CYRIL ACHARD'S MORBID FEELING「...IN INCONSTANCIA CONSTANS」(2002)

  • 2017/08/21(月) 00:00:00

IN INCONSTANCIA CONSTANS
【No.499】
★★★(2002)

フランス出身の技巧派ギタリストCyril AchardCYRIL ACHARD'S MORBID FEELING名義でリリースした現時点で唯一のアルバム。Cyrilは地元フランスで複数のHR/HMバンドでの活動を経て1997年に初のソロ作品「CONFUSION」をリリース、本作はソロとしては第2弾にあたります。「CONFUSION」がギターインスト作品だったのに対してシンガーも在籍するバンド形態で制作された今回のアルバムは、テクニカルな演奏を盛り込んだ歌モノ作品に仕上がっています(⑥The Deep One’sのみインスト)。フランスのメタルギタリストというと後期ELEGYにも在籍していたPatrick Rondat、約8年振りの新作「LIFE」(2017)を発表したADAGIOの中心人物Stephan Forteが思い浮かびます。上記の2人はネオクラシカル系バリバリの印象が強いですが、Cyrilはネオクラ風味もありつつダークな質感は控えめでジャズ/フュージョンっぽさも感じさせるプレイスタイルですね。

本作を聴いて最初に連想したのは初期DREAM THEATERで、そこにポンプロックのテイストを加味したという感じでしょうか。疾走曲や純然たるバラードと呼べるものはなく、どの曲もミドル〜アップテンポのため各曲の表情が掴みにくいこと、Aメロ〜Bメロ〜サビとわかりやすく展開するのではなく楽曲構成が複雑なこともあって数回聴いただけでは、なかなか印象に残りませんでした。ところがリピートするうちに本作の魅力に引き込まれ、終盤に手に汗握るインストパートを配した②Fallen From Grace、「ア〜イ、ドゥ〜、エェニスィィン♪」という親しみやすいサビが耳に残る③Empty Vowなどハッとさせられる場面も少なくないことに気づきます。どの曲でも伸び伸びと弾きまくっているCyrilのギターが中心となっているのは事実ながらPatric Peekなるシンガーの存在も見逃せません。野暮ったく感じられる場面もありますが時折David Readman(Vo/PINK CREAM 69、ADAGIO etc)を彷彿とさせる歌い回しを披露してくれています。

なお本作にはテクニカルギタリストTony MacAlpineが3曲にゲスト参加していてCyrilとギターバトルを繰り広げているのかと思いきや、残念ながらキーボード奏者として参加でした…(そういえばTonyは自身のアルバムでもピアノでクラシック曲を弾いていましたね)。まだ荒削りな部分はあるものの今後の活躍を期待させるには十分の1枚で僕はこのアルバムを聴いてCyril Achardに興味を持ち、彼がMike Terrana(Ds/RAGE etc)らと結成したインストトリオTABOO VOODOOもチェックしました。本作リリース後のCyrilはTABOO VOODOOやMike Terranaのソロ作「MAN OF THE WORLD」(2005)に参加していましたが最近ではソロや他のアーティストとのコラボ名義でHR/HMから距離を起いたアコースティック/ジャズ路線のインストアルバムを複数発表しているようです。いつか本作の延長線上にあるプログレメタル作品をリリースしてくれると嬉しいですね。ちなみにAmazonでCyril Achardの作品を検索するといくつかのアルバムが「アダルト商品」扱いになっていました…(苦笑)。

【音源紹介】
Empty Vow

【CD購入録】CIRCUS MAXIMUS「HAVOC」(2016)

  • 2016/03/03(木) 00:00:00

【CD購入録】
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CIRCUS MAXIMUS「HAVOC」(2016)

ノルウェーが誇るプログレッシブ・メタル界のホープCIRCUS MAXIMUSの4作目を買いました。アルバムリリースに先駆けて公開された楽曲群を聴いて、歌メロ重視だった初期2作品と比べてやや内省的だった前作「NINE」(2012)に近いものを感じていました。実際にアルバムを聴いてみての第一印象としては作品前半にヘヴィなナンバーが多く、後半に進むにつれて僕がこのバンドに期待する繊細なメロディが楽しめるという感じでしょうか。特に⑥Loved Ones〜⑨Chivalryの流れは秀逸ですね。聴き始めの感触としては前作より良いし「NINE」も聴き込むほどに好きになっていった作品なので、これからどんどんハマっていきそうな気がしています。なお僕が買った初回限定盤にはLOUD PARK 12でのパフォーマンスを収録した8曲入りボーナスCDが付いていて、こちらも聴き応えがありますね。

【CD購入録】CIVIL WAR「GODS AND GENERALS」(2015)

  • 2015/08/04(火) 00:00:00

【CD購入録】
GODS AND GENERALS
CIVIL WAR「GODS AND GENERALS」(2015)

現代メタルシーン屈指のパワフルシンガーNils Patrik Johansson(Vo/ASTRAL DOORS、LION'S SHARE、WUTHERING HEIGHTS、ex-SPACE ODYSSEY)SABATONの元メンバーが合体して誕生した正統派メタルバンドCIVIL WARの2作目を買いました。前作のCD購入録の記事でも書いたように今年に入るまでこのバンドのことは知らなかったのですが、今回もなかなか良いですね。デビュー作と比べてメロパワ的要素は減退して疾走感も控えめになっていますがNilsの力強い歌声を中心に据えたメタルサウンドはやはりカッコいいです。バグパイプなどを用いてフォーキーな雰囲気を醸し出す場面もあったりしつつ、スピードに頼らないメタルチューンが並びます。重厚感のある曲調とキャッチーな歌メロが共存する②Bay Of Pigs、③Braveheart、⑦Admiral Over The Oceans辺りがCIVIL WARの真骨頂と言えそうなナンバーでしょうか。またジャーマンメタル的なメロディを持つ①War Of The Worldや勢いで押し切る⑤USS Monitorといったアップテンポも良いアクセントとなっていて、本作も漢臭いパワーメタルが味わえる1枚に仕上がっていると思います。

【CD購入録】CIVIL WAR「THE KILLER ANGELS」(2013)

  • 2015/08/01(土) 00:00:00

【CD購入録】
THE KILLER ANGELS
CIVIL WAR「THE KILLER ANGELS」(2013)

SPACE ODYSSEY、ASTRAL DOORS、WUTHERING HEIGHTSなどNils Patrik Johansson(Vo)がシンガーを務めるバンドの記事を書いていて、ここ最近の彼の動向が気になり調べたところCIVIL WARというバンドでも歌っていることを知ったので、その1stアルバムを買いました。Nilsの脇を固めるのは同郷スウェーデンの漢臭いパワーメタルバンドSABATONの元メンバーが大半を占めているようです。僕はSABATONのことはよく知らないのですが本作はなかなか良いですね。パワーメタル好きとしては②First To Fight、⑤Sons Of Avalon、⑨My Own Worst Enemyといった疾走曲に耳を奪われるし、ミドルテンポもメロディの充実度が高いです。アルバム発表前にシングルとしてリリースされていた③Saint Patricks Day、④Rome Is Falling、⑥I Will Rule The Universeの3曲は勿論、勇壮な⑩Gettysburgなども魅力的。NilsのメインバンドASTRAL DOORSも悪くないけれど僕はCIVIL WARの方が好きですね。というわけで2ndアルバムもポチりました。

【CD購入録】CAIN'S OFFERING「STORMCROW」(2015)

