HELLOWEEN「UNARMED BEST OF 25TH ANNIVERSARY」(2009)

  • 2010/10/31(日) 00:00:00

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【No.263】
★★★(2010)

1984年に活動をスタートしたHELLOWEENの25周年記念アルバムである本作はオーケストラと共演をしたり、サックスやホーンによるお洒落なアレンジを取り入れたりすることで過去の楽曲を大胆に生まれ変わらせた企画盤です。僕はMichael Kiske(Vo/PLACE VENDOME、UNISONIC、ex-HELLOWEEN)在籍時に思い入れが強いので、バンドの名曲群を現メンバーで単に録り直すという内容であれば買わなかったと思いますが「普段はメタルを聴かないような人にも楽しんでもらえるアルバムを目指した」とメンバーが語る本作は「UNARMED(=非武装)」というタイトル通り、メタリックな攻撃性を一切排除した興味深い仕上がりとなっています。選曲的にはKiske加入後の作品に限られ、約半数がキーパーアルバムからのナンバーですが普通にHELLOWEENのベスト盤としても通用しそうな名曲/代表曲が並んでいますね。

【トラックリストと収録アルバム】
01. Dr. Stein(「KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART2」)
02. Future World(「KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART1」)
03. If I Could Fly(「THE DARK RIDE」)
04. Where The Rain Grows(「MASTER OF THE RINGS」)
05. The Keeper's Trilogy(Halloween~The Keeper Of The Seven Keys~The King For A 1000Years)
(「KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART1」~「KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART2」~「KEEPER OF THE SEVEN KEYS -LEGACY」)
06. Eagle Fly Free(「KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART2」)
07. Perfect Gentleman(「MASTER OF THE RINGS」)
08. Forever & One(「TIME OF THE OATH」)
09. I Want Out(「KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART2」)
10. Fallen To Pieces(「GAMBLING WITH THE DEVIL」)
11. A Tale That Wasn't Right(「KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART1」)

そんな本作のハイライトはバンドを代表する大作3曲をメドレー形式で1曲(17分)に繋げたアレンジの妙、プラハ交響楽団とロンドン合唱団が織り成すオーケストラサウンドが楽曲本来の壮大さとドラマティシズムを更に増幅させている⑤ですね。その他には、リリカルなピアノとAndi Deris(Vo)の独唱でしっとり始まり後半はストリングスとクワイアで劇的に盛り上がるバラード曲⑧が素晴らしい。これは原曲を超えていると思えるほどですね。HELLOWEENサウンドとオーケストラの相性の良さは演歌にも通じるクサいメロディを持つ⑪でも感じられます。またホーンセクションをフィーチュアすることによって、小粋で洒落た曲に生まれ変わりPVも制作された①、イントロのギターメロディをAndiの地元カールスブルグの子供達による合唱に置き換えた⑨など斬新なアレンジがハマった曲もあれば、②や⑦などは比較的オリジナルのイメージを残しつつポップな側面を強調したものもあります。ただ、その一方で元が疾走曲だった④、⑥は小綺麗に纏まりすぎているように感じられ、メロディックメタル界屈指の名曲として慣れ親しんでいたこともあって違和感が拭えないですね。④を初めて聴いた時はサビになるまで何の曲かわからなかったほどだし、フォーキーでスローになった⑥もオリジナル曲の爽快感が殺がれてしまっているように思います。

というわけで中にはやや無理があるように思える曲はあるものの、全体的に見ると四半世紀に渡ってHELLOWEENが生み出してきた素晴らしい楽曲を緻密な作り込みと遊び心に溢れたアレンジで聴くことができる作品として結構楽しめました。KiskeがHELLOWEEN時代の自作曲に生真面目なアンプラグドアレンジを施した「PAST IN DIFFERENT WAYS」とは対照的でポップに、大仰に、時にはラウンジミュージックのようにと曲によってはかなり大胆に手を加えていますね。ただし本作については賛否両論あるようで企画盤とはいえ、あまりにメタルから掛け離れているために「Are You Metal?(おまえらメタルか?)」と問い掛けるファンもいたとか。ちなみにAre You Metal?という質問は現時点での最新作「7 SINNERS」のシングル曲のタイトルになっています。個人的には長きにわたりメタルシーンの第一線で活躍してきたバンドの中で、ここまで思い切ったアレンジでリメイクを自ら実践しただけでなく「らしさ」が保たれているのはメタルバンドとしてのヘヴィネス、攻撃性だけでなくコミカルで爽やかな魅力も併せ持つHELLOWEENだからこそではないかと思っています。

【音源紹介】
・Dr. Stein(「UNARMED」ヴァージョン)


・Dr. Stein(オリジナルヴァージョン。ボーカルはMichael Kiske)

【CD購入録】HELLOWEEN「7 SINNERS」(2010)

  • 2010/10/28(木) 00:00:00

【CD購入録】
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HELLOWEEN「7 SINNERS」(2010)

