HELLOWEEN「STRAIGHT OUT OF HELL」(2013)

  • 2013/10/31(木) 00:00:00

STRAIGHT OUT OF HELL
【No.389】
★★★★(2013)
年間ベスト2013年第2位

アルバムによって若干の出来・不出来はあるものの常にメロディックパワーメタルの第一線で活躍し続けるHELLOWEENの14thアルバム。メンバーチェンジが頻繁に起こるバンドではありますが11th「KEEPER OF THE SEVEN KEYS -LEGACY」(2005)で現ラインナップが固まって以降、その安定感は盤石のものとなったように思いますね。オープニングを飾る①Nabataeaが7分に及ぶ曲の中でプログレッシブな展開とAndi Deris(Vo)の歌唱が緊迫感を放つメタリックチューンなので、 攻撃性重視の姿勢に賛否両論あった(僕は好きですが) 前作「7 SINNERS」(2010)のテイストを今回も継承しているのかと思いきや②World Of War以降では帯タタキにもある通り「メロディアスでハッピーでポジティブ」なHELLOWEEN流メタルが次から次へと飛び出してきます。

キーパーサウンドに魅了されてメタルに入門した身としては上記の②や④Far From The Stars、⑤Burning Sunのような疾走曲が並ぶアルバム前半を聴いた時点で本作が名盤だと確信しました。Andiが在籍していたPINK CREAM 69時代のマテリアルをAndiとSascha Gerstner(G)で仕上げた③Live Now!(シンプルなサビが耳に残ります)、いかにもAndiらしい哀メロが堪能できる⑥Waiting For The Thunderを疾走チューンズの間に配する辺りもお見事だし、QUEENWe Will Rock Youを意識したという2分弱の⑧Wanna Be Godも作品の前半と後半を繋ぐ絶妙な役割を果たすなどアルバム構成もよく練られています。そしてアルバム後半は最近ソングライターとしての成長著しいMarkus Grosskopf(B)によるタイトル曲⑨Straight Out Of Hellからしてエンジン全開。「これぞヴァイキーの真骨頂!」な⑪Years、切迫感のあるパートからSTRATOVARIUSBlack Diamondっぽいサビメロへ展開していく⑫Make Fire Catch The Fly、Saschaお得意のドラマティックチューン⑬Church Breaks Downと繋がる怒濤の流れで本編を締めるなど隙がありません。またボーナストラックの充実振りも流石で国内盤デラックス・エディション限定の⑭No Eternityはおまけにしておくには勿体ない佳曲だし、シングル曲⑤のバージョン違い⑮Burning Sun(Hammond Version)もなかなかの仕上がりです。

ベテランならではの安定感を持ったアルバムであると同時にベテランらしからぬフレッシュさをも併せ持った1枚。HELLOWEENは長い歴史においてシーンを象徴する名曲を生み出してきたバンドなので、本作の収録曲が過去のマスターピースを越えたとは言えないもののアルバム全体の完成度としては圧倒的なオリティを誇っています。このバンドにはかつてKai Hansen(G/GAMMA RAY、UNISONIC)、Michael Kiske(Vo/UNISONIC)といったメロディックメタル界のレジェンド達が在籍していましたが、伝統と革新性が絶妙なバランスで融合した高品質メタルを量産できる現体制もバンドの黄金期と言えると思います。

【音源紹介】
・Years

【CD購入録】森重 樹一「SOUL TO SOUL」(2011)

  • 2013/10/28(月) 00:00:00

【CD購入録】
SOUL TO SOUL
森重 樹一「SOUL TO SOUL」(2011)

7thフル「LOVE A SOUL」(2010)、ミニアルバム「WIRE SOUL」(2011)に続く「SOUL3部作」の最終章となる森重 樹一(Vo/ZIGGY、ex-THE DUST'N'BONEZ、THE PRODIGAL SONS)のソロ8作目を買いました(ジャケットがイカつい…)。彼のソロ作品はバンド形態のアルバムと比べると、物足りない印象を受けることが多かったのですが今回は一味違いますね。いわゆる森重節が炸裂するキャッチーなロックンロール/ミディアムポップやバラードはどれも粒揃いだし、ポジティブなムードに満ちた④「愛がすべて」、森重流レゲエ(?)⑧「吟遊詩人のバラッド」など新鮮な空気も感じさせる楽曲群はバラエティ豊富です。僕の苦手なブルーズ系がないというのも好印象。それにしても、この人はここ最近で更に歌が上手くなったように思いますね。個人的にはTHE DUST'N'BONEZほどゴリゴリではないけれど適度にハードでメロディが華やかな①「憐憫」、③「翼」、⑤「光の差す方へ」といったロックチューンがツボです。