  • 2015/04/30(木) 00:00:00

【CD購入録】
STORMCROW.jpg
CAIN'S OFFERING「STORMCROW」(2015)

Jani Liimatainen(G/ex-SONATA ARCTICA)Timo Kotipelto(Vo/STRATOVARIUS)を中心としたメロディック・パワーメタルバンド(プロジェクト?)CAIN'S OFFERINGの2作目を買いました。前作「GATHER THE FAITHFUL」(2009)以降CAIN'S OFFERINGとしての動きはあまり伝わってきませんでしたが、2012年にKOTIPELTO & LIIMATAINEN名義でアコースティック作品「BLACKOUSTIC」を発表するなど2人の関係は良さそうだったこともありCAIN'S OFFERINGの新作を気長に待っていたので、こうしてニューアルバムを届けてくれたことが嬉しいですね。しかもキーボードにはJens Johansson(Key/STRATOVARIUS)を迎えるという強力布陣。いざ聴いてみるとメンバーの顔ぶれから期待するサウンドを裏切らない内容となっています。北欧の伝説的キーボード奏者Jensを迎えたこともあってJaniのギターが目立つ場面は前作同様あまりなくコンポーザーに徹していますね。今のところキラーチューンと呼べるものはなさそうですが良曲揃いだし、先行でリリックビデオが公開されていた④I Will Build You A Romeの爽やかなメロディが特に気に入っています(バラード⑤Too Tired To Runのエンディングメロディは「蛍の光」?)。デビュー作との違いを挙げるとすれば、今回はよりドラマティックなアレンジが目立つという点でしょうか。KotipeltoのメインバンドSTRATOVARIUSもニューアルバム「ETERNAL」を8月に出すようなので、そちらも楽しみです。

CHILDREN OF BODOM「HATE CREW DEATHROLL」(2003)

  • 2015/03/07(土) 00:00:00

HATE CREW DEATHROLL
【No.421】
★★★★(2003)
年間ベスト2003年第5位

デス/ブラックメタルにネオクラシカルギターと派手なキーボードを融合させるという独自のサウンドで1998年にデビューして以降、順当な成長振りを見せるCHILDREN OF BODOMの4作目。前作「FOLLOW THE REAPER」(2000)はこれまでで最もJanne Wirman(Key)のプレイが目立っていたのに対して今回はキーボードを(このバンドにしては)グッと抑え、ギターに重きを置いた作風となっています。それと連動するように男声コーラスや一緒に歌えそうなパートが増えているのも特徴でヘヴィかつブルータル、それでいてキャッチーなメタルを生み出すことに成功していますね。デビューアルバムから3rdまでは着実に前進しているという印象でしたが、今回は「化けた」と言えるほど飛躍していて驚きました。

まずはオープニングの①Needled 24/7からして強烈。バンドの代名詞にもなっている「ジャンジャン!」というキーボードで幕を開けたかと思うと極上のメロディとブルータリティが押し寄せてくるこの曲は間違いなくキラーチューンです。心地よいグルーヴ感の中で「666!!(シックシックシックス!!)」と叫ぶAlexi Laiho(Vo、G)が堪らなくカッコいい②Sixpounder、Janneが大きな見せ場を作り出すソロパートだけでなくリフワークも秀逸な③Chokehold(Cocked'N'Loaded)、そこから間髪入れずに繋がる④Bodom Beach Terrorも激しいサウンドの中で美味しいギターフレーズが乱舞していてテンションは上がりっぱなしです。チルボド流のメロウなバラード(?)⑤Angels Don't Killで一息ついた後は怒涛の後半へ突入。従来のネオクラテイストとキャッチーなコーラスが同居した⑥Triple Corpse Hammerblow、邪悪なムードを発散しながら疾走するイントロに始まりサビではシンガロングを誘うコーラスを配した⑦You're Better Off Dead、そして⑧Lil' Bloodred Ridin' Hoodの余韻に浸る間もなくドラマティックにスタートするタイトル曲⑨Hate Crew DeathrollはCHILDREN OF BODOMの魅力を詰め込んだようなナンバーで、これを本編ラストに持ってくる配置も素晴らしい。恒例のカバーはSLAYER⑩Silent ScreamRAMONES⑪Somebody Put Something In My Drinkの2曲で、前者のハマり具合は見事だし後者ではこれまでと違って「歌うAlexi」が新鮮です。

Alexi、Janneという2人のスタープレイヤーに加えてリズムギターとして土台を支えるAlexander Kuoppala、音質の向上によってその実力がより明確に伝わってくるようになったHenkka Blacksmith(B)、Jaska Raatikainen(Ds)のリズム隊からなる布陣は鉄壁ですね。個人的な好みでは2nd「HATEBREEDER」が最高傑作だという思いに変わりはないものの、CHILDREN OF BODOMが自身の音楽性を完成させた本作こそがバンドにとっての最重要アルバムと言えるでしょう。それだけでなくバンドは本作で新世代メタルシーンにおけるひとつのスタイルを確立したと思います。難点を挙げるとすれば、このアルバムがこれ以上ないほどにチルボドサウンドの理想型を体現しているため次回以降の作品を聴いても物足りなさを感じてしまう点でしょうか…(苦笑)。

【音源紹介】
・Needled 24/7

【CD購入録】CHILDREN OF BODOM「HALO OF BLOOD」(2013)

  • 2015/03/04(水) 00:00:00

【CD購入録】
HALO OF BLOOD
CHILDREN OF BODOM「HALO OF BLOOD」(2013)

Alexi Laiho(Vo、G)率いるフィンランド産エクストリームメタルの雄CHILDREN OF BODOMの8作目を買いました。リリース前から本作は2nd「HATEBREEDER」(1999)、3rd「FOLLOW THE REAPER」(2000)を彷彿とさせる作風だという評判でしたが、前作「RELENTLESS RECKLESS FOREVER」(2011)もメロディアスになったと言われつつ過去作品ほどツボにはまらなかったので今回も様子見していました。いざ聴いてみると緊張感に溢れたリフと流麗なギターワークがカッコいい①Waste Of Skin、ブラックメタル風に爆走する②Halo Of Bloodなど掴みは上々。耽美的なチルボドという新境地を見せる⑦Dead Man’s Hand On Youもアクセントになっているし、「これが聴きたかった」と言わずにいられない⑨All Twistedのような曲もあります。バンド初期の雰囲気を残しつつ、5th「ARE YOU DEAD YET?」(2005)以降に強まったモダンテイストも織り込んだ本作はバンドの集大成的なアルバムと言えそうですね。

CHILDREN OF BODOM「FOLLOW THE REAPER」(2000)

  • 2015/03/01(日) 00:00:00

FOLLOW THE REAPER
【No.420】
★★★(2000)

ARCH ENEMYと並んで僕にメロディック・デスメタルの門戸を開いてくれたテクニカル様式美ブラック・メタル・バンド(本作の帯タタキより抜粋)CHILDREN OF BODOMの3rdアルバム。バンドが持つ攻撃性はキープしつつ、よりストレートで正統派メタル風になりサウンドプロダクションも向上した本作は順当な成長振りを見せつける1枚となっています。若くして北欧エクストリームメタル界を代表するギタリストの一人となったAlexi Laiho(Vo、G)は相変わらず凄まじいプレイを連発しているし、Janne Wirman(Key)のフィーチュア度が更に高まっています。背筋も凍るほどに冷徹なイントロ、バッキングでも確かな存在感を示しソロになると華麗に弾きまくるJanneはチルボドサウンドの鍵を握るほどの存在になっていますね。

