CHILDREN OF BODOM「HATE CREW DEATHROLL」(2003)

  • 2015/03/07(土) 00:00:00

HATE CREW DEATHROLL
【No.421】
★★★★(2003)
年間ベスト2003年第5位

デス/ブラックメタルにネオクラシカルギターと派手なキーボードを融合させるという独自のサウンドで1998年にデビューして以降、順当な成長振りを見せるCHILDREN OF BODOMの4作目。前作「FOLLOW THE REAPER」(2000)はこれまでで最もJanne Wirman(Key)のプレイが目立っていたのに対して今回はキーボードを(このバンドにしては)グッと抑え、ギターに重きを置いた作風となっています。それと連動するように男声コーラスや一緒に歌えそうなパートが増えているのも特徴でヘヴィかつブルータル、それでいてキャッチーなメタルを生み出すことに成功していますね。デビューアルバムから3rdまでは着実に前進しているという印象でしたが、今回は「化けた」と言えるほど飛躍していて驚きました。

まずはオープニングの①Needled 24/7からして強烈。バンドの代名詞にもなっている「ジャンジャン!」というキーボードで幕を開けたかと思うと極上のメロディとブルータリティが押し寄せてくるこの曲は間違いなくキラーチューンです。心地よいグルーヴ感の中で「666!!(シックシックシックス!!)」と叫ぶAlexi Laiho(Vo、G)が堪らなくカッコいい②Sixpounder、Janneが大きな見せ場を作り出すソロパートだけでなくリフワークも秀逸な③Chokehold(Cocked'N'Loaded)、そこから間髪入れずに繋がる④Bodom Beach Terrorも激しいサウンドの中で美味しいギターフレーズが乱舞していてテンションは上がりっぱなしです。チルボド流のメロウなバラード(?)⑤Angels Don't Killで一息ついた後は怒涛の後半へ突入。従来のネオクラテイストとキャッチーなコーラスが同居した⑥Triple Corpse Hammerblow、邪悪なムードを発散しながら疾走するイントロに始まりサビではシンガロングを誘うコーラスを配した⑦You're Better Off Dead、そして⑧Lil' Bloodred Ridin' Hoodの余韻に浸る間もなくドラマティックにスタートするタイトル曲⑨Hate Crew DeathrollはCHILDREN OF BODOMの魅力を詰め込んだようなナンバーで、これを本編ラストに持ってくる配置も素晴らしい。恒例のカバーはSLAYER⑩Silent ScreamRAMONES⑪Somebody Put Something In My Drinkの2曲で、前者のハマり具合は見事だし後者ではこれまでと違って「歌うAlexi」が新鮮です。

Alexi、Janneという2人のスタープレイヤーに加えてリズムギターとして土台を支えるAlexander Kuoppala、音質の向上によってその実力がより明確に伝わってくるようになったHenkka Blacksmith(B)、Jaska Raatikainen(Ds)のリズム隊からなる布陣は鉄壁ですね。個人的な好みでは2nd「HATEBREEDER」が最高傑作だという思いに変わりはないものの、CHILDREN OF BODOMが自身の音楽性を完成させた本作こそがバンドにとっての最重要アルバムと言えるでしょう。それだけでなくバンドは本作で新世代メタルシーンにおけるひとつのスタイルを確立したと思います。難点を挙げるとすれば、このアルバムがこれ以上ないほどにチルボドサウンドの理想型を体現しているため次回以降の作品を聴いても物足りなさを感じてしまう点でしょうか…(苦笑)。

【音源紹介】
・Needled 24/7

【CD購入録】CHILDREN OF BODOM「HALO OF BLOOD」(2013)

  • 2015/03/04(水) 00:00:00

【CD購入録】
HALO OF BLOOD
CHILDREN OF BODOM「HALO OF BLOOD」(2013)

Alexi Laiho(Vo、G)率いるフィンランド産エクストリームメタルの雄CHILDREN OF BODOMの8作目を買いました。リリース前から本作は2nd「HATEBREEDER」(1999)、3rd「FOLLOW THE REAPER」(2000)を彷彿とさせる作風だという評判でしたが、前作「RELENTLESS RECKLESS FOREVER」(2011)もメロディアスになったと言われつつ過去作品ほどツボにはまらなかったので今回も様子見していました。いざ聴いてみると緊張感に溢れたリフと流麗なギターワークがカッコいい①Waste Of Skin、ブラックメタル風に爆走する②Halo Of Bloodなど掴みは上々。耽美的なチルボドという新境地を見せる⑦Dead Man’s Hand On Youもアクセントになっているし、「これが聴きたかった」と言わずにいられない⑨All Twistedのような曲もあります。バンド初期の雰囲気を残しつつ、5th「ARE YOU DEAD YET?」(2005)以降に強まったモダンテイストも織り込んだ本作はバンドの集大成的なアルバムと言えそうですね。

CHILDREN OF BODOM「FOLLOW THE REAPER」(2000)

  • 2015/03/01(日) 00:00:00

FOLLOW THE REAPER
【No.420】
★★★(2000)