【CD購入録】森重 樹一「WIRE SOUL」(2011)

  • 2013/10/25(金) 00:00:00

【CD購入録】
WIRE SOUL
森重 樹一「WIRE SOUL」(2011)

7th「LOVE A SOUL」(2010)から始まった「SOUL3部作」の第2部にあたる森重 樹一(Vo/ZIGGY、ex-THE DUST'N'BONEZ、THE PRODIGAL SONS)のミニアルバムを買いました。2011年1月にTHE DUST'N'BONEZ、THE PRODIGAL SONSの両バンドから脱退した森重がソロ活動に専念して初の作品でもあります。肩肘張らないロックサウンドで楽しませてくれた「LOVE A SOUL」と比べて若干ハードな質感が増した本作は「メロディメイカー森重 樹一」の魅力が前作以上に表れているのが嬉しいポイント。「手放しちまえよ おまえが本当に心の底から信じるもの愛するもの それ以外は~♪」と歌う③「手放しちまえよ」はソロだけに集中する決断を下した森重の当時の状況を踏まえると感慨深いですね…。SHRI:EKERというバンドに提供した曲のセルフカバー①MARIA中村 敦なる人物のカバー曲ながら見事にハマっている⑤「転石」を含むなど全5曲中で純然たる新曲は僅か3曲と少ないものの非常に密度の濃い1枚だと思います。

【CD購入録】森重 樹一「LOVE A SOUL」(2010)

  • 2013/10/22(火) 00:00:00

【CD購入録】
LOVE A SOUL
森重 樹一「LOVE A SOUL」(2010)

現在は活動休止状態となっているZIGGYの顔にして、日本屈指のロックシンガー森重 樹一(THE DUST'N'BONEZ、THE PRODIGAL SONS)の7枚目となるオリジナルアルバムを買いました。THE DUST'N'BONEZほどハードでもなければ、THE PRODIGAL SONSのような渋いブルーズ調でもない(⑩11.P.Mはそれっぽいですが )本作は現時点でZIGGYのラストアルバムとなっている「NOW AND FOREVER」(2007)の延長線上にあると言ってもよさそうな肩の力の抜けたロックサウンドに仕上がっています。楽しげなハンズクラップで曲がスタートする①「正直者は馬鹿を見る」を筆頭にポジティブで明るいムードがアルバムを覆っていてます(バッキングで響くピアノの影響も大きいかと)。いわゆる森重節は抑えめですが耳に残るメロディは随所で聴けるし、軽快に弾ける④「ひとりぼっちのパレード」などは結構好きですね。

【CD購入録】RECKLESS LOVE「ANIMAL ATTRACTION」(2011)

  • 2013/10/19(土) 00:00:00

【CD購入録】
ANIMAL ATTRACTION
RECKLESS LOVE「ANIMAL ATTRACTION」(2011)

フィンランド出身のグラム系ロックバンドRECKLESS LOVEの2作目を買いました。バンド名をタイトルにしたデビュー作がなかなか良かったので2ndにも期待していたし、PVが先行発表されていた④Hotもチェックしていたのですがリリース後の評判で「1stアルバムの方が良い」という声が多かったので買いそびれていました…。今回もデビューアルバムで発揮していたメロディセンスはそのままに、全体的には一段とソフトになった印象ですね。ハードな側面を見せるのは⑧Fight、⑩On The Radioくらいで⑤Fantasy⑥Dirty Dreamsなどはまるでハードポップだし曲名からして南国ムードが漂う⑪Coconutsの能天気な明るさもこの手のバンドとしては異色なサウンドです。2枚目のアルバムで丸くなってしまうのは早いと感じるものの、メロディ自体はかなり魅力的なのがこのバンドの非凡さを物語っていると思います。

RHAPSODY「LEGENDARY TALES」(1997)

