【CD購入録】SARGANT FURY「DO YOU REMEMBER THE ANTHOLOGY」(2009)

  • 2011/09/30(金) 00:00:00

【CD購入録】
DO YOU REMEMBER THE ANTHOLOGY
SARGANT FURY「DO YOU REMEMBER THE ANTHOLOGY」(2009)

Andrew "Mac" McDermott(Vo)の訃報に触れ、僕が唯一持っている彼の関連作品であるTHRESHOLD「DEAD RECKONING」(2007)を聴き返したくなり先日記事にしました。「DEAD RECKONING」をリピートしているうちに、その卓越した歌唱力に魅せられて彼がかつて在籍していたSARGANT FURYというバンドの作品も聴きたいと思っていたところ、まるで僕のためにあるような作品を見つけたので買ってみました。本作はタイトルにあるようにアンソロジー作品となっていてSARGANT FURYが残した3枚のフルアルバムを網羅していて、お値段はなんと2200円だったので1枚あたり約700円というお買い得盤です。3枚をサラリと聴いた今の印象としては、どの作品も聴き応えがあるという感じですね。

ここでSARGANT FURYの簡単なバイオグラフィに触れておくと、バンドはドイツのハノーヴァーで1987年にKai Steffen(G)、Haiko Heike(Ds)がオランダ人ベーシストBauke de GrootOlaff Grosser(G)らとともに結成。約2年に及ぶシンガー探しの後にイギリス人シンガーAndrew "Mac" McDermottが加入して1991年に「STILL WANT MORE」でデビュー。音楽性は骨太で爽快感もあるハードロックで、リリースした3枚のアルバムは全て日本盤が発売されていましたが現在はどれも廃盤となっているようです。ちなみに3作目にしてラストアルバムの「TURN THE PAGE」は、90年代に多くの美旋律マニアを涙させてくれたレーベル「ゼロ・コーポレーション」からリリースされていました。バンド解散後、Andrewは1998年にTHRESHOLDに加入して5枚のスタジオアルバムでリードシンガーを務めましたがSARGANT FURYの他のメンバーの動向はわかりませんでした。

上記ジャケットは「DO YOU REMEMBER THE ANTHOLOGY」のものなので、オリジナル盤のジャケットと一言感想を書いてみようと思います。

STILL WANT MORE
SARGANT FURY「STILL WANT MORE」(1991)
デビュー作ということもあってアルバム全体から若さやエネルギーが発散されている1枚。そして驚くべきはAndrewによる圧巻のボーカルパフォーマンスで、おそらく本作が彼にとって初参加アルバムだと思うのですが、その堂々たる歌いっぷりは新人の域を越えていますね。楽曲面では問答無用のカッコよさを誇る⑦Do You Rememberに痺れました。僕が買ったアンソロジー作品のタイトル元になるだけのことはある名曲です。

LITTLE FISH
SARGANT FURY「LITTLE FISH」(1993)
1stアルバムよりも重量感を増してハードになった印象なのでメロディアスという面では他の2作品に一歩譲りますが、バンドの硬派な側面が強調されています。飛び抜けた1曲こそないものの佳曲揃いで、終盤に進むにつれて激しさを増していくハードチューン⑥T.T.A.から叙情バラード⑦Goodbyeの流れが好きです。また⑤EagleABBAのカバーで、HR/HM系バンドによるカバーを集めたオムニバス作品「ABBA METAL TRIBUTE TO ABBA」(2001)にも収録されています。

TURN THE PAGE
SARGANT FURY「TURN THE PAGE」(1995)
大人びたサックスサウンドや土の香りのするブルージーテイストをフィーチュアした今回のアルバムはハードロックの枠を越えて成熟した印象で、それに伴ってAndrewの歌声も一段とソウルフルになっています。ちなみに⑦Maniacは映画「フラッシュダンス」のサントラに収録されていたディスコチューンの好カバーで、ギリシャ人ギタリストGus G.率いるFIREWINDも5th「THE PREMONITION」(2008)でカバーしていた曲です。ハイライトは従来路線に最も近い②Best I Canで、この曲はゼロ・コーポレーションが速い曲をテーマとして制作したコンピレーションアルバム「瞬(FAST)」(1996)にも収録されています。

以上、バンドの知名度は低いものの3作品とも掘り出し物と言えるクオリティを備えていると思いました。
また、このバンドは密かにプロデューサーに有名どころを迎えていてデビュー作はHELLOWEENの初期作品にも関わっていたTommy Newton、2ndはCharlie Bauerfeindそして3rdはCharlieとSascha Paethが手がけています。アルバム内容自体もなかなか良かったので、きっかけさえ掴んでいれば大ブレイクしていたバンドだったのかもしれませんね。

