【CD購入録】DISARMONIA MUNDI「COLD INFERNO」(2015)

  • 2016/10/17(月) 00:00:00

【CD購入録】
COLD INFERNO
DISARMONIA MUNDI「COLD INFERNO」(2015)

CORONER RECORDSのオーナーとしてレーベルを経営する傍ら、ジブリ映画の曲をエクストリームメタル風にカバーするプロジェクトIMAGINARY FLYING MACHINESを立ち上げたりBLOOD STAIN CHILD、GYZEといった日本のバンドをプロデュースしたりと多方面で活躍するマルチプレイヤーEttore Rigottiのメイン(?)プロジェクトDISARMONIA MUNDIの5作目を買いました。今回も正式メンバーは全ての楽器とクリーンボーカルまでを1人でこなすEttoreとグロウル担当のClaudio RavinaleのみでBjorn“Speed”Strid(Vo/SOILWORK、THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA)が過去作に引き続きゲストとして参加しています。サウンドの方も①Creation Dirgeの冒頭がオーケストラ風で驚かされますが、曲自体はDISARMONIA MUNDIらしいモダンメロデス/エクストリームメタルとなっています。個人的にこのバンドはアルバムとしてはそれなりに楽しめる一方で聴き終えた時に印象的な曲がなかったりするのですが、今回はサビメロが一際キャッチーな②Stormghost、④Coffinやアグレッション全開の⑥Slaves To The Illusion Of Lifeなどが気に入っています。日本盤ボーナスの⑪The Loneliness Of The Long Distance Runnerも良い曲だなと思っていたらIRON MAIDENのカバーでした(笑)。ちなみにこの曲にはChristian Alvestam(Vo/ex-SCAR SYMMETRY)がゲスト参加しています。マンネリ感は否めないものの流石のクオリティを誇る1枚という感じですね。

【CD購入録】THE DEFIANTS「THE DEFIANTS」(2016)

  • 2016/04/28(木) 00:00:00

【CD購入録】
THE DEFIANTS
THE DEFIANTS「THE DEFIANTS」(2016)

DANGER DANGERの中心人物Bruno Ravel(B)がかつての盟友Paul Laine(Vo/ex-DANGER DANGER)らと結成した新バンドTHE DEFIANTSの1stアルバムを買いました。ギタリストはDANGER DANGERに籍を置くRob Marcelloということもあってメンバー4人中でドラマーを除く3人が新旧DANGER DANGERのメンバーとなっています。4月はDYNAZTY、TREATなど楽しみな新譜が多かったのですが最も期待値が高かったのが実は本作。第一印象としては、その期待にしっかりと応えてくれる充実盤という感じですね。今年を振り返った時に2016年を代表するメロディックロック作品になり得る1枚ではないでしょうか。特にアルバムリリース前から公開されていた②Love And Bullets、④Waiting On A Heartbreak、⑤Runawayといった楽曲群が並ぶ前半が強力だし、本編を爽やかに締めくくってくれる⑫Underneath The Starsも秀逸ですね。DANGER DANGERの現シンガーTed Poleyも5月4日に最新ソロ「BEYOND THE FADE」を発売することもあり、今後のDANGER DANGERがどうなるのか気になりますが今は本作に溢れる珠玉のメロディに浸ろうと思います。

【CD購入録】DYNAZTY「TITANIC MASS」(2016)

  • 2016/04/21(木) 00:00:00

【CD購入録】
TITANIC MASS
DYNAZTY「TITANIC MASS」(2016)

前作「RENATUS」(2014)でそれまでのハードロックンロールからヘヴィメタルへと音楽性が変化したDYNAZTYの5作目を買いました。ラテン語で「生まれ変わる、再生する」という意味を持つタイトルだった前作で文字通り化けた彼等ですが、本作は「RENATUS」で提示した音楽性の延長線上にある作風となっていますね。PVも制作されたオープニング曲①The Human Paradoxを聴いて高まっていた期待にしっかりと応えてくれています。数回聴いた現時点では、この曲を超えるキラーチューンはないように思うし、第一印象は前作に及びませんが愛聴盤になることは間違いなさそうですね。4thでは聴けなかったバラードも⑥I Want To Live Forever、⑪The Smoking Gunの2曲が収録されています。

【CD購入録】DREAM THEATER「THE ASTONISHING」(2016)

  • 2016/02/04(木) 00:00:00

【CD購入録】
THE ASTONISHING
DREAM THEATER「THE ASTONISHING」(2016)

先日、CD購入録をアップしたTOBIAS SAMMET'S AVANTASIA「GHOSTLIGHTS」と同日に発売されたDREAM THEATERの13作目を買いました。2枚組仕様のコンセプトアルバムとなる本作は全34曲、2時間10分という超大作です。彼等のコンセプト作といえば神盤5th「METROPOLIS PT.2 : SCENES FROM A MEMORY」(1999) 、2枚組といえば6th「SIX DEGREES OF INNER TURBULENCE」(2002)がありますが、本作を聴いて最初に連想したのは後者(特にDisc-2)ですね。全体的にメロディアスで聴きやすい作風だと思います。ただ、裏を返すと2時間以上の長丁場の中でハッとさせられるメロディがあるというよりは、心地良い楽曲がスムーズに流れているように感じられ「ここがハイライト」と呼べるポイントを現時点では見つけられていません。というわけで本作も数回聴きましたが、気がつけば即効性の高いAVANTASIAの「GHOSTLIGHTS」をリピートしてしまっている今日この頃です。

【CD購入録】DEVIL'S TRAIN「Ⅱ」(2015)

  • 2015/10/07(水) 00:00:00

【CD購入録】
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DEVIL'S TRAIN「Ⅱ」(2015)

ギリシャの正統派メタルバンドMYSTIC PROPHECYの主軸R.D.Liapakis(Vo)、Laki Ragazas(G)の両名とSTRATOVARIUSの元リズム隊Jari Kainulainen(B/MASTERPLAN)、Jorg Michael(Ds)が在籍する骨太ハードロックバンドDEVIL'S TRAINの2作目を買いました。今回も国内盤のリリースはなく日本での知名度は今ひとつですが、理屈抜きでカッコいいと思える楽曲が多数収録されています。本作ではSTEPPENWOLF⑨Born To Be WildLED ZEPPELIN⑬Immigrant Songというカバー2曲を収録。メインライターであるLiapakisとLakiのルーツはこういったバンドにあるんでしょうね。お気に入り曲は掴みとして申し分のないハードチューン①Down On You、Jorgのドラミングが気持ちいい③Gimme Love、ブルージーに始まり後半はアップテンポに変化する④Mr.Jonesといったところでしょうか。男らしいハードロックが並ぶ1枚ですがゴリ押し系ナンバーが続くため、静かなバラードを適度に挟んでくれると嬉しかった気もしますが、その辺りは今後に期待ですね。

【CD購入録】DEVIL'S HEAVEN「HEAVEN ON EARTH」(2014)

  • 2015/08/26(水) 00:00:00

【CD購入録】
HEAVEN ON EARTH
DEVIL'S HEAVEN「HEAVEN ON EARTH」(2014)

