【CD購入録】MYPROOF「PUPIL OF ASTRAEA」(2008)

  • 2012/07/31(火) 00:00:00

【CD購入録】
PUPIL OF ASTRAEA
MYPROOF「PUPIL OF ASTRAEA」(2008)

先日、CD購入録の記事をアップしたMY MATERIAL SEASONが多大な影響を受けたという国産メロデスバンドMYPROOFの7曲入りミニアルバムを買いました。このバンドについては何年か前にも興味を持ち、フルアルバムを探そうとしたのですが通常価格では入手困難だったため後回しになっていました。MY MATERIAL SEASONがきっかけでMYPROOFのことを思い出して、このバンドに初挑戦してみた今の印象としてはアグレッシブに押しまくるパートとアニソンにも通じるキャッチーなサビメロの対比、ソロとバッキングの両方でクサさを発散するギターが特徴のバンドという感じでしょうか。特に大半の曲で導入しているノーマルボイスによるサビがなかなか強力でハッとさせられますね。本作はイントロ①Stop This Momentを含む序盤3曲が新曲であとの4曲は再録またはリミックスのようなので、このバンドを既に知っている方にはお得感が少ないかもしれませんが僕にとっては手軽な入門盤となっています。もっと彼等の曲が聴きたくなりました。なお本作は3曲を追加したDECADE EDITIONなるバージョンが2009年にリリースされているようです。

【CD購入録】MY MATERIAL SEASON「BRIDAL AISLES OF TRAGEDY」(2012)

  • 2012/07/29(日) 00:00:00

【CD購入録】
BRIDAL AISLES OF TRAGEDY
MY MATERIAL SEASON「BRIDAL AISLES OF TRAGEDY」(2012)

東京出身のメロディック・デスメタルバンドMY MATERIAL SEASONの2作目を買いました。僕はこのバンドのことを全く知りませんでしたが、自身の音楽性を「ピアノ・ドラマティック・デス・メタル」と表現している点に興味を持ち購入。「ピアノ・ドラマティック・デスメタル」という名の通り各曲でピアノサウンドが舞い、泣きメロ/クサメロを奏でるギターがドラマティシズムを演出するその音楽性はなかなか僕好みです。基本線はアグレッシブなメロデスでありながら⑥Release From Eternityのような女性ボーカルによるピアノバラードもあって一本調子になっていないのも良いと思います。おそらく僕にとって初体験になるであろう日本語によるデス声に少し違和感はあるものの、溢れんばかりのクサいメロディが堪りません。昨年は国産バンドのリリースラッシュが印象的でしたが、まだMY MATERIAL SEASONのような未知なるバンドがいたんですねぇ。なお本作のラストトラック⑨Thirty Hours Of Painは日本のメロデス/メタルコアバンドMYPROOFのカバーです。この曲を聴いて、以前MYPROOFに強い関心を持っていたことがあって「REASON FOR MY JUSTICE」(2007)というアルバムを探してみたけれど見つけられなかったのを思い出しました。Amazonなどで調べてみると「REASON FOR MY JUSTICE」は高値がついていますが、アルバムによっては普通に買えるものもあるようなので一度チャレンジしてみようかと思っています。

RUBBER「ULTRA FEEL」(2001)

  • 2012/07/26(木) 00:00:00

ULTRA FEEL
【No.337】
★★★(2007)

日本ではHAREM SCAREM、母国カナダではRUBBERのバンド名でリリースされたHAREM SCAREMとしては6作目となる「RUBBER」(1999)に伴う来日ツアーの後、バンドはDarren Smith(Ds)の脱退と日本でもRUBBERの名前で活動していくことを正式発表しました。後任ドラマーにCreighton Doaneを迎えた今回のアルバムは日本マーケットではRUBBER名義の1作目、カナダ等では2作目となります(ややこしい…)。6th「RUBBER」やそれに伴うライブ盤「LAST LIVE」(2000)では露骨なまでにHR/HMバンドというイメージを払拭したいという気持ちが伝わってきましたが、違和感を覚えるほど音が軽い印象だった前作「RUBBER」とは異なり今回はギターのエッヂやロック色が戻ってきていますね。