  • 2013/10/15(火) 00:00:00

LEGENDARY TALES.jpg
【No.388】
★★★★(1997)
年間ベスト1997年第7位

イタリアンメタルシーンの代表格であり、後にシンフォニックメタル界の牽引者となるRHAPSODYのデビューアルバム。オーケストレーションやクワイアをふんだんに用いてRPG的なストーリーを描いていくというバンドの個性はデビュー時点で既に確立されていて、本作から4th「POWER OF THE DRGONFLAME」(2002)では「EMERALD SWORD SAGA」という物語が展開されています。まず最初に驚かされるのはAlex Staropoli(Key)、Luca Turilli(G)というバンド創設者2人が生み出す楽曲群、Fabio Lione(Vo)による説得力抜群のボーカルなど、様々な面で新人離れした完成度を誇っている点です。そんな各メンバーの奮闘振りを存分に活かすSascha Paeth(G/HEAVENS GATE)Miroのコンビによるサウンドプロダクションもあって、本作は同年にリリースされたROYAL HUNT「PARADOX」、YNGWIE MALMSTEEN「FACING THE ANIMAL」、STRATOVARIUS「VISIONS」 といったメロディックメタルの名盤と張り合えるだけの力作に仕上がっていますね。

ラテン語によるクワイアをフィーチュアしたイントロ①Ira Tenaxからしてただ者ではないオーラが漂っているし、続く疾走チューン②Warrior Of Ice冒頭の歌い出しとその後に力強く響くFabioのシャウトが炸裂した時点で早くもテンションは最高潮に達します。そして「マァ~イティィ、ウォリアァァ~♪」のサビで昇天。「EMERALD SWORD SAGA」の幕開けを告げるこの流れは「RHAPSODYという名の超新星が現れた!」と僕に思わせるには十分でしたね。それ以降も③Rage Of Winter、⑤Flames Of Revenge、⑦Land Of Immortal、⑨Lord Of Thunderとアルバムの半数を占める疾走曲はどれも胸を熱くしてくれるし、その合間に配された民謡調の④Forest Of Unicorns、アルバム前半と後半を繋ぐ小インスト⑥Virgin Skies、バンドの特徴のひとつであるクワイアが勇壮に響くバラード⑧Echoes Of Tragedyはエンディング曲⑩Legendary Talesに至るまでの流れにおいて重要な役割を果たしているだけでなく、個々のナンバーとしても魅力的です。中でもフォーキーなバラード④はBLIND GUARDIANThe Bard's Songと並んでフォークメタルを代表する1曲だと思います。

大仰なメロディを壮大なスケールで聴かせる熱きRHAPSODYサウンドは人気を博し、彼等は一躍人気バンドへと登り詰めていきます。1995年からHR/HMを聴くようになった僕にとって、デビューアルバムでこれほどのインパクトを与えてくれたのは本作とSONATA ARCTICA「ECLIPTICA」(2000)くらいです。2nd「SYMPHONY OF ENCHANTED LANDS」(1998)以降の作品では良くも悪くもやり過ぎ感が更に強まっていき、孤高の存在へと成長していくことになりますが、個人的には綿密かつゴージャスな作り込み度合いが増した次回作以降よりも今回のアルバムくらい分かりやすい方が好きですね。

【音源紹介】
・Ira Tenax~Warrior Of Ice

【CD購入録】GLORYHAMMER「TALES FROM THE KINGDOM OF FIFE」(2013)

  • 2013/10/11(金) 00:00:00

【CD購入録】
TALES FROM THE KINGDOM OF FIFE
GLORYHAMMER「TALES FROM THE KINGDOM OF FIFE」(2013)

パイレーツ・メタルの名で親しまれている(らしい)ALESTORMの鍵盤奏者にしてフロントマンのChristopher Bowesが新たに立ち上げたシンフォニック・パワーメタルバンドGLORYHAMMERのデビュー作を買いました。リーダートラック③Angus McFifePVやブックレットでも披露しているメンバーのコスチュームから想像できる通り、音楽性はシンフォニックかつヒロイックなRPGメタルですね。この手のバンドというとボーカルは線の細いハイトーン系が多いのですが、緑のビニールアーマー(?)に身を包んだThomas Winkler(Vo)は安定感と力強さを併せ持ったシンガーで安っぽさは皆無。RPG的なストーリーを描き出す熱きサウンド、シンガーの力量(流石にFabio Lioneには及びませんが)などを踏まえるとRHAPSODY(現RHAPSODY OF FIRE)を連想させますね。お約束とも言うべきイントロ①Anstruther's Dark Prophecyから続く疾走曲②The Unicorn Invasion Of Dundeeで幕を開けパワフルなメタルチューン、叙情バラード、インストを交えながら本編ラストを10分超えの大作⑩The Epic Rage Of Furious Thunderで締める構成もニクイ。2013年のブライテスト・ホープ争いにも加わってきそうなニューアクトですね。