1999年から2006年にかけてMAJESTIC、TIME REQUIEM、SPACE ODYSSEYやソロ名義で10枚のアルバム(ライブ盤、リメイクベストを含む)を発表するなど勢力的に活動していた鍵盤魔人ことRichard Andersson(Key)Jonas Reingold(B/THE FLOWER KINGS)、Jaime Salazar(Ds/BAD HABIT、ex-LAST TRIBE)という元MIDNIGHT SUNのリズム隊が在籍するニューグループDEVIL'S HEAVENの1stアルバムを買いました。それまでのワーカホリック振りが嘘のようにSPACE ODYSSEY「TEARS OF THE SUN」(2006)を最後に突如として姿を消したRichard関連の作品としてはかなり久し振りで「引退してなかったんだ」というのが最初の感想でした。本作でシンガーを務めるMarcus NygrenNOCTURNAL RITES系の正統派メタルバンド8-POINT ROSEのフロントマンで、昨年デビューしたメロディックロックバンドSTATE OF SALAZARのメンバーでもあるようです。こうして見るとなかなか面白いラインナップとなっていて結果的にMichael Mansson、Jake Sandbergのギターチームの知名度が一番低そうですね(苦笑)。中身の方は80年代HR/HMを軸にしつつネオクラ風、キャッチーなメロハー、楽しげなロックチューンからバラードやインストまで幅広い音楽性を披露していて実に魅力的。僕はiTunesで買ったので作曲クレジットは不明ですが④Touched By An AngelのイントロがSTRATOVARIUSBlack Diamondそのまんまというパクリッシュセンスが炸裂しているのでRichardが作曲に関わっているのは間違いないと思います(笑)。国内盤のリリースはないものの、これはなかなかの掘り出し物ですね。

【CD購入録】DGM「MOMENTUM」(2013)

  • 2014/08/06(水) 00:00:00

【CD購入録】
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DGM「MOMENTUM」(2013)

プログレテイストも感じさせるイタリアン・パワーメタルの雄DGMの8作目を買いました。今回もテクニカルな演奏を随所で聴かせつつ曲調自体は結構ストレートで、このバンドの作品群の中でも取っつきやすい印象ですね。本作の目玉ゲストRussell Allen(Vo/SYMPHONY X)がパワフルな歌声を響かせるオープニング曲①Reason、アルバム随一の歌メロが耳に残る②Trustを聴いた時点では名盤の予感すらしたほどです。ただ3曲目以降はDGMらしいナンバーが並ぶものの似たり寄ったりに思えて(バラード⑥Repayもありますが)、リピートしようという気にあまりならないんですよね。以前から僕の中でDGMに対して「好きな音楽性なのに夢中になれないバンド」というイメージがあったのですが、今回もそれを払拭することはできないかも…。

【CD購入録】DYNAZTY「RENATUS」(2014)

  • 2014/04/03(木) 00:00:00

【CD購入録】
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DYNAZTY「RENATUS」(2014)

スウェーデン産の若手ハードロックバンドの有望株DYNAZTYの4作目を買いました。一聴して驚いたのがビルドアップされたそのサウンドで、バンドのキャリアを代表するであろうメロハーチューンLand Of Broken Dreamsを収録した前作 「SULTANS OF SIN」(2012)はハードロック、今回はヘヴィメタル作品という感じです。ザクザクと刻まれるギター、タイトなリズム隊、楽曲を優しく包み込み時にはテクノ調のサウンドで彩るキーボードの使い方など同郷のAMARANTHEを思わせる部分もありますね(DYNAZTYは男性クリーンボーカルのみですが)。本作を買うか決めかねた状態でCDショップに行った僕に購入を決意させた①Cross The Line、先行シングル②Starlightと続く冒頭の流れとシンガロングを誘う⑥Run Amokが今のお気に入りです。

【CD購入録】DREAM THEATER「DREAM THEATER」(2013)

  • 2013/09/19(木) 00:00:00

【CD購入録】
DREAM THEATER
DREAM THEATER「DREAM THEATER」(2013)

中心メンバーだったMike Portnoy(Ds)と袂を分かち(事実上の解雇?)、後任にMike Mangini(Ds)を迎えた新生DREAM THEATERの2作目にして通算12枚目のアルバムを買いました。バンドの再出発作となった11th「A DRAMATIC TURN OF EVENTS」(2011)は手堅い仕上がりではある一方で刺激が足りないように感じられましたが、今回は序曲①False Awakening Suite(ⅰ.Sleep Paralysis、ⅱ.Night Terrors、ⅲ.Lucid Dream)に続く②The Enemy Insideで前作では希薄だった攻撃性をガツンと叩きつけてくれています。そんなヘヴィな側面のみならず時にはメロウ、時にはキャッチーに聴かせる歌メロ、テクニカルなインストや長編曲などDREAM THEATERが持つ要素を次々と見せてくれるので、バンドのサウンドの網羅性という意味で本作がバンド名を冠するアルバムになったのは自然の流れなのかもしれませんね。最長でも7分台と、このバンドにしてはコンパクトな楽曲が並ぶ今回のアルバムを締めくくるのは22分に及ぶ大作⑨Illumination Theory(ⅰ.Paradoxe de la Lumiere Noire、ⅱ.Live, Kill, Die、ⅲ.The Embracing Circle、ⅳ.The Pursuit Of Truth、ⅴ.Surreder, Trust & Passion)です。ボーナストラックを含むと作品全体で74分というボリュームなので聴き込みはこれからですが現時点では②と⑨が印象に残っています。

【CD購入録】DEVIL'S TRAIN「DEVIL'S TRAIN」(2012)

  • 2013/07/18(木) 00:00:00

【CD購入録】
DEVILS TRAIN
DEVIL'S TRAIN「DEVIL'S TRAIN」(2012)

先日CD購入録の記事にしたANATHEMA「WEATHER SYSTEMS」(2012)同様、「はぐれメタラーの音遊生活」の管理人むーじゅさんが2012年の年間ベストに本作を挙げてらっしゃるのを見て、その存在を知ったバンドDEVIL'S TRAINの1stアルバムを買いました。どうやらこのバンドはR.D.Liapakis(Vo/MYSTIC PROPHECY)を中心としているようでリズム隊にはJari Kainulainen(B)、Jorg Michael(Ds)という元STRATOVARIUS組が参加、ミックスにはFredrik Nordstrom(G/DREAM EVIL)が携わっています。LiapakisとLaki Ragazas(G)によって手がけられた楽曲は小細工一切なしの骨太ハードロックで素直にカッコいいと思えるものばかりなので、日本盤のリリースがないのが不思議なほどです。THE ANSWER meets 初期GOTTHARDと言えそうな本作のサウンドは僕好みなので次のアルバムも是非聴きたいですね。

DREAM THEATER「A DRAMATIC TURN OF EVENTS」(2011)

  • 2013/01/25(金) 00:00:00

A DRAMATIC TURN OF EVENTS
【No.361】
★★★(2011)

