【CD購入録】VARIOUS ARTISTS「DIANE WARREN PRESENTS LOVE SONGS」(2005)

  • 2016/08/15(月) 00:00:00

【CD購入録】
LOVE SONGS DIANE WARREN PRESENTS
VARIOUS ARTISTS「DIANE WARREN PRESENTS LOVE SONGS 」(2005)

これまでに生み出した楽曲がアカデミー賞、ゴールデングローブ賞、グラミー賞など様々な賞にノミネート、複数の曲で全米1位を獲得しソングライターの殿堂入りを果たしている女性作曲家Diane Warrenのヒット曲を集めたコンピレーションアルバムを買いました。僕がDiane Warrenのことを意識するようになったのは映画「アルマゲドン」の主題歌で本作にも収録されている②I Don't Want To Miss A Thingがきっかけでしたね。その後Eric CarmenSomeone That You Loved BeforeSCORPIONSがベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共演した企画盤「MOMENT OF GLORY」(2000)収録のHere In My Heartも彼女のペンによる曲だと知り注目度が上昇、MEAT LOAF「BAT OUT OF HELL Ⅲ‐ THE MONSTER IS LOOSE」(2007)に提供したCry Over Meも良かったので、いつか彼女の作品集が聴きたいと思っていました。王道バラードを書かせたら彼女の右に出るものはいない、というのが本作を聴いた率直な感想ですね。どの曲も聴かせどころをしっかりと押さえた流石の出来栄えで⑥Nothing's Gonna Stop Us Now、⑦Can't Fight The Moonlight辺りはかなり気に入りました。本作は現在廃盤になっているそうですが、そんな事実が信じられないほどに良い曲が詰まった1枚だと思います。

【トラックリストとアーティスト名】
01.There You'll Be - FAITH HILL
02.I Don't Want To Miss A Thing - AEROSMITH
03.Because You Loved Me - CELINE DION
04.Un-Break My Heart - TONI BRAXTON
05.Blue Eyes Blue - ERIC CLAPTON
06.Nothing's Gonna Stop Us Now - STARSHIP
07.Can't Fight The Moonlight - LeANN RIMES
08.Look Away - CHICAGO
09.When I See You Smile - BAD ENGLISH
10.Love Will Lead You Back - TAYLOR DAYNE
11.How Do I Live - TRISHA YEARWOOD
12.If I Could Turn Back Time - CHER
13.Time, Love, & Tenderness - MICHAEL BOLTON
14.I Learned From the Best - WHITNEY HOUSTON
15.I Turn To You - CHRISTINA AGUILERA
16.Have You Ever - BRANDY
17.I'll Never Get Over You (Getting Over Me) - EXPOSE
18.Saving Forever For You - SHANICE

【CD購入録】VOLBEAT「OUTLAW GENTLEMEN & SHADY LADIES」(2013)

  • 2016/04/04(月) 00:00:00

【CD購入録】
OUTLAW GENTLEMEN SHADY LADIES
VOLBEAT「OUTLAW GENTLEMEN & SHADY LADIES」(2013)

ロカビリーメタルと評される独特の音楽性で母国デンマークは勿論、ヨーロッパ各地で人気を博しているというVOLBEATの5作目を買いました。バンドのアイデンティティである「ロカビリー」というジャンルはよくわからない僕ですが、彼等のサウンドはオーソドックスなHR/HMを基本にしつつキャッチーだったり、おどろおどろしかったり、北欧ならではの哀愁を感じさせたりと表情が豊かなので聴いていて楽しいですね。お気に入り曲はノリノリの曲調が気持ちいい④Dead But Rising、⑧My Body、爽やかさすら感じる⑨Lola MontezSarah Blackwoodなる女性シンガーをゲストに迎えた⑪The Lonesome Rider、演歌に通じる泣きとクサメロが耳に残る⑭Our Loved Ones辺りでしょうか(⑧はカバー曲ですが)。そんな楽曲群の魅力を増幅させているのがMichael Poulsen(Vo)の男前かつ渋いボーカルで、彼の歌声を聴いているとJB(Vo/GRAND MAGUS、ex-SPIRITUAL BEGGARS)が思い浮かびます。日本での注目度は高いとは言えない彼等ですが、本作がビルボードチャートでTOP10入りを果たすなどしているので、今後ビッグになっていくのかもしれませんね。

VITALIJ KUPRIJ「HIGH DEFINITION」(1997)

