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【CD購入録】SEVENTH WONDER「TIARA」(2018)

  • 2018/10/11(木) 00:00:00

【CD購入録】
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SEVENTH WONDER「TIARA」(2018)

Tommy Karevik(Vo)KAMELOTに加入したことでバンドの知名度がグンと上がったスウェーデン産プログレメタルバンドSEVENTH WONDERの5作目を買いました。カリスマ的シンガーRoy Khanの後任という難しい役割を見事にこなしたTommyでしたがKAMELOTでの活動は多忙を極めたようで、2012年に加入して以降KAMELOTではコンスタントに3枚のフルアルバムを発表したのに対してSEVENTH WONDERとしては8年振りの新作となります。長いスパンが空いてしまったものの今回もSEVENTH WONDERらしいメロディを重視したプログレッシブメタルが展開されていて、中でも②The Everones、⑤Victorious辺りは初めて聴いた時から口ずさめそうなキャッチーなメロディが耳を捉えるし、⑩By The Light Of The Funeral Pyresはメロパワと呼んでも差し支えなさそうな疾走曲となっていて良い意味でこのバンドらしくないですね。また、コンセプトアルバムでもある本作の核となっていると思われる⑥Farewell (Part 1: Tiara's Song)、⑦Farewell (Part 2: Goodnight)、⑧Farewell (Part 3: Beyond Today)の3部作やエンディングの⑬Exhaleも聴き応えがあります。聴き込みを要する作品が多い彼等ですが今回はその中でもとっつきやすい部類に入るのではないでしょうか。

SEVENTH WONDER「THE GREAT ESCAPE」(2011)

  • 2018/09/29(土) 00:00:00

THE GREAT ESCAPE
【No.523】
★★★(2011)

DREAM THEATERがシーンに残した名盤「IMAGES AND WORDS」(1992)の流れを汲むスウェーデン産プログレメタルバンドSEVENTH WONDERの4作目。2nd「WAITING IN THE WINGS」(2006)、3rd「MERCY FALLS」(2008)がいずれも素晴らしい内容だったにもかかわらず、国内盤リリースに至らなかったことにヤキモキしていた僕にとっては待望の日本デビュー盤ですね。本作と同時に国内盤が発売された「MERCY FALLS」はアルバムを通してひとつの物語を描くコンセプト作品だったのに対して今回はそれぞれの楽曲が独立した構成で、本編ラストに配された30分越えの超大作⑦The Great Escapeはスウェーデンの詩人でノーベル賞作家のハリー・マーティンソンの「アニアラ」というSF小説を題材にしているそうです。

テクニカルでありつつも分かりやすいメロディが楽しめた「WAITING IN THE WINGS」でこのバンドのファンになった僕としては、コンセプトアルバムでもあるせいか前作では複雑なサウンドに変化したと感じていました。今回も基本的には「MERCY FALLS」の延長線上にある1枚と言えそうで数回聴いただけでは覚えられない、それでいて繰り返し聴きたくなる不思議な魅力に溢れたプログレメタルが展開されています。初めて聴いた時は重厚感に満ちた①Wisemanのイントロにテンションが上がったものの、キャッチーさを抑えた曲調に煮え切らない印象が残りました。それ以降も時折ハッとさせられる美旋律が登場しつつも、聴き終えた時には頭にメロディが残っていなかったため取っ付きにくさを感じたのは事実ですね。

そんなもどかしさを感じながらもリピートしたくなる魔力を持った本作は聴くほどに味わいが増してくる典型的なスルメ盤。独特のグルーヴ感とAOR風のメロディが融合した②Alley Cat、複雑な構成の中で美メロが効いている③The Angelmakerなどは中毒性が高いし本作の中ではキャッチーな部類に入る④King Of WhitewaterTommy Karevik(Vo)の妹Jenny Karevikが客演したバラード⑤Long Way Homeなど、購入して1年近く経つ頃に本作の良さがわかってきました(苦笑)。後にRoy Khan(Vo)の後任としてKAMELOTに加入することになるTommyはKAMELOTでは見せないような力強い歌声を披露するなど豊かな表現力を発揮、インストパートも相変わらずの充実振りでニヤリとしてしまいます。⑦は素晴らしいメロディが随所に登場するものの、あまりの長さに聴き疲れしてしまう感は否めませんね。素材としては優れたものが多そうなので、この30分を何曲かに分けてくれた方が個人的には嬉しかったかな…(元々20分を超える曲は苦手なので)。個人的には前作、前々作の方が好きですが一般的には本作の評価はかなり高いようなのでプログレメタルファンにとっては必聴の1枚かもしれません。