バンドの創作/運営面の両方を取り仕切っていたMike Portnoy(Ds)が2010年9月に脱退するという衝撃的な事件を乗り越えてDREAM THEATERがリリースした通算11枚目のアルバム。PortnoyがいないDREAM THEATERなんて想像もできなかったのですが、残されたメンバー達はバンドの歩みを止める気は全くなかったようで直ぐさま後任ドラマーのオーディションを開始し、7人の最終候補の中からMike Mangini(Ds/ex-STEVE VAI、EXTREME、ANNIHILATOR)がその座を射止めるまでのドキュメンタリー映像をYouTubeで公開するなど活発な活動を展開してPortnoy脱退から約1年で新作のリリースに漕ぎつけています。なおオーディション映像は本作の初回限定盤の付属DVDとなっており、YouTubeにはなかった日本語字幕が付いているので非常に見応えがありました(「Welcome you to the family…」の言葉と共にメンバーがManginiにオーディション合格を伝えるシーンは何度見ても感動的)。Portnoy抜きのDREAM THEATERがどのような作品を生み出すのか期待と不安を胸に本作を聴いてみたところ、賛否両論あったPortnoyのラップパート(通称ジャイアンラップ)がなくなり、近作よりもメタル色が減退していることを除けばDREAM THEATERらしい1枚に仕上がっていると思います。

リリース前に先行発表されていた①On The Backs Of Angelsを聴いてPortnoy不在でもDREAM THEATERらしさは健在だということに安心したのと同時にメロディのキャッチーさ、楽曲の刺激不足に物足りなさを感じたのですが、どうやらこの感想はアルバム全体にも当て嵌まりそうです。Portnoyが持ち込んでいたと思われるモダンテイストやヘヴィネスが薄れ、本作では楽曲の透明感が増したことでバンドの代表作にしてプログレメタルというジャンルを象徴する名盤でもある2nd「IMAGES & WORDS」(1992)が引き合いに出されることも多いようですが、あそこまでの凄みは感じられなかったので僕はメロディアスな路線だった8th「OCTAVARIUM」(2005)を思い出しました。独裁者(裏を返せば強力なリーダーシップの持ち主)としての一面もあったPortnoyが抜けたことで各メンバーの協力体制が強まり、これまで大きすぎる感のあったドラム音量が適正化されたことに伴いJohn Myung(B)のベースサウンドがよく聴こえていたり、James LaBrie(Vo)の魅力を最大限に活かせる声域をメインにした曲作りが為されているのは新体制ならではの良さではないかと思います。それに加えて本作で一際惹きつけられるのがJohn Petrucci(G)によって紡ぎ出されるギターメロディ、そして派手に弾きまくったり優雅なピアノの調べを奏でたりとこれまで以上に存在感を増したJordan Rudess(Key)の鍵盤サウンドですね。これまでPortnoyと二人三脚でバンドを成長させてきたPetrucciにとって今回の脱退劇はショックだったと思いますが、本作では鬼気迫るギターからプロデュースまでをこなしつつ、Portnoy以上にバンドのバランスを重視する彼の考えがこのような作風に繋がったのではないでしょうか。

その一方で良くも悪くも毒っ気のあるPortnoyがいない今のバンドが生み出す曲はメロディアスで滑らかであるがゆえに、抑揚や耳に残るメロディが少なくなったと感じるのも事実(③Lost Not Forgotten、⑧Breaking All Illusionsは結構好きですが)。それだけでなく、過去作品で聴いたようなフレーズや展開が散見されるため新鮮味が希薄なのも気になります。DREAM THEATERは歴史の長いバンドであり、その重要人物が脱退した後だからこそ「バンドの基本線は変わらない」ということをファンに示すために敢えて冒険をしなかったのかもしれませんが、これまで僕のミュージックライフに欠かせない名盤をリリースしてくれた彼等に対してはどうしてもハードルが高くなってしまうんですよね。「バンドのリーダー的存在が脱退した後にリリースされた手堅く無難なアルバム」という意味ではSTRATOVARIUS「POLARIS」(2009)に似ているかもしれません。今回はManginiが加入した時点で既に曲の大半が完成していたそうなので本作はあくまでも挨拶代わりの1枚で、新体制の真価が問われるのはManginiも曲作りに参加してくるであろう次のアルバムでしょうね。現時点ではPortnoyの脱退がバンドにとってプラス/マイナスのどちらに作用したのか判断が難しいところです。

【音源紹介】
・Breaking All Illusions

【CD購入録】DARK MOOR「ANCESTRAL ROMANCE」(2010)

  • 2012/12/04(火) 00:00:00

【CD購入録】
ANCESTRAL ROMANCE
DARK MOOR「ANCESTRAL ROMANCE」(2010)

先日更新した6th「TAROT」(2007)と合わせてDARK MOORの8作目を買いました。バンド初期のクサメタル路線は薄まってきていて、近作ではクラシックを大胆に導入したシンフォニックサウンドが持ち味となっているようですね。前任女性ボーカルElisa C. Martin時代の方がインパクトはあったと思いますが現任Alfred Romero(Vo)のナルシスト歌唱は、豪華絢爛という言葉がピッタリな今のDARK MOORサウンドに合っていると思います。不安定さが拭いきれなかった彼のボーカルが成長している点も見逃せません。壮大なシンフォアレンジが効いたミッドテンポを軸にバンド初期を彷彿とさせるクサ疾走曲③Alaric De Marnac、バンドイメージからすると曲調、タイトルともに異色な⑤Just Rock、スペイン語歌詞が見事にはまっている⑦Cancion Del Pirataなどメロスピ一辺倒ではない楽曲群がいいですね。これ!というキラーチューンこそないものの繰り返し聴きたくなる1枚です。

【CD購入録】DARK MOOR「TAROT」(2007)

  • 2012/12/02(日) 00:00:00

【CD購入録】
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DARK MOOR「TAROT」(2007)

3rd「THE GATES OF OBLIVION」(2002)を最後に、しばらく聴いていなかったものの7th「AUTUMNAL」(2008)がなかなか良かったスペイン産シンフォニックメタルバンドDARK MOORの6作目を買いました。前任の女性シンガーElisa C. Martin(Vo)の後任に男性ボーカルAlfred Romeroを迎えての3枚目となる本作はアルバムタイトルにもあるように占いで使われるタロットカードがテーマの作品となっています。「タロットカード」というと僕は「ジョジョの奇妙な冒険 第3部 スタークルセイダーズ」を思い出しますね。余談ですが、最近なぜか自分の中でジョジョ熱が再燃していて、最新シリーズも読んでみようかと思ってみたり…。話をDARK MOOR「TAROT」に戻すと本作は疾走系が半分以上を占め、クサメロも冴え渡っているのですんなり楽しめました。次作「AUTUMNAL」以上に即効性が高いかも。女性コーラスやデス声を交えつつ⑦Deathでアグレッシブに迫ってきたかと思えば、⑧Loverはメロウに聴かせたりと曲名に合わせて楽曲も異なる表情を見せてくれています。今のお気に入りは③The Star、⑥Devil In The Towerといったところですね。Elisa脱退に端を発する分裂騒動後にバンドは迷走期に突入していたらしい(僕は4thと5thは未聴)ですが、このアルバムは僕のメロスピ心をくすぐってくれる良盤だと思います。

