【CD購入録】REVOLUTION SAINTS「LIGHT IN THE DARK」(2017)

  • 2017/10/18(水) 00:00:00

【CD購入録】
LIGHT IN THE DARK
REVOLUTION SAINTS「LIGHT IN THE DARK」(2017)

Deen Castronovo (Ds/ex-JOURNEY)の歌唱力に注目したFRONTIERS RECORDSが立ち上げたメロディックロック・プロジェクトREVOLUTION SAINTSの2作目を買いました。Deen以外はデビュー作と同じくJack Blades(B/NIGHT RANGER)、Doug Aldrich(G/ex-BAD MOON RISING etc)が正式メンバー、作曲とプロデュースはAlessandro Del Vecchio(Key)という布陣です。前作に収録されていたErik Martensson(Vo、G/ECLIPSE)、Magnus Karlsson(G/PRIMAL FEAR)らのペンによる楽曲はなく、カバー曲の④I Wouldn't Change A ThingSimone Mularoni(G/DGM)がソングライティングに関わった⑤Don't Surrender以外はメンバーとAlessandroの共作となっていてバンド感は増したように思います。FRONTIERS RECORDSの作品は良くも悪くも手堅いイメージが強い中、セルフタイトルのデビューアルバムは突出したメロディックロックアルバムだったので今回もかなり期待していました。先行で公開されていた①Light In The Dark、②Freedomの2曲による掴みは上々だし、ノリのいいハードロック③Ride Onからバラード④に繋がる展開は流石ですね。ただアルバム後半に進むに連れてメロディの魅力は下がり気味なので、現在の感想としては良作ではあるものの前作には及ばないかな。余談ですが本作のアルバムジャケットはSHAKRAが2016年に発表した「HIGH NOON」にソックリ過ぎますね(笑)。同じ構図で鳥(フクロウ?)が目を見開いているREVOLUTION SAINTS、眼光鋭く睨みつけるSHAKRAという感じでしょうか。

【CD購入録】RECKLESS LOVE「INVADER」(2016)

  • 2016/12/20(火) 00:00:00

【CD購入録】
INVADER.jpg
RECKLESS LOVE「INVADER」(2016)

最近ではAlexi Laiho(Vo、G/CHILDREN OF BODOM)が結成したカバープロジェクトTHE LOCAL BANDのフロントマンとしてLOUD PARK 15に出演したことで話題となったOlli Herman(Vo)のメインバンドRECKLESS LOVEの4作目を買いました。前作「SPIRIT」(2013)ではI Love Heavy Metal、Metal Assといったタイトルの曲を収録、曲調もハードになっていましたが今回はバンドの根幹部分でもある楽しくポップなハードロックに焦点を当てていますね。「ウィアーザ ウィーケン、ウィアーザ ウィーケン♪」のコーラスが耳に残る①We Are The Weekend、疾走感のあるサビとそこに絡む掛け声がカッコいい②Hands、怪しげなメロディがクセになる③Monster、一転してソフトで幻想的な④Child Of The Sunと続く序盤が特に気に入っています。3rd収録のSo Happy I Could Dieに匹敵するキラーチューンこそないものの、北欧バッドボーイズロック界随一のメロディセンスは本作でも発揮されていますね。

【CD購入録】RAGE「THE DEVIL STRIKES AGAIN」(2016)

  • 2016/08/27(土) 00:00:00

【CD購入録】
THE DEVIL STRIKES AGAIN
RAGE「THE DEVIL STRIKES AGAIN」(2016)

15年以上バンドに在籍していた看板ギタリストVictor Smolskiと袂を分かった新生RAGEの第1弾アルバムにして通算22作目(ボーナスディスクとEP「MY WAY」付きの3枚組仕様)を買いました。VictorはリーダーのPeter "Peavy" Wagner(Vo、B)と並ぶRAGEの顔となっていたし、このバンドを聴くようになったのが「UNITY」(2002)からだったので今回の脱退劇はショックでした。しかも、ただの脱退ではなく人間関係が悪化したためPeavyがVictorとAndre Hilgers(Ds/SILENT FORCE)を解雇したらしくファンとしては悲しいですね…。そんな名うてのプレイヤー達の後任に迎えられたのがSOUNDCHASERなるバンドを率いてRAGEのツアーサポートをしたこともあるベネズエラ出身のギタリストMarcos Rodriguez、RAGEのマネージャーだったVassilios "Lucky" Maniatopoulos(Ds)の両名です。ちなみにSOUNDCHASERというバンド名はVictor期RAGEの代表作のひとつ「SOUNDCHASER」(2003)から取っていてMarcos自身も熱狂的なRAGEファンなのだとか。演奏の凄み、知名度のどちらも前任者に及びませんが楽曲の複雑化に伴いキャッチーさが後退していた前作「21」(2012)よりもストレートな作風なので第一印象は良いですね。飛び抜けた楽曲こそないものの冒頭の①The Devil Strikes Again〜④The Final Curtainの流れが気に入っています。

【CD購入録】RUSSKAJA「ENERGIA!」(2013)

  • 2016/05/06(金) 00:00:00

【CD購入録】
ENERGIA!.jpg
RUSSKAJA「ENERGIA!」(2013)

現時点での最新作でもある4th「PEACE, LOVE & RUSSIAN ROLL」(2015)でその存在を知り、ファンになったロシアン・ターボ・ポルカ・メタルバンドRUSSKAJAの3作目を買いました。「PEACE, LOVE & RUSSIAN ROLL」と比べると本作の方がHR/HM色は薄いように感じますね。その反面、ポルカやブラスサウンドが生み出す楽しげな雰囲気が強調され、メロディについても哀愁よりキャッチーさが前面に出ています。歌詞は英語よりもロシア語、ドイツ語の比率が大きいため意味はほとんどわかりませんが、タイトル曲①Energiaの「エェ!ネェ!ギィ!アァ!」を筆頭に曲名を連呼するサビが多いため初めて聴いた時から口ずさんでしまうし③Radost Moja、⑤Istanbul辺りのメロディもクセになります。何度もリピートしていた4thに負けず劣らず、今回も中毒性の高い1枚なのでしばらくヘビロテ決定ですね。

THE RASMUS「THE RASMUS」(2012)

  • 2015/12/04(金) 00:00:00

THE RASMUS
【No.456】
★★★(2012)

前作「BLACK ROSES」(2008)をリリース後、出世作の5th「DEAD LETTERS」(2004)以降の楽曲を中心に構成されたベスト盤「THE BEST OF THE RASMUS」(2010)を発表、2011年にはフロントマンLauri Ylonen(Vo)LAURI名義で初のソロアルバム「NEW WORLD」(輸入盤のみ)を制作するなどしていたTHE RASMUSの8作目。「DEAD LETTERS」に魅せられ過去作品を大人買いし、6th「HIDE FROM THE SUN」(2005)以降も欠かさずチェックしてきた僕ですが前作「BLACK ROSES」(2008)を聴いて美しいメロディに酔いしれつつも、ここ数作は同路線が続いたこともあり手詰まり感を抱いていました。今回もメロディ重視のミッドテンポが主体なのですが、心を揺さぶる泣きメロを軸にした従来路線から爽やかな曲調の中に仄かな哀愁を閉じ込めた楽曲をメインとした作風にシフトしています。

そんなアルバムの特徴はオープニングから如実に表れていて、前奏もなく「I can't believe that it's over〜♪」という幻想的な歌い出しからジワジワと盛り上がっていく①Strangerで早くも違いが感じられるし、シングルにもなったダンサブルな②I'm A MessもTHE RASMUSにしては明るめのナンバーです。THE RASMUSらしい哀感を持った③It's Your Night、④Save Me Once Againにしても泣きよりも優しさに満ち溢れた旋律がとにかく心地よいですね(特に④におけるLauriのエモーショナルな歌唱には神々しさを感じるほど…)。それ以外にも切なさの中に希望を感じさせるメロディが光る⑥End Of The Story、アルバムのポップサイドを象徴する⑦You Don't See Me、5th〜6thの頃に近い雰囲気が感じられる本編ラスト⑩Skyなども気に入っています。

エキサイティングな展開や高揚感はありませんが、聴き手を優しく包み込む楽曲群はひとつの物語を紡いでいくかのようで、聴き終えた時には穏やかな気持ちになっている自分に気づきます。4th「INTO」(2001)で確立した哀メロサウンドは僕の好みど真ん中でしたが、この路線では結局「DEAD LETTERS」を越えられないようにも思えたので本作のような方向転換は個人的にはアリですね。デビュー当時に比べると音楽性が大きく変わったバンドなので、ここから先どのように変化していくか楽しみにしていたら本作リリースから半年もしないうちにバンドは無期限活動休止することを発表してしまいました。このアルバムをセルフタイトルにしたのは、これがバンドの集大成になる可能性を見越してのことだったのかもしれません。ただしライブ活動は継続しているようなので、いつか新作を届けてくれると信じています。