バンドの初期2作品が大好きな僕としては今回の改名と音楽性の変化が過去の実績を否定しているように思えたこともあって、RUBBERに対してネガティブなイメージがあったのですがバンドがHAREM SCAREMに名義を戻し、後に解散してしまった今になって改めて聴くとアルバム単体としては前作や「HIGHER」(2003)以降の後期HAREM SCAREM作品よりも好きなアルバムかもしれません。一風変わったリフとHarry Hess(Vo)による野太い歌唱からスタートする①Spinning AroundはHAREM SCAREM時代とは異なる印象ながら②Forgive、⑤Hopeless、⑦Draggin' Me Down(日本盤ボーナス)辺りはハーレムサウンドを連想させるロックチューンだし、③Over The Edge、⑩Running Awayといったバラードで聴けるメロディ展開にもハーレム印が刻まれています。その一方でRUBBERならではと言えるのが④Happiness、⑥In The End、⑧Everything You DoなどPete Lesperance(G)のボーカルをフィーチュアしたポップロック系の3曲でしょうか。シンガーとしての力量では当然Harryに分があるものの、熱唱スタイルで時には暑苦しさも感じさせる彼よりもPeteの素朴な歌唱の方が上記の楽曲にはマッチしていますね。ただし、このアルバムのレコーディング前から当時の契約レーベル「WARNER BROS」との契約が切れてしまうことがわかっていたこともあって、バンド側は本作を気に入っていないようですが…。

ある種、聴き手を選ぶHR/HMから距離を置いて当時の流行りでもあったギターポップ寄りのアルバムを作ることで幅広い層にアピールすることが今回のバンド名、音楽性変更の狙いだったと推測するのですがミュージシャンが自分の音楽を聴いて欲しいためにシーンの流行りに迎合するのは必ずしも悪いことではないと思います。ただし彼等の場合はその変化が従来のファン基盤であるHR/HMリスナーからは否定的なリアクションを招き易かったことに加えて、本作が良質ではあるものの新規ファンを取り込むほどメロディに求心力がない「まずまずのメロディアス作品」止まりになってしまったため中途半端な印象は拭えません。引き出しも多く器用なバンドなだけに何をやっても一定以上のクオリティは誇っているのですが、どことなく感じられる余裕がロックバンドとしてはマイナスに作用している気もしますね。結局バンドはRUBBER名義でも思ったほどの成功を手にすることができず、本作の来日ツアー時にバンド名を再びHAREM SCAREMに戻すと声明を出したため日本ではRUBBERとして最初で最後のアルバムとなっています。

【音源紹介】
・In The End

【CD購入録】YUHKINEN「FAR BEYOND THE SEVEN SEAS」(2011)

  • 2012/07/24(火) 00:00:00

【CD購入録】
FAR BEYOND THE SEVEN SEAS
YUHKINEN「FAR BEYOND THE SEVEN SEAS」(2011)

自身のバンドALHAMBRAに加えてGALNERYUSARK STORMなどでも活躍し、今や日本メタルシーンを代表する鍵盤奏者のひとりとなった感のあるYuhkiによるソロプロジェクトYUHKINEN(何だかフィンランド人の苗字みたいな名前ですね)の1stアルバムを買いました。本作は全11曲中6曲がインスト、5曲が歌ものという構成になっています。参加メンバーもなかなか豪華でザッと挙げただけでも佐々井 康雄(Vo/ARK STORM)が4曲、下山 武徳(Vo/SABER TIGER)が1曲でリードボーカルを担当しているほか、コーラスには世良 純子(Vo/ALHAMBRA)、ギタリストには木下 昭仁(SABER TIGER)、Syu(GALNERYUS)、大田 カツ(ARK STORM)、梶原 稔広(ALHAMBRA)、そしてMatias Kupiainen(STRATOVARIUS)といったプレイヤー達が名を連ねています。そんな多くのゲストを迎えていることもあってかYuhkiが弾きまくってはいるものの独りよがりになるのではなく、主役のキーボードと他の楽器やボーカルとの絡みをしっかりフィーチュアしているのが良いですね。オープニングの①Yuhkinenは序曲的なものかと思っていたら、いきなり6分もがっつり聴かせるインストで意表を突かれました。現在のお気に入りは下山が参加したパワーバラード⑥Ivory、曲名通りの勇壮な雰囲気がカッコいい⑩Triumph And Gloryでしょうか。全体的な印象としてはYuhkiが在籍する3バンドそれぞれの要素を感じさせつつ、メロウなバラードやジャジーなテイストも感じられる曲もあって初めて聴いた時からすんなり楽しめると同時に聴き込むにつれて味わいが増しそうな気がしています。

HAREM SCAREM「LAST LIVE」(2000)

  • 2012/07/21(土) 00:00:00

LAST LIVE
【No.336】
★(2007)

