【CD購入録】ECLIPSE「ARMAGEDDONIZE」(2015)

  • 2016/09/15(木) 00:00:00

【CD購入録】
ARMAGEDDONIZE_20160811094315705.jpg
ECLIPSE「ARMAGEDDONIZE」(2015)

去る9月14日にファン待望の初来日公演を敢行した(はずの)スウェディッシュ・ハードロッカーECLIPSEの5作目を買いました。フロントマンのErik Martensson(Vo、G)はFRONTIERS RECORDS御用達のソングライターとして数多くのバンドやプロジェクトに関わっているため、最近はその才能が酷使されている感があったし、実際に食傷気味だったりするのですがECLIPSEで聴く彼の曲は一味違いますね。冒頭から矢継ぎ早にロックチューンを繰り出し4曲目辺りでややペースダウン、その後はバラードも交えながら一気に聴かせるというスタイルは前作「BLEED AND SCAREM」(2012)を彷彿とさせます。実際、音楽性にさほど変化がないため良くも悪くも手堅い作風ですが、僕のツボを突いてくる楽曲が多いですね。お気に入りはバラードの王道をゆく⑥Live Like I’m Dying、それとは対照的に勢いに溢れた⑧Love Bitesでしょうか。新鮮味はあまりないものの気付けば何度もリピートしています。ちなみに本作は来日記念盤としてライブCD付きの2枚組で今年に再発されましたが、僕が買ったのは2015年の通常盤です。

【CD購入録】ECLIPSE「BLEED AND SCAREM」(2012)

  • 2016/09/04(日) 00:00:00

【CD購入録】
BLEED AND SCREAM
ECLIPSE「BLEED AND SCAREM」(2012)

9月14日にファン待望の初来日公演を行う予定のスウェーデン産メロディアス・ハードロックバンドECLIPSEの4作目を買いました。前作「ARE YOU READY TO ROCK」(2008)リリース後、中心人物のErik Martensson(Vo、G)Robert Sall(G/WORK OF ART)、Jeff Scott Soto(Vo/TALISMAN)と結成したW.E.T.Toby Hitchcock(Vo/PRIDE OF LIONS)のソロ作に関わるなど多忙だったためECLIPSEとしては4年振りの新作となります。今回も北欧らしい叙情メロディとアメリカンな快活さが絶妙のバランスで保たれたハードロックが堪能できる1枚となっていますね。贅沢を言えば、前作のTo Mend A Broken Heartに匹敵するキラーチューンが欲しかった気もしますが①Wake Me Up〜③Ain't Dead Yetのハードロック3連発は強力だし、ケルティックな雰囲気漂う④Battlegrounds(ボートラのアコースティックバージョンもいい感じ)、終盤でMagnus Henriksson(G)がドラマティックに弾きまくる⑤A Bitter Taste、ECLIPSE流メタル⑧Take Back The Fearなど聴きどころ満載です。現時点での最新作5th「ARMAGEDDONIZE」(2015)も近々購入しようと思っています。

【CD購入録】ETERNITY'S END「THE FIRE WITHIN」(2016)

  • 2016/08/03(水) 00:00:00

【CD購入録】
THE FIRE WITHIN
ETERNITY'S END「THE FIRE WITHIN」(2016)

ドイツ出身のネオクラシカル系ギタリストChristian Muenznerが立ち上げたETERNITY'S ENDのデビュー作を買いました。Christianのことは知らなかったのですが、これまでにALKALOID、SPAWN OF POSSESSIONといったテクニカル/プログレ系デスメタルバンドで活動をしてきた人物のようですね。本作ではそんなエクストリームメタル寄りのサウンドから距離を置き、YNGWIE MALMSTEENを彷彿とさせるネオクラシカルの王道を行きつつ、時折ジャーマンメタル調の明るいメロディも顔を出す作風となっています。新鮮味は希薄な音楽性だし、どこかで聴いたフレーズが散見されるものの、この手のサウンドが好きなので結構楽しめています。Christianの弾きまくりギターパートは勿論Ian Parry(Vo/ex-ELEGY)の熱唱も聴きどころとなっていますね。現在のお気に入りはキャッチーなサビメロが耳に残る④Eagle Divine、ネオクラシカル道のど真ん中を突っ走る⑨Moonstruckでしょうか。どちらにも初めて聴いた気がしないパートがあるのはご愛嬌ということで(苦笑)。2016年のブライテストホープ候補としてSUNBURSTの対抗馬になれそうなニューアクトの登場ですね。そういえばドイツのスラッシュメタルバンドPARADOXの現ギタリストはSUNBURSTの中心人物でもあるGus Draxで、前任はChristian Muenznerなんですよね。PARADOXはこれまでノーチェックでしたが若手テクニカルギタリストの登竜門なのでしょうか…。密かに僕の中で注目度がアップしています。

ERIC CARMEN「WINTER DREAMS」(1998)

  • 2014/04/30(水) 00:00:09

WINTER DREAMS
【No.396】
★★★★(1998)
年間ベスト1998年第5位

オハイオ州クリーブランド出身のシンガーソングライターEric Carmenによる前作から13年振りとなる6thアルバム。僕はBURRN!誌上の今月のおすすめコーナーで藤木さんが本作を取り上げていたのがきっかけでEricのことを知ったのですが、彼は70年代のポップミュージックシーンで一世を風靡したバンドRASPBERRIESの中心人物でバンド解散後はソロに転向してヒットを飛ばしていたようです。中でもラフマニノフの「ピアノ協奏曲」を取り入れた名曲All By Myselfは世界の歌姫Celine Dionを始めとする多くアーティストにカバーされたり、日本ではCMソングに起用されるなどしていてEricのことを知らなかった僕もこの曲は聞き覚えがありました。

本作で聴くことができるのは「夢の面影」という邦題、幻想的なモノクロジャケットから連想される通り、どこまでも甘くセンチメンタルなメロディの数々。アルバムからのファーストシングルとなった①I Was Born To Love Youは作品を象徴するかのような優しさに溢れたラブバラード、それに続くセカンドシングル曲②Someone That You Loved Before(過ぎゆく恋)もバラードなのですがDiane Warrenとの共作でもあるこちらはメロディがより重厚で歌詞も失恋をテーマとするなど前曲とは対照的です。③Every Time I Make Love to You(愛を奏でよう)もまたまたバラードでヒットソングのお手本的なこの曲までを聴いて「個々の曲は魅力的だけれど同系統が続くのはちょっと…」と思っていたら④Cartoon Worldは楽しげな手拍子を伴ったポップチューンでいいアクセントになっています(というかこの曲は単体としてもかなりのお気に入り)。そして本作のハイライトとなっているのが⑤Almost Paradise(パラダイス~愛のテーマ)。この男女デュエットによるバラードは映画「フットルース」のためにEricが手掛けたもので、オリジナルではMike Reno(Vo/LOVERBOY)Ann Wilson(Vo/HEART)が歌っていました。今回のセルフカバーではEricがJaney Clewerなる女性シンガーとデュエットしていて個人的には本作のバージョンの方が好きですね。それ以降も楽しげな曲調の⑥Top Down Summer、タイトル通りのロマンチックなムードに包まれる⑦Isn't It Romantic、④と並んで本作のポップサイドを担う⑧I Could Really Love You、EricがかつてPeter Cetera(Vo/ex-CHICAGO)に提供した好バラードのリメイク⑩I Wanna Take Forever Tonightなど彼の優れたメロディセンスが遺憾なく発揮されたアルバムとなっています。