【音源紹介】
I'm A Mess

THE RASMUS「BLACK ROSES」(2008)

  • 2015/11/28(土) 00:00:00

BLACK ROSES
【No.455】
★★★(2008)

フィンランドが誇るメランコリックロッカーTHE RASMUSの7thアルバム。本作を語る上で欠かせないのはBON JOVI、KISSなどを手掛けたこともある大物Desmond Childがプロデュースしているという点でしょう。5th「DEAD LETTERS」(2004)を聴いてファンになったDesmondの方から「是非一緒に仕事をしたい」と連絡してきたそうで、このエピソードからもTHE RASMUSの非凡さが窺えますね。大御所プロデューサーが関わることでバンドサウンドにどのような影響を与えるのか注目していましたが、それほど大きな変化はないように思います。このバンドの場合、泣きのメロディとLauri Ylonen(Vo)の哀愁ボイスという強烈な個性があるので安心して聴くことができますね。

バンドの根幹部分にブレはないものの前作「HIDE FROM THE SUN」(2005)にあったヘヴィなバッキングは影を潜め、電子サウンドやプログラミングを用いる場面が増えているので最早ハードロックと呼んでいいのかどうかも微妙になってきています。それが結果的に彼等らしい哀愁サウンドは保ちつつ、これまで以上のメジャー感を纏った好盤に仕上がっている辺りは流石。そんなバンドの持ち味は冒頭から発揮されていて、シングルカットされた①Livin' In A World Without Youを聴いた時点でガッツポーズでした。それ以降もTHE RASMUSらしい悲哀に満ちたナンバーが並び、アルバム後半にはシンフォアレンジがいい味を出している⑧Lost And Lonely、曲名通りの勇壮な響きを持った⑨The Fight、ミャウミャウしたキーボードが曲を引っ張る⑩Dangerous Kindといった新生面も見せてくれます。そんな実験的要素もある曲の後に、切ないメロディが胸に沁みるバラード⑪Live Foreverを配して本編を締めくくる構成もニクいですね。

というわけで今回も哀メロ満載の楽曲が楽しめる手堅い作品で、気がつけば何度もリピートしているのですがマンネリ気味に感じてしまうのも事実。意外性やワクワク感、このアルバムでしか得ることのできない「何か」がないように思うし、5th「DEAD LETTERS」(2004)と比べると物足りないというのが正直なところです。特にアルバム前半は似たテンポの曲が続くため連続して聴くと心地よい反面、1曲ずつを取り出すとあまり印象に残らなかったりするんですよね…。このクオリティで文句を言うのは贅沢だとわかってはいるものの、もう一押し欲しいと思ってしまう1枚です。

【音源紹介】
Livin' In A World Without You

THE RASMUS「INTO」(2003)

  • 2015/11/22(日) 00:00:00

RASMUS INTO
【No.454】
★★★(2007)

5th「DEAD LETTERS」(2004)が世界的にヒットし、フィンランドのみならずヨーロッパを代表する存在へと成長したTHE RASMUSの4作目。僕は「DEAD LETTERS」と6th「HIDE FROM THE SUN」(2005)の2作品に魅了され、本作を含むそれ以前のスタジオ盤4枚を大人買いしました。3rd「HELL OF A TESTER」(1998)で哀メロが顔を出すようになったものの、バンド初期の3作品はラップも取り入れたファンキーなロックサウンドが基本で、別バンドかと思うような路線だったのでTHE RASMUSの持ち味であるメランコリックロックが確立されたのは本作だと思っています。ちなみにバンドは1st「PEEP」(1996)がフィンランド国内でゴールドディスクを獲得するなど地元ではデビュー当初から売れっ子だったようですね。

本作を聴くまでTHE RASMUSは5th、6thしか知らなかったので、とにかく切ない哀メロで泣かせるバンドというイメージがありました。ところが、このアルバムはそんな泣きの要素を軸にしつつ甘酸っぱいメロディと快活で爽やかな雰囲気も感じられるのが特徴ですね。それを象徴するのが④F-F-F-Fallingでしょう。「DEAD LETTERS」にもボーナストラックとして収録されていたこの曲を5thの一部として聴いた時にはポップで異色な曲だと思っていたのですが、本作からのリメイクだと知って妙に納得しました。それ以外にも「Oh Yeah, Oh Yeah~♪」と歌う哀愁コーラスからドライヴ感に満ちたサビへの展開が秀逸な⑤Heartbreaker、温もりのある旋律が聴き手を優しく包み込んでくれる⑦Someone Else、「胸キュン」という言葉(もう死語?)がピッタリのメロディが堪らない⑧Small Town、そしてこれぞTHE RASMUSな激泣きバラード⑩Last Waltz辺りは大好きですね。特に④、⑤、⑧は本作ならではの楽曲だと思います。

初めて聴いた時は僕が抱くTHE RASMUS像とは異なる明るめのサウンドに違和感がありましたが、メロディ作りの上手さと声そのものにただならぬ哀感を含んだLauri Ylonen(Vo)の歌唱はこの頃から光っていますね。出世作「DEAD LETTERS」で開花するメランコリック・ゴシックテイストはやや控えめで、バンドのポップセンスや楽曲から感じられる温かみが心地よい1枚です。アルバム全体の完成度で言えば次作以降の方が上かもしれませんが、個々の楽曲を取り出して聴けば本作も負けていません。なお僕が持っているバージョンには本編ラスト⑩の後にシングルB面曲が追加され全14曲となっています。⑬Play DeadはLauriも大ファンだというBJORK⑭Used To Feel BeforeTHE KINGSTONE WALLのカバーなのですが、THE RASMUS印はしっかり刻まれていてバンドのアレンジ能力の高さが伺えますね。

【音源紹介】
F-F-F-Falling

THE RASMUS「HIDE FROM THE SUN」(2005)

  • 2015/11/15(日) 00:00:00

HIDE FROM THE SUN
【No.453】
★★★(2005)
年間ベスト2005年第10位

哀愁のメロディに満ち溢れた5th「DEAD LETTERS」(2004)を聴いて、すっかりファンになったTHE RASMUSの6作目。前作で彼等に魅了された日本のリスナーは僕だけではなかったようで、2004年10月にバンドは初来日も果たしています。そんな出世作に続くアルバムということで期待を胸に聴いてみると、メランコリックな旋律美は健在でありながら演奏は前作よりも若干ヘヴィに、それでいて曲調は耽美性を強めていて更にメロディを聴かせるスタイルになったように思いますね。冒頭の①Shotからして哀愁ダダ漏れ(笑)、続く②Night After Night(Out Of Shadows)で早くも本作のハイライトを迎えます。タイトルから推測するに、この曲は前作でも2曲目に配されていたIn The Shadowsのアンサーソングなのかな、と思ってみたり。聴き始めの段階で印象に残ったのは②くらいだったので当初は「悪くはないけれどTHE RASMUSにしては平均的な楽曲が多い」という感想でしたが、リピートする内に本作のメロディがジワジワと胸に沁み入ってきました。

キャッチーなシングル曲③No Fear、「ファラウェ〜 ファラウェ〜♪」と歌う物悲しいメロディが秀逸な④Lucifer's Angel、サビのコーラスがHAREM SCAREMっぽい⑥Dead Promises(同郷のチェロメタルバンドAPOCALYPTICAが客演)などもさることながら、アルバム後半の充実振りには目を見張るものがありますね。アコースティック調の淡々とした演奏と儚いメロディが絶妙にマッチしたバラード⑧Sail Awayから哀メロを丁寧に紡いでいく⑨Keep Your Heart Brokenへ至る流れは文句のつけようがないし、アルバム本編を幻想的に締めくくる⑪Don't Let Goも筆舌に尽くし難いほどの美しさを誇っています。そんな⑪の余韻に浸っているところに流れてく⑫Triggerもボーナストラックにしておくには惜しい佳曲です。

惜しむらくはそれに続く③の別バージョン⑬No Fear(Chris Vrenna Remix)が蛇足に感じられるという点でしょうか。アルバム曲のミックス違いにはあまり興味が持てないし、本作には複数のバージョンがあり異なる未発表曲が収録されているようなので、それらを1枚にまとめてくれた方が嬉しかったですね…。サウンドの焦点を哀メロ一本に絞ったことによって、バンドの揺らぎないアイデンティティを誇示することに成功している一方でF-F-F-FallingIn My Lifeのようなポップセンス弾けるナンバーがなくなったのは寂しくもあります。いくつかの不満点はあるし、流石に「DEAD LETTERS」と比べると地味な印象は拭えないものの前作がマグレではなかったことを証明するには十分の力作です。なお発売地域によって別々に収録されていたDancer In The Dark、Open My Eyesなどのボーナストラック全てが聴けるUS盤が2006年に発売されているようなので、これから本作を聴く方にはそちらをオススメしたいですね。