THRESHOLD「DEAD RECKONING」(2007)

  • 2011/09/27(火) 00:00:00

DEAD RECKONING.jpg
【No.304】
★★★★(2008)

英国産プログレッシブメタルバンドTHRESHOLDの8thアルバム。以前からこのバンドの名前は知っていたものの、良くも悪くも「永遠の中堅」というイメージが強く購入には至っていませんでした。ところが、メタルレーベルNUCLEAR BLASTの創立20周年記念企画盤NUCLEAR BLAST ALL STARS「INTO THE LIGHT」(2007)のボーナスディスクにたまたま収録されていた①Slipstreamの素晴らしさに魅了されて本作を買う決意を固めた次第です。このアルバムが僕にとってTHRESHOLD初体験盤なので過去作品との比較はできませんが本作を聴く限り、このバンドはプログレメタルといってもDREAM THEATERのように超絶技巧で聴き手を圧倒するのではなく楽曲の軸足を常にボーカルメロディに置いている印象です。そんな歌メロ重視の姿勢は最近のプログレメタルシーンで注目を集めるCIRCUS MAXIMUSSEVENTH WONDERといった北欧の若手バンドを連想させますね。変拍子を交えながらも小難しさはほとんどないし、時にはメロディアスハードかと思うほど耳馴染みの良いメロディを次から次へと繰り出してくる辺りは間違いなく僕好みのサウンドです。

まずは重いギターリフからゲスト参加のDan Swano(Vo/EDGE OF SANITY)によるデス声パートを経て愁いを帯びつつもどこか優しげなサビメロへと繋がる前述の①、出だしこそ前曲以上にヘヴィながらボーカルパートでは一転してノリの良さとポップセンスが弾けるメロディアスチューン②This Is Your Life、ややダークな曲調の中で響く浮遊感あるサビメロが心地よい③Elusiveという冒頭3曲でガッチリ心を掴まれました。上記は比較的コンパクトな楽曲ですが、それだけではなくプログレテイスト漂う長尺曲も複数収録していて、中でも流暢な起承転結の展開が9分に及ぶ曲の長さを感じさせない⑤Pilot In The Sky Of Dreamsは見事な構築美を誇っています。それ以外にもモダンテイストを上手く取り入れた⑦Disappear、素晴らしいギターメロディでアルバムを締めくくってくれる⑨One Degree Downなどがお気に入りですね。

リーダーのKarl Groom(G)が紡ぎ出すギターパートは楽曲にハイライトを生み出しているし、Richard West(Key)もバックに徹するばかりでなく華麗なソロを披露しています。そんなインストパートもさることながら、バンドの音楽性的にも重要なファクターとなっているのがAndrew "Mac" McDermott(Vo/ex-SARGANT FURY)による安定感抜群の歌唱。素晴らしいシンガーですね。楽曲的にいわゆる疾走曲というものはなくミッドテンポ、バラード調がメインなので即効性は高くないですが各曲の美旋律がじんわりと胸に沁み渡ります。ベテランらしい手堅い演奏と表現力豊かなボーカルが絡み合うメロディアスで聴きやすいプログレメタル作品だと思います。ただ本作発表後にシンガーAndrewが脱退し、オリジナルシンガーのDamian Willson(Vo)がバンドに復帰しています。しかも残念なことにAndrewは2011年8月3日に亡くなってしまったのだとか…(ソースはこちら)。彼のボーカルなくして本作がここまで完成度の高いアルバムになることはなかったと思うので本当に残念でなりません。

【音源紹介】
・Slipstream

【CD購入録】BLOOD STAIN CHILD「EPSILON」(2011)

  • 2011/09/24(土) 00:00:00

【CD購入録】
EPSILON.jpg
BLOOD STAIN CHILD「EPSILON」(2011)