そんな楽曲群を歌い上げるEricの歌声は温かくて繊細、それでいて曲によっては力強く響いていて各曲をより一層魅力的なものとしてくれています。普段HR/HMを中心に聴いている僕にとってはサウンドがソフト過ぎる感はあるものの、作品全体が醸し出す穏やかな空気が実に心地いいんですよね。ただ13年振りの作品でありながら前述の⑤と⑩はセルフリメイク、⑨Caroline, NoTHE BEACH BOYS⑪Walk Away Renee(いとしのルネ)THE LEFT BANKEのカバーなのでEricの新作を長年待ちわびていた人にとっては腑に落ちないかもしれませんね(ちなみに⑪はオーストラリアのシンガーソングライターRick Priceもカバーしていて個人的にはあちらの方が好きです)。このアルバムでEricと出会った僕は書き下ろし曲が少ないことは気になりませんでしたが、本作発表から15年以上が経過した2014年になってもニューアルバムの情報が入ってこず待ちくたびれた状態なので、もし次回作の3分の1がリメイクやカバーだったらガッカリするかも…。いつかEricの新曲が聴ける日が来ると信じて気長に待ちたいと思いますが、彼の寡作っぷりはギター仙人Uli Jon Roth以上ですね(苦笑)。なお本作は母国アメリカでは2000年になって「I WAS BORN TO LOVE YOU」というタイトルで発売されています。

【音源紹介】
・I Was Born To Love You

【CD購入録】EDGUY「SPACE POLICE - DEFENDERS OF THE CROWN」(2014)

  • 2014/04/26(土) 00:00:00

【CD購入録】
SPACE POLICE
EDGUY「SPACE POLICE - DEFENDERS OF THE CROWN」(2014)

豪華なゲストシンガーを迎えてドラマティックな音世界を描くAVANTASIAでも精力的に活動しているTobias Sammet(Vo)率いるEDGUYの記念すべき10枚目となる作品を買いました。EDGUY流メタルを極めたといっても過言ではない名盤「HELLFIRE CLUB」(2004)を頂点として、それ以降のアルバムではメロパワのみならず広義のヘヴィメタルサウンドからも距離のある作風になっていたのですが、今回はプレイボタンを押した瞬間に流れてくるメタリックなギターリフとTobiasのシャウトが印象的な①Sabre & Torchに象徴されるヘヴィな路線となっていてインパクトがありますね。ただし、かつてのジャーマンメタル期にまで回帰したかというとそうではなく正統派メタルを軸に、ここ最近のキャッチーな歌モノ路線もあるという感じです。全体的にメタル度が高くなっているのは嬉しいですが、現時点で「これだ!」と思えるキラーチューンはないかな…。なお僕が購入した初回限定限定盤には7曲入りのボーナスディスクが付いていてここでしか聴けない曲は2曲だけですが、歌詞にSteve Harris(B/IRON MAIDEN)が登場する①EnglandはTobiasならではの遊び心があって結構気に入っています。

EDGUY「AGE OF THE JOKER」(2011)

  • 2013/04/09(火) 00:00:00

AGE OF THE JOKER
【No.372】
★★★(2011)

ジャーマンメタル界の若きホープとして1998年に3rd「VAIN GLORY OPERA」で日本デビュー、その後は正統派メタル色を強めた時期を経て7th「ROCKET RIDE」(2006)以降の作品ではハードロックやメロハー的な要素も顔を出すようになってきたEDGUYの9thアルバム。今回も近作同様、メロディックメタルの枠に収まらないバラエティに富んだ楽曲が収録されています。前作「TINNITUS SANCTUS」(2008)は比較的シンプルで武骨な仕上がりだったのに対して、本作はハモンドオルガンやキーボードサウンドを大々的にフィーチュアしていることもあってアルバムイメージは華やかな印象となっていますね。

オルガンサウンドで幕を開けるオープニング①Robin Hood、80'Sメタルの雰囲気を纏ったハードロックチューン②Nobody's Hero、バンドが過去に発表したアルバムにもあったケルティックテイストが感じられる③Rock Of Cashel、EDGUY流ブルースとでも呼べそうな異色ナンバーでありながらサビではしっかりと「らしさ」を主張しておいて間奏はカントリーっぽくなる構成が面白い④Pandora's Boxなど、アルバム序盤から多彩な楽曲が次から次へと飛び出してきます。メロパワ/ジャーマンメタルに分類できそうなのは⑤Breathe、⑧The Arcane Guildくらいで疾走曲の割合はかなり低いのですが、これら2曲が実にEDGUYらしいナンバーとなっているのも嬉しいところです。作品後半は若干地味になってしまっている感はあるものの、ここ最近のEDGUYサウンドを象徴するかのようなミドルチューン⑥Two Out Of Seven、更に表現力を増したTobias Sammet(Vo)の歌唱力に惚れ惚れしてしまう⑦Faces In The DarknessAVANTASIAにも通じるドラマティックな音世界が繰り広げられる長編⑩Behind The Gates To Midnight World、前曲とは対照的にサラリと聴かせるバラード⑪Every Night Without Youで締めくくるなど、確かな聴きどころを設けている辺りは流石ですね。

また本作の初回限定盤にはオリジナル3曲、SLADEの原曲をQUIET RIOTがカバーしてヒットしたらしいDisc-2③Cum On Feel The Noize、本編に収録されている①と⑥のエディットバージョンからなるボーナスディスクが付いています。肝心のオリジナル曲はどれもアルバム本編と比べても遜色ない出来ですね。というわけで今回も巧みに練り込まれたメロディの充実度は依然として高い水準をキープしているので一定レベル以上の満足感は得ることができると思います。ただしメロパワ/正統派メタル時代のEDGUYに思い入れが強い僕の気持ちをねじ伏せるほどの魅力が本作にあるかと聞かれると首を傾げてしまうんですよね…。EDGUYのみならずAVANTASIAでも精力的な活動を続け、優れた楽曲を量産するTobiasの才能には敬意を表したいですがモヤモヤ感が残る作品でもあります。