【音源紹介】
・Night After Night(Out Of Shadows)

THE RASMUS「DEAD LETTERS」(2004)

  • 2015/11/04(水) 00:00:00

DEAD LETTERS
【No.452】
★★★★(2004)
年間ベスト2004年第2位

フィンランドを代表するメランコリック・ロックバンドTHE RASMUSの5thアルバム。僕はこのバンドのことを全く知らず、たまたまCDショップで本作を試聴したのがTHE RASMUSとの出会いでした。冒頭4曲をワンコーラスずつ聴いた時点で迷わずレジに向かってましたね。いかにも北欧らしい哀愁が作品全体を覆っていて、随所で泣きのメロディを味わえる極上の一品です。Lauri Ylonen(Vo)のやや掠れたハスキーヴォイスと強力な哀愁のメロディから連想するのは、スウェーデン屈指のシンガーソングライターで現在はLAST AUTUMN'S DREAMで活躍するMikael Erlandsson(Vo)がデビューアルバムにして名盤の「THE 1」で繰り広げた世界観。そこにゴシックテイストを注入したら本作になるという感じですね。

粒揃いの楽曲が並ぶ本作の中でも一度聴いたら耳から離れないメロディを持ったシングル曲②In The Shadows、メランコリックな中にも力強さが感じられる④In My Life、メジャー感たっぷりの爽快なサビがBON JOVIを彷彿とさせる⑥Guiltyが群を抜いて素晴らしいですね。それ以外にも切なすぎるメロディラインが胸に沁みる③Still Standing、重々しいイントロから演歌に通じるクサいサビに繋がっていく⑤Time To Burn、バンドの持ち味を存分に発揮したバラード⑦Not Like The Other Girls、快活なロックチューンでありながら仄かな哀愁を纏った⑨Back In The Pictureなど、哀メロを軸にしつつ曲毎に異なる表情を見せてくれる点も高ポイントですね。それに加えて国内盤に収録されたボーナストラック4曲に関しても、前作「INTO」(2001)のリードトラック⑪F-F-F-Fallingを筆頭にオマケのレベルを超越していて聴き応えがあります。

僕にとっては未知のバンドだったTHE RASUMUSですが、このアルバムをリリースした時点で地元フィンランドは勿論ヨーロッパでも確固たる地位を築いていて本作もこれまでに300万枚ものセールス(!)を記録しているそうです。音楽性としてはHR/HMの範疇に含められるか微妙だし、エキサイティングな曲展開や派手なギターソロはないものの、とにかくメロディの充実度が尋常ではありません。本作を聴いて久々に「これぞ北欧」という楽曲を聴かせてくれるバンドに出会えた喜びに打ち震えたのも良い思い出です。このアルバムと出会った2004年は僕がHR/HMを聴くようになって10年目でしたが、年間ベストの2位と3位にランクインした本作とORPHANED LAND「MABOOL THE STORY OF THE THREE SONS OF SEVEN」を聴いて、世界にはまだ自分の知らない素晴らしいバンドがいることを実感しましたね。

【音源紹介】
In The Shadows

【CD購入録】RUSSKAJA「PEACE, LOVE & RUSSIAN ROLL」(2015)

  • 2015/09/22(火) 00:00:00

【CD購入録】
PEACE LOVE RUSSIAN ROLL
RUSSKAJA「PEACE, LOVE & RUSSIAN ROLL」(2015)

トランペット、バイオリン奏者も含むウィーン出身の7人編成メタルバンドRUSSKAJA(ラスカーヤと読むようです)の4作目を買いました。彼等のことは全く知らなかったのですが、バンドが自称する「ロシアン・ターボ・ポルカ・メタル」という言葉に惹かれて試聴してみたところ好感触だったので購入。ターボと呼ぶほどの疾走感こそないものの、ロシア民謡やポルカとメタルを見事に融合させていて面白いサウンドとなっていますね。知っているバンドで例えるなら僕の中で「元祖ポルカメタルバンド」となっているFINNTROLLDIABLO SWING ORCHESTRAのアバンギャルドさを加えて、キャッチーに仕上げたという感じでしょうか。中心人物のGeorgij Makazaria(Vo)の歌声もいい具合に枯れていて味わい深いし、英語だけでなくロシア語(?)で歌う場面もあり民謡フレーズとの相性抜群。プレイボタンを押した途端に流れてくる「パーパーパーパー パラッパラー♪」というブラスセクションから始まる①Rock 'n' Roll Today、ハラショーコーラスが印象的な③Hometown Polka、アルバムを颯爽と締めてくれるロシアンロールナンバー⑫Peace, Love And Russian Rollなどがお気に入りです。思わず踊りたくなるような楽しさと哀愁が同居するRUSSKAJAサウンドはクセになりますね。過去のアルバムも聴いてみたくなりました。

【CD購入録】ROYAL HUNT「DEVIL'S DOZEN」(2015)

  • 2015/08/20(木) 00:00:00

【CD購入録】
DEVILS DOZEN
ROYAL HUNT「DEVIL'S DOZEN」(2015)

僕のミュージックライフにおける最重要バンドのひとつROYAL HUNTの13作目を買いました。Andre Andersen(Key)がインタビューで前作「A LIFE TO DIE FOR」(2013)がROYAL HUNTのラストアルバムになる可能性を示唆していたため心配でしたが、こうして無事に新作を届けてくれたことが嬉しいですね。本作で繰り広げられているのはROYAL HUNTにしか作れないであろう気品に溢れたメロディックメタル。リリース前から公開されていた①So Right So Wrong、⑤Until The Day、最近の彼等にしては珍しいアップテンポの②May You Never (Walk Alone)などを筆頭にAndreらしいメロディが満載で以前から知っている曲のような気すらします(笑)。フォーキーなサウンドが顔を出す⑥Riches To Ragsはちょっと新鮮だったりするものの、予想を裏切る展開はほとんどなく安定感抜群のサウンドですね。今回も素晴らしい歌声を響かせるD.C. Cooper(Vo)もさることながら、このバンドらしさを感じるという意味では長年バックボーカルを務めるKenny Lubke(Vo/ex-NARITA)の存在が大きいと思います。

【CD購入録】REVOLUTION SAINTS「REVOLUTION SAINTS」(2015)

  • 2015/08/13(木) 00:00:00

【CD購入録】
REVOLUTION SAINTS
REVOLUTION SAINTS「REVOLUTION SAINTS」(2015)

本職はドラマーでありながら優れた歌唱力を誇るDeen Castronovo (JOURNEY)をフロントマンに据えてアルバムを制作する、というSerafino Pergino(FRONTIERS RECORDS社長)の発案から誕生したプロジェクトREVOLUTION SAINTSの1stアルバムを買いました。Deenの脇を固めるのはJack Blades(B/NIGHT RANGER)、Doug Aldrich(G/ex-BAD MOON RISING etc)というベテランプレイヤー、そしてFRONTIERS RECORDS御用達のソングライターとして売り出し中(?)のAlessandro Del Vecchio(Key)が作曲、演奏に加えてプロデュース面でも大きく関わっています。本作を語る上で欠かせないのがDeenのボーカルパフォーマンス。Steve Augeri(Vo)が在籍していた時のJOURNEYのライブでSteveが喉を痛めたためDeenが急遽歌うことになったものの、予想以上の歌唱力でファンを魅了したというエピソードにも納得の上手さです。シンガーを本職としている人でもここまで歌える人材はなかなかいないのではないでしょうか。また創作面のカギを握るAlessandroもメロハー好きのツボを押さえた楽曲を量産しているし、FRONTIERS RECORDS作品ではお馴染みのErik Martensson(Vo、G/ECLIPSE)、Magnus Karlsson(G/PRIMAL FEAR)が作曲したナンバーもあり高品質な1枚に仕上がっています。どの曲も聴き応えがありますが、僕に本作を買う決心をさせてくれた①Back On My Trail、②Turn Back Timeという冒頭2曲が特にお気に入りです。2015年のメロハーを語る上で欠かせないアルバムとなりそうな予感がしますね。

デビュー作が素晴らしい出来だったのでREVOLUTION SAINTSの今後に期待していたのですがDeenが女性に対する暴行等の容疑で逮捕されるというショッキングなニュースが入ってきました(BUURN!誌9月号)。これからどうなってしまうのでしょうか…。

RICHARD ANDERSON「THE ULTIMATE ANDERSSON COLLECTION」(2005)

  • 2015/08/07(金) 00:00:00

THE ULTIMATE ANDERSSON COLLECTION
【No.439】
★★(2006)