ARCH ENEMYと並んで僕にメロディック・デスメタルの門戸を開いてくれたテクニカル様式美ブラック・メタル・バンド(本作の帯タタキより抜粋)CHILDREN OF BODOMの3rdアルバム。バンドが持つ攻撃性はキープしつつ、よりストレートで正統派メタル風になりサウンドプロダクションも向上した本作は順当な成長振りを見せつける1枚となっています。若くして北欧エクストリームメタル界を代表するギタリストの一人となったAlexi Laiho(Vo、G)は相変わらず凄まじいプレイを連発しているし、Janne Wirman(Key)のフィーチュア度が更に高まっています。背筋も凍るほどに冷徹なイントロ、バッキングでも確かな存在感を示しソロになると華麗に弾きまくるJanneはチルボドサウンドの鍵を握るほどの存在になっていますね。

アルバムタイトルを冠したオープニングトラック①Follow The Reaperからしてギターとキーボードによる激しいバトルが展開され、その勢いは衰えることなくチルボドらしさ満点の②Bodom After Midnight、③Children Of Decadenceまで持続していきます(前者は一緒に歌えそうなパートもあって新鮮)。また⑤Mask Of Sanityではジャーマンメタルにも通じる明朗な歌メロが飛び出してきて驚かされるし、シングルカットされた⑦Hate Me!は本作の特徴であるキャッチーさ、わかりやすさを端的に表した名曲です。①、⑤、⑦などはバンドの代表曲と言っても過言ではないでしょう。

ただ前作「HATEBREEDER」(1999)とそれに伴うライブ盤「TOKYO WARHEARTS」(1999)で彼等のファンになった僕としては、ネオクラシカル色やクサいメロディが減退している点に物足りなさを感じるのも事実。各パートとしてはカッコいいと思える場面が次から次へと出てくるのですが、ひとつの曲として聴くと印象に残るものとそうでないものがあるんですよね…。また、音質が良くなっている一方でリズムギターのサウンドが鋭すぎて聴き疲れしてしまうのも気になりました。そんな不満点はあるものの、僕がこれまでに聴いたCHILDREN OF BODOMのアルバム群(デビュー作〜7th「RELENTLESS RECKLESS FOREVER」)の中でも本作はトップクラスの出来だし、聴きやすさという点でも秀でているのでCHILDREN OF BODOMのみならずメロデスというジャンルに入門する際にもピッタリの作品だと思います。

【音源紹介】
・Mask Of Sanity

CHILDREN OF BODOM「TOKYO WARHEARTS LIVE IN JAPAN 1999」(1999)

  • 2014/06/21(土) 00:00:00

TOKYO WARHEARTS LIVE IN JAPAN 1999
【No.399】
★★★★(1999)
年間ベスト1999年第3位

暴虐のブラックメタルと美麗なネオクラシカルエッセンスを融合させた「SOMETHING WILD」(1998)で衝撃的なデビューを飾り、2nd「HATEBREEDER」(1999)で更なる進化を遂げたCHILDREN OF BODOMIN FLAMESをメインアクトにしてSINERGYと共に初来日を果たした模様を収録したライブアルバム。当日のライブに参戦した方々の間ではメインのIN FLAMESを食ってしまうほど素晴らしいパフォーマンスだったという評判のようですが、本作を聴くとそんな高評価にも納得できますね。ちなみにSINERGYは1999年にデビューしたヘヴィメタルバンドで女性シンガーKimberly Gossの確かな歌唱力とルックスのインパクトに加えてIN FLAMES、CHILDREN OF BODOMそれぞれの中心人物Jesper Stromblad(G)、Alexi Laiho(G)が在籍していたり、当時AlexiとKimberlyが恋人関係にあったことなどから注目を集めていましたが後にAlexi達は関係を解消、バンドも3rd「SUICIDE BY MY SIDE」(2002)を最後に消滅しています。

【トラックリストと収録アルバム】
01. Intro(アメリカのテレビドラマ「マイアミ・バイス」のテーマを基にしたイントロ)
02. Silent Night, Bodom Night(2nd「HATEBREEDER」)
03. Lake Bodom(1st「SOMETHING WILD」)
04. Warheart(2nd「HATEBREEDER」)
05. Bed Of Razors(2nd「HATEBREEDER」)
06. War Of Razors(ギター/キーボードソロ)
07. Deadnight Warrior(1st「SOMETHING WILD」)
08. Hatebreeder(2nd「HATEBREEDER」)
09. Touch Like Angel of Death(1st「SOMETHING WILD」)
10. Downfall(2nd「HATEBREEDER」)
11. Towards Dead End(2nd「HATEBREEDER」)

バンドのマスコットキャラである死神(?)がアニメ調にデフォルメされ、ゴジラらしき怪獣と対峙するアルバムジャケットには思わず苦笑いしてしまいますが肝心の内容はというと、デビュー2年目の初来日で早くもライブ盤リリースするというバンドの勢いをそのまま反映させた熱い1枚となっています。選曲面についても彼等のライブに欠かせない②Silent Night, Bodom Night、⑩Downfallといった2ndからの曲を中心に、デビュー作の美味しいところも押さえていて初期ベスト盤と言っても差し支えないほど充実しています(唯一の不満はバンド名を冠したChildren Of Bodomが入っていないことくらい)。またライブ盤でありながらスタジオアルバム以上に音が良く、超絶テクニックを見事に再現してしまうどころかオリジナルよりも更に速くアグレッシブなバージョンとなっている点も見逃せません。

