2010年に購入したCD76枚

  • 2010/12/29(水) 00:00:00

2010年のブログ更新は本日が最後となります。
昨年、一昨年と同じく今年も2010年に購入した新譜、旧譜をまとめた記事で締めたいと思います。
今年に買ったCDは76枚ですね。ちなみに2009年は88枚、2008年は86枚だったので、ブログ更新のペースダウンと連動してCD購入枚数も少し減ったという感じですね。奥さんには「またCDを買って…」という冷たい目で見られることもありますが音楽業界、ひいては日本経済に少なからず貢献してるんだと思うことにしています(笑)。

年末年始はかなり冷え込み、地域によっては大荒れの天気となるところもあるようですね。風邪を引いたりしないように気をつけたいと思います。
皆様も体調にはお気をつけて。良いお年をお迎え下さい。

今年も1年お世話になりました。2011年も「SILVERWING-舞い降りてきた音楽の記録-」をよろしくお願いいたします。

タイトルをクリックすると、それぞれのCD購入録記事を読むことができます。

【新譜】44枚
ACCEPT「BLOOD OF THE NATIONS」(2010)
ASPERA「RIPPLES」(2010)
BULLET FOR MY VALENTINE「FEVER」(2010)
CHRISTOPHER AMOTT「FOLLOW YOUR HEART」(2010)
CRASHDIET「GENERATION WILD」(2010)
CRAZY LIXX「NEW RELIGION」(2010)
DRAGON GUARDIAN「真実の石碑」(2010)
DREAM EVIL「IN THE NIGHT」(2010)
THE DUST'N'BONEZ「DUST & BONES」(2010)
FAIR WARNING「TALIKNG AIN'T ENOUGH FAIR WARNING LIVE IN TOKYO」(2010)
FIRST SIGNAL「FIRST SIGNAL」(2010)
GALNERYUS「RESURRECTION」(2010)
H.E.A.T「FREEDOM ROCK」(2010)
HARDCORE SUPERSTAR「SPLIT YOUR LIP」(2010)
HELLOWEEN「7 SINNERS」(2010)
KALMAH「12 GAUGE」(2010)
KISSIN' DYNAMITE「ADDICTED TO METAL」(2010)
LAST AUTUMN'S DREAM「YES」(2010)
LIGHT BRINGER「MIDNIGHT CIRCUS」(2010)
LIGHTNING「FIVE RINGS」(2010)
MASTERPLAN「TIME TO BE KING」(2010)
MUTINY WITHIN「MUTINY WITHIN」(2010)
ORIANTHI「BELIEVE」(2010)
NEGATIVE「NEON」(2010)
NoGoD「欠片」(2010)
ORPHANED LAND「NEVER ENDING WAY OF ORWARRIOR」(2010)
OVERKILL「IRONBOUND」(2010)
POISONBLACK「OF RUST AND BONES」(2010)
THE POODLES「CLASH OF THE ELEMENTS」(2010)
RAGE「STRINGS TO A WEB」(2010)
RAINTIME「PSYCHROMATIC」(2010)
ROYAL HUNT「X」(2010)
SCORPIONS「STING IN THE TAIL」(2010)
SINBREED「WHEN WORLDS COLLIDE」(2010)
SOILWORK「THE PANIC BROADCAST」(2010)
SPIRITUAL BEGGARS「RETURN TO ZERO」(2010)
TERRA NOVA「COME ALIVE」(2010)
TOBIAS SAMMET'S AVATNASIA「THE WICKED SYMPHONY」(2010)
TOBIAS SAMMET'S AVATNASIA「ANGEL OF BABYLON」(2010)

TREAT「COUP DE GRACE」(2010)
VERSAILLES「JUBILEE -METHOD OF INHERITANCE- 」(2010)
W.E.T.「W.E.T.」(2010)
WIG WAM「NON STOP ROCK'N ROLL」(2010)
Y&T「FACEMELTER」(2010)

【旧譜】32枚
ALMAH「FRAGILE EQUALITY」(2008)
AXXIS「PARADISE IN FLAMES」(2006)
CONCERTO MOON「TIME TO DIE」(1999)
CONCERTO MOON「THE END OF THE BEGINNING」(1999)
CONCERTO MOON「LIVE - ONCE IN A LIFE TIME」(2003)

FIREWIND「THE PREMONITION」(2008)
GOTTHARD「MADE IN SWITZERLAND -LIVE IN ZURICH」(2006)
HALESTORM「HALESTORM」(2009)
HELLOWEEN「UNARMED BEST OF 25TH ANNIVERSARY」(2009)
HESS「JUST ANOTHER DAY」(2003)
HOUSE OF LORDS「CARTESIAN DREAMS」(2009)
IT BITES「THE TALL SHIPS」(2008)
KAMELOT「GHOST OPERA」(2007)
LIGHT BRINGER「TALES OF ALMANAC」(2009)
MASQUERADE「MASQUERADE」(1992)
MINSTRELIX「REFLECTIONS」(2009)
NUCLEAR BLAST ALLSTARS「OUT OF THE DARK」(2007)
OUTRAGE「THE FINAL DAY」(1991)
OUTRAGE「DAYS OF RAGE 1986-1991」(1995)
OUTRAGE「LIFE UNTIL DEAF」(1995)
PETE LESPERANCE「DOWN IN IT」(2004)
PINK CREAM 69「LIVE IN KARLSRUHE」(2009)
PROFUGUS MORTIS「...SO IT BEGINS」(2007)
RAGE「THE DARK SIDE」(2002)
RAUNCHY「DEATH POP ROMANCE」(2006)
RENEGADE「TIME TO CHOOSE」(1993)
ROLAND GRAPOW「KALEIDOSCOPE」(1999)
RUSSELL ALLEN「ATOMIC SOUL」(2005)
SAVAGE CIRCUS「OF DOOM AND DEATH」(2009)
SHAMAN「IMMORTAL」(2007)
SPIN GALLERY「STANDING TALL」(2004)
TOBIAS SAMMET'S AVANTASIA「LOST IN SPACE PART1 & 2」(2008)