【気になるCDリスト】2013年10月

  • 2013/10/07(月) 00:00:00

THUNDER IN THE DISTANCE
PLACE VENDOME「THUNDER IN THE DISTANCE」(2013)10月23日発売予定
UNISONICが誕生したことで立ち位置が微妙になった気もするPLACE VENDOMEの3rdアルバム。過去2作品ともに「これは名盤!」という飛び抜けた凄みこそないものの非常に心地よく聴けたので今回も気になっています。本作では作曲陣としてMagnus Karlsson(G/FREE FALL、PRIMAL FEAR)、Timo Tolkki(G/AVALON、ex-STRATOVARIUS)、Tommy Denander (G/RADIOACTIVE etc)といった面々が名を連ねているようです。

Power Of Music


SPIRIT.jpg
RECKLESS LOVE「SPIRIT」(2013)
10月2日にリリースされた北欧バッドボーイズ系バンドRECKLESS LOVEの3作目。発売されたことすら知らなかったのですがSo Happy I Could Dieがカッコよかったので注目しています。そういえば、このバンドはセルフタイトルのデビュー作は結構好きだったのに2nd「ANIMAL ATTRACTION」(2011)も聴きそびれていましたね…。

So Happy I Could Die


【気になるCDリスト】
BLACK VEIL BRIDES「WRETCHED & DIVINE :STORY OF THE WILD ONES」(2013)
In The End

CHILDREN OF BODOM「HALO OF BLOOD」(2013)
Halo Of Blood

CONCERTO MOON「BLACK FLAME」(2013)
Black Flame

DARK MOOR「ARS MUSICA」(2013)
The Road Again

DGM「MOMENTUM」(2013)
Reason

GACHARIC SPIN「DELICIOUS」(2013)
「今を生きてる~2013年春~」

GALNERYUS「THE IRONHEARTED FLAG VOL.1:REGENERATION SIDE」(2013)

GALNERYUS「THE IRONHEARTED FLAG VOL.2:REFORMATION SIDE」(2013)
アルバムトレイラー

GLORYHAMMER「TALES FROM THE KINGDOM OF FIRE」(2013)
Angus McFife

HIBRIA「SILENT REVENGE」(2013)
Silence Will Make You Suffer

JAMES LABRIE「IMPERMANENT RESONANCE」(2013)
Agony

KALMAH「SEVENTH SWAMPHONY」(2013)
Seventh Swamphony

LINGUA MORTIS ORCHESTRA feat.RAGE「LMO」(2013)
Cleansed By Fire

LORDI「TO BEAST OR NOT TO BEAST」(2013)
The Riff

MASTERPLAN「NOVUM INITIUM」(2013)
The Game

NIVA「GRAVITATION」(2013)

ORPHANED LAND「ALL IS ONE」(2013)
Brother

PLACE VENDOME「THUNDER IN THE DISTANCE」(2013)10月23日発売予定
サンプル音源

RECKLESS LOVE「SPIRIT」(2013)NEW
So Happy I Could Die

ROYAL HUNT「A LIFE TO DIE FOR」(2013)11月20日発売予定NEW

SEDUCE THE HEAVEN「FIELD OF DREAMS」(2013)
Illusive Light

SERENITY「WAR OF AGES」(2013)
Wings Of Madness

SHAKRA 「POWERPLAY」(2013)(輸入盤)
Wonderful Life

SILENT FORCE「THE LAST STAND」(2013)11月27日発売予定

SPIRITUAL BEGGARS「EARTH BLUES」(2013)
Wise As A Serpent

【CD購入録】CROSS VEIN「BIRTH OF ROMANCE」(2012)

  • 2013/10/03(木) 00:00:00

【CD購入録】
BIRTH OF ROMANCE
CROSS VEIN「BIRTH OF ROMANCE」(2012)

女性ボーカルJULIAを擁する国産シンフォニックメタルバンドCROSS VEINの1stアルバムを買いました。高音域で力みがちになるJULIA嬢の歌声は好みが分かれそうですが歌唱力としては確かなものがあるしメロパワやネオクラシカル、アニソン、歌謡曲など様々な要素を巻き込みながらクサメロを連発するシンフォメタルはなかなか強力です。②Noble Scar、⑤Protect The Core、⑥Moon Addict、⑧Hidden Starといったスピードチューンを軸としつつDRAGON GUARDIANばりの語りをフィーチュアした④Incomplete Requiem、JULIAが情感たっぷりに歌い上げるミドル⑦ever after、妖しげなムードが支配的な⑨The Mysterious Roomなど楽曲がバラエティに富んでいる点も好印象。メインソングライターのYoshi(G)は注目の逸材かもしれません。そんな中でも一番のお気に入りは曲間なく畳み掛けてくる⑤~⑥の流れですね。