【CD購入録】ANGRA「AQUA」(2010)

  • 2015/02/07(土) 00:00:00

【CD購入録】
AQUA.jpg
ANGRA「AQUA」(2010)

ブラジルが誇るメロディックメタルの雄ANGRAの7作目を買いました。前作「AURORA CONSURGENS」(2006)があまり好きになれなかったのと、本作の評判があまりよろしくなかったことから聴くのが先延ばしになっていました。いざ聴いてみての第一印象は「Carry OnNova Eraが大好きな僕にとってはやや厳しいかな」という感じですね。本作のウィークポイントとしてEdu Falaschi(Vo)のボーカルに覇気がない、音質が軽いといった点が指摘されていますが僕としては耳に残るメロディが非常に少ないのが痛いですね。Eduの喉の調子を考慮した結果なのかもしれませんが高音域で歌う場面は皆無、淡々とメロディが流れていきます。数回聴いて印象に残ったのは癒し系バラード④Lease Of Lifeくらいでしょうか(聴き込むにつれて味が出てくるのかもしれませんが)。ANGRAで歌うことに限界を感じていたEduは本作を最後にバンドを脱退し、自身のバンドALMAHでの活動に集中していくこととなります。そしてANGRAの方はゲストボーカルになんとFabio Lione(Vo/RHAPSODY OF FIRE)を迎えてツアーを敢行することを発表。昨年12月17日にはFabioをフロントマンに据えたラインナップで8作目「SECRET GARDEN」をリリースしたので、いつかそちらも聴いてみようと思っています。

ANGRA「REBIRTH」(2001)

  • 2015/02/04(水) 00:00:00

REBIRTH
【No.417】
★★★★(2001)
年間ベスト2001年第8位

クラシックとパワーメタルを高次元で融合させた「ANGELS CRY」(1993)でデビューを果たし「ブラジルの至宝」と称賛されたANGRAでしたが、3rd「FIREWORKS」(1998)制作時から囁かれていた人間関係のもつれが表面化。アルバム完成後に中心人物のAndre Matos(Vo)がリズム隊を引き連れてバンドを脱退した時点でANGRAはもう解散してしまうだろうと思っていました。ところが残されたKiko Loureiro、Rafael Bittencourtのギターチームは諦めることなく後任メンバーを迎えてリリースに漕ぎ着けたのが通算4枚目にあたる本作です。僕はAndre特有の声がひっくり返るハイトーンが苦手で、世間での評価が高いデビュー盤を含むANGRAの過去作品にもさほど思い入れがなかったので「Andre不在のANGRAも聴いてみるか」という軽い気持ちで本作を手に取ったのですが、これが予想以上の名盤で驚きました。

本作の注目ポイントは何と言っても新加入ボーカリストEdu Falaschi(Vo/ex-SYMBOLS)のパフォーマンスでしょう。力強さだけでなくAndreに通じる繊細さも感じさせる彼のボーカルは絶品です(Eduも本作ではAndreを意識して歌ったと後に告白しています)。それでいて裏声になることもないので、僕にとっては結果的にANGRAに対する苦手意識がひとつ解消されたので嬉しいですね。また楽曲面でも期待を煽る序曲①In Excelsisに続き、正しく「ANGRA新時代」の到来を宣言するに相応しい名曲②Nova Eraやブラジリアンテイストを巧みに取り入れた2部構成からなる⑥Unholy Wars(Part I - Imperial Crown、Part II - Forgiven Return)、バンド分裂後最初に書かれた曲で終盤のハイライトとなっている⑨Running Aloneといった疾走曲には思わずガッツポーズが出てしまいます。それに加えて本作はミドル、バラード系も味わい深く魅力的なナンバーが多いという点も見逃せません。

各所で指摘されているようにアルバム構成はデビュー盤とよく似ていて「ANGELS CRY」を意識し過ぎているという声もあるようですが、解散寸前の状態からアルバムタイトル通りの「再生」を果たした作品だし、各曲のメロディがかなり充実しているので気になりません。楽曲単位で比べるとメロパワ史にその名を刻むCarry Onを筆頭にAngels Cry、Evil Warningといった「ANGELS CRY」の収録曲ほどの凄み、濃密さは感じられないもののNova Eraがバンドの代表曲であることは間違いないし、1枚のアルバムとして見れば僕にとっては本作こそがANGRAの最高傑作です。メンバー間の確執からバンドが分裂してしまったにも関わらず、こうしてポジティブな空気に満ちた復活作を生み出したKikoとRafaelに拍手を送りたいですね。ちなみにAndreの方もSHAMANというバンドを立ち上げ2002年に1stアルバム「RITUAL」を発表しています。

【音源紹介】
・In Excelsis~Nova Era