  • 2014/02/22(土) 00:00:00

VITALIJ H DEFINITION
【No.393】
★★★★★(1997)
年間ベスト1997年第6位

後にROYAL HUNTのフロントマンとしても活躍する超絶シンガーJohn West、スイス人ギタリストRoger Staffelbachらと共に結成したARTENSIONで1996年にデビュー、2000年にMark Boals(Vo/ex-YNGWIE MALMSTEEN etc)の2ndソロ「RING OF FIRE」でプレイしたことがきっかけで誕生したバンドRING OF FIREでも複数のアルバムに参加しているウクライナ出身のキーボードプレイヤーVitalij Kuprijによる初のソロアルバム。ARTENSIONはJohnが喉を手術したことも影響してか7th「FUTURE WORLD」(2004)を最後に活動休止状態、一方のRING OF FIREは2014年1月に約10年振りとなる新作「BATTLE OF LENINGRAD」をリリースしています。ARTENSIONでデビューした当初から話題となっていたHR/HM界屈指の速弾きテクニックとは裏腹に、彼が在籍するバンドの楽曲は歌メロが今ひとつなせいかのめり込めないのですが、このアルバムは僕がこれまでに聴いたインストゥルメンタル作品の中でも最高峰に位置する名盤です。

全9曲(①Beyond Infinity⑨Silent Destinyはイントロとアウトロ)という曲数だけ見ると、やや食い足りない印象もありますが1曲1曲の中身は非常に濃密。事実上の1曲目となるハイスピードチューン②High Definitionでいきなりガツンとかましてくれるし、クラシックピアニストとしての顔も持つVitalijのセンスに溢れた起承転結の流れが見事な③Symphony V、プログレ風の展開とネオクラシカルメタルがガッチリかみ合った④Divided World、気品あるピアノサウンドとメタリックな攻撃性が高次元で融合した⑧Parallel In Timeと名曲揃いです。これらの曲もさることながら本作最大のハイライトとなっているのが1分足らずの小品⑤Excerpt From Sonata In A Minor(Mozart)に続く⑥Opus 1.(Theme By Paganini)ですね。前者はモーツァルト、後者はYNGWIE MALMSTEENとも縁の深いパガニーニの曲で完璧なネオクラシカルメタルにアレンジされた⑥には鳥肌が立ちました。オリジナルとクラシックカバーという違いはあるものの、こんな背筋が震えるほどの感動をもたらしてくれたインストはYNGWIEの名曲Far Beyond The Sun以来かもしれません。

そして本作を語る上で欠かせないのがVitalijの相棒を務める…というか主役を食ってしまうほど凄まじいプレイを披露しているGreg Howe(G)です。数多くの技巧派ギタリストを輩出してきたSHRAPNEL RECORDS(本作の発売元でもあります)の創始者Mike Varneyに見い出された後、ハードロックからジャズ/フュージョン系へと音楽性を変えていったギタリストというイメージがあったのですが本作ではいかにもSHRAPNEL系のギタリストらしいテクニカルプレイをビシバシ決めてくれていますね。僕は素人なので詳しいことはわかりませんが、本作で聴けるネオクラシカルど真ん中のギタープレイは1997年当時のYNGWIEを凌駕する凄味が感じられます。随所でキーボードとギターが熱いバトルを繰り広げ、全体的に見ればギターの方が目立っているとさえ思える本作はVitalijのソロといよりもVitalijとGregという2人の天才によるコラボレート作品と呼んだ方がしっくりきます。僕はインスト作品を好んで聴くタイプではないのですがと本作とSTEVEN ANDERSON「GYPSY POWER」(1994)は別格ですね。

【音源紹介】
・Opus 1(Theme By Paganini)

【CD購入録】VEGA「WHAT THE HELL!」(2013)

  • 2013/12/07(土) 00:00:00

【CD購入録】
WHAT THE HELL!
VEGA「WHAT THE HELL!」(2013)