【CD購入録】ACCEPT「BLOOD OF THE NATIONS」(2010)

  • 2010/12/28(火) 00:00:00

【CD購入録】
BLOOD OF THE NATIONS
ACCEPT「BLOOD OF THE NATIONS」(2010)

ドイツメタル界の重鎮ACCEPTUdo Dirkschneider(Vo)の後任にMark Tornillo(Vo/ex-T.T. QUICK)を迎えて14年振りに作り上げた12作目を買いました。僕はドイツのメタルというとHELLOWEEN以降のジャーマンメタルをすぐに連想するので、ACCEPTにはさほど思い入れもなくCDも「METAL HEART」(1985)とライブ盤「STAYING A LIFE」(1990)しか持っていませんが本作は結構気に入っています。ヘヴィでアグレッシブな鋼鉄サウンドの中で炸裂する熱いボーカル、雄々しいコーラス、流麗なギターソロなど「どこから聴いてもピュア・ヘヴィメタル!(=ACCEPT)」と呼ぶに相応しい本作は日本盤ボーナス⑭Land Of The Freeという隠れ名曲を含んだ全14曲70分に渡って徹頭徹尾メタルが味わえてお腹いっぱいになりました。本作を聴いた後、久し振りに「METAL HEART」を聴き直してみましたが、僕は本作の方が好きかもしれません。今回初めて聴いたMarkのボーカルはUdoに似た金切り声を響かせる場面もありつつ、Udoよりもクリーンに聴かせる歌唱もできる人のようでAndi Deris(Vo/HELLOWEEN)っぽいと思ってみたり。既に過去のバンドだと思っていましたが、なかなかどうしてACCEPTは現役バリバリのバンドだと本作を聴いて実感した次第です。

【CD購入録】Y&T「FACEMELTER」(2010)

  • 2010/12/27(月) 00:00:00

【CD購入録】
FACEMELTER.jpg
Y&T「FACEMELTER」(2010)

熱のこもった激シブボーカルと涙腺を刺激する泣きのギターの素晴らしさから「人間国宝」とも称されるDave Meniketti(Vo、G)を中心としたブルージーなハードロックバンドY&Tが13年振りに放つ通算12作目を買いました。実はこのバンドに関して僕は完全に後追いで、Daveのソロ作を聴いてそこからY&Tに興味を持ったという変わり者です。そんなY&T初心者の僕も本作には胸を熱くさせられたし、このアルバムを取り上げてらっしゃるHR/HMサイトやブログを見る限り往年のファンからの評価も概ね高いようですね。初聴段階からお気に入りとなっていた②On With The Show、⑦I'm Coming Home、⑩Blind Patriotといったアップテンポもさることながら聴くほどに味が出る渋いナンバーもクセになるし、日本盤ボーナス⑭Deadly Deceiverも見逃せません。「祝Y&T復活!」と言うほど、このバンドのことを知っているわけではありませんが素直に良いアルバムだと思います。

【CD購入録】CRASHDIET「GENERATION WILD」(2010)

  • 2010/12/26(日) 00:00:00

【CD購入録】
GENERATION WILD
CRASHDIET「GENERATION WILD」(2010)

僕がHARDCORE SUPERSTARなどの北欧バッドボーイズロックバンドに興味を持ち始めた2005年に、その手の注目株としてデビューしたスウェーデン出身バンドCRASHDIETの3作目を買いました。このバンドは1st「REST IN SLEAZE」(2005)発表後に本国で結構人気が出たようですが、メインソングライターでフロントマンのDave Lepardが自ら命を絶ってしまったため残されたメンバーは解散を決意。その後、解散を撤回して2代目シンガーOlliver Twistedとともに2nd「THE UNATRACTIVE REVOLUTION」(2007)を発表したものの、Olliverが以前から活動していた自身のバンドRECKLESS LOVEに専念するために脱退してしまったのでニューボーカリストにSimon Cruzを迎えて本作をリリースしたという苦労の多いバンドです。音楽性の方はというと、そんな紆余曲折を感じさせないエネルギッシュなハードロックで過去2作品と比べても遜色ないと思います。裏を返せば劇的に成長した感じもしないわけですが…。現在のお気に入りは切なくもキュートなメロディを一聴しただけで心奪われた⑨Chemicalですね。Daveの件があってバンドが一時解散した時は、もう終わりかと思いましたがシンガーを代えつつ3枚のアルバムをリリースしたMartin Sweet(G)、Peter London(B)、Eric Young(Ds)の3人に拍手を送りたいですね。来日公演はLOUD PARK 10で初来日したRECKLESS LOVEに先を越されましたけど、これからも頑張って欲しいです。

TERRA NOVA「COME ALIVE」(2010)

  • 2010/12/24(金) 00:00:00

COME ALIVE
【No.273】
★★★(2010)

1999年の解散後、AQUILA名義でリリースした2枚のアルバムを挟んで2005年に再結成作4th「ESCAPE」、2006年には初のベスト盤「BEST OF +5」(選曲は1st~3rdより)を発表したTERRA NOVAの5作目にして復活後2枚目のアルバム。本作は2008年後半の時点ではレコーディングも順調で2009年1月に発売される予定だったはずが、突然リリースが無期延期になってしまったためバンドにトラブルが発生したのかと心配していました。リーダーのFred Hendrix(Vo)によると本作の発売が延期になったのは「機材故障など想像し得る限りのあらゆることが起こったのとレーベル側の発売日設定が遅れたことが原因」だそうでFred、Gesuino Derosas(G)、Ron Hendrix(Key)というTERRA NOVAサウンドを形成するキーパーソン3人が健在なだけでなく、前作には不参加だったオリジナルドラマーLars Beuvingも復帰しています。そのせいかドラムサウンドも前作ほど軽くありません。