1999年にネオクラシカルメタルバンドMAJESTICの中心人物としてシーンに登場するや、圧巻の速弾きテクニックとYNGWIE MALMSTEEN等からの絶妙な借用フレーズ、バンドを支配する独裁者的なキャラクターなどから「鍵盤魔人」、「キーボード版YNGWIE MALMSTEEN」として一躍有名になったRichard Andersson(Key)がこれまでにMAJESTICやTIME REQUIEM、SPACE ODYSSEY名義で発表してきた楽曲をリメイクしたベスト盤。Richard以外のメンバーはSPACE ODYSSEYでもタッグを組むMagnus Nilsson(G)、リズム隊にはRichardが以前から共演を望んでいたセッションプレイヤーAndy Rose(B)、Jorg Andrews(Ds)の両名を迎えているほかSven Cirnski(G/BAD HABIT)が2曲でソロを弾いているのですが、本作の目玉はかつてYNGWIE MALMSTEENとも活動を共にしていたJens Johansson(Key/STRATOVARIUS)がゲストとして1曲に参加、Mr.北欧ボイスことGoran Edman(Vo)がリードボーカルを取っている点でしょう。Richard曰く、彼を何度かリクルートしようとしたことがあるというYNGWIEも参加していれば面白かったのですが残念ながら実現していません。

【トラックリストと収録アルバム】
1. Time Requiem(TIME REQUIEM「TIME REQUIEM」)
2. Confusicus(MAJESTIC「TRINITY OVERTURE」)
3. Attar Of Roses(TIME REQUIEM「THE INNER CIRCLE OF REALITY」)feat. Jens Johansson
4. Black Moon Rising(MAJESTIC「ABSTRACT SYMPHONY」)
5. Above And Beyond(TIME REQUIEM「TIME REQUIEM」)feat. Sven Cirnski
6. Emposium(SPACE ODYSSEY「EMBRACE THE GALAXY」)
7. Golden Sea(MAJESTIC「ABSTRACT SYMPHONY」)
8. The Rapture Of Canaan(MAJESTIC「TRINITY OVERTURE」)
9. Visions Of New Dawn(TIME REQUIEM「TIME REQUIEM」)feat. Sven Cirnski
10. Voodoo Treasure(MAJESTIC「TRINITY OVERTURE」)
11. Cadenza Op.2 In A-Minor
12. Killing The Myth(Home Demo 1989)
13. I'm Getting Crazy(Studio Demo 1990)
14. Basement Boogie(Home Demo 1986)

上記トラックリストにある通り、本作はリメイク10曲とボーナストラック4曲という構成です。肝心の再録曲に関してはTIME REQUIEMのGrand Opus、Hidden Memories、SPACE ODYSSEYのEntering The Dome辺りも収録して欲しかったところですが代表曲と呼べるものは概ね押さえられていると思います。しかし、本作のバージョンがオリジナル以上の感動をもたらしてくれることは残念ながらありませんでした…。サウンドプロダクションは軽く聴こえるし、アレンジについても完成度の高かった原曲に比べると粗さが目立ちますね。それに加えてGoranが歌うメロディも若干変更されているためオリジナルを聴き込んでいた身としては違和感があります。僕の中でGoran Edmanは「メタルを歌うには線が細いけれど、その繊細な歌声はメロウなナンバーで輝きを増す歌い手」という印象が強いので今回のリメイクをGoranが歌うと聞いた時にマッチするのが疑問でしたが悪い予感が当たってしまったかな。この手の企画ならSPACE ODYSSEYのリードボーカルを務めるパワフルシンガーNils Patrik Johansson(ASTRAL DOORS、WUTHERING HEIGHTS)がMAJESTIC、TIME REQUIEMの曲を歌ってくれた方が嬉しかったですね。

日本盤ボーナストラックの4曲についても⑪Cadenza Op.2 In A-Minorはピアノインスト、それ以外はデモ音源で歌モノは⑬I’m Getting Crazyのみ、しかもその⑬がRichardらしからぬハードロックだというのもマイナス要因ですね。ちなみに⑫Killing The Mythはボーカル入りの完成形がSPACE ODYSSEYの次回作「TEARS OF THE SUN」(2006)に収録されています。というわけで僕のようにRichardの関連作品をチェックしてきたファンにとっては微妙な作品と言えそうです。その一方でRichard Anderssonというコンポーザーがこれまでに発表した名曲群が1枚のアルバムで聴けるので、これから彼の作品に触れるという方には丁度いい入門盤になりそうではありますね。

【音源紹介】
Attar Of Roses feat. Jens Johansson

【CD購入録】RUBICON CROSS「RUBICON CROSS」(2014)

  • 2014/05/18(日) 00:00:00

【CD購入録】
RUBICON CROSS
RUBICON CROSS「RUBICON CROSS」(2014)

90年代前半にDon't Treat Me Bad、Love Of A Lifetimeなどでヒットを飛ばしたアメリカンハードロックバンドFIREHOUSEのフロントマンC.J SnareChris Green(G/ex-FURYON、PRIDE)と結成した新バンドRUBICON CROSS初のフルレンスアルバムを買いました。アルバム序盤の楽曲群は初期FIREHOUSE以上にヘヴィなサウンドだったので、ハード/モダン路線で押してくるのかと思いきやメロディアスな④Save Me Within以降はメロハーっぽいナンバーもチラホラ。ボーナストラックでアコースティック・リミックスが収録されている⑧ShineなどはFIREHOUSEのバラードと言っても通りそうなほどです。曲によってはハードな歌い方を披露しつつ往年の甘い歌声を響かせているC.JのボーカルもさることながらChrisのギタープレイが素晴らしい。彼がこれまでに在籍してきたFURYON、PRIDEといったバンドでは掴めなかった名声をこのRUBICON CROSSで手にしてもらいたいですね。C.JはFIREHOUSEと平行しての活動となるようですがChrisは既にFURYONを脱退していてRUBICON CROSSに専念できる環境のようなので今後の動きに注目したいと思います。

【CD購入録】ROYAL HUNT「A LIFE TO DIE FOR」(2013)

  • 2013/11/21(木) 00:00:00

【CD購入録】
A LIFE TO DIE FOR
ROYAL HUNT「A LIFE TO DIE FOR」(2013)

D.C. Cooper(Vo)がまさかの復帰を果たした「SHOW ME HOW TO LIVE」(2011)に続くROYAL HUNTの12作目を買いました。基本的には前作で展開していたROYAL HUNTの王道サウンドの延長線上にある作風なので安心して聴けますね。ただ前作におけるHalf Past Lonelinessのようなキラーチューンがないためファーストインパクトはそれほど強くないかな。長年のファンとしては「EYE WITNESS」(2003)を最後にバンドを脱退したJakob Kjaer(G)②A Bullet's Taleのギターソロにゲスト参加してくれているのが嬉しいですね。僕が買った初回限定盤にはボーナスDVDが付いていてAndre Andersen(Key)へのインタビューやHalf Past LonelinessのほかHard Rain's Coming、Age Gone Wild、Far Away、Step By Stepのライブ映像が収められています(いずれも画像、音質ともにオマケレベルですが)。中でもバンドを代表するバラードFar AwayはD.C.が路上で歌い、その後ろでAndreとJonas Larsen(G)がギターを弾くというストリートバージョンで、これまでいろんなバージョンでこの曲を聴いてきた僕にとっても新鮮でした。

【CD購入録】RECKLESS LOVE「SPIRIT」(2013)

  • 2013/11/04(月) 00:00:00

【CD購入録】
SPIRIT.jpg
RECKLESS LOVE「SPIRIT」(2013)

北欧バッドボーイズロック勢の中でも煌びやかなキーボードアレンジや甘口のメロディで他のバンドとの差別化を図っているRECKLESS LOVEの3作目を買いました。前作「ANIMAL ATTRACTION」(2011)は北欧ならではの哀感やロックバンドらしい尖った部分を抑えたメロハーサウンドとなっていましたが、本作ではハードな質感が戻ってきています。それを象徴するのが②Bad Lovin'、④Favorite Flavor、⑧Metal Ass、⑩So Happy I Could Dieで、特に⑩はPVを見ただけで僕にこのアルバムを買おうと思わせた1曲です。また興味深いのが80年代に一世を風靡したバンド名や曲名を巧みに(?)繋ぎ合わせた③I Love Heavy Metalですね(曲調はメタルと距離がありますが)。このバンドの根幹部分はメタルではなくロックンロールだと思っていたので③や⑧でのメタル推しは意外でした。今回も期待を裏切らない作品を届けてくれた彼等には、これからも独自のメロディセンスを武器に頑張ってもらいたいですね。

【CD購入録】RECKLESS LOVE「ANIMAL ATTRACTION」(2011)

  • 2013/10/19(土) 00:00:00

【CD購入録】
ANIMAL ATTRACTION
RECKLESS LOVE「ANIMAL ATTRACTION」(2011)