SUNSTORM、KHYMERA、FIRST SIGNALといったFRONTIERS RECORDSに所属するバンド/プロジェクトに楽曲を提供してきたTom Martin(G)James Martin(Key)のMartin兄弟が率いるメロディックロックバンドVEGAの2作目を買いました。今回のアルバムを聴くにあたって驚いたのは本作がFRONTIERSではなくCHILDREN OF BODOMなどを輩出した有名メタルレーベルSPINEFARMからリリースされているという点です。レーベル移籍の影響かジャケットもモダンな感じ(SEPULTURA「NATION」っぽい?)になっていて一抹の不安を覚えましたが、実際に聴いてみると極端に音楽性が変わっている訳ではなく安心しました。とはいっても適度な愁いを帯びたキヤッチーなメロディックロックが展開されていたデビュー作と比べて湿り気や哀愁といった要素は減退していますね。モダンなイントロ①Carnival Of Lost Soulsに続いて「ヘ!ヘ!ヘイ!」というパワフルなコーラスが耳に残る②White Knuckle Rideや骨太なタイトル曲③What The Hellを聴くとデビュー時とは別バンドかと思ってしまうほどですが、そんな新機軸においてもメロディは相変わらず魅力的だし前作のサウンドを継承している曲もあるのでリピートしています。

【CD購入録】VEGA「KISS OF LIFE」(2011)

  • 2011/09/19(月) 00:00:00

【CD購入録】
KISS OF LIFE
VEGA「KISS OF LIFE」(2011)

FRONTIERS RECORDSご用達のメロハーソングライターTomとJamesのMartin兄弟と、1999年にKICKで大々的なデビューを飾ったもののブレイクに至らずバンドは解散してしまい、その後EDEN、WILDKARDというバンドで活動してきたNick Workman(Vo)が新たに結成したニューアクトVEGAの1stアルバムを買いました。Joe Lynn Turner(Vo/ex-RAINBOW、YNGWIE MALMSTEEN etc)がフロントマンを務めるSUNSTORMの2nd「HOUSE OF DREAMS」(2009)で初めて彼らを知って以来KHYMERA、FIRST SIGNALなど数々のプロジェクトに彼らが楽曲提供しているのを聴いては「いつかMartin兄弟のバンドを聴いてみたい」と思うようになっていた僕の期待を裏切らない1枚だと思います。PVも制作されたリーダートラックにしてアルバム随一のキャッチーさを誇る②Kiss Of Life、北欧的なムード漂うバラード⑤Too Young For Wingsを筆頭に良曲が目白押し。NickはKICK時代と同じく、どこか煮え切らない印象もありますが、ハイトーンが今まで以上に伸びやかでシンガーとしての魅力がアップしたように思います。Martin兄弟には裏方のソングライターに徹するのではなく、このVEGAや他のバンド/プロジェクトでもいいのでどんどん前に出てきてもらいたいですね。

【CD購入録】VARIOUS ARTISTS「ONE FOR ALL ALL FOR ONE 東日本大震災チャリティ・アルバム」(2011)

  • 2011/07/13(水) 00:00:00

【CD購入録】
ONE FOR ALL ALL FOR ONE
VARIOUS ARTISTS「ONE FOR ALL ALL FOR ONE 東日本大震災チャリティ・アルバム」(2011)

日本のMARQUEE AVALONレーベルに所属するHR/HMバンドが新曲、未発表曲/テイクばかりを提供してくれた東日本大震災チャリティ・アルバムを買いました。こういう趣旨のアルバムは「作品としてのクオリティは二の次」という先入観があったのですが、本作はチャリティ・アルバムである以上に優れた楽曲が詰まった好盤だと思います。

【参加バンドとトラックリスト】
01. MARK BOALS: Shine
02. EDGUY: I'll Cry For You(EUROPEのカバー)
03. EPICA: Higher High
04. GOTTHARD: Heaven(Live Version Taken From Forthcoming Live Alubum)
05. GRAND ILLUSION: The One
06. HAREM SCAREM: No Justice(2011 Version)
07. LANA LANE: Street Of Broken Dreams
08. LAST AUTUMN'S DREAM: Nothin' Ever Hurt Like You
09. RIOT: Wings Are For Angels
10. ROYAL HUNT: Far Away(Different Version)
11. SOILWORK: Epitome: A Bit O'Me(Beatstation Remix)
12. SONATA ARCTICA: Hell Is Living Without You(ALICE COOPERのカバー)