【CD購入録】DELAIN「WE ARE THE OTHERS」(2012)

  • 2012/09/18(火) 00:00:00

【CD購入録】
WE ARE THE OTHERS
DELAIN「WE ARE THE OTHERS」(2012)

Martijn Westerholt(Key/ex-WITHIN TEMPTATION)Charlotte Wessels嬢(Vo)を中心に結成されたオランダ産ゴシック系HR/HMバンドDELAINの3作目を買いました。彼等に関しては名前こそ知っていたものの、WITHIN TEMPTATIONの派生バンドというイメージが強かったのと僕がフィーメルゴシック系バンドにそれほどのめり込んでいなかったこともあって、これまでスルーしていたのですがブログにお薦めコメントをいただいたのがきっかけで試聴してみたら好感触だったので購入に至った次第です。第一印象としては、やはり本家WITHIN TEMPTATIONを連想させる部分があり、シンフォニックなアレンジは控えめなのでWITHIN TEMPTATIONの中でも最新作「THE UNFORGIVING」(2011)に近いという感じでしょうか。リーダートラック③We Are The Others以外は曲のキャラ立ちが弱い気もしますが、どの曲も気持ち良く聴けて気がつけばリピートしている状態なのでキャッチーな女性ボーカルものとして楽しめそうです。

【CD購入録】DYNAZTY「SULTANS OF SIN」(2012)

  • 2012/08/12(日) 00:00:00

【CD購入録】
SULTANS OF SIN
DYNAZTY「SULTANS OF SIN」(2012)

前作「KNOCK YOU DOWN」(2011)が若手バンドとしては異例のBURRN!誌クロスレビュー扱いとなっていたことに驚いたスウェーデン産ハードロックバンドDYNAZTYの3作目を買いました。結局2ndは未聴だったので僕にとっては本作がDYNAZTY初体験盤となります。本作はバッドボーイズロックを下敷きにしつつ随所でキャッチーなメロディを聴かせてくれるスタイルで、僕が知っている中ではCRAZY LIXXに近い印象でしょうか。シンプルに駆け抜ける①Come Alive、ワイルドなヘイヘイコーラスがカッコいいミドル②Raise Your Hands、前2曲とは対照的に北欧らしい哀感を強調した③Land Of Broken Dreamsという冒頭の流れはなかなか強力。それ以降はややテンションが下がるものの、SKID ROWの名曲Youth Gone Wildを連想させる⑨Bastards Of Rock & Rollは結構好きだし、各曲で弾きまくるギターチームも良いですね。ボーナストラック込みで全12曲、40分弱というコンパクトさもあって頻繁にリピートしています。

【CD購入録】DAG FINN「THE WONDERFUL WORLD OF DAG FINN」(1991)

  • 2012/02/18(土) 00:00:00

【CD購入録】
THE WONDERFUL WORLD OF DAG FINN
DAG FINN「THE WONDERFUL WORLD OF DAG FINN」(1991)

先日CD購入録記事を書いたSHA-BOOM繋がりでDag Finn(Vo/SHA-BOOM)によるソロ名義のアルバムを買いました。基本的にはSHA-BOOMと同路線のハードポップで、BON JOVIYou Give Love A Bad Nameを連想させるビッグなコーラスに惹きつけられる②What Goes Around(Will Come Around)がお気に入りです。あとはSHA-BOOM名義の時よりも③Bye Bye Baby Goodbye、⑧Sorry(If I Broke Your Heart For Nothing)のような心温まるメロディが多いようにも思います。とにかくアルバム全般に溢れるポップでキャッチーなサウンドが魅力的で正に「Dag Finnの素晴らしき世界」を堪能できる1枚ですね。

【CD購入録】DREAM THEATER「A DRAMATIC TURN OF EVENTS」(2011)

  • 2011/09/08(木) 00:00:00

【CD購入録】
A DRAMATIC TURN OF EVENTS
DREAM THEATER「A DRAMATIC TURN OF EVENTS」(2011)

バンドの創設メンバーであるだけでなく、実質的なリーダーだと思われたMike Portnoy(Ds)が脱退するという衝撃的事件を乗り越えてプログレメタル界のキングDREAM THEATERが作り上げた11作目を買いました。Portnoyがバンド脱退を突然表明したのが2010年9月8日で、そのほぼ1年後にこうして新作を届けてくれたことがまず驚きです。「しばらくDREAM THEATERを休止させて数年後に活動を再開したい」と言うPortnoyに対して「バンドは休むことなく活動していく」として袂を分かっただけのことはありますね。しかも、この1年間で後任ドラマーのオーディションを実施しただけでなく、その模様をYouTube上で公開(本作の初回限定盤にはそのDVDが付属)してしまうんだからタダモノではありません。7人の候補者の中からドラマーの座を勝ち取ったMike Mangini(Ds)もバンドに違和感なく溶け込んでいるように思います。

Portnoyは超絶ドラマーであるだけでなく、バンドのソングライターでもあったので彼の不在が楽曲にどのような影響を及ぼすのか気になっていましたが表面的にはそれほど大きな変化は感じられません。ここ最近に比べるとヘヴィな要素が減退していますがDREAM THEATERというバンドのは楽曲の振り幅が大きいので、その範囲内という見方とバンドのヘヴィサイドを担っていたのがPortnoyだという両方の見方ができるかもしれませんね。第一印象では前作「BLACK CLOUDS & SILVER LININGS」(2009)に一歩譲る感はあるものの、このバンドの作品は繰り返し聴き込んで初めて魅力がわかってくるので、このアルバムとじっくり対峙したいと思います。

ちなみに僕はドラマーオーディションの模様を収めたドキュメンタリーDVD「THE SPIRIT CARRIES ON」付きの初回限定盤を購入しました。日本語の字幕付きなのでYouTubeで公開されていた映像を見た時には曖昧だった部分も理解できました。7人のドラマーの中で「最初の犠牲者」だったManginiのオーディションを終えた時点でバンド側はかなりの好感触を感じていたんですね。そしてYouTubeで見ていた時ももそうでしたが、James LaBrie(Vo)が電話でManginiに「Welcome you to the family…」と告げるシーンは、そのリアクションから彼がどれほどDREAM THEATERに加入することを熱望していたかが伝わってきて何度見てもグッと来ます。「おめでとう!Mike Mangini!」と言いたくなりますね。それとは対照的にB!誌のインタビューやライナーノーツで明かされた「AVENGED SEVENFOLDとの契約が解除となった後にPortnoyがDREAM THEATERに戻りたいと打診してきた」というエピソードはちょっとゲンナリしました。いつか彼がバンドに復帰するのもアリだとは思いますが、いくら何でも早すぎかと・・・(苦笑)。

【CD購入録】DESTRAGE「THE KING IS FAT'N'OLD」(2010)

  • 2011/06/05(日) 00:00:00

【CD購入録】
THE KING IS FATNOLD
DESTRAGE「THE KING IS FAT'N'OLD」(2010)