・The Arcane Guild

EDGUY「KINGDOM OF MADNESS」(1997)

  • 2013/04/06(土) 00:00:00

KINGDOM OF MADNESS
【No.371】
★(2006)

後にジャーマンメタルのみならずメロディックパワーメタル界の最重要人物のひとりとして名を馳せることとなるTobias Sammet(Vo)率いるEDGUYの2ndアルバム。自主制作盤の1st「SAVEGE POETRY」(1995)をオリジナル作品としてカウントせず本作を1stと見る向きもあるようですが、当ブログではこの「KINGDOM OF MADNESS」を2枚目のフルレンスアルバムとみなしています。本作はメンバーがまだ20歳そこそこの頃にレコーディングされた1枚ということもあって音質や楽曲のクオリティ、Tobiasのボーカルパフォーマンスなど様々な面で後にEDGUYが発表するアルバム群との差が大きいので相当なEDGUYファンでないとキツイ内容だと思います。僕はアルバム単体で聴くというよりも、次回作「VAIN GLORY OPERA」(1998)以降でブレイクを果たしたバンドのルーツを探ったり、この時点で確立されているEDGUY節を楽しむため時々CDラックから取り出すという感じですね。

HELLOWEENBLIND GUARDIAN以降に登場した若手メロパワバンドというと、線の細いハイトーンシンガーが疾走曲を歌い上げるというイメージが強いのですが、本作は疾走一辺倒というよりはミドルテンポ主体で、曲名通りダークかつシンフォニックな小インスト④Dark Symphonyをアルバム冒頭ではなく4曲目に持ってきたり、JOURNEYFaithfullyを彷彿とさせるピアノから始まるベタなバラード⑦When A Hero Criesや18分に及ぶ大作⑨The Kingdomを収録していたりと、その他大勢のバンドとは異なるアプローチで迫ってきます。結果論になりますが、この辺りもEDGUYの非凡さを証明していると言えるかもしれませんね。また本作で最もジャーマンメタルっぽい②Wings Of A Dreamは5th「MANDRAKE」(2001)からのシングル「PAINTING ON THE WALL」(2001)に再録バージョンが収められているほか、ライブ盤 「BURNING DOWN THE OPERA‐LIVE」(2003)でも本作から唯一セットリストに含まれているなどバンドがこの曲に自信を持っていることが窺えます。

AT VANCE、HAMMERFALL、RHAPSODYなど90年代後半に登場したメタルバンドのデビュー作と比べても聴き劣りするのは否定できないし、粗や欠点を見つけようとすると気になるところが次々と出てくるので、今後の躍進に繋がる胚芽を探しながら聴いた方がいいような気がします。実際、本作から僅か1年後にリリースした3rd「VAIN GLORY OPERA」で見せる成長振りにはただただ驚くばかりです。「SAVEGE POETRY」同様、本作のリレコディーング盤を聴いてみたい気もしますが多忙を極めるTobiasにそんな余裕はないでしょうね…。

・Wings Of A Dream


ちなみにこちらがリメイクバージョンライブバージョンです。

【CD購入録】EVENRUDE「ONE SIZE FITS ALL」(1989)

  • 2012/02/20(月) 00:00:00

【CD購入録】
ONE SIZE FITS ALL
EVENRUDE「ONE SIZE FITS ALL」(1989)

SHA-BOOMDag Finn(Vo/SHA-BOOM)のアルバムに楽曲を提供していたOle Evenrude(Vo)率いるEVENRUDEの5作目を買いました。オリジナル盤は1989年のリリースですが2005年にボーナストラック4曲を追加して再発されており、僕が買ったのは2005年盤の方です。本作には中心人物のOle Evenrude以外のメンバーとしては、後にWIG WAMで活躍するTeeny(G)が本名のTrond Holterでギターをプレイ、Hugo、Jon Fiore、Robin Beckなどメロハーが好きな僕のアンテナが反応するシンガー陣もバックコーラスで参加しているほか、プロデューサーにはSHYKANSASのアルバムを手掛けたこともあるNiel Kernonを迎えています。僕がEVENRUDEを知るきっかけとなったSHA-BOOM同様、このアルバムもアメリカンなノリの良さとキャッチーなメロディ、そして控えめながら確かに存在する北欧的な哀愁が耳に残ります。良く言えばハスキー、悪く言えばアクの強いOleのボーカルは好みが分かれるかもしれませんがSHA-BOOMを聴いて高まった期待に応えてくれる1枚です。Oleは本作を最後に表舞台から身を引き、プロデューサー業に専念しているようですが、EVENRUDEの活動も再開してほしいですね。ちなみに②Desperado、⑩X-Ray Specs、⑫WerewolfはSHA-BOOM「LET'S PARTY」(1990)に、③Broken HeartはDAG FINN「THE WONDERFUL WORLD OF DAG FINN」(1991)に収録されています。

【CD購入録】EDGUY「AGE OF THE JOKER」(2011)

  • 2011/08/25(木) 00:00:00

【CD購入録】
AGE OF THE JOKER
EDGUY「AGE OF THE JOKER」(2011)

EDGUYまたはAVANTASIA名義でここ数年間何らかの作品をリリースし続け、相変わらずのワーカホリック振りを発揮しているTobias Sammet(Vo)のメインバンドEDGUYの9作目を買いました。6曲入りのボーナスディスクが付く初回生産限定盤と通常盤のどちらを購入するか迷いましたが結局限定盤の方をチョイス。前作「TINNITUS SANCTUS」(2008)の時点からそうでしたが、本作にはHELLOWEENを源流とするジャーマンメタルバンドEDGUYの姿はほとんどなく、Tobias流HR/HMサウンドで貫かれています。メロパワファンの僕としてはやはり⑤Breathe、⑧The Arcane Guildといった楽曲に胸がときめきますね。あとTobias流ブルーズ④Pandora's Boxには驚かされました。ライナーノーツにもあるように今回はオルガンサウンドのフィーチュア度が上がっていて、ややレイドバックしたHR/HMに近づいた印象もあります。

ボーナスディスクは全6曲中2曲が本編のシングルバージョン、1曲がカバーなので純然たるEDGUYの新曲は3曲のみではあるもののJens Ludwig(G)作曲、Tobias作詞のDisc-2①God Fallen Silent、ボーナスディスクのみに収録しておくには勿体無いDisc-2②Aleister Crowley Memorial Boogie、しんみりしたピアノバラードかと思ったら最後に遊び心をチラリと見せるDisc-2④Standing In The Rainと、3曲とも結構楽しめました。

【CD購入録】ECLIPSE「ARE YOU READY TO ROCK」(2008)

  • 2009/10/05(月) 00:00:00

【CD購入録】
ARE YOU READY TO ROCK
ECLIPSE「ARE YOU READY TO ROCK」(2008)