6th「RUBBER」(1999)リリースに際して、日本以外ではバンド名をHAREM SCAREMからRUBBERに変更して活動していくことを発表し、ファンを驚かせたHAREM SCAREMの通算3枚目となるライブアルバム。本作は1999年11月~12月にかけて過去最大規模で行われた来日公演からのテイクを収めたものですが、その来日後に創設メンバーでもあるDarren Smith(Ds)の脱退と日本でもRUBBERと名乗ることをアナウンスしたため、HAREM SCAREMとしては最後のライブとなることから「LAST LIVE」というタイトルがつけられています(2002年にはHAREM SCAREM名義を復活させることになるわけですが)。なおバンドは来日記念盤として新曲2曲を含むバラードベスト「BALLADS」(1999)をリリースしています。

【トラックリストと収録アルバム】
01. Stuck With You(6th「RUBBER」)
02. Turn Around(5th「BIG BANG THEORY」)
03. It's Gotta Be(6th「RUBBER」)
04. Headache(6th「RUBBER」)
05. Coming Down(6th「RUBBER」)
06. Climb The Gate(5th「BIG BANG THEORY」)
07. Sunshine(6th「RUBBER」)
08. Without You(シングル「SO BLIND」)
09. Pool Party(6th「RUBBER」)
10. Trip(6th「RUBBER」)
11. Face It(6th「RUBBER」)
12. Who-Buddy(6th「RUBBER」)
13. So Blind(5th「BIG BANG THEORY」)
14. Lauralie(未発表曲)
15. Another Nail For My Heart(未発表曲。SQUEEZEのカバー)

このライブ盤に関して、まず触れておかなければならないのは収録曲が5th「BIG BANG THEORY」(1998)と「RUBBER」期からのみ選ばれたという事実でしょう。このバンドはこれまでもデビュー作「HAREM SCAREM」(1991)~3rd「VOICE OF REASON」(1995)の3枚から選曲した「LIVE IN JAPAN」(1996)、4th「BELIEVE」(1997)収録曲を軸に初期の名曲を厳選した「LIVE AT THE SIREN」(1997)という収録曲がほとんど重ならない2枚のライブ作品を発表していたので今回も既発のライブ盤に入っていない曲が多くなるのではと予測していましたが、ここまで徹底するとは驚きました。当日のライブでは他のアルバムからの曲もプレイしたにもかかわらず、ライブアルバム収録曲をここ最近の2作品に絞っている点はHAREM SCAREM時代との決別宣言のように受け取れますね。

かつては「カナダの技巧派集団」と称されるなど、そのライブパフォーマンスにも定評があったのに対して本作では「RUBBER」の雰囲気を継承して肩の力を抜いたライブとなっているように感じます。ロックバンドとしてのエナジーや迫力といったものは皆無に等しく、従来のバンド像を期待すると拍子抜けしてしまうこと必至だと思います。そんな緩さは「BIG BANG THEORY」からの楽曲にも如実に表れていてスタジオ盤よりも大人しく感じられてしまうのが残念。「RUBBER」を試聴した時点で購入をためらってしまい、バンドがHAREM SCAREMに名義を戻してから後追いでRUBBER期の作品をチェックした僕としては、このアルバムにも①Stuck With You、⑫Who-Buddy、⑬So Blindといったお気に入りナンバーは確かに収録されているものの、それ以上に当時のバンドが従来のハーレムサウンドを払拭して新しいバンドRUBBERになったことをアピールするのに躍起になっているような印象が強くて素直に楽しめなかったりするんですよね。というわけでHAREM SCAREMの作品群の中でもデビュー作や2nd「MOOD SWINGS」(1993)、4th辺りを好む僕には厳しい内容である半面、「RUBBER」が好きだという人は結構ツボにはまるかもしれません。なお本作には2つのスタジオ曲が追加されていて、Pete Lesperance(G)がリードボーカルを担当した⑭Lauralieは明るい曲調がメインだった「RUBBER」のナンバーとは味わいの異なるゆったり系のミッドテンポ、もうひとつの⑮Another Nail For My HeartSQUEEZEなるバンドのカバーで当時のHAREM SCAREMにぴったりのポップロックチューンです。

【音源紹介】
・Who-Buddy(Acoustic Live)

本作とは異なるテイクです。

【CD購入録】GALNERYUS「PHOENIX LIVING IN THE RISING SUN」(2012)

  • 2012/07/19(木) 00:00:00

【CD購入録】
PHOENIX LIVING IN THE RISING SUN
GALNERYUS「PHOENIX LIVING IN THE RISING SUN」(2012)