「メタル界のレッチリ」や「ミラノの悪餓鬼」の異名を持つDESTRAGEがデビュー作と同じく、プロデューサーにDISARMONIA MUNDIの中心人物Ettore Rigottiを迎えて発表した2作目を買いました。⑧Home Made Chili Delicious Italian Beef、⑩Panda Vs Koalaなど曲名も個性的な本作の印象は何でもありのエクストリームメタルという感じで、グロウルからクリーンボイス、早口のラップまで操るPaolo Colavolpe(Vo)は存在感があるし、バックの演奏陣もなかなかテクニカルで気に入りました。普段はメロディックメタル、メロハー、メロデスなどを好んで聴いている僕ですが、こういうやりたい放題のゴッタ煮サウンドも好きだったりします。僕が知っているバンドの中ではPROTEST THE HERO、SYSTEM OF A DOWN、マキシマム ザ ホルモン辺りを彷彿とさせますね。現在のお気に入りチューンは③Jade's Place⑪Wayoutでしょうか。特にMattias IA Eklundh(G/FREAK KITCHEN)がエンディングのギターソロで参加した③は曲だけでなくPVも秀逸で相互リンク先でもある轟音と美旋律でいこう!の管理人 一志さんはこの曲を2010年の年間ベストPVに選出されています。うーん、ナイスなPVですね。

【CD購入録】DISARMONIA MUNDI「THE ISOLATION GAME」(2009)

  • 2011/06/03(金) 00:00:00

【CD購入録】
THE ISOLATION GAME
DISARMONIA MUNDI「THE ISOLATION GAME」(2009)

イタリア出身のマルチプレイヤーEttore RigottiClaudio Ravinale(Vo)からなるメロデスバンド(プロジェクト?)DISARMONIA MUNDIの4作目を買いました。内容はこれまで同様、SOILWORKの傑作5th「FIGURE NUMBER FIVE」(2003)を正当進化させたかの如くサイバーでモダンなメロディックデスメタルです。前作まではゲストでありながらBjorn“Speed”Strid(Vo/SOILWORK)がほぼメインで歌っていましたが、今回は本当にゲスト扱いという感じでClaudioが迫力ある咆哮を曲の大半で響かせています。全編に渡って高品質なメロデスが聴ける作品ではありますが「決め」の1曲が見当たらないのと、楽曲のフォーマットが結構似ているので「今、何曲目だっけ?」とブックレットを見てしまうこともしばしば。7th「SWORN TO A GREAT DIVIDE」(2007)を聴いてSOILWORKの未来に不安を感じた時には後継者バンドの最右翼でしたが、Peter Wichers(G/SOILWORK)が復帰した8th「THE PANIC BROADCAST」(2010)と本作を聴き比べてみて本家の底力を改めて感じました(このアルバムも僕好みの作品ではありますが)。

D.C. COOPER「D.C. COOPER」(1998)

  • 2010/04/24(土) 00:00:00

DC COOPER
【No.231】
★★(1998)

ROYAL HUNTの初代シンガーHenrik Brockmannの後任として加入し、その卓越した歌唱力でバンドのグレードを大きく向上させたアメリカ人シンガーD.C. Cooper初のソロアルバム。元々はROYAL HUNTの4th「PARADOX」のツアー終了後にバンドがオフに入る期間を利用してD.C.が念願のソロ制作に動き出していたのですが、その話を聞きつけたROYAL HUNTの頭領Andre Andersen(Key)が対抗意識を燃やして(?)D.C.より後に着手した自身のソロアルバム「CHANGING SKIN」(1998)を本作より先にリリースし、その曲名や歌詞に過去との決別を連想させる言葉や表現を用いた辺りから、どことなくキナ臭くなってきてD.C.解雇へと発展してしまったといういわくつきの1枚でもあります(あくまで僕の憶測ですが)。Andreのソロがメンバー、音楽性の両面でD.C.抜きのROYAL HUNTとも言える内容だったのに対し、本作はROYAL HUNTとの共通点を垣間見せつつも、よりオーソドックスなメロディアスHR/HM作品となっています。

D.C.がソロアルバムの作曲パートナーに選んだのはAlfred Koffler(G/PINK CREAM 69)Tore Ostby(G/ex-CONCEPTION)の2人で、バックの演奏陣もPINK CREAM 69のメンバーが全面参加、プロデュースはDennis Ward(B/PINK CREAM 69)ということもあってメンバー的にはMichael Kiske(Vo/ex-HELLOWEEN)とDennisによるプロジェクトPLACE VENDOMEに近いように思いますね。これだけのメンツが揃っているだけあって一定水準以上の堅実な楽曲が並ぶ作品であると同時に、フックに満ちたメロディが印象的でコンパクトな歌ものハードロック①Dream、メタリックなスピードチューン⑤Within Yourself、⑨Take Me Inや本作のキーボードを担当するGunter Werno(Key/VANDEN PLAS)のペンによるピアノインスト⑦Chainedに導かれて始まるパワーバラード⑧Freedom(中盤のギターソロもグッド)、女性ボーカルも登場してドラマティックに展開するプログレ風大作⑫The Unionなど、バラエティもなかなか豊富です。ROYAL HUNTでは聴けないタイプの楽曲もあるので楽しめるのですが、どうにも決め手となる曲がないように思えるというのが正直な感想です。

D.C.の歌は改めて触れるまでもなく伸びやかなハイトーンから深みのある低音まで余裕を持って聴かせてくれているし、演奏もしっかりしていてプロダクションも上々なのに手堅くまとまりすぎているために面白味に欠ける…なんていうのは贅沢な話だとわかっているんですけどね。このモヤモヤ感は「ELECTRIFIED」(1998)より後にリリースされたPINK CREAM 69の作品群と似ているようにも感じます。本作収録曲のクレジットはD.C.とAlfredまたはToreによる共作となっていますが、ライナーノーツ内のD.C.による楽曲解説を見ても音楽的な部分ではなく歌詞に解説が集中しているので、楽曲の根幹はAlfredらが手がけ、D.C.は歌詞や歌メロを乗せたのかなと思ってみたり。ちなみに本作発表後D.C.はAlex Beyrodt(G/ex-SINNER)と結成したSILENT FORCEを中心に活動しているため、ソロ名義作品は現時点でこのアルバム1枚のみです。

【音源紹介】
・Dream

【CD購入録】DREAM EVIL「IN THE NIGHT」(2010)

  • 2010/02/25(木) 00:00:00

【CD購入録】
IN THE NIGHT
DREAM EVIL「IN THE NIGHT」(2010)

メロディックメタル/メロデス界の敏腕プロデューサーFredrik Nordstrom(G)のメインバンドDREAM EVILの5作目を買いました。前作でやや手詰まり感があったので、どうなるのかと思っていたらこんな姿になっていて驚きました。

DREAM EVIL

ちなみにメンバーの名前はこのようになっています。
Niklas Isfeldt(Vo)→Nick Night
Daniel Varghamne(G)→Dannee Demon
Patric J. Sten(Ds)→Pat Power
Peter Stalfors(B)→Pete Pain
Fredrik Nordstrom(G)→Ritchie Rainbow