アルバムタイトルを冠したオープニングトラック①Follow The Reaperからしてギターとキーボードによる激しいバトルが展開され、その勢いは衰えることなくチルボドらしさ満点の②Bodom After Midnight、③Children Of Decadenceまで持続していきます(前者は一緒に歌えそうなパートもあって新鮮)。また⑤Mask Of Sanityではジャーマンメタルにも通じる明朗な歌メロが飛び出してきて驚かされるし、シングルカットされた⑦Hate Me!は本作の特徴であるキャッチーさ、わかりやすさを端的に表した名曲です。①、⑤、⑦などはバンドの代表曲と言っても過言ではないでしょう。

ただ前作「HATEBREEDER」(1999)とそれに伴うライブ盤「TOKYO WARHEARTS」(1999)で彼等のファンになった僕としては、ネオクラシカル色やクサいメロディが減退している点に物足りなさを感じるのも事実。各パートとしてはカッコいいと思える場面が次から次へと出てくるのですが、ひとつの曲として聴くと印象に残るものとそうでないものがあるんですよね…。また、音質が良くなっている一方でリズムギターのサウンドが鋭すぎて聴き疲れしてしまうのも気になりました。そんな不満点はあるものの、僕がこれまでに聴いたCHILDREN OF BODOMのアルバム群(デビュー作〜7th「RELENTLESS RECKLESS FOREVER」)の中でも本作はトップクラスの出来だし、聴きやすさという点でも秀でているのでCHILDREN OF BODOMのみならずメロデスというジャンルに入門する際にもピッタリの作品だと思います。

【音源紹介】
・Mask Of Sanity

CHILDREN OF BODOM「TOKYO WARHEARTS LIVE IN JAPAN 1999」(1999)

  • 2014/06/21(土) 00:00:00

TOKYO WARHEARTS LIVE IN JAPAN 1999
【No.399】
★★★★(1999)
年間ベスト1999年第3位

暴虐のブラックメタルと美麗なネオクラシカルエッセンスを融合させた「SOMETHING WILD」(1998)で衝撃的なデビューを飾り、2nd「HATEBREEDER」(1999)で更なる進化を遂げたCHILDREN OF BODOMIN FLAMESをメインアクトにしてSINERGYと共に初来日を果たした模様を収録したライブアルバム。当日のライブに参戦した方々の間ではメインのIN FLAMESを食ってしまうほど素晴らしいパフォーマンスだったという評判のようですが、本作を聴くとそんな高評価にも納得できますね。ちなみにSINERGYは1999年にデビューしたヘヴィメタルバンドで女性シンガーKimberly Gossの確かな歌唱力とルックスのインパクトに加えてIN FLAMES、CHILDREN OF BODOMそれぞれの中心人物Jesper Stromblad(G)、Alexi Laiho(G)が在籍していたり、当時AlexiとKimberlyが恋人関係にあったことなどから注目を集めていましたが後にAlexi達は関係を解消、バンドも3rd「SUICIDE BY MY SIDE」(2002)を最後に消滅しています。

【トラックリストと収録アルバム】
01. Intro(アメリカのテレビドラマ「マイアミ・バイス」のテーマを基にしたイントロ)
02. Silent Night, Bodom Night(2nd「HATEBREEDER」)
03. Lake Bodom(1st「SOMETHING WILD」)
04. Warheart(2nd「HATEBREEDER」)
05. Bed Of Razors(2nd「HATEBREEDER」)
06. War Of Razors(ギター/キーボードソロ)
07. Deadnight Warrior(1st「SOMETHING WILD」)
08. Hatebreeder(2nd「HATEBREEDER」)
09. Touch Like Angel of Death(1st「SOMETHING WILD」)
10. Downfall(2nd「HATEBREEDER」)
11. Towards Dead End(2nd「HATEBREEDER」)

バンドのマスコットキャラである死神(?)がアニメ調にデフォルメされ、ゴジラらしき怪獣と対峙するアルバムジャケットには思わず苦笑いしてしまいますが肝心の内容はというと、デビュー2年目の初来日で早くもライブ盤リリースするというバンドの勢いをそのまま反映させた熱い1枚となっています。選曲面についても彼等のライブに欠かせない②Silent Night, Bodom Night、⑩Downfallといった2ndからの曲を中心に、デビュー作の美味しいところも押さえていて初期ベスト盤と言っても差し支えないほど充実しています(唯一の不満はバンド名を冠したChildren Of Bodomが入っていないことくらい)。またライブ盤でありながらスタジオアルバム以上に音が良く、超絶テクニックを見事に再現してしまうどころかオリジナルよりも更に速くアグレッシブなバージョンとなっている点も見逃せません。

そんなバンドの中心にいるのはやはりAlexiとJanne Wirman(Key)の2人。⑥War Of Razorではソロバトルを繰り広げているほか僕の大好きな⑧Hatebreeder、⑪Toward Dead Endを筆頭にどの曲も本作のバージョンを聴いてしまうとスタジオ盤には戻れないほどカッコいい仕上がりになっています。CHILDREN OF BODOMは本作以降も加速度的に成長を続け、バンドとしての成熟振りを記録したライブDVD、2CD「CHAOS RIDDEN YEARS - STOCKHOLM KNOCKOUT LIVE」(2006)もリリースしていますが僕はバンドの熱い初期衝動を収めた本作の方が好きですね。

【音源紹介】
・Towards Dead End(Live)

CLOCKWISE「NOSTALGIA」(1997)

  • 2014/03/02(日) 00:00:00

CLOCKWISE NOSTALGIA
【No.394】
★★★★(1997)
年間ベスト1997年第10位

今は亡きゼロ・コーポレーションから3枚のアルバムをリリースし、北欧美旋律マニアの間で話題になったバンドFORTUNEの中心人物Benny Soderberg(Vo、Key)が立ち上げたソロプロジェクトCLOCKWISEの1stアルバム。ライナーノーツによると「Bennyとバンドとの方向性にズレがあったためCLOCKWISEが始動した。ただしFORTUNEは解散したわけではない」とのことでしたが、FORTUNEが4枚目のアルバムを制作することはなくバンドはいつの間にか消滅しています。本作に参加しているのは北欧メタルの名盤との呼び声高い「DANGER IN THIS GAME」(1989)を生み出したGLORYのリーダーでFORTUNEにギタリストを紹介するなど以前からBennyとは親交の深かったJan Granwick(G)、リズム隊は当時活動休止中だったEUROPE組のJohn Leven(B)Ian Haugrand(Ds)という顔触れです。そんな魅力的なメンバーに加えてブルーを基調とした美麗ジャケット、邦題が「北欧のノスタルジア」と来れば北欧メタルファンを自認する僕としては買わずにいられない1枚でした。

冒頭の2曲を聴いて「今回はFORTUNE時代で最も人気のあったデビュー作「MAKING GOLD」(1992)に近いサウンドだな」程度に思っていたのですが、本作の真価はそれ以降の楽曲で発揮されています。儚げなイントロと「Traveler, traveler...」という歌い出しで涙、その後に押し寄せてくる強烈な哀感に号泣必至な③Traveler、前曲から一変してポップかつキャッチーな④Higher Ground、FORTUNE時代に足りないと感じていたメタルらしい疾走感がBennyお得意の哀メロと融合した⑤Run The Race、楽曲そのものが放つ泣きもさることながら3:00過ぎのCメロからギターソロに繋がる部分が堪らないバラード⑥Angel Eyes、流麗なメロディ展開に心奪われる⑦Changesと続く中盤は実に強力です。その中盤のイメージが強すぎるため1枚のアルバムとして聴くと若干テンションが下がる部分があったり、Bennyのやや線の細い歌唱に頼りなさを感じたりするのですが民謡調の物悲しいフレーズが涙を誘う⑩The Tales Of King Solitude 1:3でラストを締めくくってくれているので聴き終えた時の満足感は高いですね。