フィンランド出身のグラム系ロックバンドRECKLESS LOVEの2作目を買いました。バンド名をタイトルにしたデビュー作がなかなか良かったので2ndにも期待していたし、PVが先行発表されていた④Hotもチェックしていたのですがリリース後の評判で「1stアルバムの方が良い」という声が多かったので買いそびれていました…。今回もデビューアルバムで発揮していたメロディセンスはそのままに、全体的には一段とソフトになった印象ですね。ハードな側面を見せるのは⑧Fight、⑩On The Radioくらいで⑤Fantasy⑥Dirty Dreamsなどはまるでハードポップだし曲名からして南国ムードが漂う⑪Coconutsの能天気な明るさもこの手のバンドとしては異色なサウンドです。2枚目のアルバムで丸くなってしまうのは早いと感じるものの、メロディ自体はかなり魅力的なのがこのバンドの非凡さを物語っていると思います。

RHAPSODY「LEGENDARY TALES」(1997)

  • 2013/10/15(火) 00:00:00

LEGENDARY TALES.jpg
【No.388】
★★★★(1997)
年間ベスト1997年第7位

イタリアンメタルシーンの代表格であり、後にシンフォニックメタル界の牽引者となるRHAPSODYのデビューアルバム。オーケストレーションやクワイアをふんだんに用いてRPG的なストーリーを描いていくというバンドの個性はデビュー時点で既に確立されていて、本作から4th「POWER OF THE DRGONFLAME」(2002)では「EMERALD SWORD SAGA」という物語が展開されています。まず最初に驚かされるのはAlex Staropoli(Key)、Luca Turilli(G)というバンド創設者2人が生み出す楽曲群、Fabio Lione(Vo)による説得力抜群のボーカルなど、様々な面で新人離れした完成度を誇っている点です。そんな各メンバーの奮闘振りを存分に活かすSascha Paeth(G/HEAVENS GATE)Miroのコンビによるサウンドプロダクションもあって、本作は同年にリリースされたROYAL HUNT「PARADOX」、YNGWIE MALMSTEEN「FACING THE ANIMAL」、STRATOVARIUS「VISIONS」 といったメロディックメタルの名盤と張り合えるだけの力作に仕上がっていますね。

ラテン語によるクワイアをフィーチュアしたイントロ①Ira Tenaxからしてただ者ではないオーラが漂っているし、続く疾走チューン②Warrior Of Ice冒頭の歌い出しとその後に力強く響くFabioのシャウトが炸裂した時点で早くもテンションは最高潮に達します。そして「マァ~イティィ、ウォリアァァ~♪」のサビで昇天。「EMERALD SWORD SAGA」の幕開けを告げるこの流れは「RHAPSODYという名の超新星が現れた!」と僕に思わせるには十分でしたね。それ以降も③Rage Of Winter、⑤Flames Of Revenge、⑦Land Of Immortal、⑨Lord Of Thunderとアルバムの半数を占める疾走曲はどれも胸を熱くしてくれるし、その合間に配された民謡調の④Forest Of Unicorns、アルバム前半と後半を繋ぐ小インスト⑥Virgin Skies、バンドの特徴のひとつであるクワイアが勇壮に響くバラード⑧Echoes Of Tragedyはエンディング曲⑩Legendary Talesに至るまでの流れにおいて重要な役割を果たしているだけでなく、個々のナンバーとしても魅力的です。中でもフォーキーなバラード④はBLIND GUARDIANThe Bard's Songと並んでフォークメタルを代表する1曲だと思います。

大仰なメロディを壮大なスケールで聴かせる熱きRHAPSODYサウンドは人気を博し、彼等は一躍人気バンドへと登り詰めていきます。1995年からHR/HMを聴くようになった僕にとって、デビューアルバムでこれほどのインパクトを与えてくれたのは本作とSONATA ARCTICA「ECLIPTICA」(2000)くらいです。2nd「SYMPHONY OF ENCHANTED LANDS」(1998)以降の作品では良くも悪くもやり過ぎ感が更に強まっていき、孤高の存在へと成長していくことになりますが、個人的には綿密かつゴージャスな作り込み度合いが増した次回作以降よりも今回のアルバムくらい分かりやすい方が好きですね。

【音源紹介】
・Ira Tenax~Warrior Of Ice

【CD購入録】REVOLUTION RENAISSANCE「TRINITY」(2010)

  • 2013/06/18(火) 00:00:00

【CD購入録】
TRINITY_20130614121039.jpg
REVOLUTION RENAISSANCE「TRINITY」(2010)

Timo Tolkki(G/ex-STRATOVARIUS)を中心としたメタルバンドREVOLUTION RENAISSANCEの3作目にしてラストアルバムを買いました。前作「AGE OF AQUARIUS」(2009)発表後にメンバーチェンジがあり本作はTolkkiのほか前作から引き続き参加となるGus Monsanto(Vo/ex-ADAGIO)、Bruno Agra(Ds/AQUARIA)、新加入したMagnus Rosen(B/ex-HAMMERFALL)、Bob Katsionis(Key/FIREWIND)といった面々で制作されていて、ちょっとしたスーパーバンド状態(?)となっています。 往年のSTRATOVARIUSほどの充実感はないものの、内省的なミドルチューンがアルバムの大半を占めていた2ndに比べるとHR/HMバンドとしての勢いやキャッチーなメロディが戻ってきているので、すんなりと聴くことができました。その一方で楽曲アレンジの面などで詰めの甘さが感じられますが、この辺りはアルバム発売前にバンドの解散が発表されたことも関係しているのかもしれませんね(レコーディング終了前に解散の話が出ていたのかな?と思ってみたり)。

【CD購入録】REVOLUTION RENAISSANCE「AGE OF AQUARIUS」(2009)

  • 2013/06/15(土) 00:00:00

CD購入録
AGE OF AQUARIUS
REVOLUTION RENAISSANCE「AGE OF AQUARIUS」(2009)

STRATOVARIUS脱退後にTimo Tolkki(G)が結成したREVOLUTION RENAISSANCEの2作目を買いました。前作「NEW ERA」(2008)は本来STRATOVARIUSの新作となるはずだったマテリアルをMichael Kiske(Vo/PLACE VENDOME、ex-HELLOWEEN)、Tobias Sammet(Vo/EDGUY、AVANTASIA)、Pasi Rantanen(Vo/ex-THUNDERSTONE) の3人が歌っていたこともあり、ソロプロジェクト要素の強い体制だったので正式なバンドメンバーを迎えた本作が真の1stアルバムと言えるかもしれません。今回からシンガーの座についたGus Monsanto(Vo/ex-ADAGIO)の歌を僕は初めて聴いたのですがMike Vescera(Vo/ex-LOUDNESS、YNGWIE MALMSTEEN)ばりの力強さ、Timo Kotipelto(Vo/STRATOVARIUS)のような繊細さを感じさせる歌唱を披露していてまずまず好印象。 ただし楽曲の方は全体的に陰鬱でゴシックっぽい雰囲気が強く、90年代メロパワシーンを牽引してきたTolkkiによるバンドの新作として聴くと肩透かしを食らいますね。そんな中で「ハッ」とさせられたのは本編ラストの⑨Into The Futureでしょうか。といってもメロディが耳に残ったというよりもケルトミュージックやフォークメタルに通じる笛の音がTolkkiにしては斬新に思えたからだったりするのですが…。正直なところ、とっつきにくい作品だと思うので聴き込みが必要になりそうですね。

RUBBER「ULTRA FEEL」(2001)

  • 2012/07/26(木) 00:00:00

ULTRA FEEL
【No.337】
★★★(2007)

日本ではHAREM SCAREM、母国カナダではRUBBERのバンド名でリリースされたHAREM SCAREMとしては6作目となる「RUBBER」(1999)に伴う来日ツアーの後、バンドはDarren Smith(Ds)の脱退と日本でもRUBBERの名前で活動していくことを正式発表しました。後任ドラマーにCreighton Doaneを迎えた今回のアルバムは日本マーケットではRUBBER名義の1作目、カナダ等では2作目となります(ややこしい…)。6th「RUBBER」やそれに伴うライブ盤「LAST LIVE」(2000)では露骨なまでにHR/HMバンドというイメージを払拭したいという気持ちが伝わってきましたが、違和感を覚えるほど音が軽い印象だった前作「RUBBER」とは異なり今回はギターのエッヂやロック色が戻ってきていますね。