さて中身の方はというとこれまで同様、男気溢れる堅実なメタルサウンドが楽しめる作品でありながら、これ!という決め手に欠けるという感じでしょうか。⑦On The Wind、⑨In The Fires Of Sun、⑬Good Nightmareといった佳曲やしっとりとした曲調におバカな歌詞を乗せたバラード⑧The Balladなど良いと思える楽曲もあるにはあるのですが3rdアルバムまでの作品と比べると物足りなさが残ります。日本盤はボーナストラック4曲を合わせると全16曲も収録されているので、聴き込むにつれてお気に入り曲が増えてくれると嬉しいんですけどね。

DREAM EVIL「UNITED」(2006)

  • 2010/02/22(月) 00:00:00

UNITED
【No.219】
★★(2006)

これまで順風満帆な活動を続けていたDREAM EVILに緊急事態が発生したのは前作完成直後のこと。新世代ギターヒーローとして注目されていたGus G.(G)が自身のバンドFIREWINDに全力を注ぐとしてバンドを脱退したことに端を発します。前作のツアーは新ギタリストMark U. Black(G)を迎えて乗り切ったものの、次はNiklas Isfeldt(Vo)Peter Stalfors(B)が脱退の意思を表明。結局2人ともバンドに復帰しましたが、今度は作曲面での貢献も目立っていたSnowy Shaw(Ds)がバンドを離脱するという事態に。つまり、リーダーであるFredrik Nordstrom(G)以外の全員が一度はバンドを離れたということになります。結局バンドがMarkとPat Power(Ds)の2名を加えた新ラインナップで制作した4thアルバムが本作です。

そんなバンド存続の危機を乗り越えて制作されたアルバムは、けたたましいドラミングとギターの速弾きという新加入組のプレイのみで構成される30秒弱のインストにして日本盤ボーナストラック①Introductionに続き、Niklasの伸びやかな高音を活かした疾走曲②Fallingでスタートします。その後もDREAM EVIL作品には欠かせないメタル賛歌③Fire! Battle! In Metal!、壮大なメロディを持ったキャッチーミドル④United、飛翔感あるサビメロが気持ちいいハードロック⑤Blind Evilと、ここまでは名盤の予感がしたのですが、その後はやや失速気味です。どうにも過去の楽曲と比べるとメロディのフックが弱いように感じられ、日本映画「蒲田行進曲」のテーマ風のイントロでスタートするカバー曲⑮My Number One(GusとSnowyがゲスト参加)が始まるまでは聞き流してしまうこともあります。

確かにアルバム後半も1曲1曲をしっかり聴けば、確かに存在するキャッチーなメロディと曲作りの上手さにうならされるのですが、1枚のアルバムとして聴くと少し物足りなさを感じてしまいますね。これは同系統の作品で4枚目というマンネリ感が漂いやすいタイミングで花形プレイヤー2人が離脱したことと、本編15曲に加え初回盤ボーナスCD5曲(どれもボチボチな出来)を合わせて計20曲というボリュームの大きさに問題があったのかも。本作のマテリアルを厳選して12~13曲程度にまとめてくれていれば、印象も違っていたのかもしれません。新加入の2人は手堅いプレイを披露しているもののGusとSnowyに比べると、小粒感が拭い切れないというのが正直なところです。

【音源紹介】
・Blind Evil

DREAM EVIL「THE BOOK OF HEAVY METAL」(2004)

  • 2010/02/20(土) 00:00:00

D EVIL B OF HM
【No.218】
★★★★(2004)
年間ベスト2004年第6位

Fredrik Nordstrom(G)率いる真性メタル集団DREAM EVILの3作目。アルバムタイトルからして気合が入ってますね。なんでもタイトル訳は「メタルの聖書」、「メタルの教科書」だそうで、ここからもバンドの「メタル愛」が窺えます。「ふーん、BOOKという単語は聖書や教科書と訳されることもあるんかー」と思いつつCDをトレイに乗せ、プレイボタンを押してみると、いきなりNiklas Isfeldt(Vo)による「METAAAAAAAAAL!!!」のシャウトが炸裂!この絶大なインパクトを持つ①The Enemyからしてメタル魂に火をつけてくれます。これまでもメタル賛歌を歌い続けてきたこのバンドも、ついにここまで来たかとニヤリとしてしまうこの幕開けですね。タマリマセン。この曲は日本盤ボーナストラックのようですが、本作には欠かせない1曲だと思います。

そんな文句なしの始まり方をする本作の勢いはそれ以降も衰える気配がありません。メロディ構築の上手さが光る②Into The Moonlight、グロウル風コーラスとNiklasの超絶ハイトーンが轟く重厚感たっぷりのタイトルトラック⑥Book of Heavy Metal(March Of The Metallians)、デビュー作収録のLosing Youに肉迫する泣きのバラード⑨Unbreakable Chain、本作随一のキャッチーなメロディが冴える⑫Only For The Nightもありハードサイドからメロウサイドまで、このバンドに期待するものをきっちり聴かせてくれてます。デビュー作のエンディング曲The Chosen Onesの続編で壮大なクワイアを盛り込んだ⑬Chosen Twiceで締めくくる構成もグッド!その他、やたらキーボードが目立つなと思ったらMats Olausson(Key/ex-YNGWIE MALMSTEEN etc)が参加している③Chapter 6HELLFUELEDなるバンドのボーカルがOzzy Ozbourneそっくりの声で参加してるロックンロール調の④No Wayなどゲストも多彩です。

また、このアルバムでは若きギターヒーローGus G.(G/FIREWIND、MYSTIC PROPHECY etc)が紡ぎ出すギターの音色が発散する「泣き」が、これまで以上に各曲で冴え渡っていて特定のソロパートだけでなく、ちょっとしたギターのフレージングまでが僕の心に響いてきます。作品を重ねるごとに力強さを増すNiklasの歌声、曲作りでも大きく貢献しているSnowy Shaw(Ds)のパワフルなドラミングとGusのギタープレイをFredrikがプロデュースすることで生み出される屈強のバンドサウンドは安心して聴いていられるDREAM EVILブランドと呼べる域に達していますね。デビュー作から3枚続けてこれだけのアルバムを作り上げることができるDREAM EVILの実力は本物だと思い知らされた作品であり、過去2作を上回るバンドの最高傑作だと思います。

【音源紹介】
・The Enemy
METAAAAAAAAAL!!!