2003年に「FLAG OF THE PUNISHMENT」でデビューして約10年が経過しようとしている今では日本のメタルシーンを牽引するほどの存在となったGALNERYUSの通算4作目となるライブDVDを買いました。2代目シンガー小野 正利加入後だけで早くも2枚目のライブ作品となる本作は「RAISE YOUR FLAG AGAIN TOUR 2011」のファイナルを飾った渋谷公演を収めたDVD-1、2012年2月に敢行した韓国公演から7曲、RAISE YOUR FLAG AGAIN TOUR 2011の大阪公演ダイジェストとFuture Never Dies「絆」のPVが楽しめるDVD-2に加えてDVD-1と同音源を異なるミックスで仕上げた2枚組CDも付属する豪華4枚組仕様です。それでいて定価は4,800円、しかもAmazonではそれより1,000円以上安い価格だったのも購入の決め手でしたね。本作のメインである渋谷でのライブは6th「RESURRECTION」(2010)以降のアルバム収録曲を中心にそれ以前の名曲を織り交ぜたセットリストで文句なし。ただ、ご本人もゆるーいMCで語っている通り、小野さんに疲れがあったのか高音域が苦しそうな場面もチラホラ…(DVD-2の方が調子が良いような気もします)。それでもなお伸びやかなハイトーンには聴き惚れてしまうし、演奏陣も流石のプレイで魅了してくれましたけどね。というわけでファンならば必見、ボリューム満点なのでファンならずともお買い得感のある作品だと思います。

【CD購入録】GALNERYUS「絆 FIST OF THE BLUE SKY」(2012)

  • 2012/07/17(火) 00:00:00

【CD購入録】
絆 FIST OF THE BLUE SKY
GALNERYUS「絆 FIST OF THE BLUE SKY」(2012)

小野 正利(Vo)が加入して以降6th「RESURRECTION」(2010)、7th「PHOENIX RISING」(2011)と素晴らしいアルバムを立て続けに発表するなど精力的な活動を続ける「J-METALの一等星」GALNERYUSによる6曲入りミニアルバムを買いました。リーダートラックの新曲①「絆」は今のGALNERYUSらしい親しみ易さもあるアップテンポナンバーで、ファンとしてはまずここでガッツポーズす。②「終わりなき、この詩」③Across The Rainaowは既発曲のリメイクで、5th「REINCARNATION」(2008)のオープニング曲だった前者はオリジナルではやや過剰に思えたアレンジが控えめになっていたり、原曲の熱さに小野の歌声がもたらす清涼感が加わっていたりする興味深いバージョンだし、2nd「ADVANCE TO THE FALL」(2004)収録のキラーチューンでもある後者は曲名と歌詞の両方に手が加えられている点(原曲名はWhisper In The Red Sky)に違和感があるものの、やはり名曲だと実感させられました。後半はYuhki(Key)作の未発表曲2曲とアニメHUNTER×HUNTERの主題歌Departure!(オリジナルは小野 正利名義)の英詩メタルバージョンで構成されていて、こちらも流石のクオリティを誇っています。曲数こそ多いとは言えませんが、内容的には一定レベル以上の満足感が得られるのでファンならば聴いて損はないと思います。GALNERYUSは7月18日に先行シングル「HUNTING FOR YOUR DREAM」(PVはこちら)、秋には早くも8枚目のアルバムをリリースするのだとか。その勢いは止まることを知らないようですね。

HAREM SCAREM「RUBBER」(1999)

  • 2012/07/14(土) 00:00:00

RUBBER.jpg
【No.335】
★★(2007)

前作「BIG BANG THEORY」(1998)発表後にバンド初のベスト盤「THE BEST OF」(1998)、シングルのB面曲集「B-SIDE COLLECTION」(1998)をリリースして、活動にひと区切りを付けた感のあるHAREM SCAREMの6作目はいろんな意味で注目を集めるアルバムとなりました。その最大の要因はバンドが日本以外ではHAREM SCAREMではなくRUBBERという名前で活動していくことを発表した改名騒動です。バンドによると「これまでにリリースしてきた作品から、本国カナダなどではHAREM SCAREM=古臭いHR/HMバンドというイメージが定着してしまい、新しい音楽性にチャレンジしてもレコード会社やラジオが関心を持ってくれないという状態になってしまったため、バンド名を変えることで先入観なしに自分達の音楽を聴いてもらうチャンスが欲しい」との想いから、HAREM SCAREMの名でステイタスを築いた日本以外での改名に踏み切ったとのことです。僕がこれまで聴いてきたバンドの中でも、ここまで大胆な賭けに出たのは彼等が初めてだったので期待よりも不安が大きい中で聴いてみたところ、悪い予感が的中してしまったというのが率直な感想です。