北欧ならではの透明感と泣き/哀愁の旋律、楽曲を優しく包み込むキーボードとテクニカルなギターが織り成す美しい音世界が凝縮された本作は、北欧メタルのお手本のようなアルバムです。天才メロディメイカーとしてシーンに登場したもののFORTUNEの2nd「CALLING SPIRITS」(1994)で早くも迷走していたBenny Soderbergに僕が求めるものがここにあると言っても過言ではありません。本作のような北欧メタル史に名を刻むアルバムを生み出しておきながら2nd「NAIVE」(1998)でCLOCWISEというかBennyは再び失速(「NAIVE」にも楽曲単位では素晴らしいものもありましたが)、その後は一切音沙汰がありません。「NAIVE」に続編が収録され、元々3部作として構想が練られていたはずの⑩は最後まで聴きたかったなぁ…。

【音源紹介】
・Traveler

CREIGHTON DOANE「LEARNING MORE & MORE ABOUT LESS & LESS」(2005)

  • 2012/11/19(月) 00:00:00

LEARNIG MORE AND MORE ABOUT LESS AND LESS
【No.353】
★★★(2005)

Darren Smith(Ds)の後任ドラマーとして2000年にHAREM SCAREMに加入したCreighton Doaneによるソロ名義では2枚目となる作品。前任者が歌えるドラマーとして人気を博していたのに対してCreightonはHAREM SCAREMではドラムに徹していたこと、彼がバンドに加わったタイミングがRUBBERへの改名騒動の真っ只中だったこともあって地味な印象が強いですが、本作を聴いてイメージが変わりましたね。ソロアルバムということもあってドラムは勿論、ボーカル、ギター、ベースまでもプレイしているほか作曲やプロデュースまでもCreightonが手がけていてマルチプレイヤー振りを遺憾なく発揮。バックボーカルにHarry Hess(Vo)、ギターとベースの一部にPete Lesperance(G)というHAREM SCAREM組や他のミュージシャンがゲスト参加していますが、Creightonがほぼ一人で作り上げたアルバムといえるのではないでしょうか。

音楽性の方は本家のRUBBER期よりも更にライトなギターポップサウンドです。オープニングトラックの①True Love Storyを始めとした軽快に駆け抜けるアップテンポを軸にしながら、ある時はメルヘンチック、ある時はハートウォーミングな表情を見せるメロディの数々は非常に耳馴染みが良く全10曲40分足らずというコンパクトさも相俟って、何度もリピートしたくなりますね。飛び抜けた名曲こそないものの、⑤Overachieverなど聴いていて心地よい楽曲が多数存在しています。Creightonのボーカルについては強力な個性や圧倒的な上手さはない反面、少し鼻にかかった甘い歌声が楽曲と非常にマッチしていると思います。アルバム全編に爽やかな微風が吹いているような感じで、HAREM SCAREMとは一味違う魅力がありますね。

それにしてもHAREM SCAREMは各メンバーがソロとしても十分やっていけるだけの力量を持ったプレイヤーの集まりだったんだと再確認させられました。シンガーのHarryやギタリストのPeteといった中心人物以外のメンバーまでもが、こうしてソロアルバムを制作できるバンドはそうそうないと思います。これだけ高いミュージシャンシップを持つプレイヤー集団だったからこそ、バンドに固執することなく解散の道を選んだことも致し方ないのかもしれませんね。こうなってくるとBarry Donaghy(B)のソロも聴いてみたいところですが、HAREM SCAREMとして最後の公演となったFIREFEST直前のインタビューで解散の心境を尋ねられた時に彼は「レース用のカメを飼育したいと思ってる」と真顔で語っていたので難しいかもしれませんね(苦笑)。

【音源紹介】
・ごめんなさい。本作の音源を見つけることができませんでした。

【CD購入録】CRAZY LIXX「RIOT AVENUE」(2012)

  • 2012/08/14(火) 00:00:00

【CD購入録】
RIOT AVENUE
CRAZY LIXX「RIOT AVENUE」(2012)

スウェーデン出身のバッドボーイズ系ハードロックバンドCRAZY LIXXの3作目を買いました。このバンドに関しては2008年発表のデビュー作「LOUD MINORITY」がかなり僕好みで年間ベストのブライテストホープ部門にも選出させてもらいましたが1stアルバム完成後にVic Zino(G)HARDCORE SUPERSTARに引き抜かれ、本作リリース前には新たにセカンドギタリストを加えた一方でリズム隊が離脱するなど、メンバーチェンジが重なりオリジナルメンバーはDanny Rexon(Vo)だけになってしまいましたね。このバンドの場合、ほとんどの曲をDannyが手掛けているため本作でもCRAZY LIXXらしいロックサウンドが楽しめるものの、前作「NEW RELIGION」(2010)にあった21 'Til I Dieのようなキラーチューンがないのは少し寂しい気もします。作品を重ねる毎に初聴時のインパクトが弱くなっているように感じられるのも事実なんですよね(十分な良作だとは思うのですが…)。

【CD購入録】CIRCUS MAXIMUS「NINE」(2012)

  • 2012/06/21(木) 00:00:00

【CD購入録】
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CIRCUS MAXIMUS「NINE」(2012)

最近ではKAMELOTのツアーにサポートとして帯同したり、THE MAGNIFICENTTorsti Spoof(G/LEVERAGE)と結成したことでも知られる実力派シンガーMichael Eriksen擁するノルウェー産プログレメタルバンドCIRCUS MAXIMUSの3作目を買いました。歌メロを大切にするプログレメタルというこのバンドのスタイルが好みだったのですが、過去2作品とジャケットイメージも異なる本作は僕が買った国内盤に先駆けてリリースされた輸入盤のレビューを見ると賛否両論あったので期待と不安を胸に聴いてみました。前作「ISOLATE」(2007)の延長線上にある作品とは言い難いという事前情報があったせいか、本作を数回聴いた現時点ではそれほど大きな違和感はありません。前作で時折感じられたメロハーテイストはTHE MAGNIFICENTの方で出し切ってしまったのかArrival Of Loveのようなわかりやすいキャッチーソングはないものの、これまで以上に懐の深さを感じさせてくれる作品なので聴き込むにつれて、このアルバムに対する印象がどう変わっていくのか楽しみです。

【CD購入録】CRYSTAL VIPER「LEGENDS」(2010)

  • 2012/05/28(月) 00:00:00

【CD購入録】
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CRYSTAL VIPER「LEGENDS」(2010)

4オクターブの声域を持つMarta Gabriel嬢(Vo)擁するポーランド出身の正統派メタルバンドCRYSTAL VIPERの3作目を買いました。内容はこれまで同様、安心して聴くことのできる正統派サウンドです。その中でやはり僕を惹きつけてくれるのはMartaの歌唱で、安定感のあるハスキーなミドルレンジや伸びやかなハイトーン、バラードでの優しい歌声など、現在のメロディックメタルシーン屈指の女性シンガーたる実力を見せつけてくれていますね。その一方で楽曲の方は僕の琴線に触れるメロディの登場頻度がデビュー作を頂点として下降気味な気もします。本作収録曲も十分魅力的なのですが、過去作品と比べると少し物足りないかな…。先日リリースされたバンドの最新作「CRIMEN EXCEPTA」もチェックするかは微妙ですね。