DREAM EVIL「EVILIZED」(2003)

  • 2010/02/16(火) 00:00:00

D EVIL EVILIZED
【No.217】
★★★(2003)

デビュー作「DRAGONSLAYER」が好評で早くも来日公演を果たしたFredrik Nordstrom(G)率いるDREAM EVILが、前作から僅か8ヶ月のスパンでリリースした2ndアルバム。その短いインターバルから急造アルバムかと思いきや、クオリティもしっかりキープしているのは本作から楽曲を提供するようになったSnowy Shaw(Ds)を含めてメンバー5人全員が曲を書けるバンドならではの強みですね。基本的には前作同様どこか懐かしさを覚える正統派ヘヴィメタルで、キャッチーなメロディは残しつつも余分な装飾を削ぎ落としたシンプルでストレートなサウンドになっています。

聴き始めの頃は前作の名曲The Prophecyのようなキラーチューンがないため地味な印象でしたが、サビでの逞しい男声コーラスがカッコいいオープニングトラック①Break The Chain、リフで押しまくる②By My SideからGus G.(G/FIREWIND、MYSTIC PROPHECY etc)のフラッシーなギタープレイをフィーチュアした③Fight You Till The Endと畳み掛ける序盤のメタリック疾走チューンズにはテンションが上がります。そしてこのバンドの好きなところは速さに頼らずとも上質のバラード⑦Forevermore、本作のハイライトでシングルカットもされたキャッチーハードロック⑧Children Of The Night、一緒に歌わずにはいられないサビを持ったメタルアンセム⑪Made Of Metal、前作にはなかったアリーナロックタイプのボーナストラック⑬Let's Make Rockといった楽曲もバランスよく配置できる点ですね。

またDREAM EVILとしてツアーを経験したことが影響してか、本作ではライブ映えする曲が増えているのが特徴です。①や⑪のサビにおける漢臭いコーラスはその最たるもので、オーディエンスが拳を突き上げながら大合唱する光景が目に浮かびます。あとはNiklas Isfeldt(Vo)とSnowyが前作以上に存在感を増しているのと同じくらいに、Gusのギターがもう少し派手に暴れてくれれば更に良かったかな。今回も十分な弾きっぷりなのですが、前作に比べると物足りなさを感じなくもないので。全体的なインパクトでは前作に一歩譲るものの、実直で男らしいヘヴィメタルが楽しめるなかなかの1枚です。

【音源紹介】
・Children Of The Night

DREAM EVIL「DRAGONSLAYER」(2002)

  • 2010/02/06(土) 00:00:00

DRAGONSLAYER.jpg
【No.216】
★★★★(2002)
年間ベスト2002年第2位

HAMMERFALLARCH ENEMY、IN FLAMESなどの作品を手がけ、現代のメタルシーンを代表するプロデューサーとして名を馳せるFredrik Nordstrom(G)が満を持して始動させた正統派メタルバンドDREAM EVILのデビュー作。メンバーはFredrikがその才能に惚れ込みバンド結成を決心したという若きギリシャ人ギタリストGus G.(G/FIREWIND、MYSTIC PROPHECY etc)、HAMMERFALLのバッキングボーカル録音時にFredrikの目に留まったNiklas Isfeldt(Vo)とその僚友Peter Stalfors(B)、そしてドラムはベテランSnowy Shaw (ex-King Diamond、Mercyful Fate etc)という布陣です。これまでFredrikがプロデュースした作品は僕の好きなアルバムが多かったので、DREAM EVILが期待外れな作品を出すことはないと思ってましたが、本作の完成度は僕の期待値を遥かに上回るものですね。

Snowy以外のメンバーはこれまで名前を聞いたことがなかったものの、幅広い人脈を持つFredrikが厳選しただけあって各人の力量も文句なし。特にGusはメロディックメタルの将来を担うであろう逸材で、泣きのバラード④Losing Youでのメロウなフィーリング、欧州メロディックメタルの完成型といえる疾走キラーチューン⑦The Prophecyでのテクニカルなプレイなど全曲に渡って大活躍しています。またNiklasのボーカルも飛び抜けた長所はないにせよ、クセがなく伸びやかな声が心地良いですね。勿論サウンドプロダクションも名プロデューサーらしい上質なものになっています。ただ⑪The 7th Dayでノイズが聞こえるのは僕だけでしょうか。

曲単位で見ても全編お気に入りといえる本作の中で特に好きなのが前述の④と⑦、そしてノリの良いアメリカンテイストが効いた⑧H. M. J.ですね。ちなみにH. M. J.とはHeavy Metal Jesusの略でMichael Amott(G/ARCH ENEMY、SPIRITUAL BEGGARS)のことを歌っているそうです。正統派メタルど真ん中なサウンドのみならず、歌詞のテーマも「ヘヴィメタルの賞賛」と「ドラゴン退治」がほとんどなので、どこを切ってもMETALなバンドといえそう。これからメタルを聴くという友人がいたら、まず薦めるであろう作品のひとつです。

【音源紹介】
・The Prophecy

DANGER DANGER「REVOLVE」(2009)

  • 2010/01/19(火) 00:00:00

REVOLVE.jpg
【No.213】
★★★★(2009)
年間ベスト2009年第7位

BON JOVIに続け」とばかりに初期BON JOVI路線のセルフタイトル作「DANGER DANGER」(1989)でデビューし、そのキャッチーで溌剌としたハードポップサウンドが人気だったアメリカン・ハードロックバンドDANGER DANGERの7thアルバム。勢いに乗ってビッグネームへと成り上がっていくのかと思いきや、デビュー当時のシンガーTed Poley(Vo)の解雇劇が訴訟問題に発展したり、3rdアルバムがお蔵入りになったり(後にリリースされますが)、一時期グランジ色が強くなったりしていたようなので僕は2nd「SCREW IT!」までしか聴いておらず、正直なところ過去のバンドという印象すらありました。ところが本作で聴けるのは、デビュー作を連想させる瑞々しいハードポップとバンド初期以上の哀愁味ある旋律を融合させた極上のメロディアス・ハードロックです。

威勢良くハジける曲調の中で「HEY!」というコーラスが力強く響く①That's What I'm Talkin' Aboutはオープニングに最適だし、程よい疾走感と哀メロが心地よい②Ghost Of Loveへと至る流れで掴みはバッチリ。そして本作最大の聴きどころはアルバム中盤に訪れます。強力なフックを持つサビメロが絶品の爽快チューン④Hearts On The Highway、アコギ主体でしみじみ聴かせるバラード⑤Fugitive、曲全体から発散されるポジティブなメロディが元気を与えてくれる⑥Keep On Keepin' On、感情を内に秘めたかのような歌い出しで始まり、開放感あるサビで視界がパッと明るくなる展開にソングライティングの妙を感じる⑦Rocket To Your Heartと続く4連発は素晴らしいの一言です。アルバム後半にもビッグなコーラスが印象的なミドル⑧F.U.$、哀感たっぷりのバラード⑩Never Give Upなど佳曲はありますが、中盤のインパクトが大きくて尻すぼみに思えてしまうほどです。ちなみに本作は初期2作品で歌っていたTedが10数年振りにバンド復帰したアルバムでもあるのですが、僕は後任のPaul Laine(Vo)時代を知らないので比較できないしTedも抜群に上手いタイプではないと思うので、この点については感慨深くなかったりします。ただTedのボーカルがバンドの曲に合っているのは間違いなさそうですね。

そして忘れてはならないのが、他のメンバーとひとまわり近い年の差がある若きスウェーデン人ギタリストRob Marcelloの存在でしょう。自身のプロジェクトMARCELLO-VESTRYに比べてギターの量は控えめですが、短いソロの中に溢れんばかりのセンスと印象的なメロディを封じ込めた彼のギタープレイも今のDANGER DANGERの大きな魅力ですね。また本作にはPaul Laineら元メンバーや、バンドの中心人物Bruno Ravel(B)WESTWORLDで活動を共にしたTony Harnell(Vo/STARBREAKER、ex-TNT)、Robの相棒Frank Vestry(Vo/ MARCELLO-VESTRY)などがゲスト参加していて今のバンドメンバーだけでなく、このバンドに関わってきたプレイヤーのサポートを得て完成したアルバムのように思えて、聴いているこちらが嬉しくなります。平坦な道を歩んできたバンドではないだけに、本作がきっかけとなってブレイクして欲しいと願わずにいられません。バンド結成から苦節20年、Bruno Ravelの信念が結実した力作ですね。