【音源紹介】
Alley Cat

SEVENTH WONDER「BECOME」(2005)

  • 2018/09/17(月) 00:00:00

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【No.522】
★★(2012)

ノルウェーのCIRCUS MAXIMUSとともに北欧プログレメタル界のホープとして注目しているSEVENTH WONDERの1stアルバム。彼等に関しては今や「KAMELOTのシンガーでもあるTommy Karevikが在籍するバンド」と言った方が通りが良さそうですがTommyは2nd「WAITING IN THE WINGS」(2006)からの加入(厳密には本作完成後)なので、このアルバムでは後にSILENT CALL、THAURORODでもリードシンガーを務めるAndi Kravljacaが歌っています。メロディ重視のプログレメタルというSEVENTH WONDERの根幹部分は本作で既に固まっているものの、ネオクラシカルサウンドが色濃く表れているのが他のアルバムとの差別化ポイントですね。

オープニングを飾る①Day By Dayのイントロからして母国スウェーデンの御大YNGWIE MALMSTEENを彷彿とさせるし、③The Damnedもチェンバロサウンドとギターの絡みがネオクラテイストを強く感じさせてくれます。またAndreas Blomqvist(B)が自己主張の強いベースを弾いているため故Marcel Jacob(B/TALISMAN etc)在籍時のYNGWIEを連想させることもしばしば(実際AndreasはMarcelのレッスンを受けたことがあるそうです)。シンガーのAndiも高音域ではGoran Edman(Vo/ex- YNGWIE MALMSTEEN etc)、優しく歌うとBenny Soderberg(Vo、Key/ex-FORTUNE、CLOCKWISE)のように聴こえるなど北欧メタルを象徴する歌い手に似た側面があって北欧らしさを強調する一因となっていますね。

プログレメタルにカテゴライズされるSEVENTH WONDERですが、本作では①や③のようなシンプルに駆け抜けていく楽曲の方が気に入っています。なおシークレットトラックとして収録されている①のバラードバージョンも味わい深くてグッド。ただし垢抜けなさが残っているのも事実だし、メロディの充実度も2nd以降の作品には及ばないので、そのポテンシャルの高さは感じつつも物足りなさもありますね。奇しくも本作はCIRCUS MAXIMUSのデビュー作「THE 1ST CHAPTER」と同年にリリースされていますが、この時点ではCIRCUS MAXIMUSに軍配が上がるというのが正直なところです。バンドはこのアルバムで時折見せていた煌めきを次作「WAITING IN THE WINGS」で一気に開花させることとなります。

【音源紹介】
The Damned

【CD購入録】SEVENTH WONDER「BECOME」(2005)

  • 2012/11/12(月) 00:00:00

【CD購入録】
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SEVENTH WONDER「BECOME」(2005)

Roy Khan(Vo)の後任としてKAMELOTに加入したTommy Karevik(Vo)が在籍するスウェディッシュ・プログレメタルバンドSEVENTH WONDERのデビューアルバムを買いました。といってもTommyがSEVENTH WONDERのシンガーになったのは2nd「WAITING IN THE WINGS」(2006)からなので本作では後にSILENT CALLを結成するAndi Kravljacaがフロントマンを務めています。基本的にはDREAM THEATER系のサウンドでありながら難解さをそれほど感じさせないこのバンドらしいアプローチは確立されているほか、本作は他のアルバムよりネオクラシカル色が濃いように思いますね。コンセプトアルバムだった3rd「MERCY FALLS」(2008)、30分超の大作に挑んだ4th「THE GREAT ESCAPE」(2011)とは異なりコンパクトな楽曲単体で勝負しているイメージですが、同系統の2ndに比べると少し物足りない印象も…。ただ、この辺りは2nd以降のアルバムを聴いた後での感想なのでデビューアルバムとして見れば十分魅力的な作品だと思います。なおシークレットトラックとして①Day By Dayのバラードバージョンが収録されていて、僕はオリジナルよりもこちらの方が好きですね。