バンドの初期2作品が大好きな僕としては今回の改名と音楽性の変化が過去の実績を否定しているように思えたこともあって、RUBBERに対してネガティブなイメージがあったのですがバンドがHAREM SCAREMに名義を戻し、後に解散してしまった今になって改めて聴くとアルバム単体としては前作や「HIGHER」(2003)以降の後期HAREM SCAREM作品よりも好きなアルバムかもしれません。一風変わったリフとHarry Hess(Vo)による野太い歌唱からスタートする①Spinning AroundはHAREM SCAREM時代とは異なる印象ながら②Forgive、⑤Hopeless、⑦Draggin' Me Down(日本盤ボーナス)辺りはハーレムサウンドを連想させるロックチューンだし、③Over The Edge、⑩Running Awayといったバラードで聴けるメロディ展開にもハーレム印が刻まれています。その一方でRUBBERならではと言えるのが④Happiness、⑥In The End、⑧Everything You DoなどPete Lesperance(G)のボーカルをフィーチュアしたポップロック系の3曲でしょうか。シンガーとしての力量では当然Harryに分があるものの、熱唱スタイルで時には暑苦しさも感じさせる彼よりもPeteの素朴な歌唱の方が上記の楽曲にはマッチしていますね。ただし、このアルバムのレコーディング前から当時の契約レーベル「WARNER BROS」との契約が切れてしまうことがわかっていたこともあって、バンド側は本作を気に入っていないようですが…。

ある種、聴き手を選ぶHR/HMから距離を置いて当時の流行りでもあったギターポップ寄りのアルバムを作ることで幅広い層にアピールすることが今回のバンド名、音楽性変更の狙いだったと推測するのですがミュージシャンが自分の音楽を聴いて欲しいためにシーンの流行りに迎合するのは必ずしも悪いことではないと思います。ただし彼等の場合はその変化が従来のファン基盤であるHR/HMリスナーからは否定的なリアクションを招き易かったことに加えて、本作が良質ではあるものの新規ファンを取り込むほどメロディに求心力がない「まずまずのメロディアス作品」止まりになってしまったため中途半端な印象は拭えません。引き出しも多く器用なバンドなだけに何をやっても一定以上のクオリティは誇っているのですが、どことなく感じられる余裕がロックバンドとしてはマイナスに作用している気もしますね。結局バンドはRUBBER名義でも思ったほどの成功を手にすることができず、本作の来日ツアー時にバンド名を再びHAREM SCAREMに戻すと声明を出したため日本ではRUBBERとして最初で最後のアルバムとなっています。

【音源紹介】
・In The End

【CD購入録】THE RASMUS「THE RASMUS」(2012)

  • 2012/06/16(土) 00:00:00

【CD購入録】
THE RASMUS
THE RASMUS「THE RASMUS」(2012)

フィンランドが誇るメランコリック・ロックバンドTHE RASMUSの8作目を買いました。日本デビューを飾った出世作にして名盤の5th「DEAD LETTERS」(2004)に比べると、近作ではロックテイストが減退していましたが今回は一段とライトでポップ、穏やかな中に彼等らしい哀愁を湛えた作風となっています。かつて僕を魅了してくれたコッテコテの泣きメロはなくなったものの、じんわりと胸に沁みる美旋律は聴くほどに味わいが増しそうな予感がするので、しばらくは本作の世界観に浸りたいと思います。

ROYAL HUNT「SHOW ME HOW TO LIVE」(2011)

  • 2012/05/07(月) 00:00:00

SHOW ME HOW TO LIVE
【No.327】
★★★★(2011)
年間ベスト2011年第4位

D.C. Cooper(Vo)加入後の2作目、ROYAL HUNTとしては通算4枚目のアルバム「PARADOX」(1997)は僕が初めて出会った神盤と呼ぶべき作品となっただけでなく、当時のBURRN!誌で90年代にデビューしたバンドとしては珍しく表紙に抜擢され、人気投票でもD.C.とAndre Andersen(Key)が各部門のチャンピオンに輝くなど、バンドは名実共に黄金期を迎えていました。ところが初のソロ作品に着手したD.C.とAndreの間に確執が生じてしまい、結果として解雇に近い形でバンドを去ったD.C.が期間限定ではあるものの約13年振りに復帰して2011年4月にツアーを敢行、その後に正式復帰してリリースされた11thアルバム。僕はD.C.の後任を務めたJohn West(Vo/ex-ARTENSION)は勿論、一般的には評価の高くないMark Boals(Vo/ex-YNGIWE MALMSTEEN、RING OF FIRE etc)期にも大好きなアルバムがありましたが、前作「X」(2010)はバンドのトレードマークでもある壮麗なサウンドを抑えた70年代ハードロック寄りの実験的な1枚でした。今後の音楽性がどういう方向に進むのか注目していた時にまさかのD.C.復帰、サウンドもバンド初期のものに回帰するとアナウンスされた今回のアルバムはその宣言通りの快作に仕上がっています。

中世の騎士が描かれたジャケットの世界観に通じる剣の鍔ぜり合いのSEと壮大なオーケストレーションに導かれていかにもAndreらしいキーボードサウンドが流れ出し、それを引き継ぐようにD.C.が「Another day is passing by~♪」と歌い出す典型的ROYAL HUNTソング①One More Dayを聴いた瞬間は思わずグッと来ましたね。もうROYAL HUNTで歌うD.C.は聴けないと思っていたのに、まさかこんな日が来るとは…。そんなオープニングに続いて、今や「ROYAL HUNT第2の声」と言っても過言ではないバックボーカルKenny Lubcke(Vo/ex-NARITA)、近作で数フレーズのリードボーカルを任されているMichelle Raitzin嬢とD.C.が共演する②Another Man Downを聴く頃にはすっかり本作の世界に引き込まれていました。全7曲と収録曲は少ないながら各曲の密度が濃い本作の全体的な印象としては、Andreの1stソロ「CHANGING SKIN」(1998)とJohn Westの初参加作品となった5th「FEAR」(1999)をミックスして各曲をコンパクトに纏め上げた作風で「PARADOX」の次に来ていても不思議ではないと思います。そんなアルバムの中で一際輝いているのが⑤Half Past Loneliness。どこかMikael Erlandsson(Vo/LAST AUTUMN'S DREAM)を思わせる泣きまくりの歌謡曲風メロディと共に駆け抜けるこの曲は、バンドの新たなマスターピースと呼ぶに相応しいキラーチューンで2011年最高の1曲です。

このアルバムを聴き終えて改めて実感するのはJohnやMarkといったD.C.の後任シンガーも実力者揃いでしたが、ROYAL HUNTにはD.C.の声こそが相応しいということです。本作収録曲の中でもAndreが「以前よりも威厳に満ちている」と評するD.C.の声を想定して彼の復帰後に書いた前述の⑤とエンディング曲⑦Angel's GoneがアルバムのハイライトとなっていることからもD.C.とROYAL HUNT(というかAndre)の間にはマジックが存在すると言えると思います。客観的に見れば本作は3rd「MOVING TARGET」(1995)や4th「PARADOX」というD.C.在籍時の過去2作品を上回るほどではないと思うし、10分を越えるタイトル曲⑥Show Me How To Liveがドラマティックな佳曲ながら大作にする必然性が今ひとつ感じられなかったり、Far AwayLong Way Homeといった名バラードを歌ってきたD.C.のバラードが聴けなかったりする点が惜しくもありますが、D.C.の復帰を飾るには十分の力作ではないでしょうか。新加入のギタリストJonas Larsenも派手に弾きまくるタイプで近作では希薄に感じられた華やかさを加味するのに一役買っています。2012年4月から20周年ツアー(5月中旬にはその一環として来日予定)を開始するなどバンドの動きがこれまで以上に活発になってきているので、本作で物足りなく感じた点は次のアルバムに期待したいですね。

【音源紹介】
・Half Past Loneliness(Edit Version)

【CD購入録】RAGE「21」(2012)

  • 2012/03/01(木) 00:00:00

【CD購入録】
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RAGE「21」(2012)

MIND ODYSSEYなどで活動してきたVictor Smolski(G)がバンド創設者のPeter "Peavy" Wagner(Vo、B)とタッグを組むようになって早10年が経ち、個人的には今の体制こそが理想の形だと思っているドイツのベテランRAGEの21作目を買いました。20th「STRINGS TO A WEB」(2010)がRAGEとしてはかなりキャッチーでとっつき易い印象だったので、即効性では前作に一歩譲る感はあるものの今回もRAGEらしいメタルを展開してくれています。現時点でのお気に入りは③Forever Deadです。先行でPVが公開されていたタイトルトラック②Twenty Oneを聴いてPeavy作かと思っていたらVictorによる作曲でしたね(苦笑)。また本作の国内盤には2010年に行われた来日公演を収録したボーナスCDが付いています。本編よりも1曲多い全12曲入りという時点でおまけの範疇を越えているこのライブCDも新作から初期の代表曲までカバーしていて聴き応えは十分。正式なライブ作に比べると若干音が良くないように思いますが、ボーナスCDとしては文句なしですね。

【CD購入録】ROYAL HUNT「FUTURE'S COMING FROM THE PAST」(2012)

  • 2012/02/28(火) 00:00:00

FUTURES COMING FROM THE PAST
ROYAL HUNT「FUTURE'S COMING FROM THE PAST」(2012)