デビュー当初はCHILDREN OF BODOMのフォロワー的印象が強かったものの、3rd「IDOLATOR」(2005)辺りからテクノ/トランスの要素を楽曲に織り込むようになり、4th「MOZAIQ」(2007)で独自性を強めてきた日本産メロデス/エクストリームメタルバンドBLOOD STAIN CHILDの5作目を買いました。本作の注目は何といっても前任の男性ボーカルSadewの後任にバンドが迎えたギリシャ出身の女性ボーカルSophiaと、それに伴う(?)トランス色の更なる強化ですね。最早メタルというジャンルでは括りきれないような楽曲もチラホラありますが、僕は自分好みのメロディが聴ければメタルであるかどうかは気にならないので意外とすんなり聴けました。③Stargazerを筆頭にメロディの充実度は過去最高ではないでしょうか。グロウル担当のRyo(B、Vo)と絡み合いながらボーカルパートの7割程度を任されているSophia嬢については歌唱力が高いとは言えませんが、未来的なトランスサウンドを持ち味としているこのバンドには抑揚を抑えた平坦な彼女の歌声がマッチしているようにも感じました。

【CD購入録】ANTHEM「HERALDIC DEVICE」(2011)

  • 2011/09/22(木) 00:00:00

【CD購入録】
HERALDIC DEVICE
ANTHEM「HERALDIC DEVICE」(2011)

ジャパニーズメタル界の重鎮ANTHEMの13作目を買いました。新作リリースの第一報が入ってきてから発売日が延び延びになっていましたが、待たせただけのことはあるなと思わせる純度100%のピュアメタル作品となっています。ANTHEMにしては珍しくキーボードを絡ませたイントロに意外性を感じるものの歌が入る頃にはANTHEMらしいナンバーとなっているリードトラック①The Sign、熱さほとばしる作品に爽やかな空気を運んでくれるキャッチーなメロディが印象的な③Go!、クサくて勇壮な旋律に一発で耳を奪われた⑥Wayfaring Manなどが現在のお気に入りですね。絵に描いたような正統派サウンドに乗る歌謡曲にも通じるメロディ、そして坂本 英三(Vo)が日本語7:カタカナ英語3くらいの割合で歌い上げる熱き歌詞世界など、いろんな意味で僕が想像する日本のメタルバンド像に最も近いのがこのANTHEMだったりします。アルバム前半に比べると後半にややテンションが下がりますが、気合いの入りまくった力作だと思いますね。

【CD購入録】VEGA「KISS OF LIFE」(2011)

  • 2011/09/19(月) 00:00:00

【CD購入録】
KISS OF LIFE
VEGA「KISS OF LIFE」(2011)

FRONTIERS RECORDSご用達のメロハーソングライターTomとJamesのMartin兄弟と、1999年にKICKで大々的なデビューを飾ったもののブレイクに至らずバンドは解散してしまい、その後EDEN、WILDKARDというバンドで活動してきたNick Workman(Vo)が新たに結成したニューアクトVEGAの1stアルバムを買いました。Joe Lynn Turner(Vo/ex-RAINBOW、YNGWIE MALMSTEEN etc)がフロントマンを務めるSUNSTORMの2nd「HOUSE OF DREAMS」(2009)で初めて彼らを知って以来KHYMERA、FIRST SIGNALなど数々のプロジェクトに彼らが楽曲提供しているのを聴いては「いつかMartin兄弟のバンドを聴いてみたい」と思うようになっていた僕の期待を裏切らない1枚だと思います。PVも制作されたリーダートラックにしてアルバム随一のキャッチーさを誇る②Kiss Of Life、北欧的なムード漂うバラード⑤Too Young For Wingsを筆頭に良曲が目白押し。NickはKICK時代と同じく、どこか煮え切らない印象もありますが、ハイトーンが今まで以上に伸びやかでシンガーとしての魅力がアップしたように思います。Martin兄弟には裏方のソングライターに徹するのではなく、このVEGAや他のバンド/プロジェクトでもいいのでどんどん前に出てきてもらいたいですね。

KAMELOT「POETRY FOR THE POISONED」(2010)

  • 2011/09/16(金) 00:00:00

POETRY FOR THE POISONED
【No.303】
★★★(2011)

デビュー当初はダークな正統派、その後メロディック・パワーメタルを経て深遠でドラマティックなプログレメタルに到達したKAMELOTの9thアルバム。デビュー当時からバンドを支え続けてきたGlenn Barry(B)が個人的な事情でバンドを脱退してしまったため、後任に実はGlennの前任ベーシストとしてバンドの極初期に在籍していたこともあるSean Tibbettsが加入しています。今回も近作同様に数回聴いただけではアルバムの全体像を掴みにくいディープな作品となっていてキラーチューン不在を作品全体の構築美でカバーし、何度も聴き込んでようやく味わいが出てくる(その分、一度ハマると中毒性が高い)という作風になっています。