今回バンドはデビュー作「LIVIN' IT UP」(1996)への回帰をテーマにしていたそうで、その意図は爽やかなオープニングチューン①Come Aliveの「Fire It Up~♪」という歌い出しがデビューアルバムの1曲目Livin' It Up冒頭の「Livin It Up~♪」にソックリなところからも感じられます。それ以外にも序盤~中盤に強力な楽曲を並べ、エンディングを美しいバラードで締めるというアルバム構成も初期TERRA NOVAらしくて良いですね。ただ、ラストのバラード前に僕がこのバンドに求めていない大味なロックソングや前半と比べてメロディが弱い曲が配されているところまで似ているのはあまり嬉しくなかったりしますが…。そんなマイナス要素を帳消しにしてくれているのがアルバム前半の素晴らしさ。前述した①の勢いそのままに哀感漂うハードロック②Fighting Yourself、いかにもTERRA NOVAな「ナーナー ナーナーナーナー♪」のコーラスが耳に残る③Holy Grail、ゆったりした旋律に身を委ねたくなる④Here Comes The Nightと続く流れが発散するポジティブな空気はTERRA NOVA以外の何者でもありません。アルバムの山場はバラード⑤Those Eyesの余韻を引き継ぐリリカルなピアノから一転してアップテンポに展開していく中で奏でられる哀メロが涙を誘う⑥Under Pressureですね。そしてJOURNEYの名バラードFaithfullyを連想せずにはいられないピアノ伴奏とFredの独唱による前半、バンドサウンドと合流して曲が盛り上がる後半からなる2部構成風の⑩The Final Curtain、ボーナストラックにしておくには勿体ない佳曲⑪One September Morningというバラード2連発でエンディングを迎えます。

ただアルバムの根底に流れるのは一聴してそれとわかるTERRA NOVAサウンドながら、前作の時点でも感じられた「突き抜けるような爽快感や無邪気なまでの元気さを控えめにした方向性」は更に推し進められているようで、初期3作品に比べて良く言えば成熟した、悪く言えば地味(あくまでTERRA NOVAにしてはというレベルですが)な印象を受けます。若々しさや弾けるようなポップフィーリングを抑えた作風にどこか物足りなさを感じる面もあるので本作が最高傑作とは言えませんが、こういう落ち着いたTERRA NOVAもアリかなと思っています。またFredも年齢とともに高音で歌うのが厳しくなってきているようで、中低音域メインの歌唱となっているものの彼のような掠れ気味の声質の場合、年を重ねるにつれて独自の旨みを増しているのでこれからも楽しみですね。楽曲、歌詞、ボーカルなどでノリの良さや勢いは薄れていますが「大人なTERRA NOVA」を味わえる1枚だと思います。

【音源紹介】
・Come Alive

【CD購入録】NoGoD「欠片」(2010)

  • 2010/12/23(木) 00:00:00

【CD購入録】
欠片
NoGoD「欠片」(2010)

まるでピエロのようなコスチュームに身を包んだ団長(Vo)率いるヴィジュアル系HR/HMバンドNoGoD(ノーゴッド)のメジャーデビュー作を買いました。インディーズ時代は新興宗教楽団NoGoDと名乗っていたそうですが、メジャーデビューに際してシンプルにNoGoDとなっています。本作に収録された楽曲はデス声とクリーンボイスの絡みがSOILWORKっぽい②「心臓」あり、メロディックメタル風の③「緋キ日ノ誓イ」⑧「カクセイ」、⑩「II-懐疑」あり、メロディアスなギターインスト⑦「君がくれた幸せと君に捧ぐ涙」あり、J-POP色の濃い④「少年と地図」、⑪「君に贈るいつまでも消えない詩」ありと、かなりバリエーションに富んでいますね。インストもありますが楽曲の基本は団長のボーカルをメインとした歌モノで、線が細くなった西川 貴教(Vo/ABINGDON BOYS SCHOOL、T.M.REVOLUTION)と感じる部分もある団長のハイトーンは典型的ヴィジュアル系ボーカルとは一線を画していてなかなか心地よいと思います。バックの演奏陣もソフトなものからメタリック調、時にはメロデスかと思うくらいヘヴィかつタイトに押し寄せてくる場面もあって好印象ですね。聴き手を選ぶ見た目なのでHR/HMシーンにどれくらい受け入れられるかは微妙ですが、音だけを聴いているとHR/HM要素も結構あって楽しめそうです。

【CD購入録】GOTTHARD「MADE IN SWITZERLAND -LIVE IN ZURICH」(2006)

  • 2010/12/22(水) 00:00:00

【CD購入録】
MADE IN SWITZERLAND LIVE IN ZURICH
GOTTHARD「MADE IN SWITZERLAND -LIVE IN ZURICH」(2006)

2010年10月5日にハードロック界はSteve Lee(Vo/GOTTHARD)という宝を失いました。この訃報に接して以来、今年のうちに観ておきたいと思っていたGOTTHARDのライブDVD/CDを買いました。本作には7th「LIPSERVICE」(2005)に伴うツアーの中からタイトル通り、バンドの地元スイスはチューリッヒ公演の模様が収められています。本作を買ってから数回見ましたが、どうしてもSteveの姿を目で追ってしまい、ハーレーダビッドソンに乗ってアメリカを旅するという夢を実現した先での事故だったという今回の経緯や、B!誌12月号(P.79)にあった「旅先でSteveは長年の恋人に特別なジュエリーをプレゼントするプランを立てていた。彼女にラスベガスを見せ、特別な雰囲気を一緒に楽しむことが今回の旅における彼の最大の願いだった」という話が頭をよぎり涙がこみあげてきてしまいます。Leo Leoni(G)がハーレーのTシャツを着てプレイしているのを見たりすると余計に…。僕は本作で初めてライブで歌うSteveの姿を観たのですがスタジオ盤と比べて遜色ないどころか更に魅力的な歌唱力、観客を惹きつけてやまないステージパフォーマンス、そしてライブ運びなど、どれを取っても超一流です。一度でいいから彼の歌を生で体験したかった。Steve Leeを偲びながら年を越したいと思っています。