かつてROYAL HUNTD.C. Cooper(Vo)が在籍していた90年代後半にCDとVHS媒体で発表されていた2つのライブ作品「1996」(1996)「PARADOX~CLOSING THE CHAPTER~」(1998) のDVD盤を買いました。僕の中でこの2作品はこれまでに聴いたライブ作品の中でも別格で、それぞれを1996年と1998年の年間ベストアルバムに選ぶほどだったので正に待望のDVD化です(ちなみに1997年は4th「PARADOX」が年間ベストアルバムでした)。これら2作品のDVD化はD.C.復帰以前から噂は出つつも実現していなかったのでヤキモキしていましたが、D.C.の復帰作「SHOW ME HOW TO LIVE」に伴う来日の約3ヶ月前にリリースというのは最適のタイミングなのかもしれませんね。内容の方は冷静になって観ることができないほど思い入れが強いので、「ひとり宝塚」とも称されるD.C.によるのキレのあるステージアクション、Steen Mogensen(B)のベースネックと左利きギタリストJacob Kjaerのギターネックが作り出すVの字、そして「PARADOX~CLOSING THE CHAPTER~」で真価を発揮するシアトリカルなステージなどを観るにつけ当時の想い出と共に「最高!」という感想しか出てきません(笑)。DVD化に際して特典映像として、映像は粗いながらも当時の来日時のオフショットが追加(一部は既発)されていて若々しいメンバーの姿を楽しむことができます。

【CD購入録】ROYAL HUNT「SHOW ME HOW TO LIVE」(2011)

  • 2011/12/08(木) 00:00:00

【CD購入録】
SHOW ME HOW TO LIVE
ROYAL HUNT「SHOW ME HOW TO LIVE」(2011)

今年の4月に実現した来日時はD.C. Cooper(Vo)の期間限定復帰という形だったのが、後にD.C.が正式復帰することを発表したROYAL HUNTの11作目を買いました。リリース前からD.C.が在籍していた頃のサウンドに回帰するという噂だった本作は、その事前情報に違わぬ仕上がりとなっています。といっても、初期のサウンドに戻ったというよりも近作の作風をベースにネオクラシカル色を濃くしたという印象ですね。気になるD.C.のボーカルはROYAL HUNTに在籍していた90年代後半、その後Alex Beyrodt(G/ex-SINNER)と結成したSILENT FORCE時代(現時点での最新作は2007年)と比べても遜色なく、深みのある中低音から突き刺すようなハイトーンまで見事な歌唱を響かせてくれています。また哀愁に満ちていながらキャッチーなAndre Andersen(Key)節とD.C.の歌声との相性の良さを再確認しました。どこかで聴いたようなフレーズ、歌メロもチラホラあるので新鮮味は希薄ですが僕は結構満足しています。

10分に及ぶタイトル曲を含めて全7曲で40分弱というボリュームはやや食い足りないような気もしますが、そのコンパクトさゆえに既に何度もリピートを誘われますね。ちなみに僕が買った初回限定盤には約40分のツアードキュメンタリーDVDが附属されています。画質、音質ともに良いとは言えませんがツアーの模様だけでなくリハーサルや震災後に来日したメンバーの様子を見ることができ、4月に参加したライブの思い出がよみがえってきました。是非ともこのラインナップをこれからも継続してもらって、次は本作では聴けなかったバラードにも期待したいですね。

【CD購入録】RECKLESS LOVE「RECKLESS LOVE」(2010)

  • 2011/05/24(火) 00:00:00

【CD購入録】
RECKLESS LOVE
RECKLESS LOVE「RECKLESS LOVE」(2010)

Dave Lepard(Vo)の後任としてCRASHDIETに加入したものの、2nd「THE UNATTRACTIVE REVOLUTION」(2007)に参加したのみで脱退してしまったシンガーOlli Herman(CRASHDIETではOlliver Twisted名義)のメインバンドRECKLESS LOVEの1stアルバムを買いました。本作の音楽性はCRASHDIETとの共通点もあるハードロックではありますが、こちらの方が柔和でメロディアス、煌びやかなキーボードによる装飾が目立っていて個人的には結構好みです。メロディの親しみ易さに関してはHARDCORE SUPERSTAR、CRARHDIETといった先輩バンド以上だと思います。現在のお気に入りはその曲名からは想像できないような優しい旋律が胸に沁みる⑦Sex、妙な懐かしさも感じさせるディスコ調アレンジに乗ったキャッチーメロディが耳から離れない⑧Back To Paradiseですね。また、バンドは次作の準備も着々と進めているようでデジタル配信による先行シングルとしてHotという曲をPVとともに公開しています。この曲を聴く限り次のアルバムにも期待できそうですね。

ROYAL HUNT featuring D.C. Cooper@心斎橋クラブクアトロ(2011.4.26)

  • 2011/04/28(木) 00:00:00

ROYAL HUNT featuring D.C. Cooper@心斎橋クラブクアトロに行ってきました。
思い出補正が入っていたり記憶が曖昧な部分もあったりしますが、今回のライブの思い出を残しておくために記事にしてみました。

ROYAL HUNT FEATURING DC COOPER20110426

仕事を早々に片付け、というか実際は翌日に先送りして(苦笑)18時前に会社を出発。僕の勤務先は今回の会場であるクラブクアトロまで2駅なので18時を少しまわったくらいに駅に着き、余裕があるなと思いつつ会場に向かう道を歩いていたらなんとAndre Andersen(Key)を始めとするメンバーご一行に遭遇!あまりに予期せぬ出来事だったため「Andre、でっけぇ~」と思いながら見つめるだけで、声をかけ損ねてしまいました…。

僕はライブ参戦自体が約10年振りだったし、ミュージックライフにおける最重要バンドのひとつROYAL HUNTのライブは初体験、しかも僕が初めて出会った神盤「PARADOX」(1997)の完全再現ということもあって妙に緊張しながら会場へ。開演まで30分ほどあったので記念にTシャツでも買おうかと思ったのですが、物販はバンドのCDと「PARADOX」のレコード盤のみでした。残念…。周囲を見てみるとお客さんの年齢層は結構幅広い感じで、若い人だけでなく僕のようなスーツ姿のサラリーマンから年配の方までいらっしゃいました。

開演予定時間の19時ちょうどにショウはスタート。このライブに備えて、ここ最近聴きまくっていた「PARADOX~CLOSING THE CHAPTER」(1998)と同じくAve Maria Guaraniが流れる中、まだ暗いステージ上に黒いマントを纏ったD.C. Cooper(Vo)の影が見えると場内は大歓声。まだ姿は見えないもののアコースティックギターに導かれて「Standing at the crossroad…」とThe Awakeningを歌い出す声は紛れもなくD.C. Cooper!そしてRiver Of Painが始まると同時にD.C.がマントを脱ぎ捨てシャウトを決めてからは本当に夢のようなひと時でした。1998年にD.C.が解雇という形でバンドを去った後、もう彼が歌うROYAL HUNTは2度と聴けないと思っていましたが、こうして「PARADOX」再現ライブを体験できる日が来るとは…。今も衰えることのない派手なアクションにあわせて歌うD.C.の声は強力だし、終始にこやかな表情で時にはピョンピョン飛び跳ねながら演奏するAndreの姿も印象的でした。John West(Vo)、Mark Boals(Vo)も素晴らしいシンガーだと思いますが「やはり僕にとってROYAL HUNTの声はD.C.なんだなぁ」としみじみ。

そしてD.C.は相変わらずのナイスキャラですね。前述のアクションと歌声に加えて、掛け合いでは場を盛り上げようとAllan Sorensen(Ds)に代わってドラムを叩いたり、2枚組ライブ盤の名言「ゴキゲンイカガー!」こそなかったものの「ミンナ、ノッテルカーイ」などの怪しい日本語を駆使して場を盛り上げたり、フロントマンとしても見応えがありました(覚えたての日本語を使おうとしたもののお客さんに通じなかったり、Message To Godの歌詞を間違ったりしたのはご愛嬌)。なんといっても今回最大のヒットはお客さんとの掛け合いの時に飛び出した「ラブ注入」ですね(笑)。楽しんごのネタがD.C.のお気に入りだったのか、それともBURRN!誌5月号に掲載されていたROCKOMANGAの影響なのか定かではありませんがこれにはウケました。またステージ演出についても過去に映像化されたライブ作品に比べると小規模ではありましたが、ステージ後方には「PARADOX」のジャケットに似たステンドグラスのバックドロップがあったし、女性バックボーカルの2人がTime Will Tellでシスターに扮したり、It's Overではそれまで後方に控えていた彼女達が前に出てきてクライマックスを盛り上げてくれたりと、「PARADOX~CLOSING THE CHAPTER」を彷彿とさせる内容だったのも嬉しかったです。