そんなアルバムの全体像を象徴するかのように本作はミステリアスなミドルチューン①The Great Pandemoniumで幕を開けます。4th「THE FOURTH LEGACY」(2000)~6th「EPICA」(2003)の頃のメロパワ路線に思い入れが強い僕ですが、ザクザクと刻まれるギターリフとRoy Khan(Vo)の妖艶な歌声にBjorn“Speed”Strid(Vo/SOILWORK)のグロウルが絡んでくるこの曲が放つ不思議な魔力に心を奪われました。それ以降もややデジタル風味を垣間見せつつ駆け抜けていく②If Tomorrow Came、不気味な語り③Dear Editorに導かれる退廃的かつ邪悪なムードの中でRoyとJon Oliva(Vo/SAVATAGE)のデュエットが正体不明の連続殺人鬼ゾディアックを題材にした曲調にぴったりな④Zodiac、気品漂う高貴なメロディにGus G.(G/FIREWIND)が流麗なギターソロで華を添えるアップテンポ⑤Hunter's Season、KAMELOTの作品にはお馴染みとなったSimone Simons(Vo/EPICA)が参加したバラード⑥House On A Hillと豪華ゲストを迎えた楽曲が続くアルバム前半はなかなか聴き応えがあります。中盤にややテンションが下がるものの4部構成からなるタイトル曲Poetry For The Poisoned(⑩PtⅠ.Incubus~⑪PtⅡ.So Long~⑫PtⅢ.All Is Over~⑬PtⅣ.Dissection)は今のKAMELOTの持ち味を凝縮した力作だと思うし、「待ってました!」のKAMELOT流スピードチューンの王道⑭Once Upon A Timeでアルバム本編をしっかり締めてくれます。ただ、Poetry For The Poisonedは1分台の短いパートが2つもあったり、パート毎のキャラ立ちが若干弱かったりするので同じ組曲形式でも5th「KARMA」(2001)収録のElizabethほどの満足感は得られなかったかなという印象ですね。

そして非常に残念なことに体調不良(燃え尽き症候群)を訴え、本作に伴うツアーに参加できなかったRoyが2011年4月にバンドを脱退してしまいました。正直なところ、前作「GHOST OPERA」(2007)辺りからKAMELOTというバンドの音楽性そのものは僕の好みから外れてきていました。それでもこのバンドの作品を買い続けているのは、類い稀なる表現力と妖艶さで常に楽曲をワンランク上に押し上げるRoyの歌が聴きたいというのが最大の理由でした。バンド側は既に後任探しを始めていますが、Royは圧倒的な個性を持つ歌い手であり7th「BLACK HALO」(2005)収録の耽美バラードAbandonedのようにRoyにしか表現し得ないと思える楽曲もあるのでKAMELOTの今後が非常に気になるところです。

【音源紹介】
・The Great Pandemonium

【CD購入録】STRATOVARIUS「POLARIS + POLARIS LIVE」(2010)

  • 2011/09/14(水) 00:00:00

【CD購入録】
POLARIS + POLARIS LIVE
「POLARIS + POLARIS LIVE」(2010)

リーダー/メインソングライターのTimo Tolkki(G)が脱退して新体制となったSTRATOVARIUSのお披露目アルバム「POLARIS」(2009)の輸入盤に14曲入りライブCDがカップリングされた2枚組を買いました。僕は「POLARIS」の国内盤を持っていますが、本作は2枚で1000円台という値段だったのでライブ盤目当てで購入。なお日本盤ボーナストラックSecond Sightは当然ながら収録されていないのでスタジオアルバムの方は国内盤より1曲少なくなっています。ちなみに日本の販売元VICTORのサイトから本ライブ音源はダウンロード(有料)することができるようです。Timo Kotipelto(Vo)のMCから推測するに、ブルガリアのソフィアとイタリアのミラノ公演の模様が収録されているみたいですね。またライブの手直し作業はほとんどしていないようで、荒いながらも「生」の新生STRATOVARIUSの姿を楽しむことができます。Timoのボーカルは⑩SOS、⑪Forever Is Today、⑬Father Timeなど一部の楽曲で高音域が苦しそうですが、大半の曲はしっかり歌えているし中低音は非常に魅力的。セットリストについても新作からの5曲以外はグレイテストヒッツ的な内容となっていて僕は概ね満足でした。新作の楽曲は⑧Winter Skiesを筆頭にライブの方が良いと思えるナンバーが多いのも好印象ですね。

【気になるCDリスト】2011年9月

  • 2011/09/11(日) 00:00:00

9月の新譜で最も注目していたDREAM THEATER「A DRAMATIC TURN OF EVENTS」は既に購入済みです。あとはこれら作品が気になっています。