【CD購入録】SEVENTH WONDER「THE GREAT ESCAPE」(2011)

  • 2011/03/24(木) 00:00:00

【CD購入録】
THE GREAT ESCAPE
SEVENTH WONDER「THE GREAT ESCAPE」(2011)

僕が日本盤のリリースを待ち望んでいたスウェーデン産プログレメタルバンドSEVENTH WONDERの4作目を買いました。バンドは本作で日本デビューを飾るとともに前作「MERCY FALLS」(2008)の日本盤も同時にリリースしています。本作もこれまで同様、豊潤な歌メロが乗るプログレメタルサウンドを提示してくれているのですが、今回はこれまで以上にボーカルメロディが難解なので即効性は低いように思えます。個々の旋律が耳に残るというよりは、アルバム全体が構成するメロディがじわじわと胸に沁みるという感じでしょうか。今回は30分の超大作⑦The Great Escapeを収録していることもあって作品の全体像を掴むには更なる聴き込みが必要なようですね。しばらくはヘヴィローテーションで聴きまくろうと思っています。

SEVENTH WONDER「MERCY FALLS」(2008)

  • 2008/12/06(土) 09:43:34

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【No.079】
★★★★(2008)
年間ベスト2008年第10位

前作「WAITING IN THE WINGS」(2006)が素晴らしかったため、現在のプログレメタルシーンの中で僕が一番期待し、注目しているバンドSEVENTH WONDER待望の3作目です。本作はバンド初のコンセプトアルバムとなっていて、全15曲で74分に渡る濃密な世界が繰り広げられています。前作と同じく「IMAGES AND WORDS」期DREAM THEATERをパワーメタリックに仕上げたかのような極上サウンドは健在で、プログレメタルバンドにありがちな複雑な曲展開、小難しさは最小限に留めているので本格的なプログレは苦手な僕にも聴きやすい音になっています。

SEVENTH WONDERの大きな武器は耳に残る歌メロと、それを歌い上げるTommy Karevik(Vo)の存在です。優しいジェントル歌唱とアグレッシヴな唱法を表情豊かに使い分けていて⑤Tears For A Father、⑦Tears For A Son、⑬One Last Goodbyeといった弾き語りスタイルのシンプルな楽曲では、彼の歌声が一際輝いています。演奏陣も負けておらず、バンドリーダーAndreas Blomqvist(B)が操る太いベースラインとそこに絡むJohnny Sandin(Ds)の手数豊富なドラムとのコンビネーション、切れ味鋭いリフとメロディアスなソロを奏でるJohan Liefvendahl(G)、そして楽曲毎に絶妙の音色を駆使してギターと火花を散らすAndreas Soderin(Key)と、各プレイヤーに華があるのがいいですね。楽曲単位で見ても、アルバム前半のハイライトとなる起伏の激しい④Unbreakable、典型的SEVENTH WONDERチューン⑧Paradise、センス抜群のキーボードアレンジが美味しい⑪Hide And Seek、いかにもプログレメタルなテクニカルパートに始まりキャッチーなサビへと流れていく⑫Destiny Callsなど、親しみやすさとプログレらしい深遠な音世界を見事なバランスで織り込んだものが目白押しです。

と、非常に聴き応えのある1枚ではあるんですが、メロディのインパクトに関しては前作の方が上かなという気もします。曲間を繋ぐ意味深な会話やSEを挟んだり、これまでのメロディがフラッシュバックする⑭Back In Timeなど、コンセプトアルバムならではの工夫が仕掛けられている反面、本作随一の美旋律ナンバー⑤が2分足らずの小曲扱いになっていたり、⑬の感動的なメロディに登場人物の会話が被さったりと、コンセプトアルバムであることが逆に作品の足枷になっているように思える部分があるんですよね。コンセプトが楽曲を活かしきれていないというか…。とはいえ、過剰な期待を持たずに聴けば十分過ぎるほどに楽しめる好盤なので、これは僕が前作を聴いて大きな期待を抱いたせいかもしれませんが。とにかく今後も応援したいバンドだし、早くも次のアルバムが楽しみで仕方ありません。それにしても本作が現時点で日本発売の予定がないというのがホントに不思議。