「PARADOX」の部が終了後、ほどなくして流れてきたのは3rd「MOVING TAGET」(1995)のオープニング曲Last Goodbyeのイントロ。人気曲なので会場は盛り上がっていましたが「Last Last Goodbye♪」のコール&レスポンスはやや微妙だったような気もしましたがD.C.がお客さんを上手く煽って最後は大合唱でした。和やかムードのMCを挟んで演奏されたのは「MOVING TARGET」の2曲目1348。ここでD.C.が2枚組ライブ盤だけでなくビデオにもなった「1996」(1996)のLast Goodbye演奏時に見せていた旋回アクションを披露!続いて今回の震災に触れてスタートしたFar AwayではD.C.が赤いスポットライトを浴びながら熱唱。たっぷりタメを効かせたエンディングも実に感動的でした。間髪入れずにコールされたStrandedはこの日2回目の掛け合いタイムを盛り込んでいて、ドラムを叩くD.C.が見れたのも良かったです(今は亡きGOTTHARDのシンガーSteve Leeを思い出してしまいましたが…)。

Strandedが終わるとD.C.は2人の女性バックボーカルを紹介。ファンにはお馴染みのMaria McTurkともう1人は「COLLISION COURSE」(2008)、「X」(2010)といった近作に参加していたMichelle RaitzinではなくAlexandraという人のようでした。彼女達がステージ左右の前方に立ち、D.C.から「次は何の曲だと思う?」と聞かれ場内からは「Time!」の声。そう、僕が待ち望んでいたTimeの「1996」バージョンです。やはり、このアレンジは何度聴いてもグッと来ますね。そしてエンディングで「1996」と同じくメンバーが1人ずつステージを去っていく演出をしれくれたのも良かった。最後にAndreが退場してから少し間を置いてステージに現れたのは今回のツアー前に加入した新ギタリストJonas Larsen。彼のことは全く知りませんでしたがJKMarcus JidellといったROYAL HUNTの歴代ギタリストと比べるとYNGWIE色が濃いせいかTime Will Tellなど、ほとんどの曲のソロで違和感がありましたね。Jonasのソロタイムが一段落した後に彼がパガニーニ24の奇想曲を弾いているとAndreが指揮者の真似をしながら登場し、ショルダーキーボードを持ってJonasとのソロバトルに突入。そこから1st「LAND OF BROKEN HEARTS」(1993)収録のインストFreeway Jamを経てROYAL HUNTを代表するインストMartial Artsへ。やはりこの曲は盛り上がりますねぇ。

その後メンバーが一旦ステージを去ってからAndreが1人で戻ってきて今回のツアーが実現できたことに対してプロモーター、クルー、スタッフへの感謝の気持ちを述べた後にメンバー紹介。Andreは「KIMONO」と言っていましたが、何故かメンバー全員が一般のホテルにありそうな白いパジャマ(?)を着て登場していました。最後にD.C.を紹介した後に2人がガッシリ抱擁する姿は感慨深かったですね。Andreが持ち場に戻って自分も白いパジャマを着ようとしたところ、サイズが小さすぎてもたついているのを見たD.C.がタオルでAndreを隠そうとしていたのも微笑ましい光景でした。そんなリラックスムードの中で演奏されたEpilogueでもってライブは終了。本当にあっという間の2時間でした。

D.C.がMCで「今回のツアーはこの大阪公演が最後」と言っていたし、AndreとD.C.がハグする場面もあったので、彼らどちらかの口から今後の活動について話があるのではと期待していましたが結局そのことに触れることはありませんでした。D.C.時代に思い入れがある僕としては、これを機に彼が完全復帰という流れを期待したくもなりますが、とにかく今はD.C.の奇跡の(一時)復帰を体験した余韻に浸りたいと思います。

素晴らしいライブでした。ありがとうROYAL HUNT!

【セットリスト】
01. Ave Maria Guarani~The Awakening
02. River Of Pain
03. Tearing Down The World
04. Message To God
05. Long Way Home
06. Time Will Tell
07. Silent Scream
08. It's Over
(以上「PARADOX」の完全再現)
09. Last Goodbye
10. 1348
11. Far Away
12. Stranded
13. Time
-アンコール-
14. Guitar Solo~Freeway Jam
15. Martial Arts
16. Epilogue

【CD購入録】RENEGADE「TIME TO CHOOSE」(1993)

  • 2010/09/23(木) 00:00:00

【CD購入録】
TIME TO CHOOSE
RENEGADE「TIME TO CHOOSE」(1993)

先日CD購入録を書いたMASQUERADE「MASQUERADE」(1992)と同じくゼロ・コーポレーションが遺した90年代北欧メタルの逸品との呼び声が高いスウェーデン出身RENEGADEのデビュー作を買いました。僕がこのバンドに興味を持ったのはMASQUERADE同様、オムニバス作品「煌(CRYSTAL)」(1996)に収録された名曲①Hold Back The Nightがきっかけでした。90年代にゼロ・コーポレーションからデビューした北欧メタルバンドというと前述のMASQUERADEや後にCLOCKWISEを立ち上げるBenny Soderberg(Vo、Key)率いるFORTUNEの名前が浮かびますが、RENEGADEは煌びやかなサウンドが美旋律を奏でる中でハイトーンボーカルが舞うという点でMASQUERADEと同じくTNTからの影響が濃いと言えそうです。ただこのバンドの場合はEUROPEを連想させたり、時にはアメリカンな曲調も顔を出したりするのが特徴でしょうか(ちなみに泣きメロで勝負するFORTUNEはSILVER MOUNTAINタイプかな)。総合的に見るとMASQUERADEに軍配があがるという気もしますが、僕の好きなタイプのバンドであることに間違いありません。

ROLAND GRAPOW「KALEIDOSCOPE」(1999)

  • 2010/09/13(月) 00:00:00

KALEIDOSCOPE.jpg
【No.255】
★★(2010)

後にMASTERPLANを結成するRoland Grapow(G/HELLOWEEN)が1999年にリリースした2ndソロアルバム。自身がリードボーカルも兼任した前作は歌唱面で少し残念な結果になっていましたが、本作では専任シンガーとして迎えたMichael Vescera(Vo/MVP、ex-LOUDNESS、YNGWIE MALMSTEEN etc)が流石の歌声を響かせてくれています。また演奏陣についてもリズム隊がMarcus Grosskopf(B)、Uli Kusch(Ds)という当時のHELLOWEEN組からBarry Saprks(B)、Mike Terrana(Ds)の元YNGIWE MALMSTEEN組に交代しているだけでなく、これまたYngwieと活動を共にしていた北欧の名手Jens Johansson(Key/STRATOVARIUS)までがゲストとしてプレイしていて、前作に引き続いての参加となるFerdy Doernberg(Key/ROUGH SILK)以外はYNGWIEバンドに在籍した経験を持つプレイヤーで固められています。そんなメンバーを見て、本作は1stアルバムにあったネオクラテイストを更に推し進めた作風になるのかと思いきや、YNGWIE愛を随所に滲ませながらもオーソドックスなメロディックメタル路線となっていますね。

まず僕を惹きつけてくれるのがMichael Vesceraのボーカルです。Vesceraの歌唱を聴くのは彼のソロプロジェクトMVPの「WINDOWS」(1997)以来になるのですが、ハードな曲では力強く、それでいてバラードでは美しく伸びる歌声は本作でも健在です。正統派メタルを表現するのに打ってつけとも言えるシンガーを得たRolandの楽曲が前作以上に魅力的に聴こえる本作は、正統派サウンド路線を象徴する①Walk On Fire、②Under the Same Sunの冒頭2曲、Vesceraの剛柔巧みな歌唱が映える⑥Until The End、逆説的なタイトルが付けられたYngwieが好きそうなインスト⑨Listen To The Lyrics、これまたYngwieっぽいメロパワファン納得のスピードチューン⑩Reaching Higher(⑨と⑩にJensがゲスト参加してソロを披露)など、なかなかの佳曲群が並んでいます。また④A Heartbeat Away、⑧Angel Faceなど前作になかったパワーバラードやアコースティックナンバー⑪Lord I'm Dying、ボーナストラックとしてJOURNEYの名曲カバー⑫Separate Ways(Worlds Apart)もあり曲のバラエティもなかなか揃っていると思います。

シンガーの力量はもちろん、演奏面でもMike Terranaのドラミングが相変わらず僕の心を揺さぶってくれ、サウンドプロダクションもグッとレベルアップしている本作は1stアルバム以上に僕好みですね。無茶な速弾きをすることが減ったとはいえRolandのギターパートに胸が熱くなる場面が少なかったり、退屈に思えるヘヴィチューンが収録されていたりするものの、ツボにはまれば④、⑩のようにハイライトと呼べる楽曲も聴ける本作はギタリストとしてよりもコンポーザーとしての活躍に期待したくなる、良くも悪くもRolandらしい作品だと思います。

【音源紹介】
・Reaching Higher