HOMEGROWN LIVE IN LUGANO
GOTTHARD「HOMEGROWN - ALIVE IN LUGANO」(CD+DVD)(2011)9月21日発売予定
来月で一周忌を迎えるGOTTHARDのフロントマンSteve Leeのラストパフォーマンスを収めたライブ盤。未発表曲The Trainも収録されているし、付属DVDでは1999年のライブやインタビューも見られるようなので気になりますね。

MERCURYS DOWN
TOBY HITCHCOCK「MERCURY'S DOWN」(2011)9月21日発売予定
Erik Martensson(Vo、G/ECLIPSE)の全面サポートを得てリリースするToby Hitchcock(Vo/PRIDE OF LIONS)初のソロアルバム。この2人が組んでハズレ作品ができるわけがないでしょう。

それ以外ではニューシンガーを迎えたCONCERTO MOON「SAVIOR NEVER CRY」、B!誌の藤木さんがアルバムや楽曲を賞賛する時に使う「失禁」というワードを久し振りに見た気がする(笑)NIVA「GOLD FROM THE FUTURE」辺りは聴いてみたいと思っていますが、買いたいCDが増えすぎて困っています。音楽鑑賞を趣味とする身としては嬉しい悲鳴なんですけどね。

【気になるCDリスト】
新譜
ANTHEM「HERALDIC DEVICE」(2011)
BLACK STONE CHERRY「BETWEEN THE DEVIL & THE DEEP BLUE SEA」(2011)
BLOOD STAIN CHILD「EPSILON」(2011)
BOREALIS「FALL FROM GRACE」(2011)
CHILDREN OF BODOM「RELENTLESS RECKLESS FOREVER」(2011)
CONCERTO MOON「SAVIOR NEVER CRY」(2011)
THE DAMNED THINGS「IRONICLAST」(2011)
DRAGON GUARDIAN & KNIGHTS OF ROUND「桜牙」「新選組魔戦記」(2011)
EDEN'S CURSE「TRINITY」(2011)
GALNERYUS「PHOENIX RISING」10月5日発売予定
GOTTHARD「HOMEGROWN - ALIVE IN LUGANO」(CD+DVD)(2011)9月21日発売予定
HELL「HUMAN REMAINS」(2011)
PAGAN'S MIND「HEAVENLY ECSTASY」(2011)NEW
POISONBLACK「DRIVE」(2011)
THE PRODIGAL SONS「青い鳥~期待の無い朝希望は降る~」(2011)
SHAKRA「BACK ON TRACK」(2011)
STEEL PANTHER「BALL'S OUT!」(2011)10月12日発売予定
STORMWARRIOR「HEATHEN WARRIOR」(2011)
SYMFONIA「IN PARADISUM」(2011)
TOBY HITCHCOCK「MERCURY'S DOWN」(2011)9月21日発売予定
VEGA「KISS OF LIFE」(2011)
VERSAILLES「HOLY GRAIL」(2011)
WITHIN TEMPTATION「THE UNFORGIVING」(2011)
小野 正利「THE VOICE – STAND PROUD」(2011)10月5日発売予定

旧譜
ALDIOUS「DEEP EXCEED」(2010)
ALHAMBRA「SOLITUDE」(2010)
ANCIENT BARDS「ALLIANCE OF THE KINGS」(2010)
ANGRA「AQUA」(2010)
ASIA「OMEGA」(2010)
BELLFAST「INSULA SACRA」(2010)
CONCERTO MOON「RISE FROM ASHES」(2008)
CONCERTO MOON「ANGEL OF CHAOS」(2010)
CRYSTAL VIPER「LEGENDS」(2010)
DARK MOOR「TAROT」(2007)
DARK MOOR「ANCESTRAL ROMANCE」(2010)
FAITHEALER「WELCOME TO THE EDGE OF THE WORLD」(2010)
GRAND MAGUS「HAMMER OF THE NOATH」(2010)
LORDI「BABEZ FOR BREAKFAST」(2010)
MEAT LOAF「HANG COOL TEDDY BEAR」(2010)
NELSON「LIGHTNING STRIKES TWICE」(2010)
OPERA MAGNA「POE」(2010)
PHILIP SAYCE「INNEREVOLUTION」(2010)
PRETTY MAIDS「PANDEMONIUM」(2010)
PRIVATE LINE「21ST CENTURY PIRATES」(2004)
SHINING LINE「SHINING LINE」(2010)
STRATOVARIUS「POLARIS LIVE」(2009)NEW
UNRULY CHILD「WORLDS COLLIDE」(2010)
島 紀史「FROM THE WOMB TO THE TOMB」(2008)
中島 卓偉「TAKUI NAKAJIMA ANNIVERSARY 1999-2008 BEST YOURS」(2009)

