マキシマム ザ ホルモン「ぶっ生き返す」(2007)

  • 2016/06/02(木) 00:00:00

マキシマムザホルモン
【No.472】
★★★★★(2007)
年間ベスト2007年第2位

日本の4人組ミクスチャーロックバンドマキシマム ザ ホルモンの4thアルバム。このバンドに関しては「ロッキンポ殺し」(2005)というヘンなタイトルの作品(漫☆画太郎によるジャケットも強烈)がBURRN!誌上でのレビューで70点そこそこだったという印象しかありませんでした。そんな中この作品が一部サイトで高評価を受けていたので興味本位でトライしてみたところ、実に面白いバンドということを発見。本作との出会いは2007年最大の衝撃と言えるほどのインパクトがあり、このブログでも同年の年間ベスト第2位に選出するほどハマりましたね。基本はハードコアなサウンドでありながら、先の読めない曲展開と混沌とした轟音世界の中に突如として切り込んでくるメロディアスパートが絶大なインパクトを誇っています。

各曲が目まぐるしく展開し豊かな表情を見せる作風は「MEZMERIZE」、「HYPNOTIZE」の2作品で僕を魅了したSYSTEM OF A DOWNを連想させますね。裏を返せば2005年にSYSTEM OF A DOWNに出会い、この手のサウンドにある程度の免疫があったからこそ本作を楽しめたのかもしれません。メロディのとっつきやすさとキャッチー度はSYSTEM OF A DOWN以上だし、このバンドは男女ノーマルボイス、シャウト、早口ラップとタイプの異なるボーカルが入れ替わり立ち替わり登場していて曲に絶妙な起伏と緩急をつけることに成功しています。これほどカオティックかつキャッチーな楽曲群を生み出せるマキシマムザ亮君(Vo、G)は正に鬼才。彼の頭の中はどうなってるんでしょうね。

どの曲も一筋縄ではいかないヒネクレっぷりで聴いていて楽しいのですが、重々しいイントロからヘヴィロック調に畳み掛けてきたかと思うと女声ボーカルによる歌謡曲風の叙情パートを経てクサメタリックに疾走する⑫「シミ」がハイライトですね。アルバム全体を通しても自然と身体が揺れてくるグルーヴィなリフに始まりハチャメチャな展開を見せるタイトル曲①「ぶっ生き返す!!」、流麗なメロディと共に駆け抜けるメタル調の②「絶望ビリー」、キュートなメロディを配した③「糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー」からキーボードに彩られたキャッチーなヘヴィロック⑬「恋のメガラバ」までテンションが下がることなく楽しめました。僕にとって馴染みの薄いジャンルから突如現れた名盤だと思います。歌詞は大半が日本語なのにほとんど聞き取れない上に歌詞カードを見ても意味不明だし、おそらく意図的に英語に聞こえるような歌い方をしているため海外のバンドのような感覚もありますね(内容は過激かつ下品だったりするので英詞のように聞こえるのは個人的に歓迎)。キワモノ的な要素もあるバンドなので聴き手を選ぶ音楽性ではありますが、僕のミュージックライフに欠かせない1枚となっています。

【音源紹介】
絶望ビリー