来年早々に新作「ELYSIUM」をリリースするSRTARTOVARIUSとのカップリングツアーが決定したHELLOWEENの13作目を買いました。過去の楽曲をメタルとは異なるアレンジで聴かせたバンドの25周年企画盤「UNARMED」(2009)を制作した反動からHELLOWEENの作品群の中でもヘヴィでスピーディーな作風になるとメンバー自身が語っているとおり、どこを切ってもヘヴィメタルな1枚となっています。オープニング曲①Where The Sinners Goが欧州メタルシーンでは受けそうなミドルチューンなのが個人的には残念だったりしますが、それ以降がかなり強力。先行シングルにもなった②Are You Metal?、「MASTER OF THE RINGS」(1994)に収録されているPerfect Gentlemanの続編をSacsha Gerstner(G)が書いた③Who Is Mr. Madman?、フルートソロもフィーチュアした疾走曲④Raise The Noise、バンド第4のソングライターとしての活躍が目立つようになってきたMarkus Grosskopf(B)作で非常にHELLOWEENらしい⑤World Of FantasyJUDAS PRIESTへのトリビュートソングとして生まれRonnie James Dio(R.I.P)への想いも織り込んだというメタリックチューン⑥Long Live The Kingの流れは素晴らしいですね。後半がやや弱いかな?という気もしますがメロディックメタルの王者HELLOWEENの貫禄を感じさせてくれる作品だと思います。

またAre You Metal?のPVを見たときにも思いましたが、本作はソリッドシチュエーション・スリラー映画「SAW」がモチーフになっている部分があるようでブックレットもそれっぽい作りになっていますね。「SAW」といえば、エグいシーンが多いものの何故か1~5まで見続けている映画で、7作目にあたる「SAW THE FINAL 3D」が10月30日に公開されるとか。この映画を3Dで見る勇気はありませんが、ストーリーがどう完結するのか気になるところです。

VOLCANO「DAVI」(2001)

  • 2010/10/25(月) 00:00:00

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【No.262】
★★(2001)

ジャパニーズメタル界を代表する泣きのギターマスター屍忌蛇(G/ex-GARGOYLE、ANIMETAL)率いるVOLCANOの2ndアルバム。メンバーはNOV(Vo/AION)、KATSUJI(Ds/GARGOYLE)らが参加しており、基本的に前作「VIOLENT」(2000)と同じラインナップですがベーシストAKIRAが不参加のため屍忌蛇がベースも兼任しています。メロデスラッシュな攻撃性と泣きまくるギターの対比が素晴らしかった前作とは若干音楽性が変わっていますね。押しまくってくるイメージが強かったサウンドがややメロディアスな方向へシフトしているのと、ギターソロで慟哭のフレーズを炸裂させていた屍忌蛇も哀感を凝縮しておいてソロで一気に爆発させるというよりも今回は楽曲全体に泣きを散りばめているという感じでしょうか。それに伴って、お互いを引き立てあっていたブルータリティと泣きのインパクトが弱くなっているため即効性は前作ほど高くはないですね。

だからといってバンドの魅力が損なわれてしまったかというと、そんなわけもなく「とにかく哀しいメロディが好き」と語る屍忌蛇らしさはしっかりと息づいているし、楽曲の幅という点では確実に広がっています。アルバム冒頭とラストにVOLCANOらしい荒々しさに満ちた①Absurd、⑩Barbwireを配する一方で、キャッチーな歌メロが冴える②History Cries、ノリノリなアグレッシブメタル④The Wild Obscene Nights厚見 玲衣(Key/ex-VOW WOW)のオルガン/キーボードと屍忌蛇のギターが火花を散らす⑤Child Eyes⑦No Way Man、VOLCANO流爆走ロックチューン⑧Crazy Red Machine、バンド初のヘヴィなダークバラード調⑨In The Blackなどは新機軸と言えそうなお気に入り曲です。ただ今回はハードロック寄りの楽曲もあり、そういうナンバーではガナリ気味に歌うNOVのボーカルが浮いているように感じられるのも事実で、もう少し丁寧にメロディを歌うシンガーで聴いてみたかったという気もします。

僕はデビュー作のような路線を期待していたため、聴き始めの頃は屍忌蛇のギターに泣きが足りないと感じていましたが、リピートしているうちに前作と聴かせ方が違うだけで本作にも屍忌蛇の「泣きの美学」はしっかりと貫かれていると思うようになってきました。前作のFear Of The Scarlet級のキラーチューンがないのが残念ではあるものの、屍忌蛇のギターを堪能するにはなかなか良い1枚だと思います。VOLCANOは屍忌蛇以外の全員が他に活動母体を持っていることもあってメンバーチェンジを繰り返しつつも、数枚のマキシシングルを制作してライブ会場やオフィシャルサイトで販売しているようですが現時点ではこのセカンドが最後のアルバムとなっています。本作リリース後は屍忌蛇の名前を耳にする機会が少なくなっていたので、どうしたのかと思っていたら2009年に仮面ライダーの主題歌をメタルアレンジした企画盤「TRIBUTE OF MASKED RIDER」(僕は未聴)でカムバックを果たしています。VOLCANOもライブは行っているようなので是非3作目をレコーディングして欲しいですね。

【音源紹介】
・Child Eyes

VOLCANO「VIOLENT」(2000)

  • 2010/10/21(木) 00:00:00

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【No.261】
★★★★(2000)
年間ベスト2000年第8位

ヴィジュアル系スラッシュメタルバンドGARGOYLEに1987年から1993年まで在籍し、1997年からはアニメソングをヘヴィメタル流アレンジでカバーするプロジェクトANIMETALのギタリストとして名を馳せたギタリスト屍忌蛇(シージャ)が初めて結成した自身のバンドVOLCANOの1stアルバム。屍忌蛇のバックを支えるのはNOV(Vo/AION)、AKIRA(B/YOUTHQUAKE)、KATSUJI(Ds/GARGOYLE)という顔ぶれで、僕は屍忌蛇を含めた各メンバーが在籍しているバンドをよく知りませんが、どのメンバーも名の通った実力者のようです。このバンドの音楽性はメロデスとスラッシュの攻撃性を併せ持つヘヴィなサウンドの中でデスボイスとまではいかないまでも、かなりアグレッシブな歌唱(全編英語)を聴かせるNOVのボーカルと、そこに突然流れ込んでくるVOLCANO最大の武器である屍忌蛇の泣きまくりギターワークが堪らなくカッコいい1枚となっています。そのキラーフレーズの殺傷力はMichael Amott(G/ARCH ENEMY)に匹敵するほどですね。