【CD購入録】DREAM THEATER「A DRAMATIC TURN OF EVENTS」(2011)

  • 2011/09/08(木) 00:00:00

【CD購入録】
A DRAMATIC TURN OF EVENTS
DREAM THEATER「A DRAMATIC TURN OF EVENTS」(2011)

バンドの創設メンバーであるだけでなく、実質的なリーダーだと思われたMike Portnoy(Ds)が脱退するという衝撃的事件を乗り越えてプログレメタル界のキングDREAM THEATERが作り上げた11作目を買いました。Portnoyがバンド脱退を突然表明したのが2010年9月8日で、そのほぼ1年後にこうして新作を届けてくれたことがまず驚きです。「しばらくDREAM THEATERを休止させて数年後に活動を再開したい」と言うPortnoyに対して「バンドは休むことなく活動していく」として袂を分かっただけのことはありますね。しかも、この1年間で後任ドラマーのオーディションを実施しただけでなく、その模様をYouTube上で公開(本作の初回限定盤にはそのDVDが付属)してしまうんだからタダモノではありません。7人の候補者の中からドラマーの座を勝ち取ったMike Mangini(Ds)もバンドに違和感なく溶け込んでいるように思います。

Portnoyは超絶ドラマーであるだけでなく、バンドのソングライターでもあったので彼の不在が楽曲にどのような影響を及ぼすのか気になっていましたが表面的にはそれほど大きな変化は感じられません。ここ最近に比べるとヘヴィな要素が減退していますがDREAM THEATERというバンドのは楽曲の振り幅が大きいので、その範囲内という見方とバンドのヘヴィサイドを担っていたのがPortnoyだという両方の見方ができるかもしれませんね。第一印象では前作「BLACK CLOUDS & SILVER LININGS」(2009)に一歩譲る感はあるものの、このバンドの作品は繰り返し聴き込んで初めて魅力がわかってくるので、このアルバムとじっくり対峙したいと思います。

ちなみに僕はドラマーオーディションの模様を収めたドキュメンタリーDVD「THE SPIRIT CARRIES ON」付きの初回限定盤を購入しました。日本語の字幕付きなのでYouTubeで公開されていた映像を見た時には曖昧だった部分も理解できました。7人のドラマーの中で「最初の犠牲者」だったManginiのオーディションを終えた時点でバンド側はかなりの好感触を感じていたんですね。そしてYouTubeで見ていた時ももそうでしたが、James LaBrie(Vo)が電話でManginiに「Welcome you to the family…」と告げるシーンは、そのリアクションから彼がどれほどDREAM THEATERに加入することを熱望していたかが伝わってきて何度見てもグッと来ます。「おめでとう!Mike Mangini!」と言いたくなりますね。それとは対照的にB!誌のインタビューやライナーノーツで明かされた「AVENGED SEVENFOLDとの契約が解除となった後にPortnoyがDREAM THEATERに戻りたいと打診してきた」というエピソードはちょっとゲンナリしました。いつか彼がバンドに復帰するのもアリだとは思いますが、いくら何でも早すぎかと・・・(苦笑)。

KAMELOT「GHOST OPERA」(2007)

  • 2011/09/05(月) 00:00:00

GHOST OPERA
【No.302】
★★★(2010)

「EPICA」(2003)、「THE BLACK HALO」(2005)という2枚のアルバムでゲーテの「ファウスト」に着想を得たオリジナルストーリーを描き、バンドの集大成的ライブ盤「ONE COLD WINTER'S NIGHT」(2006)を発表して、その活動にひと区切りをつけたKAMELOTが放つ8thアルバム。「EPICA」と「THE BLACK HALO」がバンドとして最初と最後のコンセプトアルバムになるとリーダーThomas Youngblood(G)が語っていた通り今回は作品を通しての明確なストーリーはなく、3~4分台(長くても5分)の独立した楽曲が並ぶ構成となっています。「THE FOURTH LEGACY」、「KARMA」、「EPICA」の3作品にあったわかりやすくキャッチーなメロディが控えめになっていた前作「THE BLACK HALO」を聴いて、コンセプトアルバムの物語に合わせたためにそのような作風になったのかと思っていましたが、本作を聴く限り前作にあったダークで深遠な音楽性はストーリー云々の話ではなく、KAMELOTというバンド自体がそういった方向へ進もうとしているように思いますね。