スウェディッシュ・メロディアスハードロックバンドECLIPSEの3作目を買いました。過去2作を聴いて北欧ならではの湿り気あるメロディを都会的なアレンジで聴かせるAOR寄りのメロハーというイメージを持っていたのですが、本作はドライで快活なメロディが躍動するピュア・ハードロックアルバムとなっています。個人的には③To Mend A Broken Heartのような哀メロナンバーを期待していたため最初は拍子抜けしましたが、本作で聴ける突き抜けたハードロックサウンドは単純に気持ちが良いし、Erik Martensson(Vo)の張りのある歌声と各曲にハイライトを生み出すMagnus Henriksson(G)の弾きまくりギターはかなり好印象。バラードを収録することなくハードロックチューン11曲のみで収録時間40分弱というコンパクトさも手伝って、繰り返し楽しめそうな1枚です。また、相互リンクさせていただいているadoreさんのMETALGATE BLOGで知ったのですがECLIPSEのErik Martensson(Vo)とRobert Sall(G/WORK OF ART)、Jeff Scott Soto(Vo/TALISMAN)によるプロジェクトW.E.Tのアルバム(輸入盤)が11月に出るようです。ちなみにプロジェクト名はWORK OF ART、ECLIPSE、TALISMANの頭文字を取ったものだとか。PVをチェックした印象では、なかなか期待できそうですね。

・W.E.T One Love

【CD購入録】ENFORCER「INTO THE NIGHT」(2008)

  • 2009/07/02(木) 00:00:00

【CD購入録】
INTO THE NIGHT
ENFORCER「INTO THE NIGHT」(2008)

BURRN!誌やいろんなサイト/ブログ様での評判も上々なスウェーデン出身のヘヴィメタルバンドENFORCERの1stアルバムを買いました。ピッチピチの皮パンにガンベルト、バンダナというメンバーのルックスもさることながら、音楽的にも80年代サウンドを強烈に連想させる愚直なまでのヘヴィメタルがギッシリ詰まっています。キーボードパートやバラードは一切収録せず疾走、疾走また疾走という感じで前のめりに突っ走るメタルチューンの数々は理屈抜きに気持ちいいですね。全9曲で約35分という潔さもグッド。ボーカルは少し安定感に欠けるヘタウマ系だし、押し一辺倒のサウンドなので飽きが来るのも早いかもしれませんが、楽曲はどれもドライブ感とキャッチーさがあってリピートを誘う魅力があります。僕は詳しくありませんが、IRON MAIDENRAVENといったNWOBHM(NEW WAVE OF BRITISH HEAVY MEATL)系バンドがよく引き合いに出されているので、その時代をよく知る方には懐かしくて堪らないサウンドではないでしょうか。その時代のヘヴィメタルをあまり聴いてない僕にとっては逆に新鮮ですらあるアルバムだし、ヘヴィメタルっていいなぁと素直に思える「ダサカッコいい魅力」を持ったバンドの登場ですね。

【CD購入録】EUROPE「ALMOST UNPLUGGED」(2008)

  • 2009/03/12(木) 00:13:53

【CD購入録】
EUROPE ALMOST UNPLUGGED
EUROPE「ALMOST UNPLUGGED」(2008)

1992年を最後にしばらく解散状態にあったものの、2004年に復活を遂げた北欧メタルの代表的バンドEUROPEが2008年1月に母国スウェーデンのストックホルムで行ったセミ・アコースティックライブの模様を収録したライブ盤を買いました。僕はベスト盤「EUROPE 1982-1992」(1993)と現時点での最新作「SECRET SOCIETY」(2006)の2枚しか持っていませんが、不思議と本作を聴きたくなったんですよね。率直な感想としてはSeven Doors HotelStormwindといったドラマティックなメタルサウンドはここにはなく、渋くてカッコいい大人のハードロックが味わえる1枚という感じです。選曲は過去7枚のオリジナルアルバムから満遍なくチョイスした10曲と④Wish You Were Here(PINK FLOYD)、⑥Love To Love(U.F.O)、⑨Since I've Been Lovin' You(LED ZEPPERLIN)、⑪Suicide(THIN LIZZY)というカバー4曲で構成されていて、作品タイトルが示すとおりアレンジも完全なるアンプラグド作品ではなくセミ・アコースティックの演奏+ストリングスサウンドという全く新しいものとなっています。「SECRET SOCIETY」でJoey Tempest(Vo)のボーカル以上に耳に残ったJohn Norum(G)の絶品のギタープレイは本作でも堪能できます。中でも③Devil Sings The Bluesのラストは本当に素晴らしい名演と呼びたくなりますね。ただバンドの代名詞ともいえる⑦The Final Countdownをはじめ、大胆なアレンジが施されているので原曲に思い入れの強い人にとっては慣れるまで時間が必要かもしれません。ちなみに全曲You Tubeで聴くことができるので、興味のある方はまず試聴してみてはいかがでしょうか。

【CD購入録】EQUILIBRIUM「SAGAS」(2008)

  • 2008/12/23(火) 17:17:44

【CD購入録】
EQUILIBRIUM SAGAS
EQUILIBRIUM「SAGAS」(2008)

相互リンクさせていただいているHiraさん、やっしーさんのブログでも紹介されているヴァイキングメタルバンドEQUILIBRIUMの2ndアルバムをようやく買いました。ヴァイキングメタル系はいくつかのバンドをチェックしたものの、今ひとつピンと来ず「このジャンルは肌に合わないのかな」と思い、しばらく新境地の開拓はお休みしてました。ところが、本作はキャッチーでヒロイックなメロディと民謡フレーズが満載で、非常に聴きやすい印象です。本作を端的に表現するとすれば「楽しいアルバム」って感じでしょうか。③Blut Im Auge、⑥Snoffel(特に間奏パート)、⑪Ruf In Den Windなんかは笛やアコーディオンの調べとリズムに合わせて自然とカラダが揺れてきて踊り出してしまいそうなほど。本作でヴァイキングメタル入門を果たしたので、CDラックで眠っているTURISASELUVEITIEの作品も改めて聴いてみようっと。う~ん、でもしばらくはこのアルバムの不思議な魔力から抜け出せそうにありません…。

EDGUY「TINNITUS SANCTUS」(2008)

  • 2008/12/22(月) 07:41:47

TINNITUS SANCTUS
【No.085】
★★★(2008)

伝統的なヘヴィメタル作品にして名盤だった「HELLFIRE CLUB」に続く前作「ROCKET RIDE」では音楽性が拡散し、バンドのユーモアセンスが炸裂した異色作だったため、次はどう来るのか注目していたEDGUYの8作目。本作を聴いて僕は「ROCKET RIDE」をベースに「HELLFIRE CLUB」のシリアスな空気を取り戻しつつ、メロディックメタルというジャンルに縛られないキャッチーな作風だと感じ、Tobias Sammet(Vo)のソロプロジェクトAVANTASIAの3作目「THE SCARECROW」に近い印象を持ちました。