まずはプレイボタンを押した後に流れてくる①It's Gotta Beで披露されている歪みを抑えた軽めのギター、これまでの高揚感あるメロディとは対照的な脱力系のサビに強い違和感を覚えました。改名に至った経緯を踏まえると従来とは異なるサウンドで勝負してくることは予想していましたが、ここにはバンドが日本で人気を博した適度な愁いを帯びた旋律美とそれを効果的に聴かせる分厚いコーラス、ドラマティックな曲展開や華やかなギターワークといった要素はなく、とにかく耳当たりの良いパワーポップが展開されています。HAREM SCAREMはこれまでも同じサウンドに留まることなく新しい要素をアルバムに持ち込んでいたし、バンドのパワーポップ化自体は前作から感じられていたので順当な進化と言えるかもしれません。また彼等はデビュー当初からオリジナル曲のアコースティックバージョンを頻繁に発表してきたこともあり、シンプルなアレンジで楽曲を聴かせることには長けている上に器用さも持ち合わせていて、実際に②Who-Buddy、④Stuck With You、⑨Headache辺りはパワーポップ路線を代表するナンバーだと思います。しかし、アルバムトータルで聴くと音楽性が変わったこと以上にメロディそのものの魅力が減退してしまったように思えて物足りないんですよね。そしてカントリーの影響も感じる②、ループやボーカルエフェクトを取り入れて従来とは違う意味での作り込みが見られる⑤SunshinePete Lesperance(G)が初めてリードボーカルを担当した⑦Trip、HAREM SCAREM流ゴシックソング(?)⑩Everybody Elseなどで見られる実験的要素も正直微妙です。

バンド名変更が功を奏したのか⑤がカナダのナショナルチャートで健闘し、ラジオでも頻繁にオンエアされるなどHAREM SCAREM時代以上の成功をおさめた一方、日本ではデビュー当時からバンドを知るファンの間で問題作扱いされることの多い1枚。個人的に本作の方向性自体は嫌いではないのですが、この手のサウンドであればMARVELOUS 3や当時MR.BIGを脱退していたPaul Guilbert(G)のソロ作品の方が魅力的に感じられますね。バンドは本作リリース後に日本でもRUBBER名義で活動していくことを発表し、次のアルバム「ULTRA FEEL」(2001)は日本でもRUBBER名義で発表しています。ちなみに事実上の解散前ラストツアーとなった2007年のSILENT FORCEとのカップリング来日時のインタビューで「HAREM SCAREMで最も思い入れのあるアルバムは?」と質問されて、Harry Hess(Vo)が「自分達の狙い通りの仕上がりになったから」という理由で3rd「VOICE OF REASON」(1995)と本作という僕があまり好きでない2枚を挙げていたのは複雑でしたね…。

【音源紹介】
・Stuck With You

【気になるCDリスト】2012年7月

  • 2012/07/12(木) 00:00:00

今月に関しては既に購入が決定しているアルバムはなく、以下の作品を検討中です。

REINVENTIONS.jpg
WIGELIUS「REINVENTIONS」(2012)

これまで全くノーチェックだったのですが相互リンクさせていただいている一志さんのブログ「轟音と美旋律で行こう!!」で紹介されていたPVを見て一気に注目度が上がったスウェーデンの新星メロディック・ロックバンドWIGELIUSによるデビュー作。買うのはもう少し情報収集をしてから…と思っていますが、これはなかなか良さそうです。

UNDER FLAMING WINTER SKIES LIVE IN TAMPERE
STRATOVARIUS「UNDER FLAMING WINTER SKIES: LIVE IN TAMPERE」(2012)7月25日発売予定

5th「EPISODE」(1996)からSTRATOVARIUSに加入して以降「親方」の愛称で親しまれ、長きに渡りバンドの屋台骨を支え続けてきたJorg Michael(Ds)が健康上の問題などを理由に脱退を表明。本作はJorgにとって最後となるツアーを収めたものです。国内盤は7月25日にDVD+2CDという豪華仕様でリリースされますが、DVDをじっくり鑑賞する時間が取れないので輸入盤の2枚組CDバージョン(7月10日発売)でいいかなと思っています。価格的にも大分安いみたいですしね…。

【気になるCDリスト】
ACCEPT「STALINGRAD」(2012)
ADRENALINE MOB「OMERTA」(2012)
CRAZY LIXX「RIOT AVENUE」(2012)
DRAGONFORCE「THE POWER WITHIN」(2012)
DYNAZTY「SULTANS OF SIN」(2012)
GALNERYUS「絆」(2012)
GALNERYUS「PHOENIX LIVING IN THE RISING SUN」(2012)NEW
H.E.A.T「ADDRESS THE NATION」(2012)
HUMAN TEMPLE「HALFWAY TO HEARTACHE」(2012)
JAMES DURBIN「MEMORIES OF A BEAUTIFUL DISASTER」(2012)
MINSTRELIX「TALES OF HISTORIA」(2012)
MY MATERIAL SEASON「BRIDAL AISLES OF TRAGEDY」(2012)
THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA「INTERNAL AFFAIRS」(2012)
OVERKILL「THE ELECTRIC AGE」(2012)
SHINEDOWN「AMARYLLIS」(2012)
STATUS MINOR「OUROBOROS」(2012)
STRATOVARIUS「UNDER FLAMING WINTER SKIES: LIVE IN TAMPERE」(2012)NEW7月25日発売予定
SUNSTORM「EMOTIONAL FIRE」(2012)
WIGELIUS「REINVENTIONS」(2012)NEW
陰陽座「絶界演舞」(2012)NEW9月5日発売予定