ヘヴィなギターと邪悪な語りで聴き手をアルバムの世界へと誘うイントロ①The Presentから間髪入れずに疾走感溢れる②Kill All Of Me、「ドンッ!ファッ!ドンファッ!ウィザデッ!ドンッ!」のコーラスが耳に残る③Ghostへと至る冒頭の流れは文句なし。その後もバラードは一切なく、北欧メロデス然としたサウンドの中で乱舞する屍忌蛇のギターがギラリと光る楽曲が目白押しです。中でも⑤Fear Of The Scarletのギターソロにおけるメロディの組み立て方と展開は悶絶ものだし、ギターの感動を増幅させる三柴 理(Key/ex-筋肉少女隊)によるピアノも効果的で本作のハイライトを生み出してくれています。また勇壮でありながら哀愁も感じさせる⑦Cloud Coversも好きな1曲ですね。正直なところ、楽曲そのもののメロディに関しては今ひとつと思える場面もありますが、流麗で叙情味たっぷりのギターがそんなマイナス面を帳消しにしている感じです。アルバム終盤に配されたバンド名を冠する⑩Volcanoは「ホロコー!(Holocaust!)」という冒頭のシャウトに象徴される圧倒的なアグレッションとは対照的にメロディアスなギターソロ、そして唐突に挿入されたヴァイオリンが発散する泣きが強烈なナンバーだし、エンディングをアコースティックギターが物悲しい旋律を奏でるアウトロ⑪Unchainedで締める構成もお見事。

バックの演奏と突進力はメロデスでボーカルはスラッシュメタル風なので、僕のストライクゾーンど真ん中というわけではありませんが屍忌蛇のギターが聴きたくてついついリピートを誘われるアルバムです。泣きのリードギターで魅了する日本人プレイヤーといえば、僕はこの人がまず頭に浮かびますね。また、バンドが駄目もとで送った本作の音源をIN FLAMESARCH ENEMYを手掛ける北欧メロデス界の有名プロデューサーFredrik Nordstromがいたく気に入りミックスを担当することになったようで、本作のブックレットにもVOLCANOに対する賞賛の言葉が綴られています。僕の記憶が確かならば、Fredrikが初めて関わった日本のバンドがこのVOLCANOだったと思います。

【音源紹介】
・Fear Of The Scaret

【CD購入録】THE POODLES「CLASH OF THE ELEMENTS」(2010)

  • 2010/10/19(火) 00:00:00

【CD購入録】
CLASH OF THE ELEMETNTS
THE POODLES「CLASH OF THE ELEMENTS」(2010)

かつてはTALISMANのドラマーとして活動したことがあり、Pete Sandberg(Vo)の後任としてMIDNIGHT SUNの4th「METAL MACHINE」(2001)のボーカルを務めた経験を持つJacob Samuel(Vo)率いるスウェーデン産メロディックロックバンドTHE POODLESの3作目を買いました。「ユーロヴィジョン2005」のノルウェー大会を制して一気にブレイクを果したWIG WAMに続けとばかりにNight Of Passionという曲が「ユーロヴィジョン2006」スウェーデン大会で話題を集めたバンドのようです。本作の帯タタキにも「スウェーデンからのWIG WAMへの回答」とあるように僕もWIG WAM系のバンドという噂を聞いて興味を持ち、THE POODLESはデビュー作からチェックしています。確かに風変わりなバンド名やルックス(特にデビュー時)からは確信犯的なWIG WAM臭がしていましたが、本作では80年代ロックという根っこの部分はWIG WAMと同じだとしても表現方法は異なっているように感じます。それはオープニングトラックにもはっきり表れていますね。奇しくも本作の国内盤と同日にリリースされたWIG WAMの3rd「NON STOP ROCK'N'ROLL」(2010)はポップなDo Ya Really Wanna Taste Itで幕を開けるのに対し、本作は重厚感たっぷりにマイナー調のメロディを聴かせる①Too Much Of Everythingからゆっくりとスタートしています。WIG WAMが「陽」「爽」だとすれば、THE POODLESは「陰」「哀」という感じでしょうか。楽曲はどれも粒揃いで今のところWIG WAMの最新作以上に気に入りそうな予感すらしています。軽い気持ちで買ってはみたものの、あまり聴き込めていない過去2作品も聴き直さなくては。ただ、シングルカットもされた⑤I Rule The Nightについては良い曲だとは思いますが、日本盤ボーナスとして⑮I Rule The Night(Acoustic Version)、⑯I Rule The Night(Live Version)まで収録されているのは少しクドイかな。この手のボーナスは1曲で良かったと思います。どちらかは次作のボートラにした方がありがたみを感じられたのに…。

【気になるCDリスト】2010年10月

  • 2010/10/17(日) 00:00:00

10月は気になる新作がいくつかありますね。
まずはメロディック・パワーメタルの王者HELLOWEENの新作。

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HELLOWEEN「7 SINNERS」10月27日発売
HELLOWEEN、GAMMA RAY、BLIND GUARDIANという3大ジャーマンメタルバンドの新作が揃い踏みする今年、GAMMA RAYとBLIND GUARDIANの新作は試聴してスルーしていましたがHELLOWEENの先行シングルAre You Metal?を聴いて良い手応えを感じたので購入決定ですね。