前作同様にミッドテンポ曲をアルバム冒頭に持ってきてる辺りからして、「THEATER OF SALVATION」(1999)の頃のようなジャーマンメタルらしいメロパワ作品を期待すると少し厳しいかな。従来のEDGUYらしい疾走メタリックチューンは③The Pride Of Creation、⑤Wake Up Dreaming Black、⑨Speedhovenくらいなもので、あとはKing Of Fools、Superheroesといった過去のシングル曲と同路線のキャッチーミドル①Ministry Of Saints、④Nine LivesやAOR風バラード⑦Thorn Without A Rose、メロハータイプの新機軸⑧9-2-9、軽快なハードロックンロール⑩Dead Or Rock、カントリー風の曲調に下ネタ全開な歌詞が乗る日本盤ボーナス⑪Aren't You A Little Pervert Too?と多種多様。これほどバラエティ豊かでありつつ耳に残るメロディを持った楽曲がひとつのバンド、というかTobias Sammetという1人のソングライターから生み出されたことには感服してしまいます。ここまで楽曲の幅を広げた作品となってくると、本作に対する評価もメロパワ/ジャーマンメタルバンドEDGUYのファンが聴くのと、Tobiasの書くメロディが好きなファンとで大きく別れてきそうな気がします。

僕はギリギリ後者だと自分では思ってるので本作もEDGUY流のメタルアルバムとして楽しめましたが、少し心配な点があるのも事実です。それは「Tobias が書く多彩な楽曲を豪華ゲストボーカル陣が歌う」という明確で大きな強みがあるAVANTASIAに対して、EDGUYならではの強みが感じられないということ。本作にも⑥DragonflyというAVANTASIAっぽい曲が収録されて両者の線引きが曖昧になってきているため、EDGUYというバンドの立ち位置が「AVANTASIAのような楽曲を豪華ゲストではなくTobiasが1人で歌うのがEDGUY」みたいなことになってしまわないかと心配になってきます。僕のような意見は少数派かもしれませんが「THE SCARECROW」と「TINNITUS SANCTUS」を聴いてると、こんな感想を持ってしまったんですよね。あくまで個人的な希望としては「EDGUYはメロパワ主体、AVANTASIAではゲストシンガーの特性を活かしてメロパワの枠を超えたメロディアス作品」って感じになってくれたら嬉しいなぁ、とキーパー時代のHELLOWEENをこよなく愛し、EDGUYが1998年に「VAIN GLORY OPERA」で日本デビューした頃からバンドを追いかけている身としては思ってしまいます。日本デビュー作から前作までの楽曲をバランス良くチョイスしたDisc-2(全11曲の初回限定ライブ盤)を聴くと、その想いが強くなってきますね。

【音源紹介】
・9-2-9

EMIR HOT「SEVDAH METAL」(2008)

  • 2008/12/17(水) 08:15:39

SEVDAH METAL
【No.083】
★★★★(2008)
年間ベスト2008年第7位

かつてはNEON KNIGHTSというバンドに在籍していたボスニア・ヘルツェゴビナ出身のギタリストEmir Hotのソロ1作目。アルバムタイトルからもわかるように、東バルカン地方のトラッドミュージック「Sevdah(セヴダ)」を程よいアクセントとして取り入れたネオクラシカルメタルが楽しめる好盤です。こういったフォーク/トラッド色をメタルに融合させるというスタイルはヴァイキングメタルの専売特許という印象でしたが、正統派メタル好きの僕にとっては本作の基本線がネオクラ路線というのが嬉しいですね。例えるなら、YNGWIEスタイルのギタープレイにジプシー音楽をミックスさせたSteven Anderson(G)の名盤「GYPSY POWER」の歌モノバージョンという感じでしょうか。

本作でEmirを強力バックアップするのは、声質が変わったような気がするものの伸びやかなハイトーンは健在なJohn West(Vo/ex-ROYAL HUNT etc)、パワーヒットで楽曲にグルーヴをもたらすMike Terrana(Ds/MASTERPLAN、ex-RAGE)という2人のベテランで、本作をより魅力的なものにしてくれています。楽曲も②Devils In Disguise、④Skies And Oceansといったスピードチューン、ネオクラの王道をゆくミッドテンポ③World Set On Fire、Emirの繊細なアコギとJohnの熱唱が強烈な泣きを発散するバラード⑥Stand And Fight、Steven Andersonの作品でも使われていた欧州民族音楽フレーズを用いたインスト⑧Hora Martisoruluiとバリエーション豊かで、アルバムの流れとしてもバランスよく配されています。またアルバム中盤の⑤Sevdah Metal Rhapsodyは12分近くの大作で、ヨーロッパ民謡風の情緒とヘヴィメタルの攻撃性の両方を併せ持ち、途中にMikeのドラムソロまでもフィーチュアした聴き応えたっぷりの1曲。個人的お気に入りチューンは、エキゾチックな歌メロで駆け抜ける⑦Endless Painですね。曲のラストでスローダウンしたかと思うと、その後再び加速するというアレンジがツボです。

アルバムの主役であるEmirのギターは安定感とセンスの良さが感じられるだけでなく、ギタリストのソロ作品でありながら良質な歌メロ満載というのがいいですねぇ。サウンドプロダクションのショボさが気にならなくはないけど、そんなマイナス面を補って余りある充実の楽曲と各メンバーのプレイがぎっしり詰まった1枚です。John、Mike共に数多くのバンドを渡り歩くタイプのプレイヤーなので難しいかもしれませんが、次作も同じメンバーで作ってもらいたいですね。

【音源紹介】
・Devils In Disguise

【CD購入録】EDEN'S CURSE「THE SECOND COMING」(2008)

  • 2008/12/14(日) 08:03:27

【CD購入録】
EDENS CURSE THE SECOND COMING
EDEN'S CURSE「THE SECOND COMING」(2008)

デビュー作が日本メタルシーンでは結構話題になった多国籍バンドEDEN’S CURSEの作品タイトルがそのものズバリな2ndアルバム「THE SECOND COMING」を買いました。バンドの2枚看板であるMichael Eden(Vo)のパワフルヴォイスとThorten Koehne(G)の弾きまくりギターワーク(この人のギターサウンド大好きです)は今回も健在。Michael EdenはMichael Vescera(Vo/ex-YNGWIE MALMSTEEN etc)化が進行してますね。力んで歌うと特に。アメリカン・ハードロックの大陸的ムードとヨーロピアンな愁いあるメロディが同居するという方向性は、デビュー作と同じなので、前作を聴いて僕がこのバンドに期待していたものを今回もきっちり提供してくれてます。安心して聴けますねぇ。