【CD購入録】CHILDREN OF BODOM「RELENTLESS RECKLESS FOREVER」(2011)

  • 2012/05/26(土) 00:00:00

【CD購入録】
RELENTLESS RECKLESS FOREVER
CHILDREN OF BODOM「RELENTLESS RECKLESS FOREVER」(2011)

華麗なるネオクラシカルサウンドと暴虐性に満ちたデス/ブラックメタルを融合させた2nd「HATEBREEDER」(1999)での衝撃的な出会い、そして個人的に現代エクストリームメタルの新しい扉を開けた名盤だと思っている4th「HATE CREW DEATHROLL」(2003)のインパクトも絶大だったCHILDREN OF BODOMの7作目を買いました。前述のように、このバンドは僕のミュージックライフにおいて重要な意味を持つアルバムを発表してくれているのは事実ながら作品によって好き嫌いが分かれ、ここ最近の2作品はあまり好きになれなかったので期待以上に不安が大きい中で聴いてみました。数回リピートした現時点では前作「BLOODDRUNK」(2008)よりもキーボードサウンドが戻ってくるなど、若干ですが僕が好きだった頃の音像に近い作風だと思います(ただしアルバムを代表するようなキラーチューンはないような気も…)。CHILDREN OF BODOMというバンドの特色と呼べる要素は確かに存在するものの、肝心のメロディが耳に残らないという感じでしょうか。カッコいいと思える部分はあるけれど過去の名盤と比べると物足りなさが残る、そんな1枚という印象です。HR/HMの中でもメロパワを好む僕のようなリスナーにとって今の彼らの音楽性はストライクゾーンから外れているのかもしれませんね。ちなみに日本盤ボーナストラックとして⑪Angels Don't Kill、⑫Everytime I Dieのライブバージョンが収録されていますが、どちらも似た印象のミドルテンポなので今イチ盛り上がりに欠ける感があるのも残念かな。ちなみにバンドは今年の5月23日に結成15周年を記念したベスト盤「HOLIDAY AT LAKE BODOM」を発表しています。

CAIN'S OFFERING「GATHER THE FAITHFUL」(2009)

  • 2011/11/06(日) 00:00:00

GATHER THE FAITHFUL
【No.309】
★★★(2009)

SONATA ARCTICAが衝撃的なデビューを飾った頃からのギタリストとして活躍してきたものの、兵役問題の関係で5th「UNIA」(2007)を最後にバンドを脱退したJani Liimatainen(G)が新たに結成した新バンド(プロジェクト)CAIN'S OFFERINGの1stアルバム。Jani以外のメンバーは彼の旧友であるJani Hurula(Ds)こそ知名度が低いものの、他に名を連ねるのはメロパワの王者STRATOVARIUSのフロントマンTimo Kotipelto(Vo)、SONATA ARCTICA時代の元同僚で2011年11月現在はTimo Tolkki(G/ex-STRATOVARIUS etc)の新バンドSYMFONIAに在籍している若手キーボードプレイヤーの注目株Mikko Harkin(Key)、メロデスバンドNORTHERJukka Koskinen(B)というフィンランドメタル界でも名前の通ったプレイヤーが参加しています。サウンドの方はSONATA ARCTICA、STRATOVARIUSの両バンドに近いスタイルでありつつ時折プログレメタル的な展開もあって、メロディックメタルファンの僕にとっては嬉しい音楽性ですね。

ギタリストJani主導のプロジェクトでありながらギターはそれほど前に出てくることもなく、本作の中核を形成しているのはKotipeltoのボーカルです。STRATOVARIUSの作品では少し不安定な彼のハイトーンに危なっかしさを感じることもありましたが本作ではそんな場面が激減していて、これまでは彼の裏返りそうなハイトーンを聴くと「高音域を無理して歌っている」と感じたのに対し、本作では「感情を込めて歌った結果としてそうなっている」という風に不思議とポジティブに受け止めることができますね。Kotipeltoの大ファンを自認するJaniが書く楽曲は本家以上にKotipeltoの声の旨味を引き出しているのではないかと思えるほどです。きっとKotipeltoの歌声で一番美味しい部分を熟知しているんでしょうね。そしてJaniのギタープレイに関しては「フォア・ザ・バンド」の精神で本作に臨んでいるからなのか伴奏に徹している印象が強く、ギターソロと呼べそうなパートは⑨Stolen Waterくらいなので楽曲における存在感はMikkoのキーボードの方が大きいです。

個々の楽曲を見てみるとCAIN'S OFFERINGの音楽性を端的に表現したアップテンポのオープニングチューン①My Queen Of Winter、ドラマティックな展開美が素晴らしいミドル③Oceans Of Regret、クラシカルな速弾きフレーズも飛び出す待望の疾走曲⑥Dawn Of Solaceなどが特にお気に入りです。いわゆる疾走系の曲はそれほど多くなく聴かせるタイプが主流なのですがサビだけでなく、そこに至るまでの流れにおいても僕を惹きつけるボーカルメロディがあるというのがこのバンドの強みですね。STRATOVARIUSが本作と同年に発表した復活作「POLARIS」同様、日本盤ボーナス⑩Tale Untoldを本編の後に収録するのではなくエンディングをピアノバラード⑪Elegantly Brokenで美しく締めてくれるアルバム構成も◎。聞き流してしまいそうな楽曲もなく、Kotipeltoもベストと思えるパフォーマンスを披露してくれているので個人的には「POLARIS」以上のお気に入り盤となっています。Kotipeltoを筆頭に、ほとんどのメンバーが掛け持ち状態であるため正式バンドとして活動するためのラインナップをどう整えるのか気になりますが、次の作品にも期待したいですね。

【音源紹介】
・Dawn Of Solace

【CD購入録】CRASHDIET「GENERATION WILD」(2010)

  • 2010/12/26(日) 00:00:00

【CD購入録】
GENERATION WILD
CRASHDIET「GENERATION WILD」(2010)

僕がHARDCORE SUPERSTARなどの北欧バッドボーイズロックバンドに興味を持ち始めた2005年に、その手の注目株としてデビューしたスウェーデン出身バンドCRASHDIETの3作目を買いました。このバンドは1st「REST IN SLEAZE」(2005)発表後に本国で結構人気が出たようですが、メインソングライターでフロントマンのDave Lepardが自ら命を絶ってしまったため残されたメンバーは解散を決意。その後、解散を撤回して2代目シンガーOlliver Twistedとともに2nd「THE UNATRACTIVE REVOLUTION」(2007)を発表したものの、Olliverが以前から活動していた自身のバンドRECKLESS LOVEに専念するために脱退してしまったのでニューボーカリストにSimon Cruzを迎えて本作をリリースしたという苦労の多いバンドです。音楽性の方はというと、そんな紆余曲折を感じさせないエネルギッシュなハードロックで過去2作品と比べても遜色ないと思います。裏を返せば劇的に成長した感じもしないわけですが…。現在のお気に入りは切なくもキュートなメロディを一聴しただけで心奪われた⑨Chemicalですね。Daveの件があってバンドが一時解散した時は、もう終わりかと思いましたがシンガーを代えつつ3枚のアルバムをリリースしたMartin Sweet(G)、Peter London(B)、Eric Young(Ds)の3人に拍手を送りたいですね。来日公演はLOUD PARK 10で初来日したRECKLESS LOVEに先を越されましたけど、これからも頑張って欲しいです。