【音源紹介】
・Unbreakable

【CD購入録】SEVENTH WONDER「MERCY FALLS」(2008)

  • 2008/11/02(日) 09:10:21

【CD購入録】
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SEVENTH WONDER「MERCY FALLS」(2008)

前作「WAITING IN THE WINGS」(2006)が素晴らしい出来だったため、僕の中で注目度がググッと急上昇したスウェディッシュ・プログレメタルバンドSEVENTH WONDERの3作目を遂に入手しました。オフィシャルサイト上で本作のダイジェスト音源を聴いて、気に入ったので探し回りましたが、なかなか見つけられずにいたところ、神戸メタラー(というか兵庫県メタラー)の聖地ブルーベルレコードで発見!本作はリーダーのAndreas Blomqvist(B)Tommy Karevik(Vo)が中心となって作り上げた物語に沿って展開するバンド初のコンセプトアルバムとなっていて、全15曲で70分以上に渡る壮大でドラマティックな大作に仕上がってます。そのためか今のところ、個々の楽曲のインパクトは前作の方があるように思いますが、聴き込み甲斐がありそうな1枚なので、じっくり対峙したいと思っています。このバンドの「IMAGES & WORDS」期のDREAM TEHATERがパワーメタル寄りになったようなサウンドが好きなんですよね。

SEVENTH WONDER「WAITNIG IN THE WINGS」(2006)

  • 2008/10/27(月) 07:31:19

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【No.061】
★★★★(2007)
スウェーデン産DREAM TEHATER系プログレメタルバンドSEVENTH WONDERの2作目。デビュー作は未聴ですが、このアルバムを聴く限り将来性を十分に感じさせてくれるバンドの登場です。リズムチェンジを伴った緻密な曲展開の中にキャッチーなメロディを流し込む手法は、DREAM THEATERの傑作「IMAGES & WORDS」と同じベクトルを向いていますが、北欧ならではの透明感と哀感に満ちたウェットな楽曲が魅力的で、フォロワーの一言で片付けるには勿体ないほどの逸材だと思います。

「北欧出身のプログレメタルバンド」という共通項から連想するCIRCUS MAXIMUSが魅力的な歌メロを上質のハイトーンボーカルが歌い上げるのに対し、このSEVENTH WONDERはよりプログレメタルの王道を行くサウンド(シンガーTommy Karevikもかなり上手い)で、インストパートのスリリングさに関してはこちらの方が好きかも。9分に渡るタイトルトラック③Waiting In The Wingsを筆頭に、曲の勝負どころでJohan Liefvendahl(G)が紡ぎ出すメロディックでややクサいメロのネオクラシカルギターもさることながら、僕を惹きつけてやまないのはAndreas Blomqvist(B)が極上のセンスでもって弾きまくるテクニカルなベースラインです。曲によってはギター以上に目立ってしまう彼の太いベースサウンドは、同郷の大先輩Marcel Jacob(B/LAST AUTUMN’S DREAM、TALISMAN、ex-YNGWIE MALMSTEEN etc)を髣髴とさせるほどです。

楽曲としてはキャッチーに疾走する名曲⑤Not An Angel、テクニカルな展開が主体ながらサビの聴かせどころでインパクト抜群のメロディが耳を捉える⑧The Edge Of My Blade、ピアノとストリングをバックに感動的なメロディを歌い上げるバラード⑨Piecesが特に気に入ってます。いつか、プログレメタルの名盤を作ってくれるそうな予感が伝わってくるこのアルバムで日本デビューできなかったのが不思議でなりません。一足先に日本デビューを果たしたCIRCUS MAXIMUSにも決してひけをとらないセンスを持ったバンドだと思います。今後の更なる活躍を確信させてくれる1枚です。

【音源紹介】
・Not An Angel