【CD購入録】EDGUY「TINNITUS SANCTUS」(2008)

  • 2008/11/20(木) 00:00:17

【CD購入録】
TINNITUS SANCTUS
EDGUY「TINNITUS SANCTUS」(2008)

11月の大注目盤EDGUYの新作「TINNITUS SANCTUS」(初回限定版)を買いました。バラエティに富みつつも散漫な印象が拭いきれなかった前作「ROCKET RIDE」(2006)に比べると、一本芯の通ったヘヴィメタル作品だと思います。とはいえ本作もメロディックメタルに限らずハードロック、AOR、ロックンロールなどレパートリーは多岐に渡ってます。①Ministry Of Saints②Sex Fire Religionのようなミッドテンポ曲をアルバム冒頭に持ってきてる辺りからして「THEATER OF SALVATION」(1999)の頃のようなジャーマンメタルらしいメロパワ作品を期待すると少し厳しいですが、耳に残るメロディは随所にあります。今のところは愛着のある曲も多いDisc-2(ライブ11曲を収録)の方が好みですが。
本作も最近のEDGUYらしいヘヴィメタルアルバムだというのは確かながら、ちょっと気になる(というか心配な)点もあったりして…

1.AVANTASIAとEDGUYの関係性について
Tobias Sammet(Vo)の楽曲を豪華ゲストボーカル陣が歌う」という明確で大きな強みがあるAVANTASIAにはなくて、EDGUYならではの強みはというと「?」となってしまうんですよね。

2.トビーの負担が大きすぎない?
BURRN!誌のインタビューでトビーが「ストレスで右耳が聞こえなくなった」「他のメンバーからの曲もあてにしていたんだけど、EDGUYの曲としてはいまいだったから(中略)一生懸命曲作りにはげまなければならなかった」

といった発言をしているのを読んでEDGUYが超ワンマンバンドになってしまうのではと心配になりました。作曲面でも他のメンバーが関わってくると、更にバンドが大きくなれそうな気もします。裏を返せば今年だけでAVANTASIAの「THE SCARECROW」と本作というアルバム2枚分の曲を一人で手がけるトビーはホントに凄い。トビー自身「バンドメンバーはファミリーで、EDGUYは僕の全て」とも語っているので、この辺りは僕の勝手な心配事に過ぎないかもしれませんけどね。それでは、もう一度「TINNITUS SANCTUS」を聴いて寝ようと思います。

EDGUY「ROCKET RIDE」(2006)

  • 2008/11/19(水) 07:53:43

ROCKET RIDE
【No.072】
★★★(2006)

前作「HELLFIRE CLUB」(2004)で凡百のメロパワバンドから完全に脱却し、ジャーマンメタルをベースにした伝統的なヘヴィメタル路線で成功を納めたEDGUYの7thアルバムは、シリアスだった前作からの反動か、敢えてヘヴィメタルの本道から距離を置いた作品となってるのが特徴です。これまでと比べると疾走曲の割合が最も少なく、ミドルテンポの楽曲を主軸にRAINBOWっぽいハードロック、LAメタルからAOR調まで飛び出してくる1枚となっています。

1曲目から8分もあるミドルテンポ①Sacrificeで始まるのは「MANDRAKE」(2001)と同じながら、メロディのクサみが控えめなのでアルバムの掴みとしては淡々とした印象です。その後も疾走曲といえそうなのは②Return To The Tribe⑤Rocket Ride、⑨Out Of Vogueくらいで、重厚かつスローな曲が多いアルバム前半はどうも勢いに乗り切れてないような気が…。しかしBON JOVIがやってもおかしくないほどのAOR風バラード⑦Save Me以降のアルバム後半は、ロックンロール調の⑧Catch Of The Century、シングルにもなったキャッチーなハードロック⑩Superheroes、トロピカルな空気があるポップソング⑪Trinidadなど、EDGUYらしいかどうかは別として結構楽しめました。

これまでのEDGUYにもあったTobias Sammet(Vo)のユーモアセンスが多く盛り込まれた歌詞やお遊び的要素のある仕掛け(②のギターソロや⑧のラストなど)、スピード控えめの作風を受け入れられるかどうかで好みが分かれそうですね。前作の流れを継承した威厳のあるヘヴィメタル作品を期待していた僕も最初は肩透かしをくらいました。ただし楽曲のバリエーションは過去最高だし、印象的なメロディも多いので今では気に入ってますが。客観的に見れば高品質な作品であるのは間違いないけど、EDGUYを初めて聴く人には本作以外のアルバムをお薦めします。

【音源紹介】
・Catch Of The Century

EDGUY「HELLFIRE CLUB」(2004)

  • 2008/11/18(火) 07:53:08

HELLFIRE CLUB
【No.071】
★★★★★(2004)
年間ベスト2004年第1位

安定したクオリティのアルバムを発表し続けているジャーマンメタルの代表的バンドEDGUYの6thアルバム。前作から典型的なジャーマンメタル路線を離れつつあったこのバンドですが、今回は正統派メタル路線を推し進めていて、このジャンルの中でも屈指の出来と思える会心の1枚。これまでの作品にはなかった「大物の風格」すら漂ってます。

力強くアルバムの幕開けを告げる①Mysteriaを筆頭にEDGUYの新たなるアンセムになるであろう③We Don’t Need A Hero、サビメロが耳に残る④Down To The Devilといった疾走曲、ポップでお遊び心の効いた歌詞も楽しいパーティ・ロック⑧Lavatory Love Machineが気に入ってますが、それらに勝るとも劣らず印象的なのが10分超えの大作②The Piper Never Diesです。重厚なイントロから徐々に盛り上がっていき、終盤8分以降で爆発するドラマティックな展開には胸が熱くなります。

伝統的なへヴィメタルという範疇の中で優れた楽曲が揃う本作の中で一際輝いているのが、EDGUYの頭脳でもあるTobias Sammet(Vo)の大仰で力強い歌声。時にはMicheal Kiske(Vo/ex-HELLOWEEN)、時にはBruce Dickinson(Vo/IRON MAIDEN)のような説得力満点の彼の歌唱には本当に惚れ惚れします。上に挙げた楽曲以外も素晴らしく1枚を通して楽しめる名盤。2004年当時、ガツン来るメタル作品がないなぁと感じていた僕に大きな衝撃を与えてくれた会心のメタルアルバムです。

【音源紹介】
・Lavatory Love Machine

EDGUY「BURNING DOWN THE OPERA‐LIVE」(2003)

  • 2008/11/16(日) 09:52:08

BURNING DOWN THE OPERA‐LIVE
【No.070】
★★★★(2003)