PVはこちら。


その他、購入を検討中の新譜はこちら。
INSULA SACRA
BELLFAST「INSULA SACRA」10月27日発売
当初はHR/HMサイトの老舗にして超大型サイトCASTLE OF PAGANの管理人Kohさん率いるバンドとして名前だけは知っていましたが、実際に音を聴いてみると結構僕好みということが判明。僕が試聴したのはDeadly Oathという曲です。

WELCOME TO THE EDGE OF THE WORLD
FAITHEALER「WELCOME TO THE EDGE OF THE WORLD」10月27日発売
B!誌11月号を読むまで知りませんでしたが、Ivan Gunn(Key/ex-BALANCE OF POWER、PRIDE)がJason Marks(Vo/ex-S.I.N)と組んだ新プロジェクトと聞いてピクリと反応してしまいました。しかもMatt Mitchell(Vo/ex-PRIDE)、Chris Green(G/ex-PRIDE)がゲスト参加ということは曲によってはPRIDEが復活しているのでしょうか?ちなみにPRIDEとは、リーダーでありながらBALANCE OF POWERを解雇されたIvan Gunnが結成したものの2枚のアルバムを残して解散してしまったメロハーバンドです。Ivanの書く楽曲とMattの魅力的な歌声、Chrisのギターが心に響く良いバンドでした。
アルバム・プレビューはこちら
マイスペースはこちら

KISKE SOMERVILLE
KISKE-SOMERVILLE「KISKE-SOMERVILLE」10月27日発売
以前から気になっていたMichael Kiske(Vo/UNISONIC、PLACE VENDOME、ex-HELLOWEEN)とAmanda Somervilleのデュエットプロジェクト。B!誌のレビューでは80点(伊藤さん)で本文も微妙でしたが、やっぱり気になるアルバムです。

BABEZ FOR BREAKFAST
LORDI「BABEZ FOR BREAKFAST」10月27日発売
フィンランドのモンスター集団が放つ5作目。1stアルバムが非常に素晴らしかったので、それ以降の作品は全て聴いていますが、前作がそれほど好きになれなかったので今回が(僕の中では)勝負作かな。ただジャケットは最悪ですね(苦笑)。

CRYING STARS STAND PROUD
SYU「CRYING STARS-STAND PROUD!-」
最後に、9月29日リリース済の日本人プレイヤーがHR/HM楽曲をカバーする企画シリーズ「STAND PROUD!」の最新作も気になっています。これまで屍忌蛇(G/VOLCANO、ex-GARGOYLE)や柴田 直人(B/ANTHEM)がこのシリーズで作品をリリースしていましたが今回はSyu(G/GALNERYUS)主導の1枚で、僕と同世代ということもあって選曲がかなりツボなんですよね。

【トラックリストと参加メンバーはこちら】
1. Street Lethal (RACER X)
さかもとえいぞう [Vocal]
Syu [Guitar, Chorus]
MASAKI [Bass]
KATSUJI [Drums]
Leda [Guitar on Harmony Solo, 2nd Solo]
小野“SHO”正利 [Chorus]

2. The Damnation Game (SYMPHONY X)
NOV [Vocal]
Syu [Guitar, Chorus]
TAKA [Bass]
KATSUJI [Drums]
YUHKI [Keyboards]

3. Silverwing (ARCH ENEMY)
Syu [Throat, Guitar]
村井研次郎 [Bass]
JOE [Drums]
YUHKI [Keyboards]
PANTHER [Guitar on 2nd Solo, Harmony Solo]

4. Never Die (YNGWIE J. MALMSTEEN)
小野“SHO”正利 [Vocal]
Syu [Guitar, Voice]
村井研次郎 [Bass]
Joe [Drums]
YUHKI [Keyboards]

5. We'll Burn The Sky (SCORPIONS)
小野“SHO”正利 [Vocal]
Syu [Guitar]
村井研次郎 [Bass]
雷電湯澤 [Drums]
YUHKI [Keyboards]

6. Alone (HEART)
AKANE LIV [Vocal]
Syu [Guitar]
村井研次郎 [Bass]
雷電湯澤 [Drums]
YUHKI [Keyboards]

7. Against The Wind (STRATOVARIUS)
小野“SHO”正利 [Vocal]
Syu [Guitar, Chorus]
TAKA [Bass]
JUNICHI [Drums]
YUHKI [Keyboards]

8. Thoughts Of A Dying Atheist (MUSE)
Syu [Vocal, Throat, Guitar]
Kyoichi [Bass]
JUNICHI [Drums]
YUHKI [Keyboards]
Ruiza [Guitar on 1st Solo]