【CD購入録】CHRISTOPHER AMOTT「FOLLOW YOUR HEART」(2010)

  • 2010/07/20(火) 00:00:00

【CD購入録】
FOLLOW YOUR HEART
CHRISTOPHER AMOTT「FOLLOW YOUR HEART」(2010)

かつてARMAGEDDON名義で3枚のアルバムをリリースしたChrsitopher Amott(G/ARCH ENEMY)によるソロ名義としては初めてのアルバムを買いました。ARMAGEDDONの3作目「THREE」(2002)に続いてChrsitopherがリードボーカルを務め、サイケデリックな70年代ロック風のサウンドになるという事前情報の通りARCH ENEMYは勿論、作品毎に異なる音楽性で楽しませてくれたARMAGEDDONとも類似点は皆無な1枚で曲によってはブルージーな歌もの、アコースティック調のポップロック、またはソフトになったSPIRITUAL BEGGARSという感じもしますね。こういう音楽性なので派手なギタープレイはなく、あくまでギターは楽曲を構成する要素のひとつという位置付けですが、そこはChrsitopherが弾いているだけあって心にじわっと広がる味のある音色を響かせてくれています。お気に入りは本作の中で一番弾きまくっている②Holy Mountainと一緒に口ずさみたくなる③Kilimanjaroですね。僕が好んで聴くジャンルの音楽というわけではありませんが、全8曲で約30分弱というコンパクトさもあってよくリピートしています。

【CD購入録】CRAZY LIXX「NEW RELIGION」(2010)

  • 2010/04/29(木) 00:00:00

【CD購入録】
NEW RELIGION
CRAZY LIXX「NEW RELIGION」(2010)

4月の注目盤として挙げていたCRAZY LIXXの2作目を買いました。非常に前評判が高かったので期待しながら聴いてみたのですが、これは確かに良いですね。個人的にかなりツボだった前作「LOUD MINORITY」を越えるかどうかは今後の聴き込み次第という感じながら、素直に買って良かったと早くも思えた1枚。力強いハードロック、メロウに聴かせるバラード、楽しさ溢れるパーティーチューンなど楽曲のタイプに関係なく魅力的なメロディがあるというのがこのバンドの強みでしょう。現時点では③21 'Til I Die⑨She's Mineがお気に入りです。デビュー作発表後にギタリストVic Zinoが同郷スウェーデンの先輩バンドHARDCORE SUPERSTARに引き抜かれてしまい、セカンドアルバムがどうなるのか心配でしたが、後任にAndy Dawson(G/ex-SHARP)を迎えた本作を聴く限りCRAZY LIXXの未来は明るそうですね。今にしてみれば、Vicの脱退劇もCRAZY LIXXへの注目度がアップする良い機会だったのではと思えてきます。

CRYSTAL VIPER「METAL NATION」(2009)

  • 2009/11/04(水) 00:00:00

METAL NATION
【No.195】
★★★(2009)

女性シンガーMarta Gabriel(Vo)が力強く歌い上げるポーランド出身のピュアメタルバンドCRYSTAL VIPERの2ndアルバムであり日本デビュー盤。前作「THE CURSE OF CRYSTAL VIPER」で炸裂していた80年代ヘヴィメタルを追及する音楽性はそのままに少し垢抜けた本作は、バンドにとって順当な成長作といえそうです。

デビュー作のアルバムタイトルとの繋がりを感じさせるイントロ①Breaking The Curseから、そのメロディを引き継いだタイトルトラックに相応しいスピードチューン②Metal Nationへの流れを聴いてメロパワファンの僕はガッツポーズしてしまいました。その後も暑苦しいまでのメタリックナンバーがギッシリと詰まっている本作の中でも後半が好きですね。ジャーマンメタル色が濃い⑥Zombie Lust(Flesh Eaters)、前曲ラストのダーティーなシャウトとは対照的に清らかなピアノの調べから始まる本作唯一のバラード⑦Her Crimson TearsLars Ramcke(Vo、G/STORMWARRIOR)をゲストに迎えて熱さと爽快感を振り撒きながら疾走する⑧Legions Of Truthなどは僕の胸を熱くしてくれますね。アルバム終盤では⑨Gladiator, Die By The Blade Ⅰ.Entering The Arena Ⅱ.Crash Of The Titans Ⅲ.Glory And Victoryという組曲にも挑戦しているのですが、勇壮なミッドテンポ曲にイントロとアウトロを付けた6分台のナンバーなので、スケールの大きな組曲を期待していた僕としてはやや肩透かしだったかな(曲自体は好きなのですが)。

最初にも書いたようにバンドとしては垢抜けて洗練されてきた印象なのですが、前作で僕を惹きつけてくれた「ダサカッコよさ」(Martaも芸名Lether Wychを名乗っていました)が薄れているのとShadows On The HorizonThe Last Axemanのようなキラーチューンがないのが少し残念。帯タタキで「4オクターブの声域を誇る」と賞賛されているMartaもその中性的な声質はそのままにBruce Dickinson(Vo/IRON MAIDEN)への憧れを感じさせるミドルレンジ、バラードでの女性らしさ、⑧ではこれまでにないオペラティックな高音域も披露するなど一段と伸びやかに、表情豊かになった印象ですね。作品全体としては前作の方が好きですが、本作も実直なヘヴィメタルを楽しめる好盤だと思います。

【音源紹介】
・Metal Nation

【CD購入録】CAIN'S OFFERING「GATHER THE FAITHFUL」(2009)

  • 2009/09/29(火) 00:00:00

【CD購入録】
GATHER THE FAITHFUL
CAIN'S OFFERING「GATHER THE FAITHFUL」(2009)

デビュー作「ECLIPTICA」~5th「UNIA」までSONATA ARCTICAのギタリストとして活躍してきたJani Liimatainen(G)がSONATA ARCTICA脱退後に結成した新バンド(プロジェクト)CAIN’S OFFERINGの1stアルバムを買いました。Jani以外のメンバーはTimo Kotipelto(Vo/STRATOVARIUS)、Mikko Harkin(Key/ex-SONATA ARCTICA)、Jukka Koskinen(B/NORTHER)といったフィンランドメタル界でも名前の通ったプレイヤーに、Janiの旧友であるJani Hurula(Ds)というラインナップです。サウンドの方はSONATA ARCTICA、STRATOVARIUSの両バンドを連想させつつプログレメタル的な展開もあるという、メロディックメタルファンの僕にとっては嬉しい音楽性となっていますね。本作で最も僕を惹きつけたのがTimo Kotipeltoのボーカル。「こんなに魅力的なシンガーだったっけ?」というのが正直な感想です。STRATOVARIUSの作品では、やや不安定なハイトーンに危なっかしさを感じることもありましたが、本作ではそんな場面もほとんどなく彼の声の中でも一番美味しい部分が引き出されてますね。彼のソロバンドKOTIPELTOは聴いたことがありませんが、本作でのボーカルはTimo Kotipeltoのベストパフォーマンスではないでしょうか。楽曲的にはバンドの音楽性を端的に表したオープニングチューン①My Queen Of Winter、ドラマティックな展開美が素晴らしい③Oceans Of Regret、待ってましたの疾走曲⑥Dawn Of Solaceがお気に入りです。ギタリスト中心のバンドでありながら、魅力的な歌メロが満載の1枚ですね。

