THIRTEEN」(2014)11月19日発売予定NEW

L.R.S.「DOWN TO THE CORE」(2014)
Livin 4 A Dream

LIGHT BRINGER「MONUMENT」(2014)11月5日発売予定NEW

LORDI「SCARE FORCE ONE」(2014)11月19日発売予定NEW

MAHATMA「RE:GENERATION」(2014)
Tiger's Eye

MINSTRELIX「CHRONOSTRINGS」(2014)
叡智の華

NIVA「INCREMENTAL IV」(2014)
Only You

PRIMAL FEAR「DELIVERING THE BLACK」(2014)
King For A Day
When Death Comes Knocking

REVOLUTON ROAD「REVOLUTON ROAD」(2014)

SEVEN「7」(2014)

SONATA ARCTICA「PARIAH'S CHILD」(2014)
The Wolves Die Young

STORMWARRIOR「THUNDER & STEELE」(2014)
Steelcrusader

THREE LIONS「THREE LIONS」(2014)
Trouble In A Red Dress

TIMO TOLKKI'S AVALON「ANGELS OF THE APOCALYPSE 」(2014)
Design The Century

VEGA「STEREO MESSIAH」(2014)10月15日発売予定
Stereo Messiah

W.E.T.「ONE LIVE: IN STOCKHOLM」(2014)
アルバムトレイラー

WORK OF ART「FRAMEWORK」(2014)
アルバムトレイラー

摩天楼オペラ 「AVALON」(2014)
天国の在る場所

【CD購入録】POWERWOLF「RETURN IN BLOODRED」(2005)

  • 2014/10/07(火) 00:00:00

【CD購入録】
RETURN IN BLOODRED
POWERWOLF「RETURN IN BLOODRED」(2005)

2013年発表の5th「PREACHERS OF THE NIGHT」(現時点での最新作)を聴いてファンになったドイツに拠点を置くパワーメタルバンドPOWERWOLFのデビュー作を買いました。僕は彼等の5作目の中でも、勢いに満ちたパワーメタルサウンドと親しみやすいサビメロに惚れ込んだのですが、本作の時点ではパワーメタル的な要素はそれほど強くなさそうですね。その一方でタイトル連呼系のサビは初めて聴いた時から一緒に歌えそうなものが多く、雄々しいコーラスに胸が熱くなる③Kiss Of The Cobra Kingが特に気に入っています。IRON MAIDENに通じる正統派メタルをベースに不気味でシアトリカルな雰囲気を加味したPOWERWOLFサウンドの基礎となる部分がデビュー時点で既に確立されていることが窺える1枚です。

AT VANCE「NO ESCAPE」(1999)

  • 2014/10/03(金) 00:00:00

NO ESCAPE
【No.409】
★★★(1999)

CENTERSというバンドで活動を共にしていたOlaf Lenk(G)Oliver Hartmann(Vo)が新たに結成したネオクラシカル・パワーメタルバンドAT VANCEの1stアルバム。YNGWIE MALMSTEENからHR/HMに入門した僕にとってネオクラ系メタルは最重要ジャンルのひとつなのですが、90年代末期はこの手のサウンドに食傷気味でもありました。その当時にデビューしたバンドの中でよく聴いていたのが以前にブログで紹介したMAJESTICとこのAT VANCEですね。やり過ぎなほどに弾きまくるキーボードと大胆な借用フレーズが話題となったMAJESTICに対してAT VANCEはこれがデビュー作とは思えないほど質の高いサウンドで僕を魅了してくれました。

本作を語る上で外せないのがフロントマンOliver(本作ではHardmannと表記)による抜群の歌唱力。Jeff Scott Soto(Vo/TALISMAN)にも似たハスキーな声質と高音域も難なく歌いこなすレンジの広さを併せ持つ彼は本作以降、Tobias Sammet(Vo/EDGUY)主宰のプロジェクトAVANTASIAやソロ活動でその名を広めていくこととなります。その相棒でメインソングライターのOlafも丁寧に組み立てられたソロパートで流麗なプレイをビシバシ決めています。楽曲についてもネオクラシカルなムード漂う疾走曲①Flying High、②No Escape、スピーディーなインスト小曲③No Speakと続く冒頭の流れは文句なしのカッコよさ。フックに満ちたサビメロが冴えるミドル④Die In Your Arms、荘厳なオルガンサウンドで幕を開けシンガロングを誘うコーラスへと繋がるキャッチーソング⑤All For One, One For Allといった速さに頼らないナンバー、哀愁のバラード⑧Lost In Your LoveからGAMMA RAY直系の爽快ジャーマンメタル⑨Power & Gloryなどバリエーションも豊富です。

ボーカルとギター、そして楽曲というバンドの根幹部分がしっかりしているため新人離れした安定感がありますね(OlafもOliverもCENTERSでのキャリアがあるので当然かもしれませんが)。また巧みな選曲とアレンジを用いてカバー曲でも楽しませてくれるのがAT VANCEの特徴で、本作ではABBA⑥Money, Money, Money、ヴィヴァルディの「四季」をギターインストに仕上げた⑦The Four Seasons - SummerSURVIVORの大ヒット曲⑪Eye Of The TigerTEARS FOR FEARS⑫Shoutと4曲も収録していながらどれも上々の出来となっています。惜しむらくは迫力に欠ける音質と本編ラストを凡庸なミディアムチューン⑩Seven Seasで締めくくっている点でしょうか。とはいえデビュー作としては十分なクオリティを誇っているし、楽曲の充実度は後の作品群と比べても遜色ないと思います。

【音源紹介】
・Power & Glory