【CD購入録】ANKOR「MY OWN ANGEL」(2011)

  • 2012/07/10(火) 00:00:00

【CD購入録】
MY OWN ANGEL
ANKOR「MY OWN ANGEL」(2011)

女性ボーカルRosa De La Cruzを擁するスパニッシュ・パワーメタルバンドANKORの2作目(輸入盤)を買いました。デビュー作「AL FIN DESCANCER」(2007)がなかなかよかったので本作を注文した直後に、ボーナストラック2曲を追加した国内盤がリリースされると知り「もう少し待てば良かった」とも思いましたが後の祭り。まぁ、仕方ないですね。第一印象としては、2枚目のアルバムにして比較的大きな路線変更をしてきたなという感じでしょうか。まず、前作ではスペイン語で歌っていたのに対して今回は歌詞が全編英語となっています。スペイン語の歌詞が醸し出す独特の雰囲気が失われていますが、世界的な活動を視野に入れるならば英語で歌う必要性があったんでしょうね。そのような変化が音楽面にも影響を与えたのか、時折キーパー系のメロパワサウンドも顔を出していたデビュー作から今回はメタルコアっぽい要素も取り入れた作風になっています。前作以上に男性コーラスやグロウルが多用されているのも本作の特徴で、この辺りはAMARANTHEを連想させますね。そんな新生面を垣間見せつつ、Rosa嬢のキュートな声質で歌われるメロディの親しみ易さは健在なので聴きやすいメタルアルバムだと感じました。遂に日本デビューを果たした彼等の今後に期待したいですね。

HAREM SCAREM「B-SIDE COLLECTION」(1998)

  • 2012/07/07(土) 00:00:00

B SIDE COLLECTION
【No.334】
★★(1998)

1991年にセルフタイトル作でデビューして以来、2008年に11作目(RUBBER名義「ULTRA FEEL」は除く)「HOPE」を最後に解散するまでHAREM SCAREMはHR/HMバンドとしては異例なほどシングルを多くリリースしてきました。本作は過去の企画盤や4th「BELIEVE」(1997)~5th「BIG BANG THEORY」(1998)に関連するシングルのB面曲と未発表新曲を1枚に纏めた作品で、これまでシングルをコツコツ買ってきた方にとっては何とも歯痒いのではないかと推測します。僕はよほど聴きたい音源がない限りシングルやミニアルバムは買わないので結構嬉しかったですね。

【トラックリストと収録作品】
01. So Blind(アコースティックバージョン)(未発表テイク)
02. Climb The Gate(アコースティックライブ)(シングル「WHAT I DO」)
03. Without You(アコースティックライブ)(シングル「WHAT I DO」)
04. Cages(アルバム未収録曲)(シングル「SO BLIND」、4th「BELIEVE」のスペシャルエディション)
05. The Mirror(アルバム未収録曲)(シングル「SO BLIND」、4th「BELIEVE」のスペシャルエディション)
06. Surrender(アルバム未収録曲)(4th「BELIEVE」のスペシャルエディション)
07. Change Comes Around(アコースティックバージョン)(「LIVE ONES」)
08. Turn Around(アコースティックライブ)(シングル「TURN AROUND」)
09. Hard To Love(アコースティックライブ)(シングル「TURN AROUND」)
10. Good Enough(未発表新曲)
11. Wasted Time(アルバム未収録曲)(シングル「SO BLIND」)
12. Without You(アルバム未収録曲)(シングル「SO BLIND」)
13. Blue(ライブバージョン)(シングル「NEW RELIGION」)
14. No Justice(ライブバージョン)(シングル「NEW RELIGION」)
15. More Than You'll Ever Know(アルバム未収録曲)(「LIVE IN JAPAN」)