9. Red Sky (M.S.G)
さかもとえいぞう [Vocal]
Syu [Guitar]
MASAKI [Bass]
KATSUJI [Drums]
YUHKI [Keyboards]

10. I Remember You (SKID ROW)
小野“SHO”正利 [Vocal]
Syu [Guitar]
TAKA [Bass]
KATSUJI [Drums]
YUHKI [Keyboards]

11. The Spirit Carries On (DREAM THEATER)
小野“SHO”正利 [Vocal]
Syu [Guitar]
TAKA [Bass]
JUNICHI [Drums]
YUHKI [Keyboards]

12. Only For The Weak (IN FLAMES)
Syu [Vocal, Throat, Guitar]
Kyoichi [Bass]
Junichi [Drums]
YUHKI [Keyboards]

【気になる新譜リスト】
ALHAMBRA「SOLITUDE」
ANCIENT BARDS「ALLIANCE OF THE KINGS」
ANGRA「AQUA」
ASIA「OMEGA」
BELLFAST「INSULA SACRA」10月27日発売
BLIND GUARDIAN「AT THE EDGE OF TIME」
BIG ELF「CHEAT THE GALLOWS」
CRASHDIET「GENERATION WILD」
FAIR WARNING「TALKING AIN'T ENOUGH」
FAITHEALER「WELCOME TO THE EDGE OF THE WORLD」10月27日発売
GRAND MAGUS「HAMMER OF THE NOATH」
H.E.A.T「FREEDOM ROCK」
HELLOWEEN「7 SINNERS」10月27日発売
KISKE-SOMERVILLE「KISKE-SOMERVILLE」10月27日発売
KISSIN' DYNAMITE「ADDICTED TO METAL」
LIGHT BRINGER「MIDNIGHT CIRCUS」
LIGHTNING「FIVE RINGS」
LORDI「BABEZ FOR BREAKFAST」10月27日発売
MEAT LOAF「HANG COOL TEDDY BEAR」
NEGATIVE「NEON」
NOGOD「欠片」
PHILIP SAYCE「INNEREVOLUTION」
PRETTY MAIDS「PANDEMONIUM」
RECKLESS LOVE「RECKLESS LOVE」
SHINING LINE「SHINING LINE」
SPIRITUAL BEGGARS「RERURN TO ZERO」
SYU「CRYING STARS-STAND PROUD!-」
WUTHERING HEIGHTS「SALT」

ちなみに1日目が無事に終了した(はずの)LOUD PARK 10は結局スルーしました。やはり参加バンドが…という感じでしたね。参戦されたブロガーさんの記事を楽しみに読ませていただこうと思っています。

Steve Lee(Vo)に捧ぐ…GOTTHARD名曲集

  • 2010/10/14(木) 00:00:00

Steve Lee(Vo/GOTTHARD)交通事故死」という悲報を初めて耳にしてから1週間が経ちました。当初はあまりにショックが大きくて何とも言えない脱力感に襲われていましたが、彼を偲んでGOTTHARDの作品を聴き返しているうちにSteveの歌から、バンドの楽曲から元気をもらったような気がしています。

そんな素晴らしいシンガーSteve Leeを感謝の気持ちとともに追悼するために、スイスから遠く離れた日本に住むGOTTHARDのいちファンである僕に何ができるかをここ数日考えていました。

その結果、僕の出した答えは「思い入れがあって大好きなGOTTHARDの楽曲を少しでも多くの方に知ってもらうこと」でした。

初めはこのブログでこれまでに紹介したGOTTHARDの12作品の中から15曲ほどを厳選して紹介しようと思ったのですが、名曲が多くて選び切れなかったので2004年にバンドが発表した2枚組ベスト「ONE TEAM, ONE SPIRIT THE VERY BEST」と同じようにバラードサイド、ロックサイドに分けて曲順も少し考慮して15曲ずつを選んでみました。
曲名をクリックするとYouTubeの音源にリンクしています。今回はSteveを追悼するという意図から、なるべく彼の姿を見ることができる音源を選びました。中には、あまり音の良くないライブ音源もありますし、この先削除されてしまうものもあるかと思いますがお許しください。

【バラードサイドのトラックリストと収録アルバム】
01. Heaven (5th「HOMERUN」)
Steveの訃報を初めて耳にしたときに頭に流れたのがこの曲でした。「Show me the way to your heart~♪」の歌い出しは間違いなく彼のベストパフォーマンスの1つですね。
02. Angel (1st「GOTTHARD」)
この曲を最初に知ったのはアコースティックライブ盤「D FROSTED」バージョンでしたが、オリジナルのパワーバラッド版のサビで熱く歌うSteveのボーカルがカッコいい1曲。
03. Let It Be (3rd「G.」)
僕にとってGOTTHARD初体験盤だった3rd「G.」を代表するスケールの大きな大陸系ナンバー。
04. Let It Rain (4th「OPEN」)
これぞ珠玉のバラード。「Lady Jane~♪」と歌う冒頭からラストまで隙のない名曲。
05. Lonely People (5th「HOMERUN」)
アコースティックギターとSteveの歌による優しいメロディが胸にじんわり広がって心がほっこり温まります。
06. I've Seen An Angel Cry (7th「LIPSERVICE」)
ヴァース~ブリッジで蓄えたエネルギーをサビで一気に解き放つメロディ展開が秀逸。感動の余韻に浸らせてくれるエンディングのピアノもグッド。
07. One Life, One Soul (3rd「G.」)
MR.BIGのTo Be With You、EXTREMEのMore Than Wordsに匹敵する名アコースティックバラードにしてGOTTHARDの代表曲。
08. One Team, One Spirit(2枚組ベスト「ONE TEAM, ONE SPIRIT THE VERY BEST」)
アテネオリンピックのスイス代表チームの公式テーマソングとしてシングルカットされたことからも母国での大物ぶりが窺えます。楽曲そのものも優れたパワーバラードだとなっています。
09. All I Care For (1st「GOTTHARD」)
胸を締め付けるような、それでいて力を与えてくれるようなメロディ運びが堪らなく好きです。
10. Still I Belong To You (6th「HUMAN ZOO」)
ヴァースとブリッジが若干弱い気もしますが、それを吹き飛ばしてくれるサビメロが強力。
11. Someday (アコースティックライブ盤「D FROSTED」)
「D FROSTED」にしか収録されておらずバラードベストにも入っていませんが、そうしておくには勿体無いアコースティックの名曲。歌詞も素晴らしく僕自身、くじけそうな時や辛い時は何度もこの曲に励まされました。
12. Homerun (5th「HOMERUN」)
人生を野球のダイヤモンドに例えた歌詞とポジティブなメロディが素晴らしい名曲。
13. Out Of My Own (アコースティックライブ盤「D FROSTED」)
ほのぼのしたカントリーっぽい空気が優しく包み込んでくれます。
14. Love Soul Matter (アコースティックライブ盤「D FROSTED」)
一緒に口ずさみたくなるピースフルなメロディと歌詞に元気付けられる1曲。子供達のコーラスとともに迎えるエンディングも素晴らしいです。
15. I'm On My Way (アコースティックライブ盤「D FROSTED」)
オリジナルは2nd「DIAL HARD」の収録曲ですが「D FROSTED」のアレンジが非常に素晴らしく、中でもラスト1分半で聴けるSteveの歌唱は何度聴いても感動的(リンク音源はスタジオバージョンです)。