そんなバンドの中心にいるのはやはりAlexiとJanne Wirman(Key)の2人。⑥War Of Razorではソロバトルを繰り広げているほか僕の大好きな⑧Hatebreeder、⑪Toward Dead Endを筆頭にどの曲も本作のバージョンを聴いてしまうとスタジオ盤には戻れないほどカッコいい仕上がりになっています。CHILDREN OF BODOMは本作以降も加速度的に成長を続け、バンドとしての成熟振りを記録したライブDVD、2CD「CHAOS RIDDEN YEARS - STOCKHOLM KNOCKOUT LIVE」(2006)もリリースしていますが僕はバンドの熱い初期衝動を収めた本作の方が好きですね。

【音源紹介】
・Towards Dead End(Live)

【CD購入録】CHILDREN OF BODOM「RELENTLESS RECKLESS FOREVER」(2011)

  • 2012/05/26(土) 00:00:00

【CD購入録】
RELENTLESS RECKLESS FOREVER
CHILDREN OF BODOM「RELENTLESS RECKLESS FOREVER」(2011)

華麗なるネオクラシカルサウンドと暴虐性に満ちたデス/ブラックメタルを融合させた2nd「HATEBREEDER」(1999)での衝撃的な出会い、そして個人的に現代エクストリームメタルの新しい扉を開けた名盤だと思っている4th「HATE CREW DEATHROLL」(2003)のインパクトも絶大だったCHILDREN OF BODOMの7作目を買いました。前述のように、このバンドは僕のミュージックライフにおいて重要な意味を持つアルバムを発表してくれているのは事実ながら作品によって好き嫌いが分かれ、ここ最近の2作品はあまり好きになれなかったので期待以上に不安が大きい中で聴いてみました。数回リピートした現時点では前作「BLOODDRUNK」(2008)よりもキーボードサウンドが戻ってくるなど、若干ですが僕が好きだった頃の音像に近い作風だと思います(ただしアルバムを代表するようなキラーチューンはないような気も…)。CHILDREN OF BODOMというバンドの特色と呼べる要素は確かに存在するものの、肝心のメロディが耳に残らないという感じでしょうか。カッコいいと思える部分はあるけれど過去の名盤と比べると物足りなさが残る、そんな1枚という印象です。HR/HMの中でもメロパワを好む僕のようなリスナーにとって今の彼らの音楽性はストライクゾーンから外れているのかもしれませんね。ちなみに日本盤ボーナストラックとして⑪Angels Don't Kill、⑫Everytime I Dieのライブバージョンが収録されていますが、どちらも似た印象のミドルテンポなので今イチ盛り上がりに欠ける感があるのも残念かな。ちなみにバンドは今年の5月23日に結成15周年を記念したベスト盤「HOLIDAY AT LAKE BODOM」を発表しています。

CHILDREN OF BODOM「HATEBREEDER」(1999)

  • 2008/08/03(日) 07:47:58

HATEBREEDER
【No.019】
★★★★(1999)

ARCH ENEMYの「STIGMATA」でメロデスに目覚めた僕が1999年に出会った、ギターヒーローAlexi Laiho(Vo、G)率いるCHILDREN OF BODOMの2ndアルバムです。このバンドの特徴はAlexiのテクニカルなギターとJanne Wirman(Key)の派手さと華麗さを併せ持ったキーボードプレイ。ギターVSキーボードのインストバトルを随所でフィーチュアしているため、メロデスというよりはデス声で歌われている超アグレッシブなYNGWIE MALMSTEENまたはSTRATOVARIUSかと思える場面もあるほど。

そんなバンドの個性はオープニング曲でいきなり炸裂。ブリブリと唸るイントロに始まり、ギターとキーボードが美しい絡みを見せながら大疾走する①Warheart、悶絶級のイントロからして魅力爆発の②Silent Night, Bodom Night、楽曲そのものだけでなくラストのテクニカルバトルに圧倒される③Hatebreederと続く序盤3曲で完全に魅了されました。中盤以降も強力な曲が並んでいて、狂おしく悲哀に満ちたメロディと曲終盤のインストパートが堪らない⑤Towards Dead End、バンド名を冠するに相応しい名曲⑧Children Of Bodom、透明感あるキーボードのイントロから疾走し、クサいギターソロで盛り上がる本編ラスト⑨Downfallなど聴きどころ満載。

ネオクラシカルフレイヴァーと暴虐性溢れるサウンドが見事に融合し、CHILDREN OF BODOMの独自性を詰め込んだ本作こそがバンドの代表作だと僕は思ってます。ネオクラテイストを減退させ、骨太な正統派エクストリームメタルへ移行した4thも好きだけどやっぱりCHILDREN OF BODOMといえば、本作か1999年の初来日公演の模様を収めた「TOKYO WARHEARTS」が僕好みですね。

【音源紹介】
・Towards Dead End