【CD購入録】CRYSTAL VIPER「METAL NATION」(2009)

  • 2009/04/24(金) 00:36:26

【CD購入録】
METAL NATION
CRYSTAL VIPER「METAL NATION」(2009)

ポリッシュ・ピュアメタラーCRYSTAL VIPERの2ndアルバムを買いました。デビュー作「THE CURSE OF CRYSTAL VIPER」(2007)を非常に気に入っていたので、最初に本作のリリースが2月予定と聞いた時から楽しみにしていたところ、4月には日本デビューするというニュースが入って来たので国内盤を待ってました。日本盤ボーナストラックとして前作のラストトラックSleeping Swordsの2008年バージョンが収録されています。いやはや本作もまた前作同様、今どき珍しいくらいにヘヴィメタルらしいヘヴィメタルアルバムですね。個々の楽曲のインパクトは前作の方が上かなという気もしますが、以前からマイスペースで聴くことができていた②Metal Nation、⑤The Anvil Of Hate⑧Legions Of Truthなど強力なメタルチューンが楽しめます。芸名(?)のLether Wychから実名を名乗るようになった女性シンガーMarta Gabriel(Vo)もその中性的な声質はそのままに、一段と伸びやかになった印象ですね。この勢いで1stアルバムも日本盤発売となるのかな。今後が楽しみなバンドです。ちなみに本作にはゲストとしてManni Schmidt(G/GRAVE DIGGER)④1428に、益々Kai Hansen(G/GAMMA RAY)化が進行した(笑)Lars Ramcke(Vo、G/STORMWARRIOR)が⑧に参加しています。

CRYSTAL VIPER「THE CURSE OF CRYSTAL VIPER」(2007)

  • 2009/01/28(水) 08:13:12

THE CURSE OF CRYSTAL VIPER
【No.094】
★★★★(2008)

ポーランドから突如として現れた80年代スタイルのパワーメタルバンドCRYSTAL VIPERのデビューアルバム。輸入盤市場では結構話題になっていた作品らしく、確かにこれはメタルウォリアーなジャケットに惹かれてジャケ買いしても後悔しないどころか、2007年にここまで実直でストレートなパワーメタルアルバムがリリースされたという事実に感動すら覚えてしまいそうな出来栄えです。IRON MAIDENからの影響を強く感じさせる楽曲にジャーマンメタルっぽい親しみやすいメロディを組み合わせたスタイルは文句なしに僕好み。

そんなメタリックチューンの数々を歌う女性シンガーLeather Wych(Vo)は女性らしさを前面に出すのではなく、あくまでもパワフルに熱唱するスタイルで、バンドの音楽性にぴったり。どことなく久保田陽子(Vo/ex-SABER TIGER)Kimberly Goss(Vo/SINERGY)を彷彿とさせますね。またフックに満ちたメロディを紡ぎだすツインギターはいかにも王道って感じだし、ブンブン唸るベースの存在感も際立ってます。

楽曲の中では、何といってもキラーチューン③Shadows On The Horizonの理屈抜きのカッコよさが半端じゃありません。「Bloody War!」の掛け声で曲が始まるやいなやキャッチーに疾走。ギターソロの後に登場する雄々しいコーラスはもはや反則です。演説風のイントロ①…I See Him(Intro)に続く②Night Prowlerはアルバム冒頭にはうってつけのスピードナンバーだし、クサいメロディで駆け抜ける⑤The Last Axemanも好きですねぇ。④City Of The Damned、⑨The Fury(Undead)といった他の疾走曲も素晴らしいだけでなく、⑥Island Of The Silver Skull、⑧Demon’s Daggerといったミドルテンポの曲も充実しています。全10曲というコテコテのパワーメタルを聴くには丁度いい曲数もグッド。「METAL NATION」というメタル魂溢れるタイトルがつけられた2作目のレコーディングも順調なようで、2009年2月頃リリース予定だとか。期待が募ります。

バンドのマイスペースも結構充実していて、新曲もいくつか聴くことができます。

【音源紹介】
・The Fury(Undead)

【CD購入録】CINDER ROAD「SUPERHUMAN」(2008)

  • 2009/01/03(土) 21:23:42

【CD購入録】
SUPERHUMAN
CINDER ROAD「SUPERHUMAN」(2008)

以前はPLUNGEという名前で活動していたアメリカ出身バンドが、CINDER ROADと改名してリリースした1st「SUPERHUMAN」を買いました。これはハードロックというよりは、もっと大衆的で親しみやすい良質アメリカンロックですね。本作を聴いてると、ひねくれた部分のないMARVELOUS 3またはポップで明るい側面が前に出たDAUGHTRYといった表現が頭に浮かびます。日本盤ボーナスを含めて全16曲と収録曲数はやや多い気はするものの、1回聴いただけで口ずさみたくなるメロディが随所にあるのでダレることなく聴き通せますね。今のところ特に気に入っているのは⑧One、⑩Don't Be Scared 、⑬Complete Meなどですが、他の曲も捨て難いものが多く、キャッチーなポップロック作品の好盤といえそうな1枚です。

CRAZY LIXX「LOUD MINORITY」(2008)

  • 2008/11/04(火) 08:07:53

LOUD MINORITY
【No.065】
★★★★(2008)
年間ベスト2008年第3位

突如、脱退を表明したHARDCORE SUPERSTARのギタリストSilverの穴埋め要因として白羽の矢が立ったVic Zino(G)が在籍しているということで、日本のHR/HMシーンでも注目度がアップしたCRAZY LIXXのデビュー作。結局、Vicはそのギタープレイが評価され、HARDCORE SUPERSTARに正式加入しています。このバンドに対する予備知識がなかったので、たまたまHARDCORE SUPERSTARと人脈がある新人バンドかと思いきや、母国スウェーデンのロックチャートではNIGHTWISHに次ぐ第2位を記録するという人気実力派バンドのようですね。

いざ音楽を聴いてみると、その人気にも納得できる充実したロックアルバムです。HARDCORE SUPERSTARよりもメタリックな質感は抑え気味で、骨太でソリッドなBON JOVI、または北欧らしい愁いあるメロディを導入したSKID ROWと表現できそうな僕好みの80年代メロディックロックサウンドが堪能できます。どの曲にも耳に残るキャッチーなメロディとそれを盛り上げるビッグなコーラスがあってカッコいいんですが、中でもBON JOVI風のメロディを持ったロックンロール③Want It、ゴキゲンなノリに自然と身体が揺れてくる④Love On The Run、「Heroes, Heroes Are Forever~♪」と合唱せずにはいられないロックアンセム⑦Heroes Are Foreverがお気に入りです。またスピーディーでノリノリなドライヴィングチューン⑥Death Row、⑩Boneyardや、しんみりと聴かせる本編ラストのバラード⑪The Gambleも捨て難いですね。それだけでなく、日本盤ボーナスの2曲も本編に入っていても遜色ないレベルだというのがこれまた頼もしい。

Vicのギタープレイは華があって近い将来ギターヒーローとして注目されそうなので彼のバンド離脱は痛いけど、メインソングライターのDanny Rexon(Vo)がいる限り、楽曲のクオリティに影響はないと思うので、良いギタリストを見つけて今後もがんばってほしいな。本作に限って言えば、HARDCORE SUPERSTAR、CRASHDIET、PRIVATE LINEといった同系統の先輩バンドよりも好きかも。今後の更なる飛躍に期待せずにはいられないバンドです。こういうバンドがポッと出てくるので、北欧のロックシーンから目が離せないんですよね。