【ロックサイドのトラックリストと収録アルバム】
01. Standing In The Light (1st「GOTTHARD」)
記念すべきバンドのデビュー作の1曲目。Steveの灼熱ボイスとGOTTHARDの骨太ロックが文句なしのカッコよさ。
02. Unspoken Words (9th「NEED TO BELIEVE」)
Steveの遺作となってしまった現時点での最新作のハイライト曲。伸びやかな飛翔感がかなり気持ちいいです。
03. Master Of Illusion (8th「DOMINO EFFECT」)
僕がGOTTHARDに求めるメロハーの理想型と言っても過言ではないナンバー。
04. Ride On (3rd「G.」)
バンド初期の重量感が腹にズシリと響くドライヴィングチューン。
05. Gone Too Far (8th「DOMINO EFFECT」)
ザクザクした硬質ギターと覚えやすい歌メロが見事に融合した1曲。
06. Stay For The Night (7th「LIPSERVICE」)
スカッと晴れた青空の似合う伸びやかなメロディを歌うSteveの声が素晴らしい。
07. Top Of The World (6th「HUMAN ZOO」)
バンド初期のタフさと4th「OPEN」以降のメロディセンスの両方が堪能できる6th「HUMAN ZOO」のキラーチューン。
08. Everything Can Change (5th「HOMERUN」)
爽やかなギターイントロで勝負有りという感じのGOTTHARD流ポップロック。
09. All We Are (7th「LIPSERVICE」)
「オール ウィ ア~♪」のサビを一緒に歌わずにいられないストレートなロックソング。
10. Right From Wrong (9th「NEED TO BELIEVE」)
中間部の「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」は聴くたびに拳を突き上げたくなります。ライブで聴きたかった1曲。
11. Mighty Quinn (3rd「G.」)
DEEP PURPLEのHush、LED ZEPPELINのImmigrant Songなど優れたカバー曲が多いことでも知られるGOTTHARDの中でも一番のお気に入りがこれです。オリジナルはBOB DYRAN。
12. The Oscar Goes To... (8th「DOMINO EFFECT」)
GOTTHARDにしては珍しくストリングスを導入したシンフォニックな響きもある1曲。
13. The Other Side Of Me (7th「LIPSERVICE」)
バンドのポップな側面を前に出したナンバー。こういう曲もSteveは見事に歌いこなしてくれますね。
14. Rebel Soul (9th「NEED TO BELIEVE」)
この曲のサビ(特に2:40以降)のような音域も難なく歌うだけでなくカッコよく仕上げてしまうSteveは本当に素晴らしいです。
15. Time (バラードベスト「ONE LIFE, ONE SOUL +1」)
バラードベスト盤にのみ収録としておくには勿体無いアップテンポのメロディックロック。バラードHeavenのサビメロのシンフォニックアレンジが曲の終了後に挿入されているのもいいですね。この後でバラードサイドの1曲目Heavenに戻るというサイクルでリピートしています。

以上が僕の独断と偏見でチョイスしたGOTTHARD名曲集です。勿論、バンドの名曲はこれだけでなはいのでGOTTHARDファンの方には「こういう選曲かー」と広い心で見ていただけると嬉しいですし、まだバンドを知らない方にはGOTTHARDに興味を持つきっかけとなればいいなと思っています。

最後になりましたが今回の訃報に際し、このニュースを取り上げ記事にしてくださったブロガーの皆様、そしてこのブログの【ニュース】Steve Lee(Vo/GOTTHARD)死去の記事にコメントをくださった皆様に御礼を言わせてください。
僕の周囲にはHR/HMの話をできる人がおらず、Steveが天に召された悲しみを共有したり、思い出を語ったりすることができませんでした。こうしてブログを通してSteveのことを語ることができていなかったら、1人で悶々と悲しみに暮れていたと思います。このような記事を書いたり、他のブロガーさんの追悼記事を読むことで自分の気持ちをある程度、整理することができたと思います。本当にありがとうございました。

というわけで次回からはこれまで通りの内容でブログを更新していく予定です。

GOTTHARD「NEED TO BELIEVE」(2009)

  • 2010/10/11(月) 00:00:00

NEED TO BELIEVE
【No.260】
★★★★(2009)

僕は参戦できませんでしたが、各所でLOUD PARK 09のライブレポートを読む限りMEGADETHと並んでベストアクトに挙げられることが一番多かったように思うスイスの実力派ロックバンドGOTTHARDの9作目。初期3作品では骨太でガッツ溢れるロックサウンドを追求し、アコースティックライブ盤「D FROSTED」を契機に次の2作品ではメロディ重視路線へとシフトしていたものの、6th「HUMAN ZOO」以降のアルバムで再びハードロック色を強めてきた彼らの音楽性はここに来て「超正統派ハードロック」に帰着した感がありますね。前作「DOMINO EFFECT」と同路線でありつつ、本作では音像(特にドラム)が一段とソリッドかつタフになったことでその印象が強くなっています。