すっかりジャーマンメタル界の中堅として磐石の地位を築いた感のあるEDGUYの5thアルバム「MANDRAKE」に伴う、欧州ツアーの模様を収めた2枚組ライブアルバム。BURRN!誌の藤木さんも絶賛するライブアクトとしての実力を遺憾なく発揮した充実作となっています。オーディエンスも大盛り上がりでヨーロッパにおけるEDGUY人気の高さが伝わってきます。

それにしてもEDGUYの楽曲って、どれも一緒に歌いたくなる必殺のサビがあってライブ向けの曲が多いですね。歌わせどころをきっちり設けているので、ライブになるとオリジナル盤以上の魅力を発散し、バンドとオーディエンスの一体感がCDからもビンビン伝わってきます。このアルバムを聴いてても、Disc-1③Tears Of A Mandrake、Disc-1④Babylon、Disc-2①Vain Glory Opera、Disc-2⑦Out Of Controlなどのサビメロを一緒に歌っている自分にふと気付きます。Tobias Sammet(Vo)の歌唱はライブであっても安定感があるし、Disc-1⑦The Headless Game、Disc-2④How Many Milesでわかるようにようにオーディエンスの煽り方も上手く、ライブ経験の豊富さが見てとれます。演奏もしっかりしてて、エイリアン・ドラム・バニーことFelix Bohnke(Ds)の気持ちのいい叩きっぷりとそれに絡んでくるTobias Exxel(B)のベース、そして地味ながら堅実、それでいて時に絶妙なライブアレンジを加えるツインギターと申し分なし。

選曲も手堅いところを抑えていてベストアルバムとしても機能しそうなほどなので、EDGUYを初めて聴くならこの作品から入るのもいいかも。AVANTASIAの楽曲も2曲収録されてるのも嬉しいです。贅沢を言うとすれば、僕の大好きなEDGUYの最高傑作「HELLFIRE CLUB」の後のライブ作品だったら更に良かったのに・・・ということくらいですね。

【音源紹介】
・Tears Of A Mandrake(Live)

EDGUY「MANDRAKE」(2001)

  • 2008/11/14(金) 09:24:47

MADRAKE
【No.069】
★★★★(2001)
年間ベスト2001年第7位

若きジャーマンメタルの雄EDGUYの5thアルバム。本作と同年にリリースされたTobias Sammet(Vo)によるソロプロジェクトAVANTASIAが個人的には「KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART 3」と呼びたくなるほど素晴らしい内容だったので、本作にも大きな期待をよせていました。

音楽性としては典型的ジャーマンメタルから脱却しつつあるように思えます。それを象徴するかのように、アルバムの冒頭を飾るのは大仰なイントロダクションでもハイスピードな疾走曲でもなく、AVANTASIAにも通じる壮大かつドラマティックなメロディを持った①Tears Of Mandrakeです。またケルト風味のバグパイプサウンドを使ったミドルチューン③Jersalem、これまで以上に逞しくストロングな仕上がりとなった勢いあるスピードチューン⑤Nailed To The Wheelなどが新味といえそう。もちろんジャーマンメタルの要素もしっかりと含んでいて、②Golden Dawn、④All The Crowns、⑧Fallen Angelといった曲はこのジャンルの中で頭一つ飛び抜けてると思うし、アルバム終盤に登場する⑩Save Us Nowで聴ける明朗かつキャッチーなメロディはジャーマンメタルファン必聴です。ちなみに、この曲の歌詞はバンドの凄腕ドラマーFelix Bohnke(Ds)についてのものだそうで、もちろん彼のドラムソロも楽しむことができます。

初めて聴いた時は、これまでに比べて地味なアルバムかなぁという気もしたけど、繰り返し聴くうちにドンドンはまっていく1枚です。楽曲、演奏ともにこれまでにない余裕が漂っていて、バンドとしての成熟味を感じさせる仕上がりとなっています。ギターチームも他のバンドほど華やかさこそないものの、これまで以上にいい仕事してますね。

【音源紹介】
・Save Us Now

EDGUY「THE SAVAGE POETRY」(2000)

  • 2008/11/12(水) 11:44:29

SAVAGE POETRY
【No.068】
★★★(2000)
年間ベスト2000年第10位

ジャーマンメタルのニューヒーローEDGUYが1995年に自主制作盤としてリリースしていたデビューアルバムを2000年にリ・レコーディングした企画盤。本編9曲のあとに1995年のバージョンが4曲収録されていますが、その差は同じバンドが演奏してるとは思えないほどで、5年間でのバンドの成長っぷりを雄弁に物語っています。しかも、これらの楽曲がメインソングライターのTobias Sammet(Vo)が若干16歳の時に書かれたものだというのだから、更に驚きです。

典型的なメロパワ路線に傾倒していた4th「THEATER OF SALVATION」に比べ、本作はEDGUYのオリジナリティを感じさせてくれる楽曲が多いように感じます。ジャーマンメタルの王道的な疾走曲、豊潤なメロディを持ったバラード、正統派メタル、10分に渡る大作と各9曲それぞれが実に魅力的。中でもお気に入りはサビメロのキャッチーなコーラスにヤラレル①Hallowed、デビュー作の曲とは思えないほど堂に入った高品質メタルチューン③Key To My Fate、サビでのTobiasの高音スクリームと分厚いクワイアの対比が素晴らしいスピード曲⑥Frozen Candleですね。

何の事前情報もなく聴けば、前作に続くEDGUYの純然たるニューアルバムだと思ってしまいそうなほどの楽曲のクオリティは高いです。ボーカルパフォーマンス、演奏、アレンジの全てが過去のアルバムと比べて成長しているし前作で感じられたやりすぎなほどの大仰さやスピード曲重視という傾向もさほど強くなく、いいバランスを保った1枚です。

【音源紹介】
・Frozen Candle

EDGUY「THEATER OF SALVATION」(1999)

  • 2008/11/10(月) 07:50:39

THEATER OF SALVATION
【No.067】
★★★★(1999)
年間ベスト1999年第6位

前作「VAIN GLORY OPERA」で上々の日本デビューを飾ったEDGUYの4thアルバム。前作は緩急をうまくつけたアルバム構成の中で、フックのあるメロディックメタル曲が次から次へと続く傑作だったのに対し、本作は疾走曲の割合を増やしHELLOWEENSTRATOVARIUS直系のメロディックパワーメタルに焦点を当てた1枚になってます。