【音源紹介】
・Keep On Keepin' On


【CD購入録】DIABLO SWING ORCHESTRA「SING-ALONG SONGS FOR THE DAMNED & DELIRIOUS」(2009)

  • 2009/11/28(土) 00:00:00

【CD購入録】
SING-ALONG SONGS FOR THE DAMNED  DELIRIOUS
DIABLO SWING ORCHESTRA「SING-ALONG SONGS FOR THE DAMNED & DELIRIOUS」(2009)

「ジャズメタル」とでも呼ぶべき独自性の高いサウンドを持った「THE BUTCHER’S BALLROOM」(2006)でデビューしたスウェーデン出身のバンドDIABLO SWING ORCHESTRAの2作目を買いました。まずはジャケットが目を惹きますね。スウィングジャズ、フラメンコ、タンゴなど様々な要素を盛り込みつつ、時にはコミカルな印象もある音楽性はそのままに本作は全体的にシアトリカルでオペラティックになったという感じでしょうか。そのオペラ的要素を担う女性ソプラノボーカルAnnlouice Wolgersの見事な歌いっぷりと、それにミュージカルのように絡んでくるアクの強い男性ボーカルDaniel Hakanssonとの掛け合い(女声7:男声3くらいの割合)が良いですね。中でも②A Rancid Romance④Bedlam Sticksは圧巻。あとは飲んだくれヴァイキングメタル風の小曲⑥Siberian Love Affairsからタンゴ風の楽しげなリズムで駆け抜ける⑦Vodka Infernoが気に入っています。とにかく本作は中毒性が高く、僕の文章力では上手く表現できないほど個性的なアルバムなので、なかなかリピートから抜けられません。バンドのマイスペースでも音源が聴けるので興味のある方はどうぞ。

【CD購入録】DANGER DANGER「REVOLVE」(2009)

  • 2009/11/15(日) 00:00:00

【CD購入録】
REVOLVE.jpg
DANGER DANGER「REVOLVE」(2009)

Ted Poley(Vo)が久し振りに復帰したDANGER DANGERの7作目を買いました。僕は大学時代に友人からこのバンドの1st「DANGER DANGER」を薦められて気に入ったので2nd「SCREW IT!」までは聴いていたものの、グランジ寄りになったと言われる3作目以降は知らないのでTedの復帰にも感ずるところはあまりなかったりするのですが、本作はアメリカン・メロディックロックの好盤だと思います。とにかく爽やかで明るいメロディが元気を与えてくれるし、仄かに漂う哀愁もグッド。初期2作品しか知らない僕もすんなり本作に入っていくことができました。佳曲揃いアルバムの中でも⑥Keep On Keepin' Onは本当に気持ちいいポップチューンで気に入っています。新加入のギタリストRob Marcelloも自身のプロジェクトMARCELLO-VESTRYほど弾きまくってはいませんが良い仕事してますね。

【CD購入録】DAUGHTRY「LEAVE THIS TOWN」(2009)

  • 2009/09/23(水) 00:00:00

【CD購入録】
LEAVE THIS TOWN
DAUGHTRY「LEAVE THIS TOWN」(2009)

「CDが売れない」と言われているこのご時世に、セルフタイトルのデビュー作が全米だけで500万枚という驚異的なセールスを記録した王道アメリカンロックバンドDAUGHTRYの2ndアルバムを買いました。前作にも参加していたBen Moody(G/ex-EVANESCENCE)、Mitch Allan(Vo/SR-71)といった実力派ソングライターに加え、今回はChad Kroger(Vo/NICKELBACK)が楽曲を提供し、Chris Daughtry(Vo)が絶品歌唱を聴かせる作風となっているので、前作が気に入った僕にとってハズレ作品であるはずもなくリピート中です。前作のOver Youに匹敵するほどのキラーチューンはなく楽曲の大半がミッドテンポなので、全体的には一段と地味になった印象がありますね。良い曲だなと思いつつも時々、今何曲目を聴いてるのかなと確認してしまうこともしばしば。一応、DAUGHTRYというバンドではあるんだけど演奏陣、楽曲など全ての要素がChrisの歌を引き立て役に回っているように感じられるため「Chris Daughtryとその仲間達」というイメージが地味な印象に拍車をかけているのかもしれません。今のところ②No Surprise、⑧Ghost Of Me、⑩Supernaturalという3曲が印象に残ってます。本作を聴いてると、ふと後期HAREM SCAREMを思い出すこともありますね。

DAUGHTRY「DAUGHTRY」(2007)

  • 2009/09/21(月) 00:00:00

DAUGHTRY.jpg
【No.181】
★★★(2007)

アメリカのオーディション番組「American Idol」がきっかけでアルバム制作のチャンスを掴んだChris Daughtry(Vo)のデビューアルバム。音楽性はモダンなアレンジが施されたアメリカン・メロディックロックです。注目すべきはソングライティング陣にHoward Benson、Ben Moody(G/ex-EVANESCENCE)、Mitch Allan(Vo/SR-71)といった人物が名を連ねている点でしょう。これだけのメンバーが手がけただけあって楽曲はどれもフックに満ちたキャッチーなものばかりで、CDショップで本作が流れていたのを耳にした予備知識のない僕に「このアルバム買いたい」と思わせるだけのインパクトを持っていました。

楽曲自体はヘヴィロックに近い要素はありつつも、基本は普遍的なポップロックサウンドであるためハードロックファンには物足りないかもしれないですが、覚えやすいメロディがたっぷりなので幅広い人にお薦めできる内容だと思います。そして、なんといってもChrisのボーカルが素晴らしい。モダンロック界の著名人のペンによる楽曲にエモーショナルで力強く、しなやかさも兼ね備えた彼の歌声が乗ることで高品質な作品となっていて、アルバム全体としても大きなマイナスポイントは見つかりません。またChrisのソングライティング能力もなかなかのもので、楽曲の約半数に共作という形で携わっているし③Home、⑧Breakdownは彼が一人で書き上げています。

お気に入りは絶品のサビメロを持つ②Used To、④Over You、爽やかな空気を運んでくれる⑥Feels Like TonightSlash(G/VELVET REVOLVER、ex-GUNS N’ ROSES)がギターソロで参加したロック色の強い⑦All I Wantなどで、これらの曲が集中するアルバム前半は正に良いメロディの連続です。いかにもラジオでヘヴィローテしそうな3~4分というコンパクトな曲の中に印象的なメロディが詰め込まれた本作は、いわゆる「売れ線狙いのアルバム」という一言で片付けられかねない作品かもしれませんが僕は気に入りました。

【音源紹介】
・Over You