【音源紹介】
・Want It

【CD購入録】CRYSTAL VIPER「THE CURSE OF CRYSTAL VIPER」(2007)

  • 2008/10/28(火) 08:00:48

【CD購入録】
CRYSTAL VIPER THE CURSE OF CRYSTAL VIPER
CRYSTAL VIPER「THE CURSE OF CRYSTAL VIPER」(2007)

SEVENTH WONDERの「MERCY FALLS」(2008)を求めて、大阪のDISK HEAVENに行ったのですが見つからず…。せっかく来たんだから何か買って帰ろうと思ってチョイスしたのが、ポーランドのパワーメタラーCRYSTAL VIPERのデビュー作です。その剛健なジャケットそのまんまの実直パワーメタルサウンドが理屈抜きにカッコいい1枚で、これは掘り出し物でした!中でも「Bloody War!」の掛け声で始まるメタリックチューン②Shadows On The Horizonは、その疾走感と中盤での「オーオーオー~♪」な雄々しいコーラスがメタル魂を熱くしてくれる名曲です。女性シンガーLeather WychことMarta Kroczak-Gabriel嬢をはじめ、メンバーには本名とは別の名前がつけられていて、その辺りからもメタル愛を感じさせるバンドです。バンドのオフィシャルサイトを見るとライブも積極的にしてるみたいだし、新曲も良さそうなので今から2ndアルバムが楽しみです。

【CD購入録】CRAZY LIXX「LOUD MINORITY」(2008)

  • 2008/08/17(日) 07:55:57

【CD購入録】

C LIXX L MINORITY
CRAZY LIXX「LOUD MINORITY」(2008)

Silver(G)が突如脱退を表明した北欧ロックンロールバンドHARDCORE SUPERSTARのツアーに急遽参加し、結局そのまま正式メンバーとして加入することになったVic Zino(G)が在籍していたCRAZY LIXXのデビュー作。試聴した印象が良かったので何気ない気持ちで買ってみたところ、これが予想以上に素晴らしい出来栄え。HARDCORE SUPERSTARほどスラッシーではなく、そのメロディにはどこか懐かしい80年代メロディックロックの響きを持ってるあたりが僕好みなんですよね。まだ3回しか聴いてませんが③Want It、④Love On The Run、⑦Heroes Are Foreverといったロックナンバーや本編ラストのアコースティックバラード⑪The Gambleなど、ヘヴィローテーションになりそうな楽曲多数。今のところの感想としては、今年聴いた新譜の中でもトップ10(もしかしたらトップ5)に入るかもしれません。いやぁ、良い買い物をしました。メインソングライターのDanny Rexon(Vo)がいる限り、クリエイティブ面は現状をキープできると思うので、良いギタリストを見つけて今後もがんばってほしいな。あと、B!でも引き合いに出されているCRASHDIETの2ndアルバムも、日本盤が出ないのが不思議なほどの良作で愛聴しています。

CRASHDIET UNATTRACTVE REVOLUTION
CRASHDIET「UNATTRACTIVE REVOLUTION」(2007)

ボーカルが脱退してしまったそうですが・・・

CHILDREN OF BODOM「HATEBREEDER」(1999)

  • 2008/08/03(日) 07:47:58

HATEBREEDER
【No.019】
★★★★(1999)

ARCH ENEMYの「STIGMATA」でメロデスに目覚めた僕が1999年に出会った、ギターヒーローAlexi Laiho(Vo、G)率いるCHILDREN OF BODOMの2ndアルバムです。このバンドの特徴はAlexiのテクニカルなギターとJanne Wirman(Key)の派手さと華麗さを併せ持ったキーボードプレイ。ギターVSキーボードのインストバトルを随所でフィーチュアしているため、メロデスというよりはデス声で歌われている超アグレッシブなYNGWIE MALMSTEENまたはSTRATOVARIUSかと思える場面もあるほど。

そんなバンドの個性はオープニング曲でいきなり炸裂。ブリブリと唸るイントロに始まり、ギターとキーボードが美しい絡みを見せながら大疾走する①Warheart、悶絶級のイントロからして魅力爆発の②Silent Night, Bodom Night、楽曲そのものだけでなくラストのテクニカルバトルに圧倒される③Hatebreederと続く序盤3曲で完全に魅了されました。中盤以降も強力な曲が並んでいて、狂おしく悲哀に満ちたメロディと曲終盤のインストパートが堪らない⑤Towards Dead End、バンド名を冠するに相応しい名曲⑧Children Of Bodom、透明感あるキーボードのイントロから疾走し、クサいギターソロで盛り上がる本編ラスト⑨Downfallなど聴きどころ満載。

ネオクラシカルフレイヴァーと暴虐性溢れるサウンドが見事に融合し、CHILDREN OF BODOMの独自性を詰め込んだ本作こそがバンドの代表作だと僕は思ってます。ネオクラテイストを減退させ、骨太な正統派エクストリームメタルへ移行した4thも好きだけどやっぱりCHILDREN OF BODOMといえば、本作か1999年の初来日公演の模様を収めた「TOKYO WARHEARTS」が僕好みですね。

【音源紹介】
・Towards Dead End

CLIF MAGNESS「SOLO」(1995)

  • 2008/07/04(金) 22:41:37

SOLO

【No.005】
★★★★(1995)
年間ベスト1995年第4位

初めて買ったBURRN!誌上のレビューで90点台を獲得しているのを見て、その評価とレビュー本文につられて購入したClif Magness(Vo/PLANET 3)のソロアルバム。レビュー以外には何の予備知識もないまま、Clif Magnessというアーティストの音楽を聴いたのですが、これが実に高品質なAOR(Adult Oriented Rock)作品なんです。僕がAORに触れた最初の作品でもあるため、今でも僕の中ではこのアルバムがAORというジャンルの基準になっています。

中低音の安定感のみならず高音域でも線が細くなることのないボーカル、ハードすぎずソフトすぎずいいバランスを保った絶妙のアレンジ、そして耳に残る楽曲のメロディという三拍子が揃ったアルバムですね。プレイボタンを押すと流れてくる瑞々しいキーボードサウンド、それに導かれて始まるClifの歌唱がサビメロで一気に弾ける①Footprints In The Rainに始まり、Clifのパワフルボイスに女性コーラスが効果的に絡む②It’s Only Love、朗々と歌い上げるボーカルパフォーマンスに痺れるバラード③Hold Me Lee Anne、ダイナミックなロックソング④One Way Outという怒涛の流れは圧巻です。後半にも山場は用意されていて、⑩What’s A Heart To Do、⑫Dreams Fade Awayという2大名曲で再びテンションが上がります。

メタル雑誌だけで語られるにはあまりに勿体ないほど、幅広いリスナーにアピールする普遍的な魅力を持った本作には映画やTVで使われることがあれば、大ヒットしそうなポテンシャルを秘めた楽曲ばかりが並んでいる1枚。Clif MagnessはAOR界の巨匠Jay Graydonが中心となったPLANET 3というAORプロジェクトでも活躍していたそうですが、ここ最近は名前を聞かないし、ソロアルバムもこれ以降はリリースしていない様子。どうやらソングライターとして他のミュージシャンに楽曲を提供しているみたいです。こんな素晴らしい歌声の持ち主が裏方にまわるのはほんとに惜しいと思うので、いつか次のソロアルバムを出してもらいたいですね。

【音源紹介】
・Footprints In The Rain