ここ2作品のオープニングにアルバムの中でも1、2を争うキャッチーなメロディを持つロックナンバーを配していたのに対し、今回はオリエンタルテイストも感じられるミドル①Shangri-laでの幕開けだったので最初は違和感がありましたが繰り返し聴くうちに、この曲の味わい深いメロディに引き込まれていきました。そして順当に行けばオープニングにはこちらの方が相応しいと思える伸びやかで飛翔感あるサビメロが気持ちいいロックチューン②Unspoken Words、「Hey! Hey! Hey!」の掛け合いがライブで盛り上がりそうな⑧Right From Wrong、難しいレンジのサビも余裕で歌いこなすだけでなくカッコよく仕上げてしまうSteve Lee(Vo)の歌唱力に惚れ直さずにはいられない⑩Rebel Soulといったハードロック曲が本当に素晴らしいですね。その他にも代表作3rd「G.」に通じるドッシリ感が心地いい⑤I Don't MindHAREM SCAREMBlue(3rd「VOICE OF REASON」収録)のサビメロにフックを加えたような⑥Break Awayや曲展開の妙に舌を巻くドラマティックソング⑨I Know, You Knowなどの配置も絶妙。またGOTTHARDの作品にハズレはないと思いながらも、過去のアルバムで気になった収録曲の多さ(ここ2作品はボーナストラックを含めて全15曲)から来る間延び感についても、本作はボーナスを含めて12曲(SHM-CD盤は13曲)とちょうど良いボリュームなのが嬉しいですね。

GOTTHARDのルーツのひとつであるとわかっていながら個人的に苦手だったブルージーテイストが薄まっているのが嬉しい反面、少し気になるのは前作辺りから感じられるバラードのインパクト不足でしょうか。本作のバラード群に過去の名曲を越えるものがあるかというと、そうとも言えないというのが正直な感想です。まぁ、これは数々の名バラードを残してきたGOTTHARDに限っての話であって⑦Don't Let Me Downなどは、良い意味で初めて聴いた気がしない王道中の王道を行くバラードだということに間違いないのですが…。総合的に見て、個々の楽曲におけるインパクトは前作に軍配が上がるかもしれませんが、作品全体のお気に入り度では本作の方が上ですね。

バンドのフロントマンSteve Leeは交通事故のため2010年10月5日、天に召されました。
Steve、素晴らしい歌声をありがとう。R.I.P

【音源紹介】
・Unspoken Words

【ニュース】Steve Lee(Vo/GOTTHARD)死去

  • 2010/10/08(金) 00:00:00

「GOTTHARDのシンガーSteve Leeが交通事故死。享年47歳」
既に他のブログさんでも記事になっているこのニュースを初めて読んだ時は「きっと誤報だろう、あり得ない」と思っていましたが、GOTTHARDオフィシャルサイトやバンドの所属レーベルNUCLEAR BLASTが公式コメントを出しているのを読み、全身から力が抜けてしまいました…。あまりに突然すぎます。

ニュースサイト等の情報を総合するとSteveは以前からハーレーダビッドソンでアメリカを旅したいと思っていたようで、スイスの国民的バンドのフロントマンとして多忙を極める中、ようやく取れた休暇を使ってラスベガスをバイク旅行していたところで事故に遭ってしまったようです。SteveのガールフレンドやバンドのベーシストMarc Lynnを含むバイク仲間とツーリングを楽しんでいましたが、雨が降ってきたため雨具を着ようと路肩に止まっていたところにトレーラーがスリップしてバイクに突っ込んだとのこと。SteveのガールフレンドやMarcに怪我はなかったそうです。

NUCLEAR BLASTのコメントを読んでいてもSteveがシンガーとして優れていただけではなく、その人柄も素晴らしかったことが窺えます。僕はCDで彼の歌声に接しただけの、いちファンですが涙が溢れてきました。自分の家族以外の訃報に接して涙したのは初めてです。Steveのご家族やバンドメンバー、関係者の方々のショックは計り知れないと思います。本当に悲しく、残念です。

今回の不運な事故のいきさつを読むにつけ、

もしバンドの休暇が別の時期だったら…
Steveのバイクツーリングが別のルートだったら…
事故当日に雨が降っていなかったら…
雨具を着るために止まった場所が違っていたら…

といった思いがこみ上げてきますがSteveが天に召されてしまったのは事実なんですね。

Steve、素晴らしい歌声をありがとう。僕はこれからもあなたの歌を、GOTTHARDを愛し続けていきます。
どうか安らかに…。

この記事を書いていたらこの曲が頭の中に流れてきました。

Heaven

WIG WAM「NON STOP ROCK'N'ROLL」(2010)

  • 2010/10/07(木) 00:00:00

NON STOP ROCKNROLL
【No.259】
★★★(2010)

80年代アリーナロックをリアルタイムで体験していない僕が、2000年代に入ってその手の音楽に注目するきっかけとなったバンドといっても過言ではないノルウェー産メロディックロックバンドWIG WAMの3rdアルバム。デビュー作の時点では、そのルックスから受ける印象もあってBON JOVIを始めとする有名バンドを大胆にデフォルメしたイロモノ的存在かと思っていましたが、作品を重ねる度にパロディ要素は薄くなってきていて本作では「とにかく元気になれるパーティーロック」というWIG WAM色が明確になって来たように感じられます。