参加アーティストの大半が僕のお気に入りバンドなのですが、まずはオープニング曲①が素晴らしい。Mark Boals(Vo/ROYAL HUNT、ex-YNGWIE MALMSTEEN etc)RING OF FIRE~SEVEN THE HARDWAYの僚友Virgil Donati(Ds)と共作したこの曲は希望に満ちたバラードであるだけでなく、Charlie Dominici(DOMINICI、ex-DREAM THEATER)、Roberto Tiranti(LABYRINTH)、Mat Sinner(SINNER)、Edu Falaschi(ANGRA)らが参加するなどゲストシンガーも豪華です。その他にも以前にメンバーが語っていた故Steve Lee(Vo)在籍時最後のライブ音源と推測されるGOTTHARDの名バラード④、本作のために再結成し名盤「MOOD SWINGS」(1994)収録曲をドラマティック・バラード風に仕上げてくれたHAREM SCAREMの⑥、オリジナルアルバムに入っていても遜色なさそうなLAST AUTUMN'S DREAMの⑧、作品の性質上バラード主体になる中で唯一のメタリックチューンとして輝きを放っているRIOTの⑨、D.C Cooper(Vo)の一時復帰が実現した今年4月の来日公演でも演奏された名曲にライブの想い出が甦るROYAL HUNTの⑩など、お気に入り多数。

自分が住んでいる日本という国が困難に直面している今、日本のために立ち上がってくれた参加アーティストには感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとう!

【現在の愛聴盤】VALENTINE「CHRISTMAS IN HEAVEN」(1997)

  • 2008/12/24(水) 08:13:36

【現在の愛聴盤】
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VALENTINE「CHRISTMAS IN HEAVEN」(1997)

【現在の愛聴盤】
今日はクリスマスイヴ…ということで、この時期ならではの作品を聴いています。本作はVALENTINEの4th「VALENTINE 4‐UNITED」(1997)からのセカンドシングルで、①Christmas In Heavenに未発表曲4曲を加えた構成です。「VALENTINE 4‐UNITED」の中でもかなりのお気に入りだったタイトルトラックだけでなく、他の楽曲もかなり充実しているのが本作のいいトコロ。

②1st X-Mas Without U(Dedicated To My Father)
タイトル通りロビー様の亡き父親に捧げられたバラードで大切な人を失った悲しみの中に、希望の光が差し込むような美しいコーラスが印象的。

③F Chopin/Fantasie #8211; Impromptu Op.66(ショパンの幻想即興曲)
ショパンのピアノ即興曲をカバー。「ピアニスト」ロビー様の華麗な演奏にウットリ。

④I Believe In You (Mozart Version)
ソロデビュー作「ROBBY VALENTINE」に収録されていた名曲をリメイク。モーツァルトバージョンというだけあって大幅にアレンジが変わっているだけでなく、歌詞も父親への想いを綴る内容となっています。

⑤L.V. Beethoven Symphony No.9-4th Mov-Ode "An Die Freunde"(交響曲第9番「合唱」から第4楽章"歓喜の歌")
ベートーベンの「喜びの歌」をゴージャスかつ華やかにアレンジ。クリスマスソングだけでなく、新年を迎えるに相応しいこういった楽曲を収録しているのがニクイですね。

VALENTINEというと、QUEENからの影響が色濃いというイメージがありましたが、本作の楽曲に関して言えばQUEENっぽさはほとんど感じません。シングル/ミニアルバム形式の作品は繰り返し聴くことは少ないのが正直なところですが、この作品は購入してから毎年この時期に聴いている1枚です。

今日は早めに仕事を切り上げて、ケーキでも買って帰ろうと思ってます。
皆様も良いクリスマスを。

VALENTINE「NO SUGAR ADDED」(1998)

  • 2008/08/16(土) 08:18:07

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【No.026】
★★(1998)

VALENTINEが自身の音楽を表現する中で、欠かせないキーワードである「大仰」「ドラマティック」という2大要素を抑えた(それでも十分ドラマティックですが)5thアルバム。このアルバムの感想はVALENTINEが創造する音楽に対して、「華麗な装飾をしすぎ」と感じているか、「ゴージャスでドラマティックな曲展開こそがVALENTINEの肝」と感じているかによって分かれそうですね。僕はどちらかというと後者なので、これまでの作品と比べると物足りないというのが正直な感想です。

とはいえ、キーボードが引っ張っていくアップテンポ⑦Back 2 Mars、VALENTINEの真骨頂である麗しのバラード⑨My Only 1で聴けるVALENTINEワールドは健在だし、かつてRobbyが在籍していたZINATRA1ST AVENUEの楽曲をリメイクした④Love Never Dies、⑪Never Ⅱ Lateの2曲は流石の出来栄えです。ただ、これらのリメイク曲が本作で最も印象的な楽曲になっているのは複雑ですが。