象徴的なのが本作におけるクサメロ疾走曲の減少と、それに反比例するかのように一段と磨き上げられた壮大でドラマティックなアレンジです。ジャケットとリンクするヴァイオリンの調べによるイントロ①Solitaireから曲間なく繋がる②Rule The Worldは即効性こそないものの、エキゾチックな雰囲気を振り撒くKAMELOTらしいナンバーで僕のようなメロディックメタルファンからすればあまり熱くなれないオープニングなのですが、その劇的サウンドには確かな求心力が宿っています。そしてタイトルトラック③Ghost Operaや新加入のOliver Palotai(Key)のソロが乱舞する⑨Silence Of Darknessといった疾走曲も数は少ないながら収録されていていて、特に③はこのバンド特有の妖艶さと悲哀のメロディが絡み合った「これぞKAMELOT!」な1曲だし、Roy Khan(Vo)の絶品歌唱を活かしたバラード⑩Anthemも良いですね。ただ、聴き始めの頃は上に挙げたナンバー以外はあまり印象に残らなくて③と⑨の間に並ぶ楽曲の雰囲気が似通っていることもあって冗長に感じられたのも事実でしたが、繰り返し聴くうちにジワジワとメロディが染み渡ってくる辺りがKAMELOTの底力といったところでしょうか。らしくない無機質なリフとメロウなサビのコントラストが絶妙なゴシック調④Human StainSimone Simons(Vo/EPICA)のソプラノボイスが曲を盛り上げる⑤Blucher、どことなく「和」のムードが漂う幽玄なバラード⑥Love You To Death、力強いサビメロが印象的な⑦Up Through The Ashesなどは徐々に好きになってきました。

もはやKAMELOTにしか出せないと言っても良さそうな艶やかさとドラマ性を滲ませたメロディックメタルは健在な一方で、ヘヴィメタルバンドならではの高揚感やメロディのフックがこれまでと比べて弱く、バンド独特のオーラと夜露に濡れそぼった常緑樹をイメージさせるRoyの歌声がKAMELOT最大の武器だというのはわかりますが、今回はそればかりを強調したような曲が多いため結果としてアルバムが単調になってしまっているようにも感じられます。その他、総じて楽曲のエンディングがやや唐突だったり、アルバムの構成的に⑩で締めくくった方が美しかったのではと思えたりするのも気になる点でしょうか。聴き込むうちに味わいが増すアルバムであることは事実ながら、人気に火がついた4th以降のKAMELOT作品群の中では最もインパクトの弱い1枚という感じですね。

【音源紹介】
・Ghost Opera

【ニュース】ROYAL HUNTにD.C. Cooper(Vo)が復帰してニューアルバムをリリース!

  • 2011/09/03(土) 00:00:00

僕にとってビッグニュースが飛び込んできました!
今年の4月にD.C. Cooper(Vo)が期間限定で復帰しROYAL HUNT featuring D.C. Cooperという形で来日を果たしたROYAL HUNTがD.C.を加えたラインナップでニューアルバムをリリースするようです。日本やアジア圏ではMARQUEE AVALONレーベルより、それ以外の地域ではFRONTIERSから今年の11月~12月に発売を予定していて音楽性もバンド結成当初である1991年頃のサウンドに回帰するのだとか。ソースはこちら
FRONTIERSが絡んでいるということはTERRA NOVA再結成のきっかけを作ったと言われ、ALLEN-LANDE、W.E.T.といったメロディアスHR/HMファンにとって興味深いプロジェクトを連発してきた同社の社長Serafino Perginoが今回の復帰劇に関わっているのかもしれませんね。

ROYAL HUNTの現ラインナップはこちら。
Andre Andersen(Key)
D.C. Cooper(Vo)
Allan Sorensen(Ds)
Andreas Passmark(B)
Jonas Larsen(G)

D.C.だけでなくギタリストのJonasも含めて4月の来日時と同じ顔ぶれですね。もし、バンドが来日公演で手応えを感じてD.C.を迎えてのレコーディングを決意してくれたのであれば、その時のライブに参戦したファンとしては嬉しい限りです!
前作「X」(2010)でリードシンガーを務めたMark Boals(Vo/ex-YNGWIE MALMSTEEN etc)の立場を考えるとちょっぴり複雑だし、2011年9月2日現在のオフィシャルサイト上ではMarkだけでなく前任ギタリストのMarcus Jidellのクレジットも残っていますが、ROYAL HUNTにとって11枚目となる次のアルバムは要チェックですね。