オリジナルアルバムとライブ盤を買い揃えている僕としては④Cages、⑤The Mirror、⑥Surrender、⑩Good Enough、⑪Wasted Time、⑫Without Youが目当てでしたが、これらの中で最も僕の琴線に触れたのは切ないサビメロが胸を締め付けるバラード⑫でした。本作に同曲のアコースティックライブバージョンが収められているほか、後にリリースされる「BALLADS」(1999)や「THE VERY BEST OF HAREM SCAREM」(2002)といったベストアルバムにも収録されていることから、バンドがこの曲に自信を持っていることが窺えます。その他に本作でしか聴けないのは当時の最新作「BIG BANG THEORY」のリードトラックの別バージョン①So Blind、温かみのあるメロディをしっとり聴かせるバラード⑩の2曲で、ギターパートをアコースティックに差し替えたのみでボーカルなどはオリジナルと同じに聴こえる前者は微妙ですが後者はオリジナルアルバムに入っていても遜色ないクオリティだと思います。

というわけで、このアルバムで初めて聴いたナンバーについては一定レベル以上の満足感が得られたので「流石はHAREM SCAREM」と思える部分もありますが、いちファンとしてはモヤモヤ感が残る1枚というのが正直な感想です。その大きな要因は本作が当時のスタジオ盤未収録曲をフォローしきれていないこと。「タイトルにある通りシングルB面曲を集めた作品だから」だと言われてしまえばそれまでですがシングル曲What I Do(「THE BEST OF」収録)、New Religion(「THE BEST OF」、「LIVE AT THE SIREN」収録)は本作で聴くことができないし、⑮More Than You'll Ever Knowと一緒に「LIVE IN JAPAN」に入っていた僕の好きなインストPardon My Zingerも何故か外されています。本作のような企画盤はオリジナル作品は勿論チェックした上で未発表曲も聴きたいというファンをターゲットにしているはずなのに、そういう視点からすると中途半端な作品になってしまっているため「ファンの中でもかなり熱心な人向けの1枚」と言わざるを得ないのが残念。そして、そういう人はシングルも買っていると思うのでバンドの商魂逞しさが印象づけられてしまうのでは?と心配になってみたり…。HAREM SCAREMは本作発表後、バンド名変更騒動もあって人気が下降したため日本ではシングルをリリースすることはなくなりましたが未発表新曲を必ずと言っていいほど収録したベストやライブ作品は頻繁に発表していたので、解散前にそんなスタジオ盤未収録曲全てが聴ける作品集を出してくれれば嬉しかったんですけどね。そんな思いからHAREM SCAREMが発表したライブ作や5枚のベスト盤をレンタルしてレアトラック音源集を作って聴いてみたところ、これが意外と悪くない。というかバンド後期(特に8th「HIGHER」以降)のアルバムより好きかもしれないほどです。また、このバンドには既発曲のアコースティックバージョンも多数存在するのでそれらをアコースティック音源集として聴いてもなかなか好印象でした。

【音源紹介】
・Hard To Love(Acoustic Live)


自分で作ってみたレアトラック/アコースティック音源集はこちら。発表されたアルバム順に曲を並べており、音源の見つかったものはそのリンクを貼っています。
【レアトラック音源集】
01. Pardon My Zinger(「LIVE IN JAPAN」)
02. More Than You'll Ever Know(「LIVE IN JAPAN」)
03. What I Do(「THE BEST OF」)
04. Cages(4th「BELIEVE」のスペシャルエディション)
05. The Mirror(4th「BELIEVE」のスペシャルエディション)
06. Surrender(4th「BELIEVE」のスペシャルエディション)
07. New Religion(「LIVE AT THE SIREN」)
08. Good Enough(「B-SIDE COLLECTION」)
09. Wasted Time(「B-SIDE COLLECTION」)
10. Without You(「B-SIDE COLLECTION」)
11. Lauralie(「LAST LIVE」)
12. Another Nail For My Heart(SQUEEZEのカバー「LAST LIVE」)
13. Remember(「BALLADS」)
14. Why(「BALLADS」)
15. If I'd Been Awake(「ROCKS」)
16. Going Nowhere(「ROCKS」)
17. Freedom(「THE VERY BEST OF HAREM SCAREM」)

【アコースティック音源集】
01. Slowly Slipping Away(1st「HAREM SCAREM」)
02. How Long(1st「HAREM SCAREM」)
03. Hard To Love(1st「HAREM SCAREM」)
04. Honestly(LIVE AND ACIUSTIC)
05. Jealousy(LIVE AND ACIUSTIC)
06. Candle(3rd「VOICE OF REASON」)
07. Change Comes Around(「LIVE ONES」、「B-SIDE COLLECTION」)
08. So Blind(「B-SIDE COLLECTION」)※リンク先は別音源
09. Climb The Gate(ライブ)(「B-SIDE COLLECTION」)
10. Without You(ライブ)(「B-SIDE COLLECTION」)
11. Turn Around(ライブ)(「B-SIDE COLLECTION」)
12. Hard To Love(ライブ)(「B-SIDE COLLECTION」)
13. Higher(10th「HUMAN NATURE」)
14. Stranger Than Love(11th「HOPE」)
15. If There Was A Time(「THIS AIN'T OVER - BEST OF THE AVALON YEARS」)
16. Honestly(「THIS AIN'T OVER - BEST OF THE AVALON YEARS」)