バンドの今後についての正式発表はありませんがオフィシャルサイトは定期的に更新されていてKlaus Meine(Vo/Scorpions)、David Coverdale(Vo/WHITESNAKE)といったHR/HM界の著名人からSteveに寄せられた哀悼コメントがアップされていました。その内容の大半がボーカリストSteve Leeに対する称賛だけでなく、一個人としても素晴らしい人柄だったことにも触れているのか印象的でしたね。またTobias Sammet(Vo/EDGUY、AVANTASIA)はコメントの中でSteveがAVANTASIAで歌う可能性があったことを明かしていて2010年リリースの「THE WICKED SYMPHONY」、「ANGEL OF BABYLON」ではスケジュール的に都合がつかなかったのでAVANTASIAの次の作品にはSteveが参加していたかもしれないそうです。Tobiasが書いた曲を歌うSteveも聴きたかった…。

またヨーロッパでは既にリリースされているバラードベスト第2弾「HEAVEN - BEST OF BALLADS PART 2」の日本盤が2011年1月19日に「アヴァロン・レーベル」から発売されるようです。GOTTHARDのスタジオ盤全てを聴いている僕としては既発曲メインのこういう作品を買うかどうか迷うところですが、Steveへの哀悼と感謝の気持ちを込めて買ってみようかと検討中です。

【CD購入録】H.E.A.T「FREEDOM ROCK」(2010)

  • 2010/12/20(月) 00:00:00

【CD購入録】
FREEDOM ROCK
H.E.A.T「FREEDOM ROCK」(2010)

本国デビュー後にTobias Sammet(Vo/EDGUY、AVANTASIA)のお墨付きのバンドとして注目を集め、セルフタイトルの1stアルバムがBURRN!誌で91点(藤木さん)を獲得するなど、申し分ない日本デビューを飾った勢いそのままにLOUD PARK 09で初来日まで果たしたスウェーデンの若きメロディックロックバンドH.E.A.Tの2作目を買いました。今回も前作同様、音だけを聴いていたらJim Peterik(G/PRIDE OF LIONS、ex-SURVIVOR)Tommy Denander(G/RADIOACTIVE etc)といったメロハー職人のオジサマによるアルバムかと錯覚するほどに80年代の王道を行くメロディックロック作品となっていて、能天気なほどに明るい①Beg Beg Beg、Tobiasがゲスト参加した②Black Nightにこそ意外性や話題性があるものの、それ以降は非常に手堅い1枚だと思います。デビュー作でも感じられた良くも悪くもお行儀の良いサウンドは本作にも引き継がれていて、もう少し若さに任せて弾ける部分があっても良かったかなという気もしますが、この手の音楽が好きな僕にとっては安心印の愛聴盤という感じですね。また既にBURRN!誌等でもニュースになっていましたが、前作と本作でリードボーカルを担当していたKenny Leckremo (Vo)が体調不良を理由にバンドを脱退してしまったため、バンドは後任にErik Gronwall(Vo)なる人物を迎えています。Kennyの歌声が結構好きだったので残念…。Erikの歌はまだ聴いたことがありませんが、とにかく新生H.E.A.Tに期待したいですね。「アヴァロン・レーベル」によるとジャケット、収録曲順を欧州盤にした2nd「FREEDOM ROCK」のSHM-CD盤とデビュー・アルバムをカップリングにしたスペシャル盤「FREEDOM ROCK (COLLECTOR'S EDITION)」が2011年1月19日にリリースされるそうです。

TERRA NOVA「BEST OF +5」(2006)

  • 2010/12/18(土) 00:00:00

BEST OF +5
【No.272】
★★★(2006)

一時解散していたものの6年振りとなる4th「ESCAPE」(2005)で再結成し、多くのメロハーファンを歓喜させたTERRA NOVA初のベストアルバム。本作には全部で17曲が収録されていて、その中の12曲がデビュー作「LIVIN' IT UP」(1996)~3rd「MAKE MY DAY」(1999)より厳選されたナンバー、5曲が2nd「BREAK AWAY」(1998)制作時にレコーディングした未発表曲という構成です。ポップでキャッチー、超爽やかな楽曲の数々を歌い上げるFred Hendrix(Vo)のハスキーでエモーショナルな歌声と演奏パートのハイライトとなるGesuino Derosasのギター(本作の収録曲では④と⑦のソロが特に好きです)、各曲を華麗に彩るRon Hendrix(Key)というTERRA NOVAの旨みがギッシリ詰まった1枚です。

【トラックリストと収録アルバム】
01. I Wanna Know(未発表曲)
02. Break Away(2nd「BREAK AWAY」)
03. Livin' It Up(1st「LIVIN' IT UP」)
04. Love Sick(3rd「MAKE MY DAY」)
05. Not Here With Me(2nd「BREAK AWAY」)
06. Hey Babe(1st「LIVIN' IT UP」)
07. Right Now(2nd「BREAK AWAY」)
08. Once Bitten Twice Shy(1st「LIVIN' IT UP」)
09. How(3rd「MAKE MY DAY」)
10. Make My Day(3rd「MAKE MY DAY」)
11. Holding On(2nd「BREAK AWAY」)
12. Eye To Eye(3rd「MAKE MY DAY」)
13. Love Of My Life(1st「LIVIN' IT UP」)
14. Against The Wind(未発表曲)
15. Reminiscing(未発表曲)
16. I'm The One(未発表曲)
17. Holy Water(未発表曲)