これまでの作品で築き上げたスタイルから距離を置き、VALENTINEとしてはシンプルな楽曲が多く、ともすればダークな印象(あくまでVALENTINEとしては)も感じられるのは、アルバム制作前にRobbyの父親が他界したことと無関係ではないと思います。ただ僕としては劇的な展開とドラマ性が控えめなこと以上に、メロディの魅力が前4作の域にまで達していないように思えることと、過去の楽曲を連想させるメロディがチラホラあることの方が気になりますね。

【音源紹介】
・My Only 1

VALENTINE「VALENTINE 4‐UNITED」(1997)

  • 2008/08/15(金) 08:17:03

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【No.025】
★★★★(1997)
年間ベスト1997年第8位

メロディアスでドラマティックな曲を作らせたら右に出る者はいないVALENTINEの4thアルバムは、これまでの作品の集大成とも言えるゴージャスな1枚となりました。ピアノサウンドで奏でられる明るくポジティブなメロディが支配的だった前作と初期にあった愁いのあるメロディラインががっちりと手を組んだ本作の楽曲群はどれも高品質な仕上がりです。

The Magic BreezeDreams Never Dieの流れを汲んだアップテンポチューンの割合がこれまでになく多い(②I Believe In Music、⑤Black & White United、⑪Back On The Trackなど)ため、アルバム全体に勢いがあります。その一方で、もはやVALENTINE節となったセンチメンタルなメロディが映えるクリスマスバラード③Christmas In Heavenで健在。それに加えて、どこか懐かしさを感じるメロディラインのインパクトが大きい新機軸のミドルチューン④Don’t Tell Meなど、自らの強みはキープしつつ従来のアルバムにはないタイプの楽曲を繰り出してくるあたりが素敵です。アルバム終盤の畳み掛けも素晴らしく、チャイコフスキーにインスパイアされたという⑬Concerto For The Unconditional Loveから共通のメロディを持った優しげなバラード⑭I Will Come Throughへ至る流れもほんと感動的。この人のアルバムって、収録曲が多い割りに最後までしっかり楽しめるのが大きな魅力ですね。

惜しむらくは、これまでのアルバムには必ず存在していた飛び抜けたキラーチューンがないことぐらい。裏を返せばアルバムに満遍なくいい楽曲が収められてるために、目立たない佳曲が目白押しということになるんですけどね。4作目になっても才能とアイデアの枯渇を感じさせることなく、優れた作品を発表し続けるあたりは流石です。

【音源紹介】
・I Believe In Music

VALENTINE「VALENTINE」(1995)

  • 2008/08/14(木) 12:56:29

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【No.024】
★★★★(1995)
年間ベスト1995年第3位

Robby Valentine(Vo、Key)がソロからバンドに名義を変更して放つ通算3枚目のアルバム。バンド名義になったからといって音楽性が変わるわけでもなく前2作で構築した美麗ハードロックサウンドは今回も健在で、よりポップに明るめの楽曲が多くなっているのが本作の特徴です。

何を置いても本作でまず触れなくてはならないのが①Godの存在。Robbyが敬愛するQUEENの名曲Bohemian Rhapsodyに似た構成を持つこの楽曲は、模倣だとかコピーだとかいうレベルを超越し、Robby独自のセンスで組み立てられたた孤高の1曲です。幾重にも重ねられたボーカルハーモニーに始まり、徐々に盛り上がっていく流れの中で圧巻のピアノソロからツーバス疾走パートへと雪崩れ込んでいく怒涛の展開があまりに素晴らしく言葉を失ってしまいます。これほどドラマティックな曲にはそうそう出会えません。またデビュー作のOver And Over Again、2ndのDon't Make Me Wait Foreverに続く珠玉のバラード曲としては⑫Ma Cherieが収録されてます。これまでの2曲と違い、メロディと歌詞にポジティブな空気が漂う清らかなバラードです。ひたすらポップなメロディが楽しい③Never Be Lonely、Robby流ハードロック⑬Dreams Never Dieそしてアルバムを感動的に締めくくってくれるドラマティックなインスト⑮Remi(これがボーナストラックというのにビックリ)と、ハイクオリティな楽曲が満載です。

アルバムの流れも練られていて、タイプの異なる1分台の楽曲を3曲続け、ヨーロッパ民謡風の⑧The Mourning Minstrelへ繋ぐというアルバム中盤は新境地だと思うし、アルバムのいいアクセントにもなってます。これまでの作品以上にピアノサウンドが強調されているためアルバムの雰囲気もやや異なっていますが、Robby Valentineというアーティストが生み出す甘美なメロディを随所で楽しむことができる傑作ですね。