シンフォニックな序曲に導かれてアルバムの幕開けを告げる②Babylonは「90年代版Eagle Fly Freeだ!」と言いたくなるほどジャーマンメタルの理想形を突き詰めた疾走曲で、EDGUYにジャーマンメタルの未来を託したくなる名曲です。楽曲の雰囲気がどことなくSTRATOVARIUSのKiss Of Judasを連想させるミッドテンポ③The Headless Gameに続く、EDGUYを代表するバラード④Land Of The Miracleがこれまた素晴らしい。典型的なメタルバラードとは一線を画し、メジャー感をまとったロックバラードに通じる雰囲気と感動を増幅させる幾重にも重ねられたコーラスが◎。その後もアルバム中盤でのスピードチューン3連発、終盤には切れ味鋭いリフワークがカッコいい⑩The Unbelieverとドラマティックな大作⑪Theater Of Salvationを配し、本編ラストをアコースティックバラード⑫For A Trace Of Lifeで締めるというのもウマイ。

前作で満ち溢れていた特有のクサメロは影を潜め、初めて聴いた気がしないメタルアルバムのように思える部分もあるけど、楽曲自体は高品質なのでメロパワ好きにとってはマストアイテムといえる1枚です。Tobias Sammet(Vo)の歌唱力が格段アップしててMichael Kiske(Vo/ex-HELLOWEEN)を思い起こさせる域にまで達しているのもいいですね。

【音源紹介】
・Babylon

ERIKA「COLD WINTER NIGHT」(1990)

  • 2008/10/06(月) 08:55:38

COLD WINTER NIGHT
【No.051】
★★★★★(1997)

ERIKA…このアーティスト名を見ると、一般的には沢尻エリカ(もうそれすら古い?)なんでしょうけど、僕にとってのERIKAとは名盤「COLD WINTER NIGHT」のERIKAです。BURRN!誌上で藤木 昌生記者の高評価を見て以来、当時廃盤だった本作を探し回っていましたが幸運にも1997年に中古屋でついにゲットした一品です。

内容は藤木さんの絶賛振りにも納得な高品質北欧ハードポップで、ヒット性を秘めた哀愁たっぷりの作品。個人的にはMikael Erlandssonの名盤「THE 1」と双璧をなす「北欧といえばこれ!」というアルバムです。全曲に渡り強烈なフックのあるメロディが満載で、どれもがシングルカットできそうなほど。キーボード主体で時にアコースティックギターを絡ませるというソフトな音像の中、極上のメロディが奏でられています。プレリュードに始まり、ポストリュードに終わるというアルバム構成もニクイし、たまに若干ハードなギターソロが入ってるのもいいですね。実際、本国スウェーデンではかなりの人気だったようで、世が世なら世界的にヒットしたんじゃないでしょうか。どの曲も一級品ですがその中でも、歌詞とメロディの両方が聴く人に力を与える暖かみのある④Hurting So Badが特に好きですね。

正直、ERIKA自身のシンガーとしての魅力は並ですが、曲が本当にいい曲ばっかりで、これからも末永く愛聴していくこと確実なアルバムです。ちなみに、このERIKAはYNGWIE MALMSTEENの元妻だそうで、アルバム中最もスピード感のある⑨Emergencyでは御大自らがギターソロで参加し、アルバムの音楽性とは場違いなほどに弾きまくっています。しばらく廃盤になっていたこのアルバムも2004年にリマスター盤で再発されているようですが、いつまた廃盤なるかもわからないのでメロディ派でポップなものもOKという方は今のうちにどうぞ。

【音源紹介】
・Together We're Lost

【CD購入録】ENUFF Z'NUFF「STRENGTH」(1991)

  • 2008/09/18(木) 12:00:20

【CD購入録】
ENUFF ZNUFF STRENGTH
ENUFF Z'NUFF「STRENGTH」(1991)

BLACK STONE CHERRYの新作と同時期に買ったのがENUFF Z'NUFFの代表作ともいわれるこの2ndアルバムです。BURRN!誌でメロディック・ロック特集があると、取り上げられることの多い本作。決まって「この傑作が廃盤とは…」と文章が締められていたので、見つけたら買いたいなーってずっと思ってた作品です。僕はMARVELOUS 3PAUL GUILBERTを通して、このバンドを知った「完全後追い派」ですが確かに共通点が多いですね。どこかBEATLESを思わせるメロディラインは欧州メロディックロック勢に比べて、泣きの度合いは少ないものの親しみやすさは抜群。その典型が⑨Mother's Eye⑩Baby Loves You辺りでしょうか。その他に、ハードにドライブする曲やしっとり聴かせるバラードもあり、そのいずれもが良質のメロディに溢れているので、このジャンルで名盤といわれるのも納得の1枚です。また最近になってENUFF Z'NUFFのボーカルDonnie Vie名義で、本作のアコースティックバージョン「EXTRA STRENGTH」なるアルバムがリリースされたみたいですね。

EDGUY「VAIN GLORY OPERA」(1998)

  • 2008/07/20(日) 08:49:46

VAIN GLORY OPERA

【No.013】
★★★★(1998)
年間ベスト1998年第3位

1998年に日本デビューを果たしたジャーマンメタルバンドEDGUYの通算3作目。当時のメンバー平均年齢が20歳そこそこで既に3枚のアルバムをリリースしてることもさることながら、その若さにして優れたメロディセンスを持ってることに驚かされた作品です。Hansi Kursch(Vo/BLIND GUARDIAN)Timo Tolkki(G/STRATOVARIUS)がゲスト参加(Timoはミキシングも担当)してることからも、当時このバンドがヨーロピアンメタル界で注目を集めていたことがわかります。

アルバム冒頭こそお約束的な序曲から、ありがちなジャーマン系疾走曲へつながるというものながら、その次に飛び出す③How Many Milesにやられました。ほど良い疾走感に乗せたクサいメロディ(ギターソロも含めて)とROYAL HUNTにも通じるクラシカルフレイヴァーを兼ね備えたのこの曲は、本作最大のハイライトといる名曲です。他にもHansiとTimoの両名が参加し、BLIND GUARDIANばりのクワイアが映える勇壮な⑤Out Of Control、キャッチーなメロディで気持ちよく疾走する⑦Fairytaleなどアルバムの山場となる楽曲があるし、2曲のバラードの配置も絶妙でアルバム構成もお見事。このバンドの強みはミドルチューンでもいい曲が書けるということですね。

HELLOWEEN、BLIND GUARDIAN、GAMMA RAYといったジャーマンメタルの先輩バンドとも十分張り合っていけるポテンシャルを備えたアルバムだと思います。正直なところ本作がリリースされた1998年頃に上記3バンドが発表したアルバムよりも本作の方が好きですしね。EDGUYはこのアルバム以降も着実に成長し、今では新世代ジャーマンメタルバンドの代表的存在となりました。後々の作品に比べるとTobias Sammet(Vo)のボーカルなど物足りない部分もあるけど、楽曲そのもののお気に入り度はEDGUYの作品の中でもトップクラスの1枚です。

【音源紹介】
・Fairytale