既発の12曲に関しては3枚のアルバムからバランス良く選ばれているだけでなく、それぞれのオープニングナンバーを贅沢に並べた②~④、オリジナル作品ではアルバム中盤に配されていた「これぞTERRA NOVA!」な⑦と⑧を連続させている辺りがかなり強力。またバラードについても3枚全てから選曲しており、失恋ソングの⑤、自ら恋人に別れを告げることの辛さを歌った⑨、真っ直ぐな王道ラブバラード⑬をチョイスしていて、「爽」と「哀」というバンドの2枚看板をたっぷり堪能させてくれますね。基本的にTERRA NOVAのバラードにハズレはないと思っているので、どれが入っても納得できるのですが上記の通り歌詞のテーマを重複させることなく選んでいたり、デビュー作のラストを見事に飾った名バラード⑬をベストアルバムの部のラストに持ってきたりするなど選曲、曲順の両面でツボを押さえていると思います。僕としてはデビュー作でTERRA NOVA史の幕開けを爽やかに告げた「Whoo, Let's rock the night away~♪」のコーラスからスタートする③をオープニングにして欲しかった、バンドの楽曲の中で一番思い入れの強い珠玉のバラードOnly For Youも入れて欲しかったなど細かい要望もありますが、これはあくまで個人的な希望なので客観的に見ればTERRA NOVAを知るには最適と言える12曲でしょう。「個々の楽曲は素晴らしいのにアルバム後半はやや息切れ気味」という僕がバンドの初期3作品に対して抱いていた数少ないマイナスイメージも、本作では感じられません(ベスト盤なので当然といえば当然ですが)。

そして3枚のオリジナル作品を持っている僕としては未発表曲に注目していたのですが、この5曲については良い曲だとは思うけれどTERRA NOVAとしてはアウトテイクレベルかなぁというのが正直なところです。その中で印象に残ったのはTERRA NOVAのレパートリーの中でもかなりハードな部類に入る①でしょうか。ただ、この曲はTERRA NOVAの本道からは外れ気味だし、ベスト盤のオープニングを飾るほどのインパクトはないと思うので他の4曲と同じくアルバム後半に並べて欲しかったかな。ファン心理としては、本作未収録の佳曲がこのバンドにはまだあると思うので純粋なベストアルバムとして17曲くらいを収録したDisc-1、「LOVE OF MY LIFE」と「MAKE MY DAY」という2枚のシングルにのみ入っていた曲と今回の5曲を合わせた未発表曲集のDesc-2という2枚組でリリースしてくれれば最高という感じですね。というわけで、これまでTERRA NOVAを応援してきた身としては若干の物足りなさもありますが、もし僕が「ESCAPE」でこのバンドを知ったのであれば大満足したであろう作品です。

【音源紹介】
・Love Of My Life

【CD購入録】LAST AUTUMN'S DREAM「YES」(2010)

  • 2010/12/16(木) 00:00:00

【CD購入録】
YES.jpg
LAST AUTUMN'S DREAM「YES」(2010)

僕のようなメロハーリスナーにとっては年中行事となっている感もあるLAST AUTUMN'S DREAMの新作(通算8枚目)を買いました。今回はJamie Borger(Ds/TREAT、TALISMAN)の作曲割合が全13曲中約半数にまで増していますが、これまで培ってきたLAST AUTUMN'S DREAMサウンドにはいささかの陰りもなく安心して聴ける1枚となっています。Jamieがもたらしたであろう①I've Fallen Into You等で仄かに感じられるTALISMANテイスト、甘く切ないMikael Erlandsson節とそこに絡むAndy Malecekによる叙情ギターなどの聴きどころが本作でも楽しめますね。目新しさはないものの、これぞLAST AUTUMN'S DREAMという作風なので期待通り2010年の年間ベスト候補に絡んできそうです。本作には④Fool's Game(MICHAEL BOLTON)、⑩Kissin' Goodbye My Tears(JEFF PARIS)という2曲のカバーが含まれていますが曲の頭数合わせという印象はなく、知らずに聴いたらバンドのオリジナルと思ってしまうほどハマっています。ちなみに⑥To Be With YouMR.BIGの曲ではなく、Jamie作のハードポップ佳曲です。

そういえば本作を買ったCDショップでMR.BIGの復活作「WHAT IF...」が流れていたので試聴してみました。最初は買う予定が全くなかったので流石に即購入とはいきませんでしたが、なかなか良い感じでした。

TERRA NOVA「ESCAPE」(2005)

  • 2010/12/13(月) 00:00:00

ESCAPE.jpg
【No.271】
★★★(2005)

TERRA NOVA解散後に結成したAQUILA名義で2001年、2004年とコンスタントに2枚のアルバムをリリースしていたのでFred Hendrix(Vo)は今後AQUILAとして活動していくのかと思っていた2004年後半に「TERRA NOVA復活!」のニュースが飛び込んで来ました。BURRN!誌2005年9月号に掲載されていたFredのインタビュー記事によると、この復活劇はバンド側が言い出したことではなくFRONTIERS RECORDSの社長Serafino Perginoが仕掛け人だったようです。後にSerafinoはメロディックロックファンを歓喜させるバンド/プロジェクト(ALLEN-LANDE、PLACE VENDOME、W.E.Tなど)を次々と世に送り出していますがTERRA NOVA復活にも関わっていたとは…。この人には本当に感謝してもしきれませんね。元々、TERRA NOVA解散劇には地元オランダのレーベルとの契約のもつれが関係していて、TERRA NOVAの名前で活動することができなくなったためFredはソロから発展した別バンドAQUILAで活動する道を選んだようですが、オランダのレーベルとの契約が満了した後でSerafinoからFredにTERRA NOVA復活を持ちかけたそうです。