【音源紹介】
・God

ROBBY VALENTINE「THE MAGIC INFINITY」(1994)

  • 2008/08/13(水) 18:11:22

THE MAGIC INFINITY.jpg
【No.023】
★★★★★(1995)

オランダの貴公子の愛称を持つRobby様こと、Robby Valentine(Vo, Key)の2ndアルバム。QUEENからの強い影響を受けた音楽性はそのままに、曲のクオリティが更にアップし、ハードな音像になってるのが嬉しいですね。前作以上にハードロックのダイナミズムを持った①The Magic Infinity、清らかな調べのピアノでシンプルに聴かせるバラード②Miss You Eternally、メロディアスなサビのコーラスが耳に残る③Only Your Love、Robbyの代名詞とも言える大仰なアレンジを控えた④Angel Of My Heartという冒頭の4曲だけで、本作のバラエティの豊かさを感じることができます。

前作以上にエッヂの効いたギターワークを堪能できるパートも多く、中でも①のメロディアスなソロが本当にカッコいい!ギタリストとしてクレジットされているRob Winterなるギタリスト、なかなかやりますね。ボーナストラック2曲込みで14曲(⑥The Reconcilationは1分弱の小曲)も収録されながら、そのどれもが高品質。特にRobbyならではのセンチメンタルな世界が満喫できるリリカルな名バラード⑦Don’t Make Me Wait Foreverがお気に入り。それとボーナストラックながら本作を語る上で外せないのが10分に渡る大作⑭Valentine’s Overture Part 2です。前作収録のPart 1も素晴らしかったですが、このPart 2でもRobbyのズバ抜けた才能を堪能できます。物悲しいピアノ、ハードにドライヴィングするパートのみならずラップまでも効果的に取り入れ、曲のエンディングにはボーナストラックの除く本作の収録曲12曲の各パートがフラッシュバックするという構成となってます。それを独自のアレンジで1曲に纏め上げてしまう、その才能に脱帽です。

コーラスを幾重にも重ねた壮大かつドラマティックなアレンジに注目が集まるRobbyだけど、肝心のメロディが実に魅力的なんですよね。天性のメロディメイカーとは正にこのこと。アルバムの曲順、構成も含めて文句なしの名盤!

【音源紹介】
・Mega-Man

ROBBY VALENTINE「ROBBY VALENTINE」(1992)

  • 2008/08/07(木) 20:10:31

ROBBY VLENTINEjpg
【No.021】
★★★★(1995)

1ST AVENUEZINATRAといったオランダ産メロディアス・ハードロックバンドのメンバーとして活躍していたRobby Valentine(Vo, Key)のソロデビュー作。QUEENをベースに独自のポップエッセンスを注入して作り上げられた徹底的にドラマティックでロマンティックな音世界は、初めて彼のアルバムを聴いた僕に大きな衝撃を与えてくれました。

壮大なピアノイントロから起伏の激しい展開を経てサビへ至る流れと、極めてキャッチーなサビメロが素晴らしい①The Magic BreezeからしてRobbyの非凡な才能が炸裂しています。どの曲にも耳を捉えるメロディラインが存在する本作の中でも、絵に描いたような美旋律バラード⑥Over And Over Again、QUEENからの影響をモロに感じさせつつも、有無を言わせない劇的な構築美にただただ感動するしかない⑫I Believe In Youが群を抜いて輝いています。極上のハードポップサウンドを体現する⑩Angel⑬Love Takes Me Higherも美味しいし、10分もあるボーナストラック⑮Valentine’s Overture Part 1はRobbyの多彩な音楽性が凝縮された一品です。

ハードロックとして考えると攻撃性やエッヂの鋭さは希薄だし、Robbyの繊細なボーカルスタイルに頼りなさが感じられるのは否めないけど、本作で聴けるメロディの洪水の前ではそんなことは些細な問題だと思えてきます。逆にRobbyの歌声は美しいバラードでは楽曲の儚さ、切なさを増幅させる大きな武器となっているほど。とにかくメロディアスでドラマティックな音楽が好きな人にとっては、避けて通れないんじゃないかと思えるほどの美旋律サウンドが詰まった1枚です。

【音源紹介】
・Over And Over Again