KAMELOT「ONE COLD WINTER'S NIGHT」(2006)

  • 2011/09/01(木) 00:00:00

ONE COLD WINTER'S NIGHT
【No.301】
★★★(2006)

4th「THE FOURTH LEGACY」(2000)以降の作品で一気にスターダムへの階段を駆け上がっていったアメリカ産メロディックメタルバンドKAMELOTの2枚組ライブアルバム。本作はバンドの顔というべき実力派シンガーRoy Khan(Vo)の故郷ノルウェーはオスロで複数のゲストプレイヤーを迎えたスペシャル公演の模様を収めていて、CDだけでなくバンド初のDVD作品としてもリリースされています。バンドは以前に「THE EXPEDITION」(2000)というライブ作品を輸入盤でのみリリースしていますが、あちらはライブ8曲と未発表音源3曲を収録した少し中途半端なアルバムでした。それに対して本作はKAMELOTが大きく飛躍した4作目から当時の最新作7th「THE BLACK HALO」(2005)までという、バンドに脂が乗り切った4作品の楽曲群からなるライブをフルボリュームで収録しています。

ある意味バンドの集大成といっても過言ではないライブのオープニングに抜擢されたのは、イタリア語による女性ボーカルをフィーチュアしてキャバレーのような雰囲気を醸し出す小曲Disc-1①Intro: Un Assassinio Molto Silenziosoと最新作のタイトルトラックDisc-1②The Black Halo。アルバム名を冠したナンバーとはいえスタジオ作品では9曲目、10曲目に位置するこれらの曲での幕開けというのは少し意外だったし、ライブの掴みとしては弱いかなというのが正直なところだったりします。そんな本作のハイライトは⑤Center Of The Universe、⑥Nights Of Arabia、⑧Foreverといったバンドを代表するクサメロ疾走曲群と深みのある美麗バラード⑦Abandonedで畳み掛けてくるDisc-1の中盤です。中でもRoyの発案により雪が舞い散る演出の中で歌われる⑦の美しさは何度観ても言葉を失ってしまうほど素晴らしい。この曲に限らずRoyがステージ上で放つカリスマティックなオーラが凄まじく、僕はDVD盤を持っていませんがYouTube上で観ただけでその立ち姿に目を奪われてしまいました。やはり彼には歌の上手さや声域の広さという次元では語れない魅力がありますね。

ゲスト陣についてはバンドリーダーThomas Youngblood(G)の奥様でもあるMariは勿論、スタジオ盤でもRoyとのデュエットが話題となったSimone Simons(Vo/EPICA)がDisc-1⑩The Hauntingに、バンドのプロデューサーでもあるSascha Paeth(G/ex-HEAVENS GATE)がリズムギターとしてDisc-1⑪Moonlightに参加しているほか、「THE BLACK HALO」でShagrath(Vo/DIMMU BORGIR)が参加していたDisc-2③March Of MephistoではKAMELOTとカップリング来日をしたこともあるDREAM EVILの元ドラマーSnowy Shawが悪魔メフィスト役として登場するなどなかなか豪華です。これらゲスト陣との共演に加えて、吸血鬼伝説のモチーフになったと言われるエリザベス・バソリーをテーマにした3部構成の長編DISC-2②Elizabeth(Ⅰ.Mirror Mirror~Ⅱ.Requiem For The Innocent~Ⅲ.Fall From Grace)ではMariが鏡に向かってエリザベスを演じるなどシアトリカルな演出による見所も多いのでDVD盤の方が商品価値は高いと思われます。インスト面では疾走曲におけるドラムパターンが今やバンドに欠かせない味となっているCasey Grillo(Ds)、作品を重ねるにつれて貢献度が大きくなってきているキーボードプレイヤーの座に次回作から正式メンバーとして迎えられることになるOliver Palotai(Key)のソロを収録している一方で、メタルミュージックにおける最重要楽器のギターソロは入っていないというのが何ともKAMELOTらしいですね。総合的に優れたライブアルバムではありますが、映像と合わせて楽しむことでその真価を発揮する作品だと思うのでCDではなくDVD盤を買った方が良かったかな…と少し後悔しています。

【音源紹介】
・Abandoned(Live)


・Elizabeth(Ⅰ.Mirror Mirror~Ⅱ.Requiem For The Innocent~Ⅲ.Fall From Grace)(Live)