そういうわけで晴れてTERRA NOVAとして再始動することができるようになったバンドの4thアルバムは良い意味で不変のTERRA NOVAサウンドが貫かれています。AQUILA名義での2作品も好きですがTERRA NOVAを越えるアルバムとまではいかなかったので「Fredのメロディセンスが枯渇してきたのでは…」という一抹の不安もありましたが、いかにも「らしい」オープニングトラック①Long Live Rock'N'Roll~②Rock Bottomを聴いた瞬間にそんな気持ちは吹っ飛びました。やはりAQUILAとTERRA NOVAは似て非なる音楽を聴かせるバンドだったんだと実感。そんなロックチューン2連発の後はポップな本編を叙情的な歌メロが冴えるイントロとアウトロが挟むという一風変わった構成の③Hold The Line、デビュー時に完成していたというセンチメンタルなバラード④Heaven KnowsRon Hendrix(Key)の煌めくキーボードがバンド持ち前の明るさを強調し、ソロパートではRonとGesuino Derosas(G)の掛け合いもフィーチュアしたタイトル曲⑤Escapeという流れも素晴らしいです。またこのバンドの作品に欠かせないキラーバラードも前述の④とFredの奥様に捧げられたラブソング⑦You Are The Oneの2曲が収録されていて、きっちり泣かせてくれます。本編ラストのバラード⑫Yesterdayもメロディの魅力こそ上記2曲に一歩譲りますが、幻想的なサウンドがアルバムの締めとしてグッド。その他には優しげなメロディと重厚なハーモニーが味わえる⑧Sole Survivor、心温まるサビメロが秀逸なAOR風⑨Lonely Is The Night、「音楽に古いも新しいもない。俺達は80年代のロックが大好きなんだ!」というバンドの精神性を曲名と歌詞に凝縮した80年代讃歌⑩Back In The Eightiesなども好きですね。

FredとRonの Hendrix兄弟とGesuinoが正式メンバーでリズム隊はサポートメンバーという編成ながら、この3人が揃えばTERRA NOVAサウンドが完成されることを本作で証明してくれています。各曲に息づく良質なメロディと爽やかなコーラス、そして楽曲を鮮やかに彩るギターとキーボードなど、どこを見ても6年間のブランクを感じさせない充実作ですね。気になった点を挙げるとすればドラムサウンドに迫力がないため楽曲自体が軽く聴こえてしまうことと、前半に比べて後半の楽曲がやや弱く感じられることでしょうか。特にドラムの軽さはアップテンポの曲では楽曲のキレを鈍らせ、バラードでは感情移入を妨げている場面があるように思えるのが残念。とはいえ、全体的な印象としては過去3作品の集大成と言える内容で、バンド復活を宣言するには十分なインパクトを備えた1枚だと思います。

【音源紹介】
・Long Live Rock'N'Roll

【気になるCDリスト】2010年12月

  • 2010/12/10(金) 00:00:00

YES.jpg
LAST AUTUMN'S DREAM「YES」12月15日発売

僕のようなメロハーファンにとって、このバンドの新譜情報が入ってくると「今年もあと僅かなんだなぁ」としみじみ感じる風物詩的存在LAST AUTUMN'S DREAMの8thアルバム。BURRN!誌のレビューでも86点と高評価だったし、音楽性もこれまで通りのようなので即買い決定ですね。
ALLEN・LANDEの3rd「THE SHOWDOWN」も注目していますが、年内にゲットするかは微妙です。

あと気になっているのが12月22日に発売となる瞬火(B、Vo)率いる陰陽座の豪華BOXセット「陰陽大全」(スタジオアルバム10枚、アルバム未収録楽曲集2枚、ビデオクリップ集DVD+特典)です。僕は彼らのスタジオアルバム、ライブ盤、企画盤のCDは全て持っているし、シングルについても大半を購入しています。買っていないシングルもレンタルで聴いているので「陰陽大全」の中には僕が聴いたことのない楽曲は含まれていません。そんな僕ですら瞬火が自身のブログ「まったり徒然草」で11月3日から11月29にかけて「陰陽大全」のこだわりポイントを熱く語っている文章を読んでいると「今持っているCDを手放して、このBOXセットに買い替えるのも手かな」なんて思ってしまいます(笑)。
ちなみに陰陽座は来年の2月9日にシングル「紺碧の双刃」をリリース予定で、ジャケットや曲名から推測できるように前シングル「蒼き独眼」と何らかの関連性があるらしく、それについても瞬火のブログで近々触れられるようです。カップリング曲も今回はいつもと違う趣向とのことなので、こちらも気になりますね。

紺碧の双刃
陰陽座「紺碧の双刃」

さて、2010年も残すところあと20日ほど。そろそろ年間ベストについて考える時期となりました。新作アルバムの方は15枚ほどの候補に絞られましたが、おそらくここにLAST AUTUMN'S DREAMも絡んでくることになるんでしょうね(期待も込めて)。
というわけで2010年の年間ベスト記事は年明けの公開を目指してコツコツ準備中です。