2012年上半期に購入したCD35枚

  • 2012/07/01(日) 00:00:00

早いもので2012年も半分が過ぎました。というわけで、例年通り上半期に購入したCDをまとめてみました。タイトルをクリックすると、それぞれのCD購入録記事をご覧いただくことができます。

【新譜】13枚
BATTLE BEAST「STEEL」(2012)
BLESSED BY A BROKEN HEART「FEEL THE POWER」(2012)
CIRCUS MAXIMUS「NINE」(2012)
GOTTHARD「FIREBIRTH」(2012)
HALESTORM「THE STRANGE CASE OF...」(2012)
KISSIN' DYNAMITE「MONEY, SEX AND POWER」(2012)
LIGHT BRINGER「GENESIS」(2012)
LIV MOON「SYMPHONIC MOON」(2012)
THE RASMUS「RASMUS」(2012)
RAGE「21」(2012)
ROYAL HUNT「FUTURE'S COMING FROM THE PAST」(2012)
UNISONIC「UNISONIC」(2012)
WIG WAM「WALL STREET」(2012)

【旧譜】22枚
ASPERITY「THE FINAL DEMAND」(2004)
CHILDREN OF BODOM「RELENTLESS RECKLESS FOREVER」(2011)
CRYSTAL VIPER「LEGENDS」(2010)
DAG FINN「THE WONDERFUL WORLD OF DAG FINN」(1991)
DRAGON GUARDIAN「聖邪のドラゴン」(2006)
DRAGON GUARDIAN「DESTINY OF THE SACRED KINGDOM」(2011)
DRAGON GUARDIAN「聖魔剣ヴァルキュリアス」(2011)
DRAGON GUARDIAN & KNIGHTS OF ROUND「桜牙」「新選組散華録」(2010)
DRAGON GUARDIAN & KNIGHTS OF ROUND「桜牙」「新選組悲恋歌」(2010)
DRAGON GUARDIAN & KNIGHTS OF ROUND「桜牙」「新選組魔戦記」(2011)

DRAGON GUARDIAN & KNIGHTS OF ROUND「桜牙」「桜牙列伝」(2011)
EVENRUDE「ONE SIZE FITS ALL」(1989)
LIONVILLE「LIONVILLE」(2011)
THE MAGNIFICENT「THE MAGNIFICENT」(2011)
NIVA「GOLD FROM THE FUTURE」(2011)
SHA-BOOM「R.O.C.K」(1988)
SHA-BOOM「LET'S PARTY」(1990)

SHINING LINE「SHINING LINE」(2010)
TOBY HITCHCOCK「MERCURY'S DOWN」(2011)
WORK OF ART「IN PROGRESS」(2011)
8-POINT ROSE「PRIMIGENIA」(2010)
中島 卓偉「TAKUI NAKAJIMA ANNIVERSARY 1999-2008 BEST YOURS」(2008)

現時点で特に印象に残っているアルバム(新譜)を5枚選ぶとこんな感じでしょうか。(ROYAL HUNT「FUTURE'S COMING FROM THE PAST」は再発盤のため対象外)
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BATTLE BEAST「STEEL」(2012)

STRANGE CASE OF
HALESTORM「THE STRANGE CASE OF...」(2012)

MONEY SEX AND POWER
KISSIN' DYNAMITE「MONEY, SEX AND POWER」(2012)

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LIGHT BRINGER「GENESIS」(2012)

SYMPHONIC MOON
LIV MOON「SYMPHONIC MOON」(2012)

なんと5枚中4枚が女性ボーカルものですね…。

今年の後半には先日Roy Khan(Vo)の後任がTommy Karevik(Vo/SEVENTH WONDER)に決まったことを発表したKAMELOTや昨年に下山 武徳(Vo)を含めたラインナップで復活した北の凶獣SABER TIGER、ここ最近の2作品がどちらも素晴らしい出来だったGALNERYUSYuhki(Key/GALNERYUS)率いるALHAMBRAなど日本勢も新譜をリリースしてくれそうなので楽しみです。あとはFAIR WARNINGもBURRN!誌のインタビューで年内に新作を発表すると話していたように思うのですが、スケジュールが遅れることの多いバンドなので気長に待った方がいいかもしれませんね。
2012年後半も僕の心に響く音楽と出会えることを願っています。