キャッチーなコーラスワークから始まる①Do Ya Really Wanna Taste Itのポップで明るい雰囲気はWIG WAMらしいハードロック②Walls Come Downと本作でも一際キャッチーな③Wild One、④C'mon Everybodyまでの4曲全てに溢れていて、ほのぼの系バラード⑤Man In The Moonで一息つく頃には何だか楽しい気持ちになっている自分に気付きます。冒頭4曲のロックソングにはなかった哀愁を感じさせる⑥Still I'm Burning(リードボーカルはギタリストのTeeny)もありますが本作はアルバムタイトルが示す通りポジティブなロックンロールが目白押しですね。後半にも「決め」となる曲はしっかりと存在していて、ハジけた曲調がタイトルトラックに相応しい⑧Non Stop Rock'N'Roll、突き抜けるような爽快感が気持ちいい⑩Rocket Through My Heartで本作のテンションは最高潮に達します。バンド最大のヒットシングルIn My Dreamsに象徴されるビッグでキャッチーなサウンドに絶妙のさじ加減で哀メロを注入するという作風から徐々に哀愁味が薄くなってきているのが個人的には物足りなかったりしますが、ここまで聴き手に元気を与えてくれるアルバムにはなかなか出会えないのではないでしょうか。

WIG WAMがデビュー作で注目を集めた要因に、ユーロヴィジョン2005でハードロックバンドとしては異例とも言える決勝進出を果たし9位に入賞したことと、奇抜で派手なバンドイメージで確信犯的に80年代サウンドを狙ったことが挙げられると思います。ところがユーロヴィジョン2006においてフィンランドのモンスター集団LORDIHard Rock Hallelujahで優勝し、WIG WAMに対するアメリカからの回答だといわんばかりのバンドSTEEL PANTHERが個性的なバンド像と80年代への回帰をいろんな意味で更に突き詰めた形で実践したためWIG WAMの存在感が薄れていってしまうのではないかと勝手に心配していたのですが、本作を聴く限りそんなことはなさそうですね。またアルバムに満ちたエネルギーと疾走感を象徴するかのように、多少の障害物なら余裕でなぎ倒し乗り越えてしまいそうなホイールの上にギターが乗っかり後方から火を噴いているというジャケットもユニークだし、ナンバープレートがデビュー作の収録曲に因んで「667」となっている点もニクイ。WIG WAMの前には明るいロックンロールロードが広がっていると確信させてくれる1枚です。

【音源紹介】
・Rocket Through My Heart

【CD購入録】PETE LESPERANCE「DOWN IN IT」(2004)

  • 2010/10/05(火) 00:00:00

【CD購入録】
DOWN IN IT
PETE LESPERANCE「DOWN IN IT」(2004)

Harry Hess(Vo/HAREM SCAREM)から遅れること1年、Pete Lesperance(G/HAREM SCAREM)が完成させた初のソロアルバムを買いました。Harryのソロを聴いていて「そういえばPeteもソロを出してたよな」と思いながら中古ショップをブラブラしていた時に見つけたのが本作です。Peteといえばテクニカルでありつつ歌心も感じさせるギターをHAREM SCAREMでプレイしていたので、ソロではギターアルバム的な要素が多いのかと思っていましたが本作で聴けるのはモダンな歌ものポップロックです。全曲でPeteが歌っているほか数曲のバッキングボーカルをHarryが、ドラムは全てCreighton Doane(Ds/HAREM SCAREM)が担当しています。Peteのボーカルに関してはHAREM SCAREMの6th「RUBBER」(1999)の収録曲Tripで初めて彼のボーカルを聴いた時と比べて明らかに上手くなっていて、その鼻にかかった甘口の歌声が良い味を出していますね。インスト曲はボーナストラック⑫Trouble With Petsのみだし、他の曲でも弾きまくっているわけではないのでギタリストPeteを求めると肩透かしをくらいますが、コンポーザー/シンガーPeteの作品としてはなかなか魅力的な1枚だと思います。ただHarryのソロ「JUST ANOTHER DAY」(2003)同様、HAREM SCAREM以上の感動が得られるというわけではなく、2人のソロを聴いてハーレムサウンドの中でHarryとPeteがどういう役割を果たしているかをうかがい知れるという印象なのでHAREM SCAREMファン向けの作品という感じですね。

【CD購入録】HESS「JUST ANOTHER DAY」(2003)

  • 2010/10/03(日) 00:00:00

【CD購入録】
JUST ANOTHER DAY
HESS「JUST ANOTHER DAY」(2003)

バンド名義をRUBBERからHAREM SCAREMに戻し、日本で人気の高い2nd「MOOD SWINGS」(1993)の質感をも甦らせた復活作「WEIGHT OF THE WORLD」(2002)をリリース後にHarry Hess(Vo/HAREM SCAREM)HESS名義で発表した初のソロアルバムを買いました。HarryがHAREM SCAREM解散後に初めてシーン復帰を果たしたプロジェクトFIRST SIGNALを聴いていて「そういえばHarryってソロも出してたよな」と思いながら中古ショップをブラブラしていた時に見つけたのが本作です。HAREM SCAREMのメインソングライター/シンガーであるHarryのソロ作で、曲によってはバンドの僚友Pete Lesperance(G)Creighton Doane(Ds)も参加していると聞いて予想はしていましたが、HAREM SCAREMっぽいメロディがそこかしこで聴けます。Harry自身「僕が最も自然に書けるタイプの曲」と語る②Wasted AwayなどはHAREM SCAREMのアルバムに収録されていても全く違和感がなさそうですね。相違点を挙げるならHAREM SCAREMからハードな部分を取り除いたリラックスムードが漂っているということでしょうか。ただ本家バンドと比較すると、ちょっとパンチに欠けるかな。ちなみに「MOOD SWINGS」ではDarren Smith(Ds/ex-HAREM SCAREM)が歌っていた⑩Sentimental Blvdをセルフカバーしています。