僕がHR/HMを聴くようになった1995年以降の年間ベスト記事はこちら

【気になる新譜リスト】
ALHAMBRA「SOLITUDE」
ANCIENT BARDS「ALLIANCE OF THE KINGS」
ANGRA「AQUA」
ASIA「OMEGA」
BELLFAST「INSULA SACRA」
BLIND GUARDIAN「AT THE EDGE OF TIME」
BIG ELF「CHEAT THE GALLOWS」
CRASHDIET「GENERATION WILD」
CRYSTAL VIPER「LEGENDS」
DARK MOOR「ANCESTRAL ROMANCE」
FAITHEALER「WELCOME TO THE EDGE OF THE WORLD」
GRAND MAGUS「HAMMER OF THE NOATH」
H.E.A.T「FREEDOM ROCK」
ISSA「SIGN OF ANGELS」
KISKE-SOMERVILLE「KISKE-SOMERVILLE」
KISSIN' DYNAMITE「ADDICTED TO METAL」
LAST AUTUMN'S DREAM「YES」12月15日発売
LORDI「BABEZ FOR BREAKFAST」
MEAT LOAF「HANG COOL TEDDY BEAR」
NOGOD「欠片」
PHILIP SAYCE「INNEREVOLUTION」
PRETTY MAIDS「PANDEMONIUM」
RECKLESS LOVE「RECKLESS LOVE」
SHINING LINE「SHINING LINE」
SYU「CRYING STARS-STAND PROUD!-」
WUTHERING HEIGHTS「SALT」

【CD購入録】SPIRITUAL BEGGARS「RETURN TO ZERO」(2010)

  • 2010/12/09(木) 00:00:00

【CD購入録】
RETURN TO ZERO
SPIRITUAL BEGGARS「RETURN TO ZERO」(2010)

5th「ON FIRE」(2002)から加入した実力派ボーカリストJBが自身のバンドGRAND MAGUSに専念するために脱退、後任にApollo Papathanasio(Vo/FIREWIND etc、ex-MAJESTIC、TIME REQUIEM etc)を迎えたMichael Amott(G/ARCH ENEMY)率いるSPIRITUAL BEGGARSの7作目を買いました。今回の注目はなんと言ってもニューシンガーApolloですね。僕は彼が現在メインに活動しているFIREWINDよりもマフィアっぽい風貌とRichard Anderson(Key/TIME REQUIEM、SPACE ODYSSEY etc)が書く難しい高音域をカスレ気味ながら、なんとか歌っていたMAJESTIC~TIME REQUIEM時代の印象が強くApolloがSPIRITUAL BEGGARSのサウンドとマッチするのか疑問に思っていましたが、これが予想以上のはまりっぷりで驚きました。メロディックメタルだけでなく、こういう70年代ハードロックまでも歌いこなす器用さを持っていたとは…。JBの野太い歌声に比べると、やや線が細く感じられるもののそれは相手が悪すぎるというものでしょう。FIREWINDやTIME REQUIEMでのApolloでは披露していなかった渋いディープボイスが良いですね。楽曲に関しては元来、聴けば聴くほど味の出るスルメ体質のバンドであるため即効性の高いキラーチューンはなく、聴き込みを必要としそうですがリピートを誘う魅力は確かに存在していますね。目下ヘヴィローテーション中です。

AQUILA「MAN WITH A MISSION」(2004)

  • 2010/12/07(火) 00:00:00

MAN WITH A MISSION
【No.270】
★★★(2004)

解散を余儀なくされたTERRA NOVAのリーダーFred Hendrix(Vo)のソロプロジェクトとして始動し、その後バンドへと発展したAQUILAの2ndアルバム。僕はTERRA NOVAへの思い入れが強いので、このバンドを聴く時にどうしても「TERRA NOVAと比べてどうか」というフィルターを通してしまうのですが、今回はアコースティックサウンドに傾倒していた前作よりもTERRA NOVA時代にあった煌びやかさが戻ってきていて作品全体としてもTERRA NOVA寄りになっていると思います。Fredが曲を書き、彼が歌えばそれだけでTERRA NOVAらしさが生まれるのは事実ながら、やはり2つのバンドを比べるとメロディの質が違いますね。イメージで言うと爽やかさと哀愁の比率がTERRA NOVAでは7:3だとすると、AQUILAは9:1という感じでしょうか。それに伴って前作同様バラードは情感を込めて歌い上げるのではなくサラリと聴かせるタイプになっているし、Gesuino Derosas(G/ex-TERRA NOVA)が脱退してしまったためにギターパートもかなり魅力薄となっています(彼が在籍していた前作の時点でギターソロは激減していましたが…)。

ただTERRA NOVAという前身バンドから切り離して本作を聴いてみると、Fredの非凡なメロディセンスと味わいのある歌声が耳に残る1枚であることは間違いありません。跳ねるようなサビメロが気持ちいい①Oh Boy、音を詰め込まない涼しげな曲調の中をキャッチーなメロディが流れていくタイトルトラック⑥Man With A Mission、「シェイキンミ、ベイベー♪」のサビに合わせて踊り出してしまいそうな⑦Shakin' Me Babe、本作の中で一番TERRA NOVAに近い⑧Still Standing、前作にI Runというナンバーがあったので「曲名被りすぎ!」と思いつつサビになると「ラァァン、ラァン、ラァン、ラァァン♪」のコーラスをつい口ずさんでしまう⑫Run、美旋律がじんわり胸に沁みるピアノバラード⑭All Cried Outなどなど佳曲多数。非常に耳馴染みの良いポップなサウンドであるがゆえに劇的な盛り上がりこそありませんが、メロディの印象度は前作以上だと思います。

本作を発表後、TERRA NOVA名義で契約していたレーベルとの問題が解消されたため2005年8月にTERRA NOVAは4th「ESCAPE」で復活を果たしています。その復活作リリースに際してFredはBURRN!誌2005年9月号のインタビューで「AQUILAはモダンなポップ、TERRA NOVAは80年代のロックを目指す別バンドだ。これからは2つのバンドを並行して活動する」と語っていてましたが、B!誌2010年12月号のインタビューによると「AQUILAは…おそらく永遠にやらない方がいいだろう、っていうに結論になった」とのことなので本作がAQUILAのラストアルバムということになってしまいました。

【音源紹介】
・ごめんなさい。本作からの音源を見つけることができませんでした。

【CD購入録】HARDCORE SUPERSTAR「SPLIT YOUR LIP」(2010)

  • 2010/12/05(日) 00:00:00

【CD購入録】
SPLIT YOUR LIP
HARDCORE SUPERSTAR「SPLIT YOUR LIP」(2010)

HELACOPTERS、BACKYARD BABIESといった北欧バッドボーイズ勢が解散していく中、ギタリスト脱退の問題をうまく乗り越えてコンスタントに活動を続けるHARDCORE SUPERSTARの7作目を買いました。毎回のことながらこのバンドは安心して聴けますね。腹にズシリと来るAdde(Ds)のドラミングと特徴的なJocke Berg(Vo)の歌声というバンドの2大個性から始まるオープニング①Sadistic Girls以降、一気に聴かせる勢いがありますね。現在のお気に入りは「Last Call! For Alcohol!」のサビに合唱必至な③Last Call For Alcohol、終盤に裏打ち疾走する⑤Moonshineですね。僕がバンドの最高傑作だと思っている4th「HARDCORE SUPERSTAR」(2005)を越える1枚となるかは更に聴き込んでからの判断ですが、なかなか手応えは良いと思います。日本盤ボーナスは5th「DREAMIN' IN A CASKET」(2007)の収録曲Medicate Meのライブテイク。前作のボートラも既発曲のライブだったので、こういう風に小出しにされるよりはフルレンスライブ盤を聴きたいと思ってしまいますね。

AQUILA「SAY YEAH」(2001)

  • 2010/12/02(木) 00:00:00

SAY YEAH
【No.269】
★★(2001)

1996年のデビュー以降、日本では高い評価を得ていたものの母国オランダを始めとするヨーロッパ市場では波に乗れなかったTERRA NOVA。そんな状況が影響してか、レーベルとのトラブルによりTERRA NOVAという名前で活動できなくなったためバンドは解散。その後、中心人物Fred Hendrix(Vo)がソロ活動を開始したところにGesuino Derosas(G)、Ron Hendrix(Key)といった元TERRA NOVAメンバーが合流することで誕生した新バンドAQUILAの1stアルバムです。TERRA NOVAの3作目「MAKE MY DAY」(1999)がリリースされて1年も経たないうちに発表されたTERRA NOVA解散の報せにはショックを受けました。ただ、バンド名は変われどFredとRonのHendrix兄弟、Gesuinoの3人がいればTERRA NOVAの音楽は成り立つと思っていた僕はAQUILAにTERRA NOVAの続編を求めていたのですが本作の質感はやや異なります。このアルバムで聴けるのはシンプルなアコースティックサウンドを主体としたポップロックという印象で、元々Fredのソロプロジェクトとしてスタートしたこともあって、より彼のルーツに近い作品と言えるかもしれません。

レーベルとの間に生じたビジネス的な問題を経験した後にレコーディングされた本作はTERRA NOVA時代よりもシリアスな作風となっていて、歌詞面でもこれまでよりも重いテーマを取り上げています。中にはFredいわく「コイツ、殺してやりたい!」(ライナーノーツより抜粋)という怒りの感情を歌った⑧Sometimesのような楽曲もありますが、そこはポジティブなメロディ作りの天才Fredのこと、メロディまでブルータルになるはずもなく⑧は歌詞とは対照的に本作随一の爽やかソングに仕上がっているし、アコースティック要素を強調することでより温かみが感じられる1枚となっています。①Cecelia、②Wide Openという冒頭の2曲がアコースティックギターの音色から始まるバラード調であるため掴みは弱いですが、魅力的なメロディとFredの「あの歌声」は本作でも十分も楽しめますね。アルバム後半にはTERRA NOVAに通じる⑥Everyday、⑦Here I Amや本作の中でも明るくノリノリな⑨Say Yeah、⑩The Kids Wanna Rockもあって、この辺りが僕のお気に入りナンバーです。ちなみに⑤Nothing's Impossible Nowと⑥、⑦はTERRA NOVA時代のマテリアルだとか。Fred自身「AQUILAはポップでTERRA NOVAはロック」と語っている通り、本作には③Forgive Meを除いてGesuinoのギターソロと呼べそうなソロは収録されていないし、煌びやかさやドラマティックな展開を見せるバラードもありません。TERRA NOVA以上にポップで明るいサウンドがAQUILAの持ち味だというのもわからなくはないですが、そのAQUILAらしさがTERRA NOVAから失われたものを補い切れていないのが惜しいですね。

本作の内容から少し離れますが、このAQUILAとTERRA NOVAの関係を見ているとRUBBERに対するHAREM SCAREMを連想しました。レコード会社との契約のせいでバンド名を封印せざるを得なかったTERRA NOVA、自らバンド名変更に踏み切ったHAREM SCAREMという違いこそあれ、前身バンド時代よりも万人受けしそうなライトポップ路線を目指したAQUILAとRUBBER誕生の裏側には「もっと売れたい」というミュージシャンとして当然の野心が見え隠れします(皮肉にも前身バンドを高く評価していた日本では逆効果だったわけですが…)。そういえば両バンドとも日本盤と輸入盤で曲順や収録曲が異なっていたのも各マーケットを意識した戦略だったんでしょうね。 ユーロヴィジョンでWIG WAMLORDIが話題になるようになった2005年以降、メロディックロックの復興が進んだように思いますがAQUILAやRUBBERが活動していた2000年代初頭はFAIR WARNINGが解散するなど、この手のバンドにとって厳しい状況だったように記憶しています。そんな時期に解散の憂き目にあってもめげずに、こうして音源を届けてくれたFredには拍手を送りたいですね。

【音源紹介】
・Cecelia